著者
松井 克之
出版者
滋賀医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

健康な生後1か月の乳児50人を対象として血液検査とUGT1A1遺伝解析を行った。血清総ビリルビン値(TB)は母乳哺育で上昇していたが、完全母乳でない場合は母乳摂取割合による差は認めなかった。TBの平均±SDは完全母乳では8.71±3.77 mg/dL、完全母乳でない場合は4.31±2.58 mg/dLであり、完全母乳であるか否かがTBに影響を与えることが判明した。UGT1A1遺伝子の遺伝子解析も含めた解析を行った結果、完全母乳とp.G71Rのヘテロでは、それぞれでそうでない場合の約2倍にTBが上昇することがわかった。また胆道系肝機能にも大きく影響を受けることが明らかとなった。
著者
寺内 直子
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

この研究は、日本の宮廷音楽・雅楽が、海外においていかに発信・受容され、定着、展開しているかを分析する、音楽学的、文化人類学的考察である。本研究は、海外の雅楽を1)日本からの「渡航型」と2)現地在住者による「滞在型」に分け、国際的に活躍する日本の雅楽演奏者やプロデューサーに聞き取りを行うとともに、日系移民の多いハワイ、ロサンジェルス、日系移民が少ないニューヨーク、ケルンでフィールドワークを行い、海外における雅楽実践を、実践者の活動と意識、聴衆の反応、実際の音楽内容、演出等の観点から分析し、その展開のメカニズムと社会的意義を学術的に分析した。

1 0 0 0 OA 群書類従

著者
塙保己一 編
出版者
経済雑誌社
巻号頁・発行日
vol.第拾輯, 1902
著者
羽生 毅 小川 奈々子 大河内 直彦
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

炭素を含む揮発性成分の地球表層とマントルの間の循環過程はよく分かっていない。マントルに地球表層由来の炭素が存在するかどうかを検証するために、火山岩に含まれる炭素濃度と同位体を分析する技術開発を行った。二酸化炭素は火山岩が噴出するときに容易に脱ガスするため、ガスを保持していると考えられる海底噴出急冷ガラス試料を対象とした全岩分析と、火山岩中の斑晶に含まれるメルト包有物を対象とした局所分析を行った。この手法をマントル深部由来の海洋島玄武岩に応用した結果、一部の海洋島玄武岩には地球表層由来の炭素が含まれている可能性が示唆された。

1 0 0 0 運転協会誌

著者
日本鉄道運転協会 [編]
出版者
日本鉄道運転協会
巻号頁・発行日
vol.28(1), no.319, 1986-01
著者
松村 一男
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:2896400)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.88-94, 1987-01-20

【研究ノート】
著者
松村 一男
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:2896400)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.102-116, 1988-01-08

【研究ノート】
著者
町田 史門 梶山 朋子 嶋田 茂 越前 功
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.2092-2103, 2014-09-15

SNS(Social Networking Service)が幅広い年齢層に急速に普及し,SNSに投稿されるライフログにより,多くの人々がコミュニケーションを活発化している一方,SNS投稿に起因したプライバシ侵害のトラブルが多く発生している.その原因の1つとして,SNSユーザによる,個人に関する情報の漏洩がある.本論文では,SNSユーザの不用意な投稿による個人に関する情報の漏洩が,実際に発生していることを確認するために,Twitterアーカイブにおけるこのような情報漏洩の存在率の試算評価を行った.次に,本試算評価を受け,SNS投稿時に発生する情報漏洩を自動検知する第一歩として,非公開とすべき情報の内容分類と開示レベルを対応付けた,SNSにおけるプライバシ侵害情報分類表の提案とその評価を行った.さらに本分類表の特性を活かし,センシティブデータの漏洩有無の通知と,SNS投稿者を中心としたネットワーク内における公開対象者の自動設定を提供するシステムを提案した.
著者
奥村 香保里 毛利 公美 白石 善明 岩田 彰
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.2159-2167, 2014-09-15

セキュリティ基盤技術やシステム構築・運用技術が高度化しているにもかかわらず,個人情報の悪用やプライバシーの侵害への利用者の懸念は高い.従来は安全な技術によって利用者は安心すると考えられていたが,システムが安全なだけでは安心して利用できるとは限らない.利用者の安心感の要因について検討することは,安心して利用できるシステムの開発,およびサービスの提供の助けになると期待できる.そこで,本研究では情報システムにプライバシー情報を登録する利用者の安心感の要因について,質問紙調査と因子分析を行った.その結果,“能力・知識因子”,“ユーザビリティ・プリファレンス因子”,“身近な他者因子”,“主観的な信用因子”,“安全性因子”の5因子が抽出された.抽出された因子は,先行研究の因子と異なり,対象の評判やうわさ,家族や友人などの身近な他者とともに登録することが安心感の要因になることが分かった.また,共分散構造分析の結果から,安心感の因子が“論理的要因”,“主観的要因”の2つに分かれるという構造が解釈できた.このことから,論理的要因と主観的要因の両方の内容を備えていることが安心感につながると考えられる.