著者
播 英仁 輿水 馨 原澤 亮
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.203-205, 1987-02-15
被引用文献数
3

日本各地におけるニワトリ由来ウレアプラズマの分布を調べる目的で, 1都13県82鶏群の計456羽のニワトリの口腔を検査したところ, 1都8県, 31鶏群の110羽 (22.6%) がウレアプラズマ陽性であった。ウレアプラズマの分離率は農家, 個人宅, 幼稚園, 小学校で飼育されているニワトリの方が, 専業養鶏場のニワトリより高率であった。1都8県に散在している11鶏群から分離された11株は代謝阻止試験によりすべて血清学的に均一な性状を示し, ヒト由来Ureaplasma urealyticum T960株およびウシ由来U. diversum A417株とは区別された。
著者
大滝 精一 NGUYEN Chinghia 王 疆
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

農村開発や地域の振興は社会状況に対する不満(Strain)から引き起こされるが、貧しい生活に対する人々の不満だけで社会企業活動が始まるわけではないことも明らかになっている。社会的課題のプロセスは意識・問題との対話・解決案の創造・評価という4つの段階で捉えることができる。課題を解決していく中、起業活動は、農村地域の住民(女性とか)の地域コミュニティー運営参加への内発的動機づけを高めるという傾向が見て取れた。また、コミュニティーにおける創業活動の拡散を促進するうえで,模倣が重要な役割を果たした。
著者
大谷 竜 名和 一成
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

GPS連続観測網と歪計ネットワークによる歪観測を長期に比較することで,歪計による数週間以上の時間スケールでの歪場変動の計測特性を調べたところ,場所によっては歪計とGPS歪との間に相関が見られるところがあるものの,広域的に離れた7点の異なる観測点において,歪計とGPSとの間にははっきりした相関は見られず,歪計に不規則な大きな変動があることが分かった.また先島諸島で繰り返し発生しているゆっくり地震による歪場について,断層すべりの発生間隔を同定するとともに,ゆっくり地震に含まれる様々な空間成分の時間変動を明らかにした.
著者
三本木 徹
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.32-36, 2001-01-20 (Released:2010-03-18)
著者
池上 高志 FROESE T FROESE T.
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

基本的なテーマである、身体化認知科学の研究を,特に2人以上の社会的なネットワークの中で考察していく、それを進めていくことが出来た。身体性認知科学とは、人の知覚とは外部から勝手にやってくる情報をパッシブに受け止めることではなく、自分で積極的に動くことである。つまり知覚と、自律的な身体運動は等価である。こうした身体性認知科学の視点をさまざまな機会で発表し、また認知実験やモデル実験で示すことができた。例えばAndy ClarkのBehav.Brain Sci.に対するコメント論文、Frontiers in Human Neuroscienceへの論文、あるいは国際会議での招待講演の中で主張してきた。具体的な実験として、知覚交差実験を新たに構築しなおすこともできた。これは、人を被験者としてコンピュータのスクリーン越しに触覚による対話をさせる実験である。仮想空間上の同じところに指があると、指先にはめたデバイスに刺激が生じるが、それは相手じゃなくてその仮想空間上の静止物に触っても生じてしまう。また、あいての本当の指の影に接触しても刺激が生じる。この静止物や影と、本物の相手の指を区別できるかどうか、がここでの実験である。この対話相互作用を繰り返し、この実験を行い、いつどういうタイミングでマウスをクリックするか、それが正しいか、またそのときに相手であることがはっきり知覚できたか(Perceptual Awareness Scale=PASという)、をアンケートで調べたりした。この結果、正しいクリックが高いPASを伴うことなどを発見することができた。これはひき続いて研究中である。この認知実験を説明する力学系モデルの研究は、論文として受理されている。
著者
前川 寛和
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

マリアナ海溝西側に位置する前弧域には、海溝軸に沿って海山群が存在する。この海山群の岩石試料を用いて、沈み込み帯境界における地学現象を岩石学的側面から追求した。プレート境界では、沈み込むプレートがもたらした水を含む形質堆積物とすぐ上にあるマントルかんらん岩とが反応し、元素移動を引き起こす交代作用が生じていること、高温型の蛇紋石であるアンティゴライトを伴う蛇紋岩科作用が鉄に富む流体を生み出し、初生かんらん石の組成を改変するという特異な現象が起きていることを明らかにした。
著者
石井 紀子
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.30, pp.167-191, 2005-03-25

一八八〇年代から一九〇〇年代にかけて北中国ミッションと日本ミッションに赴任した医師の資格を持つ一人のアメリカ女性宣教師の本国宛の書簡を手がかりに、伝道地の主体性、宣教師の専門性、ジェンダーと伝道活動の相互作用を検討した。その結果、伝道活動を決定する要因として伝道地の事情が宣教師個人の専門性より優先することが明らかになった。本事例でホルブルックは中国で専門を生かして診療所開設の上、「医療バイブル・ウーマン」を養成できたのに対し、日本では女子高等教育の中の理科教育、家庭衛生教育の分野で自身の専門性を生かした。女性宣教師はジェンダーの分離を根拠に女性のための伝道を正当化していた上、海外伝道の目的として伝道と女性の地位の向上を矛盾したものとはとらえていなかったので、ホルブルックにとって二つの伝道活動は一貫していたといえる。
著者
森 幸夫
出版者
国史学会
雑誌
国史学 (ISSN:03869156)
巻号頁・発行日
no.210, pp.37-59, 2013-06
著者
大場 誠介
出版者
法政大学
雑誌
新学術領域研究(研究課題提案型)
巻号頁・発行日
2009

遺伝子のシグナル伝達と転写調節を通して核膜構造とクロマチンの機能の相関関係を明らかにするために、新規の活性操作系を用いた多様な生命現象の制御を可能にする有用な実験系を確立した。これは、エストロゲン受容体との融合タンパク質を活用したもので、この実験系を活用することにより、炎症の調節に関わる重要な転写因子、IkB-z自身の転写後制御に従来では知られていなかったシグナル伝達系を明らかにした。

1 0 0 0 郭氏元經

著者
(晉)郭璞著 趙載註
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
0000
著者
鈴木 俊郎 桜井 宏紀
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.19-22, 2001-12-25

侵入害虫のアオマツムシCalyptotrypus hibinonis Matsumuraで卵寄生蜂であるアオマツムシクロタマゴバチLeptoteleia japonica sp. nov.の存在が確認された.この寄生蜂の生活史を調査した結果,幼虫は12ケ月にもわたり寄主卵内で発育し,羽化時期は寄主の産卵時期とよく同調しており,卵寄生蜂の中でも特異な生活環をもつことが確認された。寄生率はかなり高く,性比は0.32で雌に偏っていた。本種はアオマツムシの主要な天敵であることが確認された。
著者
松岡 常吉
出版者
豊橋技術科学大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

噴流間の距離が衝突噴流群による固体燃焼の燃焼速度におよぼす影響を明らかにすることを目的として,スリット間隔の異なるノズルを用いて実験を行い,以下のことを明らかにした.・水平方向の燃焼速度分布はスリット間隔によって大きく変化することを示した.間隔が広い場合には燃焼速度が最大となる位置がスリット直下より外側にずれることを示した.・燃焼速度のレイノルズ数依存性を明らかにした.燃焼速度は,非燃焼の場合のよどみ領域と同様,レイノルズ数の0.5乗に比例して大きくなることを示した.一方,スリット間隔が広いときのスリット直下の燃焼速度はレイノルズ数の0.8乗に比例することを示した.
著者
飯村 伊智郎 加藤誠巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.12, pp.2831-2841, 1994-12-15
被引用文献数
6 2

近年車載ナビゲーション・システムの普及が著しいが、目的地までの最適経路を提供するものは少ない。最適経路を算出するためには道路ネットワーク・データを必要とするが、例えば(財)日本デジタル遺路地図協会の作成した目本全国の基本遺路は約23万個のノード、約52万本のリンクより成り、その経路探索用データのデータ容量は約8MBと大きく、ディスクヘのアクセス・読み込み時間、探索を実行するために必要なRAM領域,ならびにCPU時間が増大し、実用に耐えなくなることがある。従来からこれらの問題点を解決するためいくつかの方法が提案されているが、種々の問題点があった。本論文では日本全国の道路ネットワークを復数個の領域に分割し、任意の2つの領域間の最適経路を算出するために必要にして十分な領域の集合をオフラインで算出してテーブル化することにより上述の問題点を解決している。このようなルックアップ・テーブルを用いることそれ自体は審易に考え得るところであるが、本論文ではこれを日本全国の道路網に対し実際に適用した場合について、実用的な領域分割数を明らかにすると共に、領域分割の仕方として郡レベルの行政区域に分割すると、テーブル作成に要する時間を多少なりと減少させるのに有利であることを示している、すなわち郡レベルの行政界は一般に河川や山脈等の地形的特性と密接な関係を有していることが多く、このような行政区界を横切る道路は少ないと考えられるためである。本論文ではこのように領域分割の仕方に一つの示唆を与えると共に、ここで採用したルックアップ・テーブル法により探索頒域を限定した経路探索法が、やはり最適経路を与えることが保証されている従来のDijkstra法およびA*アルゴリズムと比較し、総所要時間および必要とするRAM容量の面で現用のハードウェァの下では大幅に有利であることを示している。
著者
幸塚 久典
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ : 日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
no.36, pp.24-32, 2014-02-28

Misaki Marine Biological Station School of Science, The University of Tokyo which is located on the tip of southwestern Miura Peninsula, Kanagawa Pref. have been actively used as a base for research on Zoology for many years in broad fields, such as development biology, cell biology, molecular biology and systematic zoology. Although technical staffs have greatly supported many scientists, their contribution to the research activity almost remains unknown. In this paper, I describe variety of works that technical staffs of MMBS engage, and a part of research work we are performing.
著者
小松 孝徳
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では,「単一モダリティでシンプルに構成され,コミュニケーションにおける主たるプロトコルに干渉することなくエージェントの内部状態を直感的にかつ正確にユーザに伝達できる表現」を ASE と定義した.その必要十分条件は「シンプル」「補完的」という設計的要件および「直感的」「正確」という機能的要件の二種類に分けられる.そこで,ユーザに情報を発信するロボットに「シンプル」「補完的」という二つの設計的要件を満たした人工音を実装し,その人工音に関する事前知識を持たないユーザによりその意図が「直感的」「正確」に解釈されていたのか,つまり機能的要件が満たされていたのかを実験的に検証した.具体的には,実装した人工音がエージェントの内部状態をユーザに直感的かつ正確に伝達できることを検証し,この人工音が ASE の必要十分条件を満たす一つの実例であることを示した.
著者
武田 真樹
巻号頁・発行日
2005-03

報告番号: ; 学位授与年月日: 2005-03- ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士() ; 学位記番号: ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科環境学専攻