著者
内田 ゆず 荒木 健治 米山 淳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.811-820, 2012-06-15 (Released:2012-06-26)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

日本語の語彙には,オノマトペが豊富に存在している.これらの語は生き生きとした表現力をもち,日本語でのコミュニケーションには欠かせないものとなっている.日本語を母語とする人は,ごく自然にオノマトペの用法を身につけ,「感覚的に」使用する.そのため,オノマトペをほかの言葉に置き換えたり,その意味を明確に説明することは困難である.日本語学習者がオノマトペの意味や用法を習得することは難しいとされている.オノマトペを学ぶ方法のひとつとして,オノマトペを用いた様々な表現に触れることが挙げられる.そこで,本論文では,ブログ記事を対象としたオノマトペ用例文の自動抽出手法を提案する.提案手法は,オノマトペの後続要素と係り先を分析した結果に基づくものである.評価実験の結果,41,315件のブログ記事から15,437文の用例文を抽出し,適合率96.2%(481/500)が得られた.
著者
菅原 拓哉 降旗 建治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.253, pp.37-40, 2006-09-18

本論文は,耳朶部位透過型脈波センサ出力に同期した2対パルス(10ms)フリッカーの遅延時間(Δt)に対する融合閾値(Flicker Fusion Threshold Δt<10ms)から弁別可能(Clearly Separable Δt≫30ms)までの範囲,すなわち極限法による上昇系列1回の点滅が2回に見える閾値と下降系列2回の点滅が1回に見える閾値の平均遅延時間,いわゆるFlicker Order Threshold (FOT)に関して検討している.心理測定関数にロジスティック関数を用いて評価すると,血流量の違いによってFOTも異なることがわかった.
出版者
文部省専門学務局
巻号頁・発行日
vol.明治44年, 1912
著者
関根 正雄
出版者
日本医史学会
雑誌
日本医史学雑誌 (ISSN:05493323)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.p428-444, 1976-10
被引用文献数
1
著者
五味 雄一 万井 真理子 森田 圭紀 寺田 努 東 健 塚本 昌彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.5, pp.97-104, 2009-01-19
被引用文献数
1

入院中の患者の娯楽の手段・時間は治療上の制約やプライバシの問題から自宅での生活に比べて大きく制限される.しかし,治療や入院生活における身体的・精神的苦痛や退屈の緩和のためには,患者が自宅と同様に周囲を気にせず娯楽を楽しめる環境が必要である.本稿では,頭部装着型ディスプレイ (HMD: Head Mounted Display) で映像コンテンツを提供することによる苦痛や退屈の緩和の効果を調査し,入院生活における QOL の向上において,HMD による映像コンテンツ視聴の効果を明らかにすることを目的とする.アンケート評価の結果より,入院中の HMD によるコンテンツ視聴が精神的苦痛や退屈の緩和に有効であることがわかった.The entertainment for patients in hospital is strictly limited because of remedial limitations and look at privacy compared with that at home. However, it is important to provide an environment that the patients enjoy entertainment without concerning for reducing the physical pain and tedium of patients in hospital. In this paper, we investigate the effect of offering video contents with HMD (Head Mounted Display) to improve QOL (Quality Of Life). The result of experiment clarified the effectiveness of browsing contents on HMD for relaxation of mental pain and tedium of patients in hospital.
著者
野々村 美宗 眞山 博幸
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ヒトがモノを食べたときに感じる食感の発現メカニズムを明らかにするために、口腔内で起こる物理現象を模倣したシステムを構築した。寒天ゲルとアパタイト/でん粉複合材料の表面に階層性のフラクタル構造を刻んで舌と歯のモデルを調製した。次に、フラクタル寒天ゲル上におけるゲルとエマルションの圧縮・摩擦特性を評価した。増粘剤水溶液を飲んだ時のとろみと舌モデル表面の摩擦変化の間には高い相関があることを見いだした。
著者
井口 由布
出版者
立命館アジア太平洋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究はマレーシアにおいて女性がどのように表象されてきているのかを、女性器切除(FGM)をめぐる言説をみることによって、植民地主義、ナショナリズム、多民族社会、イスラムとの関係から明らかにしようとした。本研究においてわかったことは大きく以下の二つである。第一に、マレーシアのFGMが近年のイスラム復興の動きの中であらためて見いだされかつ強化されており、その動きがマレーシアのマジョリティであるマレー系を中心としたナショナリズムと呼応していること。第二に、FGMの研究とそれにともなう言説がアフリカにおける状況を中心に形成されており、マレーシアの状況に合致しないことである。
著者
岡山 将也 真野 芳久 村本 正生
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.86-95, 1996-01-01
被引用文献数
1

Consider the situation that an analogical reasoning model is investigated considering the practical application, it is necessary to consider the effective knowledge retrieval to solve given problems. In most of the analogical reasoning models which have been proposed, knowledge is retrieved with some criteria from knowledge base, and problems are solved by using of the retrieved and/or general knowledge. However, these models were using the search and combination of all the elements in the knowledge base, impricitly. So, the knowledge retrieval often becomes explosively complex. In our method at first one problem is divided into several sub-problems, then they are analized individually with appropriate knowledge base and the results are harmonized to solve. As the sub-problems can refer several different knowledge base, the combination of the targets will not be complicated. Thus it is not necessary to deal with the large targets all at once and the retrieval time is reduced. In this paper, we propose analogical reasoning model based on knowledge classification. Further-more, we applied the pilot system to the domain of mathematical problems such as equation problems. By using this system, we compared the time during problem solving with our model to the time without ours, and show the efficiency of our model.
著者
藤田 優 名倉 義夫 武井 直樹
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.871-876, 2006-08
著者
Oda Hirotsugu Nakagawa Kenji Abe Junya Awaya Tomonari Funabiki Masahide Hijikata Atsushi Nishikomori Ryuta Funatsuka Makoto Ohshima Yusei Sugawara Yuji Yasumi Takahiro Kato Hiroki Shirai Tsuyoshi Ohara Osamu Fujita Takashi Heike Toshio
出版者
Elsevier Inc.
雑誌
American journal of human genetics (ISSN:15376605)
巻号頁・発行日
vol.95, no.1, pp.121-125, 2014-07-03
被引用文献数
167

アイカルディ・グチエール症候群の新規責任遺伝子IFIH1の同定. 京都大学プレスリリース. 2014-07-04.
著者
塩原 良和
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、これまで主に「移民」に焦点を当てて研究されてきたオーストラリア多文化主義を「先住民族」という観点から再考した。具体的には、先住民族の存在や主張をオーストラリア多文化主義の理論・実践のなかでどのように位置づけることができるのかを社会学的実証調査および他国の事例との比較分析によって明らかにし、先住民族の存在や主張にじゅうぶんに配慮した多文化主義のあり方を理論的に検討した。それによりオーストラリア多文化主義研究の理論的・実証的水準を向上させるとともに、日本における「多文化共生」のあり方を考察する際の示唆を得ることもめざした。