著者
岸保 勘三郎
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.423-424, 2001-06-30
著者
都司 嘉宣
出版者
日本海洋学会
雑誌
沿岸海洋研究 (ISSN:13422758)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.159-168, 1998-02-25

インドネシアは国土が日本と同じような列島弧からなっており,地震,津波火山災害の多い国である.1992年以後今日までの5年間に4回もの津波が発生しており,津波による総溺死者数は1,500人を超えると見られる.1992年のFlores島地震を始め,近年にインドネシアで起きた津波4例を検証し,この国に津波警報システムを構築する構想について考察する.
著者
飯田 汲事
出版者
愛知工業大学
雑誌
愛知工業大学研究報告. B, 専門関係論文集 (ISSN:03870812)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.227-233, 1984-03
被引用文献数
1

The main course of the Kiso river running through the Nobi plain was altered to that of the present state at the time of the Tensho river flood of August 9,1586. This alteration of the river course may be explained as the result of the land deformation such as land subsidence and fault breaks caused by the Tensho great earthquake of January 18,1586,which occurred in the southern part of the river mouth of the Kisogawa.
著者
爆破地震動研究グループ
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.79-86, 1954-06

三回にわたる石淵での大爆破による地震動の観測が終了して間もなく,我々は1952年12月7日に,場所も同じ東北地方の,しかも石淵の場合の観測の東西側線上に丁度のる,釜石市から15km程西によつた釜石鉱山における約30トンの火薬による大爆破の地震動を観測する機会にめぐまれた.19の臨時観測点のすべてがきれいな記録をうることに成功したと云う訳でないので, 1,2その決諭を次回にゆづる点を残す結果となつたか,少くとも今度の観測で認められた注意すべき点は,1.石淵の場合に見出された第三層に相当すると思われる層の中のP波の速度が,観測誤差の範囲をかなり外れて大きく出たということ.2.今迄日本では見出されなかつた8km/sec程度のP波の速度をもつ層が,約30km位の深さで見出されたこと.3.東方測線による結果は,石淵の場合の東西測線からえられた結果とよく一致し,この辺の東西方向に関する地殼構造は,これでかなりの確実性をおびるに至つたことである.尚,今回の観測に当つて多大の便宜を与えられた日鉄鉱業釜石鉱山,建設省,国鉄盛岡管理局,NHK技術部,盛岡県庁,東北電力,その他各方面の関係者に対してはここに厚くお礼を申し上げたい.なお,本研究は,文部省科学研究費によつてなされたものであることを附記して謝意を表する.
著者
高橋 恵子 田松 花梨 松本 宏明 鮎川 順之介 今泉 紀栄 三道 なぎさ 柳生 奈緒 栗田 裕生 長谷川 啓三 若島 孔文
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究
巻号頁・発行日
no.19, pp.3-17, 2012-07-21

東日本大震災の発災後に被災者自身の手によって行われた「震災川柳」の取り組みについて、参加者が震災川柳の心理的効果をどのように認知していたかを明らかにし、今後の災害後の心理的支援を検討する手がかりを得ることを目的とする。本研究は、調査1(インタビュー調査)と調査2(質問紙調査)によって構成される。調査1では、震災川柳の役割には5つのカテゴリーがあることが示され、さらに、個人内/個人間において効用を持つことが考えられた。さらに調査2では、震災川柳を自ら詠む人(投稿参加)と発表される川柳を聞く人(傍聴参加)という参加形態と、心理的効果の認知との関連を検討した。その結果、投稿参加、傍聴参加ともに、震災川柳により「明るい気持ちになる」ことが分かった。これらのことから、震災という非常事態において、震災川柳が心理的支援の一つの形態として有効である可能性が示唆された。
著者
Harima Yukiko Takashima Yoshiki Ueda Yuriko Ohtsuka Toshiyuki Kageyama Ryoichiro
出版者
Elsevier
雑誌
Cell Reports (ISSN:22111247)
巻号頁・発行日
vol.3, 2013-01-31
被引用文献数
130

Hes7遺伝子のイントロン削減による分節時計の加速化. 京都大学プレスリリース. 2012-12-07.
著者
鈴木 聡 森島 泰則 中村 美代子 槻舘 尚武 武田 英明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.513-525, 2008-08-15
被引用文献数
1

本研究では身体化エージェントの登場位置・身体方向に注目し,物理空間・仮想空間の間に寸断されたユーザと身体化エージェントの位置関係を乗り越え,対等な社会的関係の構築が行える環境を追求する.身体化エージェントの身体方向と,画面奥行き方向の仕切りを基準とした身体化エージェントの登場位置に着目し,これらのユーザへの影響を心理実験により検討を行った.この際,人間同士の2者対話における身体配置の選好における男女差の存在が知られているため,考慮に入れた.実験1(N=48)では作業の遂行(写真の記憶再認課題)と身体化エージェントの印象に対して上記の要因が与える影響について,男女差も考慮の上検討した.実験2(N=51)においては身体化エージェントの身体方向の,ユーザが認知するエージェントとの距離への影響について実験を行った.これらの実験の結果,エージェントの登場位置のみならず,身体方向もエージェントとの距離のユーザの認知に影響し,男性のユーザは女性のユーザより距離を離した形でのエージェントの身体配置を好む可能性が示唆された.身体化エージェントの身体配置,およびその影響の男女差を踏まえた身体化エージェントの設計の必要性を本研究は示している.
著者
玉蘭斎貞秀画
出版者
[昭和礼文社]
巻号頁・発行日
1979
著者
子安 ゆうこ 酒井 菜穂 今井 孝成 神田 晃 川口 毅 小田島 安平
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.484-493, 2004
被引用文献数
5

【目的】シックハウス症候群(sick house syndrome;SHS)とは,建物の室内環境が原因で健康被害を呈するものである.SHSは社会的には認知されているが,医学的な定義はなく疾病概念も曖昧である.今回,SHSの病態解明のために大規模疫学調査を行った.【方法】厚生労働科学研究費補助金生活安全総合研究事業シックハウス症候群に関する疫学的研究班における調査用紙を用いた.【結果】成人8737人,小児9387人の回答が得られた.疾患の定義の仕方により,SHSと判断されたのは成人女性で3.0〜23.3%,成人男性2.9〜16.1%,小児で5.6〜19.8%であった.原因環境因子は小児・成人とも「シャンプ- ・化粧・香水」,「壁や床の建材のにおい」,「塗料」が上位であった.住居の築年数,増改築の状況でSHS発症に有意差はなかった.ライフスタイルの特徴として,ストレスが多く,においに敏感なものに有病率が高かった.【考察】SHSをどのように定義するかによって,有病率が大きく異なった.SHSを解明するためには,国際的な基準もふまえた定義づけが必要と考える.
著者
関口 智樹 大森 敏明 岡田 真人
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM)] (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.26-31, 2012-09-28

Slow Feature Analysis (SFA) は時系列データからゆっくりと変化する情報を抽出する数理モデルであり,神経システムのモデルなどに応用されている.近年, SFA の確率モデルが提案されているが,先行研究における SFA の確率モデルでは,データに加わる観測ノイズに関する近似を行っており,その影響についての定量的な議論が行われていなかった.本論文で我々は,パラメータ推定の精度や推定される slow feature のダイナミクスの振舞いを調べることで, SFA の確率モデルにおける観測ノイズの影響を明らかし,最もゆっくりと変化する成分が観測ノイズの影響を強く受けることを示す.The slow feature analysis (SFA) is a mathematical model that extracts slowly varying features from time series data. For example, the SFA has been applied for neural systems. Recently, a probabilistic version of SFA was proposed. This probabilistic SFA includes approximation on observation noise. However, quantitative evaluation on the effect of the observation noise in the probabilistic SFA has not been investigated in the previous study, and thus it remains unclear how the observation noise affects the performance in the probabilistic SFA. In this paper, we investigate the effect of observation noise in the probabilistic SFA by evaluating the accuracy of estimated parameters including slow feature dynamics. We show that the most slowly varying feature suffers from strong effect of the observation noise.
著者
山田 祐士 竹内 勇剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.734, pp.19-24, 2003-03-11

日常的な対話においては,会話の対象や発話のタイミングが重要である.しかし,従来のチャットシステムにおいては,誰がどのようなタイミングで発話し,対話の展開にどのような影響を与えていくかということを実時間で観察することはできない.また,多人数が参加している場合,会話の対象が誰なのかという参加者の社会的な関係が分かりづらい.そのため本論文では,多人数の参加者が同時に発言することが可能な非交替型チャットシステムを提案する.本システムを利用した実験では,複数の参加者による同時発話や,発言位置の変更などといった現象が確認された.その結果,本システムを用いることでチャットにおける対話のダイナミクスを実時間で観察できると共に,参加者の社会的な関係に関する新しい対話分析法が実現されることが期待される.