著者
Hiroki Yamaguchi
出版者
The Medical Association of Nippon Medical School
雑誌
Journal of Nippon Medical School (ISSN:13454676)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.202-209, 2007 (Released:2007-07-12)
参考文献数
35
被引用文献数
10 17

Dyskeratosis congenita (DKC) is a bone marrow failure (BMF) with characteristic physical anomalies, and is typically diagnosed in childhood. Some forms of DKC are known to be caused by mutations occurring in DKC1, telomerase RNA component (TERC), and telomerase reverse transcriptase (TERT). These genes are the main constituents of the telomerase complex that plays a role in replicating telomeres and stabilizing them against shortening. Mutations in these genes could shorten telomeres and impair the proliferative capacity of hematopoietic stem cells, eventually causing DKC. Recently, mutations in TERC and TERT have been reported in some cases of aplastic anemia (AA) and myelodysplastic syndrome (MDS). These cases are considered to be atypical forms of DKC that develop slowly in adulthood without characteristic physical anomalies. Genetic tests are essential in diagnosing this late-presenting DKC and determining the appropriate treatment. This article reviews mutations in the telomerase complex and their connections with DKC and bone marrow failures.
著者
越後 潔 菊地 宣史 山田 篤志 横田 和隆 尾崎 功一 山本 純雄
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会関東支部ブロック合同講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.105-106, 2002-08-29

This paper reports evaluation of gait of the legged robot for uneven terrain. In order for the legged robot to move on the uneven terrain without tumbling down, appropriate walking plan is necessary. The paper proposes a new walk planning method comprising path planning, gait planning, and trajectory planning, and quantitatively evaluates the gait generated by the proposed method.
著者
浅野 昭祐 兵藤 宗吉
出版者
The Japanese Society for Cognitive Psychology
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.95-104, 2012

Hamilton & Geraci (2006) は,画像が持つ意味的な特徴よりむしろ,画像における概念的示差性のある特徴を処理することによって,画像優位性効果 (PSE) が生起すると主張している(概念的示差性仮説). しかしながら,画像処理に利用される特徴に対して符号化課題が影響するのか否か,そして概念的示差仮説が顕在記憶におけるPSEにも適用可能なのか否かは明らかにされていなかった.そこで,筆者らは符号化課題,刺激形態,ならびに検索手がかり,検索意図を操作することによって,これらの問題に関して検討を行った.実験参加者は,画像または単語を,命名(実験1)もしくはカテゴリ分類(実験2)することにより学習した.そして,テスト課題として,意味的または概念的示差性のある検索手がかりが与えられる潜在記憶課題および顕在記憶課題に従事した.実験1の潜在記憶課題においては,概念的示差性のある検索手がかりが与えられた場合にのみPSEが生起したが,顕在記憶課題においては検索手がかりにかかわらずPSEが生起した.一方,実験2においては,いずれの条件においてもPSEは生起しなかった.本研究の結果,画像における概念的示差性情報が利用されるか否かは,符号化課題の性質とテスト時の検索意図に依存することが示唆された.
著者
秋山 学 清水 寛之
出版者
The Japanese Society for Cognitive Psychology
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.67-79, 2012
被引用文献数
3

本研究は,若齢者および高齢者における購買に関する自伝的記憶の特性を,記憶特性質問紙(MCQ)の質問項目を含む質問紙を用いて検討した.調査参加者はそれぞれの自伝的記憶のなかから購買に関するもっとも深く記憶に残っている印象的な出来事を一つ選んだ.そうした出来事の記憶特性は,主として調査参加者の年齢や保持期間の長さに関連して検討された.若齢者として大学生394名(18~27歳),高齢者として高齢者大学の学生207名(55~87歳)による質問紙データが分析された.その結果,もっとも深く印象に残っている購買の記憶は,若齢者では最近の数年以内に起きた出来事が多く想起された.高齢者は必ずしもレミニセンス・バンプ(10~30歳の頃に経験した出来事が想起されやすいという現象)を示すわけではないことが示された.さらに,ポジティブであると認識される出来事は若齢者でも高齢者でもより多く想起された.したがって,高齢者におけるポジティブ優位性効果は認められなかった.このような調査結果は,Conway (2005)による自己記憶システム理論およびCarstensen (2006)による社会情動的選択性理論との関連において解釈された.
著者
五十嵐 由夏 市原 茂 和氣 洋美
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.57-65, 2012

本研究では,自分の身体部位(手)の大きさがディスプレイ上でどの程度正確に評価され,その評価に私たちの身体情報がどのようにかかわるかを検討した.実験参加者の課題は,ディスプレイ面上の2本の水平線間の幅を,イメージした自分の手や物の大きさに合うようにフットペダルを用いて調整することであった.実験1では,手を置く位置や形,部位を変えることによって手の大きさ評価に違いが見られるかを検討した.その結果,手の形や位置にかかわらず,手の横幅は比較的正確に評価される一方で,手の長さは過大に評価される結果となった.実験2では,ディスプレイの設置距離を手前から奥にランダムに変えたうえで,異なる3種類のオブジェクトと手の大きさについて評価を求めた.オブジェクトごとに評価の縮尺率を求めたところ,特に手のイメージは距離の影響を強く受け,自分の腕の長さより遠くでイメージを行わなければならない条件では有意に過小評価されることが明らかとなった.この結果は,身体の大きさ概念が日常生活のさまざまな場面・動作で経験する身体の広がりの平均に基づくものであり,短期的な身体情報の変化よりも長期的な身体経験によって調整されるものであることを示唆する.
著者
伊藤 真利子 綾部 早穂 菊地 正
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.37-47, 2012

記銘項目が実験者によって割り当てられる場合よりも,実験参加者自身により選択される場合のほうが記憶保持は優れる(自己選択効果).本研究は,選択時における選択項目と非選択項目の両方を短期記憶に保持する過程が後の再生を促進するために必要十分であるのか,それとも短期記憶保持された選択肢間を比較する過程が必要であるかを検討した.実験1では,選択段階で選択項目のみを短期記憶に保持する強制選択条件,選択項目と非選択項目を保持する遅延選択条件,保持された選択肢間での比較を行う比較選択条件と自己選択条件を設けた.選択項目の再生率は前の2条件間では差がなかったが,後の2条件は前の2条件よりも有意に高かった.よって,選択時に短期記憶に保持された選択肢を互いに比較する過程が再生の促進に重要である可能性が示唆された.実験2では,意味的な基準での比較と非意味的な基準での比較による再生成績の違いが認められなかったことから,実験1の比較選択条件での再生の促進が意味処理のみで説明される可能性は低いと考えられた.
著者
新国 佳祐
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.29-36, 2012

読み能力の低い読み手は,熟達した読み手と比較して,文中の句境界の適切な認知が困難であることが指摘されている.本研究では,読み能力の十分でない読み手にとって,句境界認知が困難となる原因として,文構造を推測するための方略の不適応を取り上げて検討した.実験では,日本人大学生40名に対して,英語の2種の中央埋め込み文(OR文,SR文)および非中央埋め込み文(C文)を,参加者の半数には句境界の手がかりを明示して,半数には明示せずに呈示した.実験の結果,文構造推測のための方略が不適応となるOR文においては,句境界に関する手がかりの明示によって文の処理速度および処理の精確性が向上した一方で,方略が適応的に機能するSR文,C文ではそのような手がかりの文処理への影響は確認されなかった.このような結果から,文構造を推測するための方略の不適応が句境界認知の困難性を引き起こす原因の一つとなっており,結果として文処理全体が困難となる可能性が示唆された.
著者
佐藤 浩一 清水 寛之
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.13-27, 2012

本研究の目的は,自伝的推論に関連して,長期にわたる保持期間を伴う記憶の特性を明らかにすることである.大学生315名,現職教員166名,高齢者160名のあわせて641名の調査協力者に対して,中学時代の教師とのコミュニケーションに関連する記憶を想起させ,自伝的推論ならびに記憶特性を問う45項目(記憶特性質問紙MCQの38項目を含む)への評定を求めた.教職志望の強い大学生は,その出来事と現在の自己を結びつけたり,その経験を参照点としてとらえたりする自伝的推論を活発に行い,そうした記憶を鮮明で詳細に想起していた.また世代が上の人のほうが自伝的推論が活発であり,かつ出来事をより鮮明に想起していた.肯定的な出来事は否的的な出来事よりも,活発な自伝的推論を引き起こしていた.これらの結果は自伝的推論における加齢および感情の側面と関連づけて議論された.日常的な出来事に対する自伝的推論を検討することの意義が論じられた.
著者
小林 章
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.27-51, 1939

1. 京都帝大農學部附屬農場の室内葡萄ブラック•ハンブルグ種 (10年生)を使用し, 8, 9, 10, 11月の4ヶ月間に亘り, 室の東西兩側に於ける葉の一日の同化作用を2時間毎に測定比較し, 同時に各側に於ける葉の受光状態, 室温,葉温, 葉の含水量, 氣孔の開度を測定し, 前者との間に於ける相關關係の有無を觀察した。<br>2. 單位時間に於ける同化物質の集積並に消費は, 晴天日曇天日共に西側の樹が東側の樹に比し大であつた。但し, これは單に1日の環境差に基く結果のみでなく, 更に積年の環境差に由來する樹自體の現在の個體差が關與したものと思はれる。<br>3. 同化曲線は, 晴天日 (特に9月以降) には大體東側は午前8-10時と正午-午後2時に高値を有する双頂曲線となり, 西側は午前10時-正午にのみ高値を有する單頂曲線となつた。然るに雨天日には兩側共に午前10時-正午に高値を有する單頂曲線となり, 兩者の間に量的以外の顯著な相違は認められなかつた。<br>4. 葉の1日の受光状態 (9月中旬) は東側樹は午前7-11時に大體その全面に日光の直射を受け, 午後1時以後は日陰となつた。反對に西側樹は午前11時まで日陰であり, 午後1-5時に全面に直光を受けた。即ち室の東西兩側に於ける葉の受光状態は正午を中心として相反してなた。<br>5. 葉の受光状態と同化曲線を對比すると, 東側にては午前10時-正午即ち直光の強烈な時期が同化の不適期であり, 午前8-10時即ち直光の左程強烈ならざる時期, 及び正午-午後2時即ち散光の強き時期は適期であつた。西側にても東側同樣午前10時-正午の強き散光時は同化適期であり, 正午-午後2時の強き直光時は不適期であつた。要するに東西を通じて, 強き散光か, 或は左程強からざる直光は同化に好適であるが, 反對に強き直光は有害であつた。<br>6. 室温を比較するに, 晴天日には午前中は東側が高くその差の最も著しいのは午前8-10時で, 午後は反對に西側が高くその差の著しいのは午後1-2時であつた。室の中央部の氣温は, 午前7時-正午には東西兩側の中間に位し, 正午-午後2時には東西何れよりも低く, 午後2時以後には何れよりも高温を示した。曇天日には東西兩側に於ける差異は殆んどなかつた。<br>7. 東西兩側に於ける葉温を觀るに, 晴天日 (10月27日) には午前 (8-11時) は東側が高く, 例へばその平均温度は東側樹 (陽葉) 19.9°C, (西側樹 陰葉)16.9°Cであり, 午後 (1-4時) は反對に西側が高く丙側樹 (陽葉) 23.4°C, 東側樹 (陰葉) 21.9°Cであつた。即ち日光直射の有無に伴ひ, 正午を中心にして東西に於ける葉温は相反し, この場合東西の葉温差は午後よりも午前に著しく大であつた。曇天日 (10月29日) には葉温は主として氣温に一致し, 且つ東西に於ける差異は殆んどなかつた。而しで上述實驗の範圍内に於ては, 葉温と同化曲線との間には, 晴天日曇天日共に密接な關係を求めることは出來なかつた。<br>8. 單位葉面積當の平均含水量は, 西側の樹が東側の樹に比し常に大であり,且つその一日に於ける變化の状態は, 前者が後者に比し甚だ複雜であつた。併し, 含水率(含水量の生體重に對する百分比)は, 反對に東側が西側に比し大であつた。これは, 葉の含水率が, 主として同化量の多少に支配され變化した結果に依るものである。含水量と同化曲線との間には決定的な關係を認めることが出來なかつた。<br>9 氣孔の開度は晴天日 (9月21日) には, 1日の時間的變化が著しく,且つ東西兩側に於て明な差異を認めたが, 曇天日 (10月11日) には, 1日の變化が乏しく且つ東西に依る差異は殆んどなかつた。而して, 氣孔の開度と同化曲線との間には曇天日晴天日共に密接な關係を求めることは出來なかつた。<br>10. 斯くて, 日照の有無に伴ひ著しく變化する室温, 葉温, 葉の含水量, 氣孔の開度の何れもの一つが, 同化曲線を決定する主要制限要素とは認め難く, 結局一日中に於て, 午前8-10時の直光, 及び正午前後2時間の散光が同化に最も有效な條件を誘導し, 反對に正午前後2時間の直光が逆な條件を與へた事となる。<br>11. 而してこの事實は, 晩秋の晴天日に野外に於ける葡萄の葉の上表面をパラフイン紙を以て輕く覆ひ直光を遮ぎりたる場合に, 同化の機能が著しく促進された結果と稍通じてなて頗る興味がある。
著者
小川 由英
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.72, no.12, pp.1553-1558, 1981-12-20

キシリトール大量輸液により蓚酸カルシウム結晶が組織に沈着することが報告され,キシリトールが蓚酸代謝に関係することが示唆された.蓚酸カルシウム結石群12人と対照群7人にキシリトールを投与し,蓚酸代謝を調べる目的で尿中及び血漿蓚酸を測定した.10時間空腹状態とした患者に5%キシリトール500mlを2時間で点滴したところ,尿中蓚酸排泄は直ちに増加した.キシリトール点滴開始より3時間での尿中蓚酸排泄量の増加は結石群が2.92±1.59mg(SD)で,対照群が2.25±1.48mg(SD)であった.一方尿中蓚酸濃度は点滴中は低下し,点滴終了後は上昇した.キシリトール投与前の血漿蓚酸値は結石群が2.64±0.43mg/lで,対照群が2.29±0.92mg/lであった.キシリトール負荷終了時の血漿蓚酸値は結石群が2.64±0.62mg/lで,対照群が2.81±0.56mg/lであった.キシリトール負荷試験の結果より結石群と対照群の間に蓚酸代謝上の相違は認められなかった.
著者
西野 順二 西野 哲朗
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.31, pp.1-4, 2011-11-24

不完全情報多人数ゲームのうち大貧民を含むトリック型ゲームでは冒頭の偶然手番で選ばれたカードの分配状態が明らかでなく、ゲームの進展に応じて徐々に情報が明らかになる。このようなゲームを対象としてモンテカルロ木探索によって最良な決定をしようとするとき未知情報である相手情報すなわち状態の推定は重要と考えられる。しかし実験的には状態の推定を行わないときと比較して、その効果はあまり大きな寄与がみとめられなかった。本論文ではこの事実にもとづいて、不完全情報ゲームの状態推定が、多人数ゲームのモンテカルロ木探索において果たす効果について、状態の集合を最適な着手による同値類に分けることで、定性的な分析を行った。とりうる状態数が選択可能な合法手に対して非常に大きいため、複数の状態を仮定して探索するモンテカルロ木探索にたいして、状態の確定的な推定はあまり重要ではないことを示した。A trick based card game is an imperfect information game that has a chance move at the beginning of the game and then the whole situation is closed for each other players. This information is partially reveal as the game goes on. A situation estimation process is thought as a very important factor to make program playing the game using Monte Carlo tree search. In this paper grouping analysis on the situation set according to similarity of derived moves from the situation group, in order to discusses the effectiveness of the situation estimation process with UCT search. As a result, we show that the mass of situations causes ineffectiveness of the situation detection and its usage.