著者
北岡 教英 押川 洋徳 中川 聖一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.496, pp.31-36, 2005-12-15
被引用文献数
3

本稿では, 高頻度単語と短い単語(基本単語)を併用した音声認識を用いた組織名入力インタフェースを提案する.これは, まず音声で組織名を入力し, 音声認識の結果得られた複数の単語・基本単語候補から, ペンタッチで選択, 入力するマルチモーダルインタフェースである.組織名といった語彙サイズが大きく, 常に新しい組織名が生み出されるため, すべてを登録することが難しく, また音声認識が難しいタスクに対し, 単語認識と連続基本単語認識を併用するもので, 認識対象のカバー率と認識性能, 入力効率の両方の向上を図った.そして, その認識結果から単語・基本単語系列候補, 基本単語候補をタッチパネルに表示し, ペンタッチにより簡単に選択して入力が可能な組織名入力インタフェースを考案した.この高頻度単語と基本単語を併用した音声認識をオフラインの認識実験により評価したところ, それぞれ単独での音声認識結果より良い結果が得られた.さらにこの認識結果に基づいてインタフェースを用いた場合の入力可能な割合をシミュレーションすると, 約92%で入力が可能となることが分かった.また, このインタフェースを実装してオンラインで被験者実験を行ったところ, 音声認識性能の低下で1回の発声では83.3%の入力可能率となったが, 2回まで音声入力を許すことで93.3%となった.
出版者
東京学士会院
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, 1890-06
著者
池田 清彦 嶋田 豊
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.173-184, 2006-03-20

広く信じられていることと異なり,科学は真理を追求する営為ではなく,何らかの同一性により,現象を説明する営為である。この立場から,現在の遺伝子還元主義的な生物学を批判し,システムを重視する対抗理論について論じた。
著者
今野 日出晴
出版者
岩波書店
雑誌
思想 (ISSN:03862755)
巻号頁・発行日
no.1036, pp.207-223, 2010-08
著者
岩井 信彦 青柳 陽一郎 白石 美佳 大川 あや 清水 裕子 柿本 祥代
出版者
神戸学院大学
雑誌
神戸学院総合リハビリテーション研究 (ISSN:1880781X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.75-81, 2007-01
被引用文献数
1

回復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中患者51例の日常生活活動(Activities of Daily Living ; ADL)を機能的自立度評価法(Functional independence measure ; FIM)を用いて、実際の生活の中で行っている活動「しているADL」を評価し、同時に理学療法室や作業療法室など限られた環境での潜在的な活動「できるADL」を評価し、その得点差の状況を比較検討した。その結果、入院時、低FIM群では更衣上半身、更衣下半身、トイレ動作で得点差が大きかった。一方、高FIM群では階段昇降、歩行で差が大きかった。さらにADL項目ごとの得点と「しているADL」と「できるADL」との得点の関係において、低FIM群ではその差は確認できなかったが、高FIM群においては得点が高いADLほど得点差が小さいという相関が確認された。このことから回復期脳卒中患者の「できるADL」と「しているADL」の格差の特性を知り、医療チーム全員が格差の早期発見と原因の解明に取り組んでいくことが重要であると思われた。
著者
徳田 正孝 叶 萌 BUNDARA Borut SITTNER Petr
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.65, no.631, pp.491-497, 1999-03-25
参考文献数
45
被引用文献数
7 9

Quite unique and interesting behaviors of shape memory alloy under complex loading conditions, including the complicated path dependency, have been observed in systematic experiments by applying some combiened loads of axial force and torque to the thin-walled tubular specimen of Cu-based polycrystalline shape memory alloy. A set of constitutive equations is proposed, which can describe the complicated behaviors observed in the experiments. The mesoscopic approach is employed in the formulation because the complicated behaviors are closely related with the microstructural changes of materials, and the obtained equations show a reasonable coincidence with the exprimental results. In this first paper, the process of modelling and the detail of formulated constitutive equations are described, and the comparison between experimental resutls and computed results by using the proposed constitutive equations are shown in the second report.
著者
竹田 義
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.359-366, 1995-09-15
被引用文献数
9 5

1. 冷蔵庫を利用したロゼット苗の低温処理では, ロゼット打破の効果は10°Cが最も高く, 5~6週間処理した苗を用いることによって冬季に開花させることが可能であった.<BR>2. 暗黒条件では低温処理期間が3週間を超えると枯死苗の発生が増加したが, 白色蛍光灯を用いて低温処理中の苗に410lx程度の照明を行うことにより, 枯死苗の発生を防ぐことができた.<BR>3. 極早生品種の'若紫'と晩生品種の'フレッシュホワイト'では低温要求量にほとんど差がなかった.<BR>4. 10°Cで低温処理した本葉4枚, 6枚, 8枚苗は, 処理期間が5~6週間まで長いほど抽だいが早く, 苗齢による差はなかった. 抽だい時のロゼット節数は苗齢が小さいほど少なかったが, 開花時の節数と草丈および到花日数については一定の傾向は認められなかった.<BR>5. 低温処理によってロゼット打破された'福紫盃'を, 最低気温10°Cで栽培すると開花は促進されず, 最低気温15°Cでも生育は緩慢であった. 最低気温20 °C, 長日条件で開花が著しく促進されたが, 自然日長では抽だい後葉の分化を続けながら節間伸長し, 開花はそれほど促進されなかった.
著者
豊岡 伸一 高野 利実 高坂 貴行 堀田 勝幸 松尾 恵太郎 市原 周治 藤原 義朗 宗 淳一 大谷 弘樹 木浦 勝行 青江 啓介 谷田部 恭 大江 裕一郎 光冨 徹哉 伊達 洋至
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.409-415, 2009 (Released:2009-10-08)
参考文献数
20

目的.ゲフィチニブ投与患者では上皮成長因子受容体(EGFR)変異例で予後が良いことが報告されている.一方,喫煙,性差はEGFR変異に影響し,さらに,肺癌の予後因子であることが示唆されている.本研究では,EGFR変異,性差,喫煙が,ゲフィチニブ治療を受けた肺腺癌患者の生存期間に与える影響を検討した.対象と方法.ゲフィチニブにより治療された肺腺癌患者362例において,EGFR変異,性差,喫煙が全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)に及ぼす影響を評価した.結果.EGFR変異は169例(46.7%)に認めた.多変量解析では,変異例で野生型例に比べOSおよびPFSが有意に長かった(P<0.001).EGFR変異の有無による群別で性差,喫煙量は,OSおよびPFSの延長とは関連がなかった.一方,性別,および,喫煙により分類した群別での解析では,EGFR変異は,OS,PFSの延長と有意な関連を認めた(P<0.001).結論.本検討から,ゲフィチニブ投与を行う患者を選択する際,EGFR変異は重要な指標であると考えられる.
著者
山本 雅一 吉田 操 村田 洋子 室井 正彦 小川 利久 門馬 久美子 榊 信廣
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.12, pp.2723-2727, 1990-12-01
被引用文献数
20

1975年から1989年7月までに経験した421例の食道癌を対象とし, 食道癌症例における重複癌について検討を加えた. 重複癌は51例 (12.1%) で, 同時性26例 (6.2%), 異時性25例 (5.9%) であった. 重複部位の検討では胃癌が25例 (全体の 5.9% ;重複癌の 49%) と多く, 同時性15例, 異時性10例であった. また, 早期胃癌は19例(76%)であった. 次に多い重複部位は, 口腔, 咽頭, 喉頭などの頭頸部領域の16例 (同時性5例, 異時性11例) (ぜんたいの 3.8% ;重複癌の 31%) であり, うち10例 (62.5%) は食道癌診断以前にそれらの癌が診断されていた. 3重複以上の多重複癌は5例 (重複癌の 9.8%) であり, いずれも初癌から5年以上の生存例であった. 食道癌切除後の経過年数との検討では, 術後5年以上7年未満経過症例の重複癌発生率 (23.1%) は, 3年以内の症例の発生率 (1.1%) と比較すると有意に高かった. 近年, 食道癌における重複癌症例は増加しており, 現況を踏まえた日常診療が需要と考えられた.
著者
多喜 義彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.644, pp.230-234, 2008-05

たき よしひこ:1951年生まれ。1988年システム・インテグレーション設立,代表取締役に。現在40数社の顧問,NPO日本知的財産戦略協議会理事長,宇宙航空研究開発機構知財アドバイザー,日本特許情報機構理事,金沢大学や九州工業大学の客員教授などを務める。地球温暖化防止に向け京都議定書の枠組みがスタートして,間もなく4年がたつ(2004年6月4日寄託)。
著者
平沢 正 土田 政憲 石原 邦
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.145-152, 1992-03-05
被引用文献数
8

水稲の気孔開度, 光台成速度の日中低下の程度は生育条件によって異なり, これには吸水能力が関係すると考えられている. 本報告では, 受動的吸水能力を表わす蒸散の盛んな時の水の通導抵抗と能動的吸水能力を表わす出液速度を生育条件の異なる水稲の間で比較し, さらに両吸水能力の関係, 受動的吸水能力と気孔開度の日中低下の程度の関係を検討した. 土壌に可溶性でんぷんを加え根ぐされをおこした水稲, 低照度, 高湿度条件に生育し, 根の発達程度の劣る水稲では対照の水稲に比較して出液速度が小さく, 水の通導抵抗が大きい, いいかえると能動的吸水能力と受動的吸水能力が低かった. また, 通常の水耕液に生育した水稲に比べて, 窒素濃度の低い水耕液に生育し根群のよく発達した水稲では出液速度が大きく, 水の通導抵抗が小さい, いいかえると能動的吸水能力と受動的吸水能力が高かった. 水の通導抵抗が大きい水稲ほど日中の気孔の閉鎖程度が大きく, 受動的吸水能力と日中の気孔閉鎖程度とは密接な関係があった. 一方, 測定の約1週間前に硫安を追肥し, 葉身の窒素濃度を高めた水稲では出液速度は大きく, 能動的吸水能力は高かったが, 水の通導抵抗, いいかえると受動的吸水能力は対照区と変わらず, 対照区との気孔開度の差は早朝に比べて日中は小さかった. 気孔開度の日中低下には受動的吸水能力が関係するので, 日中の気孔開度が大きく, 高い光合成速度を維持するためには, 葉身の窒素濃度が高いことに加えて受動的吸水能力の高いことが必要であることがわかった.
著者
新開 純子 宮地 功
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.129-132, 2011

アルゴリズム教育において,アルゴリズムの原理を理解することも重要であるが,その原理をプログラムとして実現することも重要である.そこで,ソートアルゴリズムを題材にして,アルゴリズムの原理を理解し,さらにプログラム化するためのアルゴリズム構築能力を育成するために,手作業による体験的なアルゴリズム教育を実践した.実践後のアンケート等の調査より,アルゴリズムを作成するカが有意に向上することがわかった.
著者
藤谷 聡
出版者
THE TOHOKU GEOGRAPHICAL ASSOCIATION
雑誌
東北地理 (ISSN:03872777)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.187-198, 1986

本稿は, 明治末期から昭和初期にかけて, 我が国の鉱山が, 従来の自山製錬による鉱物販売から鉱石販売へと変化したことに注目し, 岩手県西和賀の中小鉱山を例にあげ, その変化の過程および変化の要因を解明したものである。<br>西和賀の鉱山においては, 上述の変化が第一次世界大戦終了後の経済不況の時期を中心に生じた。これは, 機械化や新たな選鉱技術の導入と1910年の和賀軽便軌道 (黒沢尻―仙人間)・1924年の横黒線 (黒沢尻―横手間) の開通による交通体系の整備によるものと考えられた。すなわち, これらによって, 鉱石産出量と選鉱処理能力の増大, 年間を通じての安定した輸出手段の確保および輸送費の低減とにより, 自山製錬による販売よりも, 地域外の大手資本の経営する製錬所へ鉱石の形で販売した方が高い利潤を得られると判断したためと考えられる。また, 製錬施設を廃止し, 鉱石販売に転向した鉱山は, 商品としての鉱石を介して地域外の大資本による製錬所の鉱石供給地として位置づけられることとなり, 鉱石販売先の安定に伴い, その操業も安定した。