著者
柳村 俊介 紺屋 直樹 吉野 宣彦 泉谷 眞実 東山 寛 相原 晴伴 吉野 宣彦 相原 晴伴 泉谷 眞実 小山 良太
出版者
宮城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

農業経営の収益性低下と高齢化による農業投資環境の悪化、急激な経営規模拡大、一般企業の農業参入といった傾向がみられるなかで、本研究では、新たな投資主体の形成という視点から地域農業の担い手のあり方を検討した。家族経営に代わる集落営農、農業法人経営等の経営体による農業投資が期待されるとともに、現状では萌芽的な動きにとどまるものの、経営体と分離した投資主体の形成を展望すべきことを明らかにした。
著者
村井 達弥 小野田 清香 西崎 雅仁
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.11, 2010 (Released:2010-11-15)

現在、日本はガラパゴス化していると言われている。日本製品は、その機能および技術においては世界で高い評価を受けているにもかかわらず、日本製品の国際競争力が低下している。 本研究においては、知的技術マネジメントを再検討することで、その問題と限界を解明することを目的としている。つまり、製品差別化を図るために、研究開発を激化させ、知的財産の獲得を主眼においたビジネスモデルの限界を指摘する。さらに、技術立国日本が技術の優位性を市場で高評価される統合的なビジネスモデルと技術経営に立脚した技術のイノベーションによる新たなマネジメントを提案する。
著者
島永 和幸 佐々木 常和 岡田 芳男 島永 嵩子
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.207-222, 2007 (Released:2009-06-17)
参考文献数
22

目 的:産業経済から知識創造経済への経済構造の変化のもとで,企業価値創造の推進力としての研究開発マネジメントが大きく注目されている。中国において研究開発の重要性に対する認識が高まりつつある中で,製薬企業は他業種に比べて積極的に自主開発を行っている。しかしながら,実証的な研究はほとんど行われておらず,その実態はブラックボックスになっている。そこで,中国の製薬企業を対象に研究開発マネジメントに関する実態調査を実施し,企業の属性ごとに研究開発戦略や研究開発従事者のマネジメントに差異がみられるかを明らかにすることを目的とする。対象と方法:2006年に中国において実施した質問票調査の分析を行った。中国の製薬企業2,393社を対象に,地域別,取扱い商品別,規模別に約1,500社をそれぞれ比例抽出し,計270票の有効回答を得た(回答率18.0%)。分析にあたって,主成分分析を用いて中国の製薬企業の属性を明らかにし,主成分得点の結果からクラスター分析を行う。クラスター分析によって得られた中国の製薬企業の類型ごとに,組織的なマネジメント,創造性を発揮する環境づくり,専門能力の向上,およびモチベーションの刺激についてどのような差異がみられるのかを分析した。結 果:中国の製薬企業の類型化を試みた結果,3つのパターンが見出された。研究開発の実績や志向性の高低によって,研究開発マネジメントに差異がみられる。考 察:現在の中国において,研究開発の実績が低く,かつ志向性が弱い企業が最も多く,全体の45.6%を占めている。製薬企業では,マネジメントの基盤づくりやチームワーク方式,成果主義などを重視している現状が明らかとなった。
著者
Ken SASAKI Hiroyo MORIKAWA Takashi KISHIBE Ayaka MOKAMI Toshihiko HARADA Masahiro OHTA
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry (ISSN:09168451)
巻号頁・発行日
pp.1203292864, (Released:2012-04-07)
参考文献数
15
被引用文献数
16

About 90% of the radioactive Cs in the sediment mud of a school’s swimming pool in Fukushima, Japan was removed by treatment for 3 d using the alginate immobilized photosynthetic bacterium Rhodobcater sphaeroides SSI. Even though batch treatment was carried out 3 times repeatedly, the activity of immobilized cells in removing Cs was maintained at levels of about 84% (second batch) and 78% (third batch). Cs was strongly attached to the sediment mud because, even with HNO3 treatment at pH of 2.00–1.60 for 24 h, it was not eluted into the water. Furthermore, more than 75% of the Cs could be removed without solubilization with HNO3. This suggests that the Cs attached to the sediment mud was transformed into immobilized cells via the Cs+ ion by the negative charge of the immobilized cell surface and/or the potassium transport system of the photosynthetic bacterium.
著者
安永 裕幸 真鍋 洋介
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集 2003年度春季
巻号頁・発行日
pp.56, 2003 (Released:2004-06-08)

我が国の半導体関係研究開発に関する代表的な国家プロジェクトである「超L(70年代)」「超先端(90年代)」「MIRAI(2000年代)」の3事業につき、(1)プロジェクト発足の背景、(2)対象技術テーマ及び技術目標、(3)予算規模及び推進体制、(4)実用化へのシナリオ、(5)成果及び産業界のインパクトにつき比較·分析を行い、これらのプロジェクトのマネジメントがそれらの実施された時点における我が国半導体産業の置かれた社会·経済状況を反映した態様で行われていることを明らかにした。
著者
澤田 真明
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.1086-1098, 1994-03-01 (Released:2008-05-30)

近年,経営環境の不確実性が増す中,日本企業における戦略的研究開発マネジメントの重要性に対する認識の高まりを検証し,日本の民間における研究開発を担う代表的な製造業各社が,研究開発活動を効果的,効率的に運営するためにどのように努力し,どのような問題意識を持っているのかを明らかにすることを目的とし,1991年12月,年間の研究開発費が100億円以上の企業149社を対象に,研究開発マネジメント全般にわたるアンケート調査を実施した。本稿では,このおもな回答結果を紹介するとともに,それらを基に,創造性を高め,研究開発の包括的な生産性を向上させる研究開発体制についての一考察を提案した。
著者
中野 等
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

上記研究課題のもと、(1)朝鮮における諸大名の動向、(2)より詳細な慶長の役の実証研究、(3)兵站諸物資輸送の実態解明、(4)水軍の動向に関する実証分析、などを研究の柱と想定して研究を開始した。具体的には東京大学史料編纂所、国立公文書館内閣文庫、慶應義塾図書館、京都大学研究博物館、愛知県史編纂室、山口県文書館、広島県立文書館、香川県立歴史博物館などの諸機関で史料調査を実施。つぎのような成果を得るに至った。(1)については史料収集、分析に多くの時間を費やすこととなり、その成果は本報告書にも「史料」として掲載することができた。(2)については、今後の課題として、次に説明する。本報告書の「研究」を参照されれば、明らかな様に(3)は最も成果のあがった部分である。また、ここでの検討を通じて、前線で戦闘をおこうな将兵のみでなくではなく、後衛の将兵や奉行衆が果たした役割についても、多くの知見を得ることができた。戦後の関連書研究はもとより池内氏の研究と比しても、本研究の特徴と見なすことができよう。(4)についての直接的な成果は学会での口頭発表のみにとどまるが、(3)との関連で史料分析はなかりの程度進展をみせた。しかしながら、研究の方法が細かな年紀比定をともなう史実の確定を基礎とするため、朝鮮出兵(木陸侵攻)の準備段階から、時間軸に従って作業を進めて行かざるを得ず、結果的に論文というかたちで成果を残せたのは文禄の大役の後半期までであり、慶長の役期については、若干の関連史料を収集するにとどまった。今後何らかのかたちで研究を継続し、課題分析を深化させたい。
著者
野村 淳二
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第2回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.5, 2007 (Released:2008-11-27)

企業において新事業、新規商品を作り出すために留意すべきマネジメントの勘どころを述べる。乗馬フィットネス機器「ジョーバ」の開発事例を通して、新規商品開発リーダ育成の考え方、スキルズ開発の重要性を示す。
著者
金井 雅之
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.49-64, 2010-03-31 (Released:2010-10-03)
参考文献数
21
被引用文献数
1

個々の行為主体がもつ個別財としての社会関係資本と,ある集団に存在する集合財としての社会関係資本との相互関係は,社会学理論におけるマイクロ-マクロ連関の一例として理解することができる.「機会と制約の構造(マクロな集合的社会関係資本)が合理的行為(マイクロな個別的社会関係資本)に影響する」側面と「合理的行為の集積が社会的な構造を生み出す」側面は,相互に循環して社会的世界を形成しているはずである.本稿では,温泉地の観光まちづくりに関する社会調査データを,観光まちづくりの発展段階という動的な過程の存在を仮定した上で分析し,この2つの側面のどちらがより強くデータから支持されるかを検証した.結果は前者の存在を強く示唆するものであり,後者の側面は支持されなかった.これは,社会的な構造を合理的行為の集積として説明することのむずかしさを改めて示す結果である.
著者
中嶋 昭正
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.1-16, 1994-06-20

軟骨の食品としての利用について調べまとめた。1) 軟骨の存在と機能、成分および栄養価値、機能性について概説した。成分はコラーゲンとプロテオグリカンである。プロテオグリカンのムコ多糖成分がコンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸である。とくに食品として摂取されるとき、コンドロイチン硫酸などのムコ多糖の機能性が期待される。2) クジラの軟骨の食品としての利用について古書の『本朝食鑑』、『鯨史稿』、『鯨肉調味方』の記録を紹介した。とくに蕪骨(かぶらぼね)について詳細に引用した。3) 『日本水産製品誌』(明治28年編集)から明骨(めいこつ)の本邦での製造の経緯についての詳しい内容を引用した。4) 鮫氷(さめすが)について説明した。5) 魚唇(ユィチュヌ)、氷頭(ひず)について説明した。6) ブタの軟骨の食品としての利用について説明した。
著者
中嶋 昭正
出版者
福岡国際大学・福岡女子短期大学
雑誌
福岡女子短大紀要 (ISSN:02860546)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.1-14, 1992-06-30

1. コンドロイチン硫酸ナトリウムの医薬品, 食品添加物, 化粧品原料としての利用と, その製造原料について, また, コンドロイチン硫酸を成分とする健康食品および, いわゆる機能性食品の現状について, それぞれ解説した。2. 医薬品, 食品添加物, 化粧品原料としてのコンドロイチン硫酸製品の含量の公定の規格について解説した。それらは同じNおよびS含量値である。また, 健康食品の公示規格についても解説した。3. 原料としてヨシキリザメなどのヒレ軟骨を用いて, 著者のクジラ軟骨からのアルカリ溶解法による製法を適用しての粗製コンドロイチン硫酸ナトリウムの調製について検討した。若干の改変を加えることにより, 医薬品などの含量規格に合うものを調製することができる。4. さらに, 沈殿に用いるエタノール量について検討し, アルカリ溶解液の1.0倍容量で十分であること, また, 軟骨の溶解に用いる50% NaOH溶液を原法の半分にできることが分った。5. アルカリ溶解法によって得られた粗製サメコンドロイチン硫酸ナトリウムからの精製品の分析値を示した。
著者
松永 浩昌 中野 秀樹 石橋 陽一郎 中山 健平
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.178-184, 277, 2003-03-15
被引用文献数
1 5

日本におけるサメ類の種別・漁法別水揚量を明らかにする目的で,主要な漁港で市場伝票整理に基づくサメ類の水揚量調査を行なった。製品重量では1992-98年の漁法全体で年平均19,600卜ン,延縄で15,000卜ンの内,ヨシキリザメが11,600トン(59%),11,000卜ン(73%)であった。更に生体重量に換算した結果,全漁法で年平均28,700卜ン,延縄23,400トンとなり,同様にヨシキリザメが18,800卜ン(66%),17,800卜ン(76%)であり,何れの場合も6〜8割程度がヨシキリザメで占められていた。ヨシキリザメ以外ではネズミザメ,アオザメが10%前後,オナガザメ類が5%程度と,比較的多く水揚されていた。また,これら主要種の水揚量が減少しているような傾向は見られなかった。
著者
Masaki TOMOCHI
出版者
Japanese Association For Mathematical Sociology
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.19-29, 2010-03-31 (Released:2010-10-03)
参考文献数
20
被引用文献数
1

The “small-world experiments” by Milgram et al. and the “β model” of small-world networks by Watts et al. are reviewed. Based on the criticism on the “small-world problem” provided by Kleinfeld, a model of a large-scale acquaintance network is constructed under the assumption that the stratified attributes of the nodes affect network formation. The model possesses a feature of self-similarity where connection of several local small-world networks forms a nested small-world network in global.