著者
田中 登
出版者
近畿大学中央図書館
雑誌
香散見草: 近畿大学中央図書館報 (ISSN:0912991X)
巻号頁・発行日
no.42, pp.1-5, 2012-03

注釈: 村瀬, 憲夫(近畿大学文芸学部)
著者
杉江 聡子
巻号頁・発行日
2011-03-24

本研究は、日本国内の高校中国語教育におけるNBLT(Network-Based Language Teaching)(Warschauer & Kern, 2000)導入の効果を探索することを課題とし、日本の高校で第二外国語として中国語を学ぶ学習者を対象に、日本人と中国人の高校生どうしのインタラクション(意味交渉)のための交流型コンテンツを主とする中国語学習者コミュニティーサイトを構築し、授業を実践し、授業中の観察及び学習者に対するオンラインアンケートの結果を分析、考察する。本研究の目的は、NBLT による中国語教育の導入が、高校の中国語学習者のICT 活用技能の向上(パソコンで中国語を読み書きし、インターネットを活用して関連情報の収集や問題解決に取り組む)、意識の変化(気付き)、学習意欲(動機付け)に与える影響を調査し、現状の課題と今後の展望を探索することにより、日本の高校中国語教育におけるICT 活用のコミュニケーション型授業の展開を支援、促進することにある。
著者
上野
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
no.142, pp.1201-1207, 1893-12-26
著者
服部 浩一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究で、研究代表者らは、凝固・血液線維素溶解系(線溶系)因子に代表されるセリンプロテアーゼや、膜型あるいは可溶型マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)等の各種プロテアーゼの活性化を起点として、骨髄由来の造血系細胞群の腫瘍組織への動員が誘導され、そして白血病・リンパ腫をはじめとするがん組織微小環境―「悪性ニッチ」の構成・形成を通じて、腫瘍性疾患の病態を制御していることを示唆した。また本研究を通じて、研究代表者らは、線溶系阻害剤によるMMP活性と腫瘍増殖の抑制に成功し、白血病・リンパ腫を含めたがん・腫瘍性疾患に対する、線溶系因子を標的とした、新しい分子療法の可能性と有用性を提示した。
著者
川田 美紀
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.12, pp.136-149, 2006-10-31

本稿は,ローカル・コモンズを分析の対象として,人びとと自然との問にどのような直接的な交流がなされているのか具体的に示すことを目的とする。それを示したうえで,自然を「保護」するために人びとはどのような規範をもっているのか検討する。具体的には,茨城県の霞ヶ浦周辺村落を事例として,1930〜50年頃の自然の共同利用を,空間・時間・属性・規制という4つの側面に整理して記述する。その結果明らかとなったことは,次の3点である。第1に,地域にはさまざまな資源の共同利用が重層的に存在しており,それぞれの利用で規制のあり方が異なっているということ,第2に,水田のような私有地さえも,ある条件下では共同利用空間になるということ,第3に,共同利用の規範には,制裁的なものから,楽しみとしての利用を肯定するようなものまで存在するということである。
著者
北本 正章
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

「子ども学の構成と展開に関する比較教育社会史的研究」というテーマのもとに進めた本研究は、欧米各国で精力的に進められてきている子ども観の社会史研究の世界的な研究動向を構造的かつ領域区分ごとに詳細に検討することによって、わが国における新しい「子ども学」(Childhood Studies)がその学術的基盤の構築を目指す上で必要な構成カテゴリーと課題の所在を明らかにすることを目的とした。本研究では、「子ども学」の構成カテゴリーを「子ども観の歴史人類学」、「子ども社会学」、「子ども文化の学際的研究」の3つの領域の研究成果から再構成するとともに、少子高齢化社会における子ども理解の構造を「子ども学の構成と展開」という文脈で解明するために比較教育社会史的アプローチを試みた。
著者
金山 尚裕 シャイナロン リンバラパス 成瀬 寛夫 山本 信博 藤城 卓 前原 佳代子 森田 泰嗣 寺尾 俊彦
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.477-482, 1992-04-01
被引用文献数
4

切迫早産において頚管に浸潤した顆粒球から放出される顆粒球エラスターゼ (エラスターゼ) が頚管の熟化, 開大に密接に関係することが知られている。エラスターゼのインヒビターであるウリナスタチン (UTI) の腟剤が切迫早産の治療に有効であるかを検討した。43例の切迫早産を4群に分類し次の治療法を行った。A群 (N=12): Ritodorine点滴, B群 (N=9): UTI (1,000U) 頚管内投与, C群 (N=14): Ritodorine点滴+UTI頚管内投与, D群 (N=8): Ritodorine点滴+UTI頚管内投与+全身抗生物質療法。これら4群のエラスターゼ値は治療前A群0.76±0.40μg/ml (Mean±SD), B群0.93±0.43μg/ml, C群0.85±0.40μg/ml, D群0.90±0.41μg/mlで各群間で有意差を認めなかった。治療開始後 (3日目から7日目) のエラスターゼ値はA群0.75±0.47μg/ml, B 群0.27±0.35μg/ml, C群0.27±0.33μg/ml, D群0.30±0.19μg/mlとなりB, C, D群は著明に下降した。子宮収縮の改善度を検討すると, 子宮収縮が30分に1回以下になるまでの時間は, A群65±66分, B群375±336分, C群70±64分, D群58±53分で, B群が有意 (p<0.05) に時間を要した。4日以上子宮収縮抑制が得られた時点で上記治療を中止した。その後の子宮収縮の再発率はA群58%, B群11%, C群14%, D群13%でA群の再発率が高かった。以上よりUTI腟剤の頚管内投与は頚管内エラスターゼ量を低下させ子宮収縮抑制の補助療法として極めて有用であることが判明した。
著者
HARTING AXEL 吉満 たか子 岩崎 克己
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、日本における非ドイツ語母語話者の教師がいかなる目的のもとに、日本語とドイツ語を使い分けているのかを明らかにすることである。そのために、言語選択を決定づける要因を探るとともに,教授目的ごとに受講者が母語(L1)と学習言語(L2)のどちらを使用するのかを見極めるために,ドイツ人と日本人両方のドイツ語教師を対象にして,調査を行った。その結果,受講者のL1使用を誘発する要因として,複雑な教育内容,規模の大きな授業,そして受講者のやる気の低さないしはL2能力の低さが示唆された。
著者
西川 智太郎 PARK Y-J PARK Young-Jun
出版者
独立行政法人農業生物資源研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

アマランサスにおけるデンプン合成酵素遺伝子群の解明及びアマランサスの利用の高度化を目的として、以下の研究を実施した。1.アマランサスにおける低アミロース性の合成メカニズム解明:GBSSII遺伝子を確認することはできなかった.現在,デンプン呈色反応で低アミロース性を示す原因として,アミロペクチンの超長鎖の確認を進めている.A. cruentus(PI 433228)のSSSII,SBE遺伝子を同定した.SSSII,SBEは種子発達過程を通じて,貯蔵器官および非貯蔵器官において継続的に発現していた.世界各地に由来する68系統の子実用アマランサスのSSSIを同定し,GBSSIの多様性情報と合わせてそれぞれの種に固有な制限酵素認識配列を検索し,栽培3種の同定が可能なマーカーを作成した.2.低アミロース性品種の作出:M3栽培および調査を行い,これまでに早生性を示す3系統を確認した.今後,残りの系統の形質調査を継続して行うと共に,早生変異系統については早生形質の安定性について確認する.3.加工適性および食味試験評価:性質の異なるアマランサス(モチ性,ウルチ性,低アミロース性)の,生粉およびポップ粉の物性の違いを明らかにした.その結果,モチ性の生粉は小麦粉に非常に類似した特性を示し,小麦粉代替素材として利用できる可能性があること,モチ性ポップ粉は,水を加えてこねると小麦粉のパン生地のような状態になるため,パン加工やクッキーの生地等への応用できる可能性があること等を明らかにした。食味試験評価を,モチ性,低アミロース性およびウルチ性の3系統で,白米との混炊による食味評価試験を行った結果,低アミロース性の評価が高かった.今後嗜好性の高い品種を普及させることにより,消費者の利用拡大に繋がる可能性がある.
著者
Yong FAN Yumei LUO Xinjie CHEN Qing LI Xiaofang SUN
出版者
The Society for Reproduction and Development
雑誌
Journal of Reproduction and Development (ISSN:09168818)
巻号頁・発行日
pp.1204060449, (Released:2012-04-13)
被引用文献数
29 36

Induced pluripotent stem cells (iPSCs) derived from somatic cells of patients represent a powerful tool for biomedical research and may have a wide range of applications in cell and gene therapy. However, the safety issues and the low efficiency associated with generating human iPSCs have limited their usage in clinical settings. The cell type used to create iPSCs can significantly influence the reprogramming efficiency and kinetics. Here, we show that amniotic fluid cells from the prenatal diagnosis of a β-thalassemia patient can be efficiently reprogrammed using a doxycycline (DOX)-inducible humanized version of the single lentiviral “stem cell cassette” vector flanked by loxP sites, which can be excised with Cre recombinase. We also demonstrated that the patient-derived iPSCs can be characterized based on the expression of pluripotency markers, and they can be differentiated into various somatic cell types in vitro and in vivo. Moreover, microarray analysis demonstrates a high correlation coefficient between human β-thalassemia iPS cells and human embryonic stem (hES) cells but a low correlation coefficient between human β-thalassemia amniotic fluid cells and human β-thalassemia iPS cells. Our data suggest that amniotic fluid cells may be an ideal human somatic cell resource for rapid and efficient generation of patient-specific iPS cells.
著者
ウォン 裕子 佐々木 倫子 堀口 純子
出版者
桜美林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、ヴァーチャル映画討論会の参加者の多文化・多言語意識を「言語の社会化」の観点から分析・考察することである。下記の4点が主な結果である。1)活動の理論的枠組みと協働的学習活動設計の有効性が検証された。2)これまでのCMC活動の問題点を5つの新たな方法により改善した。3)「言語の社会化」の視座からCMCの実際使用実態を明らかにした。4)参加者の多文化・多言語意識に変容が見られた。
著者
松永 安光
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.116, no.1475, pp.92-93, 2001-08-20
著者
田中 聡
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

マウス始原生殖細胞の形成に関わるニッチェを構成する環境要因としては、BMPシグナル及びWntシグナルが考えられているが、その作用機序の詳細に関しては不明な点が多く残されている。生殖細胞の形成不全を示すDullard欠損マウス胚の解析から、BMPシグナルでなく、Wntシグナルに依存して生殖細胞の形成不全が生じることが明らかとなった。DullardによるWntシグナル活性の適正量の調節には、Dishevelled 2を介したcanonical Wntシグナルの制御機構の存在が考えられた。以上より、Wntシグナル活性の適正量の調節が、マウス生殖細胞形成に重要であることが明らかとなった。
著者
児玉 耕太 竹本 寛秋
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
no.10, pp.16-32, 2011-12

This article shows that communication in the free zone of the Science Cafe is improved if visitors are able to experience the actual research object, an abstract entity referred to as knowledge. This Science Cafe was designed to promote the use of "slime mold" in a petri dish as a communication tool. By using a survey analysis, we showed that there was a correlation between the visitors' behavior toward the petri dish and satisfaction from the cafe. Further, by using statistical methods including text mining, we analyzed the correlation among visitors' prior knowledge, the changes they experienced, and so on. Through their steps, we could demonstrate the novel method to minutely design and evaluate Science Cafe. Accordingly, it was clear that real experience is very effective in scientific communication, and we suggest an original methodology covering scientific communication.
著者
末広 澄夫
出版者
九州大学
雑誌
九州大學農學部學藝雜誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.443-449, 1960-03

The present investigation was carried out to find out the population and the species of yeasts developing in the putrefied marine algae which were gathered at beaches and were made to putrefy in flasks containing fresh sea water at 20℃. The tested marine algae were Chlorophyta (6 species), Phaeophyta (12 spp.) and Rhodophyta (6 spp.). The yeasts developed in following algae, Enteromorpha sp., Ulva pertusa, Codium fragile, Scytosiphon lomentaria, Sargassum hemiphyllum, S. thunbergii, Ishige okamurai, Hizikia fusiforme, Undaria pinnatifida. The yeasts developed in a definite season which varied with the species of algae. The largest number of the yeasts was about 160,000 per 1 g of wet algae. Six species of the yeasts were isolated. They were identified as Torulopsis famata, Candida parapsilosis var. intermedia, C. albicans, Trichosporon behrendii, T. infestans, T. cutaneum. Torulopsis famata and Trichosporon behrendii rapidly grew on wort agar containing 20% NaCl and the yeasts did not alter their salt tolerance after being cultured on wort agar without NaCl for 7 years.海水中にかなりの量,種類の酵母が存在することは以前から知られている.Waksmanは海洋中に見出される酵母はTorulaが多いがそれらの海洋中における役割は不明であると述べ,ZoBellは海洋中の酵母の数は陸地との距離に無関係で,陸地の影響のない大洋中では酵母の方が細菌よりも多い場合もあつたと述べている.Phaffらはメキシコ湾のエビからRhodotorula 11種,Trichosporon 9種,Torulopsis 3種,Pullularia 4種,Candida 6種,Hansenula 2種を分離した.Woodは魚,海泥,海水から27株の赤色酵母,3株の白色酵母,3株の黒色酵母を分離している.著者は海藻に付着している酵母の分離に従事中,海藻が腐敗すると酵母の数が激増することを知り,それらの酵母の増減の状態及び分離した酵母の性質を調べ若干の結果を得たので報告する.