著者
平野 孝一 足立 吉數 Bintvihok Anong 石橋 幸子 熊澤 教眞
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.567-569, 1992-06-15

肝臓からの効果的なアフラトキシンの抽出及びクリンアップの方法について検討した. 先ず, アフラトキシンを破砕した肝臓から遊離させるために, プロテイナーゼKで酵素処理を行った. その試料からの回収試験では, 鶏の肝臓の場合, 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で108.1±4.9%(平均値±標準誤差, n=3), 酵素免疫測定法(ELISA)で, 122.0±18.3%(n=3)であった. 豚の肝臓では, HPLCで111.8±5.2%(n=3)・ELISAで120.3±9.1%(n=3)であった. さらに, 幼雛へのアフラトキシンB_1(AFB_1)の投与試験を実施し, その肝臓からの回収試験を行ったところ, 投与後3時間目に高いAFB_1値が得られ, その値は時間とともに, すみやかに低下した. このことから, アフラトキシン汚染飼料を摂取した鶏においては, 少なくともアフラトキシン摂取後24時間以内ならば肝臓から検出可能との知見が得られた. この抽出及びクリンアップの方法を用いて, 血漿からアフラトキシンが検出された野外飼育採卵鶏の肝臓36検体と屠畜場から入手した豚の肝臓6検体及びそれらの豚が食べていた飼料6検体からアフラトキシンの検出を試みたが, いずれの試料からもHPLC及びELISAによってアフラトキシンは検出されなかった.
著者
塗木 淳夫
出版者
鹿児島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

視覚的運動予測と触覚的運動予測に基づく運動予測の特徴を明らかにするために、脳活動を混乱させる非侵襲性手技である経頭蓋磁気刺激法(TMS)、触覚提示ロボット(把持力計測:GF)、バーチャル3次元空間を用いて研究を行った。その結果、視覚情報と運動学習・機能を研究するために有用で斬新な3Dバーチャル触力覚提示システムを開発することに成功した。さらに、開発したシステムを用いて、視覚的運動予測に基づく運動学習における運動皮質の興奮活動と運動力学的な把持運動の特性に関する基礎的な知見を得ることができた。
著者
小野 泱
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.217-222, 1976
被引用文献数
1 2

著者は1975年6月15日北海道幌泉郡襟裳町でブユの調査を行い, 猿留川の2支流で多数の老熟幼虫, 蛹を採集した。これらを飼育して成虫を羽化させた結果Pro-imulium属に属する新種であると認めたので, ここにProsimulium sarurenseとして記載する。本種は雌雄の生殖器, 脚の形態から本邦産のProsimulium属のhirtipes-groupよりもyezoense-groupに類似しており, さらに蛹の呼吸系の形態からyezoense-groupとは別のgroupに属するものと見なされる。P. yezoense Shiraki, 1935およびその類似種は雌のみ腿節脛節が黄白色ないし黄色, 蛹の呼吸系は22∿36本であるが, 本種は雌雄ともに腿節脛節がすべて黄白色ないし黄色, 雌の小楯板の外縁部が銀白色, 雌雄の生殖器の特徴, 蛹の呼吸系が46∿48本であることなどにより明瞭に区別できる差異が認められた。蛹の呼吸系の数, 幼虫のhyposto-iumの歯の形態は, シベリア, アルタイ, アラスカ, カナダに広く分布しているP. alpestre Dorogostajskij, Rubtzov et Vlasenko, 1935に類似しているが, alpestreとは雌雄の生殖器, 脚の色彩, 爪の形状などにより明瞭に区別できる。本種に対しサルルキアシオオブユという和名を提唱した。
著者
稲垣 宏 杉原 厚吉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.26, pp.41-48, 1994-03-17
被引用文献数
1

筆者らは,文献[1][2]において,位相構造を優先することで数値的安定化を図った3次元Voronoi図構成法を提案した.また,文献[3]では,このアルゴリズムを利用して,双対図形である3次元Delaunay図を生成する方法を提案した.本稿では,位相構造を優先させたVoronoi図構成法が,制約つきDelaunay図の構成にも利用できることを示す.ここで提案する算法では,制約を満たすように数値判定をねつ造しているために,正しいボロノイ図は出力されない.しかし,その双対を求めると,制約つきDelaunay図になっているのである.また,本算法を適用した3次元の制約つきDelaunay図構成プログラムを作成し,計算機実験により,その有効性を実証した.In our previous paper[2], we proposed a numerically robust algorithm for constructing the three-dimensional Voronoi diagram. In this paper, we show that this algorithm can be applied not only to the construction of the ordinary Delaunay triangulation but also to the construction of the constrained Delaunay triangulation. In order to construct the constrained Delaunay triangulation, we invent numerical results on the way to the construction of the Voronoi diagram in such a way that they satisfy the constraints. Moreover we implemented the algorithm as a computer program, and verified the validity of the algorithm by computational experiments.
著者
藤崎 康彦
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
no.43, pp.1-18, 2009-09

これまでのベルダーシュ研究は、「ベルダーシュとされる諸個人」の(セクシュアリティに関わる)特性や︑それらの諸個人の処遇に関わるベルダーシュという制度の「社会的機能」の考察に比重がかかっていたと思われる。しかし、それらによってはベルダーシュの本質は明らかにされてこなかった。本稿では、性の本質は生殖にあるとする根本的な認識から、生殖に関与しない、あるいはそれから疎外された存在であるベルダーシュによって社会全体の豊饒性がむしろ増大すると期待されていること、すなわち生殖力に関する一種の象徴的逆転こそが「ベルダーシュという制度」の本質であることを論ずる。
著者
加藤 太一
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

難治性疾患である肺高血圧発症に対する分子状水素の抑制効果を評価するために、ラットモノクロタリン肺高血圧モデルを作成した。飽和水素水投与により、右室圧の低下、肺血管の筋性化の軽快を認めた。肺高血圧に対し脱水素水投与した群で増加していた肺血管周囲マクロファージ、線維芽細胞、酸化ストレスマーカー陽性細胞、細胞増殖マーカー陽性細胞は飽和水素水により減少した。これらの結果より分子状水素は肺高血圧症の改善に炎症の抑制、酸化ストレスの抑制、細胞増殖抑制を介して寄与する可能性が示された。
著者
山口 佳樹
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

モジュール毎に分割した回路を動的かつ部分的に書き換えることで、回路量の削減および耐故障性が実現できることを確認した。対象アプリケーションにもよるが、時間方向にモジュールを分割実装することで最大40%程度の回路の削減が可能であった。また、これを利用して回路冗長性を高効率に実現することも可能となった。アプリケーションに特化した構成だけでなく、組込み用マイコンなどの一般的な回路についてもFPGAを使用して検証を行いその有効性について実証した。
著者
黒岩 眞吾 武田 一哉 井ノ上 直己 野垣内 出 山本 誠一 庄境 誠 尾和 邦彦 長濱 克昌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.223-231, 1994-02-25
被引用文献数
6

内線電話への接続をタスクとする音声対話システムを作成した.同システムは200人規模の組識の電話受付業務を行うもので,電話で所属と名前を言うだけで相手の内線に電話をつなぐシステムである.不特定話者の連続音声認識を実時間で行うために専用のハードウェアを開発した.ハードウェアは浮動小数点DSP9個を疎結合マルチプロセッサ方式で結合し,パイプライン処理により,エコーキャンセル,音響分析,HMMのゆう度計算および単語レベル,文法レベルでのビタビ演算を並列に実行する,並列化にあたっては,最も処理の重くなったプロセッサにプロセッサ間のデータ転送に伴う待ち時間が生じないようなパイプラインスケジューリングを行っている.また,タスクサイズが大きくなッた場合でも音響分析は一定の周期で行えるよう同期処理,非同期処理を混在させた構成とした.電話回線経由で収集した400名の発声による音素バランス4,000文を用いて学習した音素モデルを用い実環境で評価したところ,91%の呼に対して正しい相手の内線番号が案内でき,それに要した平均所要時間は41秒であり,多くのユーザによる利用が期待できる性能であることが確認された.
著者
TADANO Hiroto SAKURAI Tetsuya KURAMASHI Yoshinobu
出版者
筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻
雑誌
Technical Report of Department of Computer Science
巻号頁・発行日
pp.1-10, 2008

In this paper, the influence of errors which arise in matrix multiplications on theaccuracy of approximate solutions generated by the Block BiCGSTAB method is analyzed.In order to generate high accuracy solutions, a new Block Krylov subspacemethod is also proposed. Some numerical experiments illustrate that high accuracysolutions can be obtained by using the proposed method compared with the BlockBiCGSTAB method.
著者
佐藤 誠三郎
出版者
中央公論新社
雑誌
中央公論 (ISSN:05296838)
巻号頁・発行日
vol.108, no.12, pp.p106-117, 1993-11