出版者
農山漁村文化協会
雑誌
現代農業 (ISSN:02893517)
巻号頁・発行日
vol.90, no.11, pp.354-357, 2011-11
著者
尾崎 正弦 足達 義則 石井 直宏 小谷津 孝明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.9, pp.1554-1561, 1996-09-25
被引用文献数
4

小学校教育における手書き文字学習能力の向上や中・高・大学生の"まんが文字"などの癖字の修正を目指したCAIシステムを提案する.書字能力に合わせて初級,中級および上級の3段階を設け,書家により書かれた標準文字から類似度関数(メンバシップ関数)を作成し,それぞれの階級について評価した.また,初級段階では,"なぞり"と"視写"学習を採用した.昇級は最終3回の総合的な類似度からファジー推論を用いて自動的に決定した.更に,中級および上級段階では各文字のストロークごとにストローク評価関数を設定し,学習者に対して細かな指導ができるようにした.一般的に文字のバランスは個々のストロークのみで画一的に決定するものではなく,文字全体の視覚的バランスが大変重要である.個々のストローク評価関数は,そのような感性的要因を考慮して決定した.このシステムで,「あ」,「い」,「う」,「え」,「お」の5文字について実験を行った結果,学習効率の向上が見られたので報告する.
著者
小倉 康嗣
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, 2001-06-30
被引用文献数
1 1

本稿は, 高齢化社会の内実への歴史的再認識を出発点として, 「高齢化」ないし「老い」の問題を, 全体社会の根本的変革や新たな社会構想の問題へとつなげていく研究枠組を開拓していく試みである.つまり「高齢化」ないし「老い」の社会学的研究に関する「生成的理論」の構築を目指して, 探索的な経験的研究を行っていくうえでの理論的インプリケーションを明確化し, その概念枠組の構築を図ることが本稿の目的である.<BR>理論的インプリケーションを明確化する際の主張は2つある.第1に, 高齢化社会の内実を「再帰化する後期近代」という歴史的ダイナミズムにおいて認識すること (1節), 第2に, その認識を取り入れてthe agedからaging へと照準を合わせ直し人間形成観の問題圏へ入ること (2節), である.これら 2つの主張は, パースペクティブとしての〈ラディカル・エイジング〉として統括される (3節).<BR>つづく概念枠組の構築作業においては, いかなる事象にどのような概念的参入を図ればよいのかを検討することによって, さきの理論的インプリケーションを具象化する.まず, 現代日本における「中年の転機」を〈ラディカル・エイジング〉の理論的インプリケーションの集約事象として位置づけ (4節), その作業を媒介に〈再帰的社会化〉という概念構成を導出し, 同時に〈再帰的社会化〉の基盤をめぐる探索課題を提起することによって概念的参入の足場を築く (5節).
著者
趙 偉
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.55, pp.95-98, 2007-06-29

ハイブリッド型経営者とは、複数の国の文化的背景を有し、混合的な価値観を持ちながら、企業を起こしてその経営に従事する人間である。本研究では、ハイブリッド型経営者の特質を以下のように指摘する。第1に、ハイブリッド型経営者は、2つ以上の文化に精通しているので、柔軟性が高くなり、ビジネスチャンスを見出しやすい可能性がある。第2に、ハイブリッド型経営者は、単一文化的背景の経営者よりも人脈が広く、ネットワーキング活動をより活発に行う可能性がある。第3に、ハイブリッド型経営者は、達成動機の強い人であり、彼らはリスクを負っても新たな仕事や事業に挑戦して自己実現欲求を満足させようとすると考えられる。しかし、第4に、ハイブリッド型経営者は長期間海外で生活し、さまざまな国の文化的背景や価値観を習得しているため、かえって単一文化の背景を持つ経営者に比べて、社会環境、および特定のコンテクストに対応できない可能性をもっている。
著者
小林 皇 伊藤 直樹 舛森 直哉 高橋 聡 小林 皇
出版者
札幌医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

Androgenの減少は骨に対しては代謝の亢進につながることが明らかとなったが、短期間では骨粗鬆症の発症のレベルまでは骨密度の減少はなかった。握力などの筋力には経過中に変化を認めなかった。メタボリック症候群で注目される物質のひとつであるアディポネクチンも経過中は両群に変化を認めなかった。脳に対する影響として、認知障害の有無をミニメンタルステート検査を行ったが経過中に両群とも変化は確認できず、認知能に対する影響は確認できなかった。このように、アンドロゲンの低下が早期より影響を及ばす臓器としては生殖器以外では骨が注目される結果であった。
著者
川口 衛
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.1265, 1987-10
著者
阿部 敏秀
出版者
東京大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2008

本研究では、臨床において重症患者に連続投与されることが多い14通りの組み合わせの抗菌剤を対象に、配合変化の結果生じうる微粒子(1.3-100μm)を光遮蔽型自動微粒子測定装置パーティクルカウンターを用いて定量的に評価し、より安全かつ効率的な薬物療法を行うための情報を得ることを目的として検討を行った。配合変化試験の前に行った単独の注射薬における微粒子測定では、凍結乾燥製剤で用事溶解するファンガード^<[○!R]>やクラフォラン^<[○!R]>などの製剤は溶解時の微粒子数が多い傾向が認められ、特にファンガードは第15改正日本薬局方の基準(1mL当たり10μm以上のもの25個以下、25μm以上のもの3個以下)を上回る場合があった。一方、ダラシン^<[○!R]>やビクロックス^<[○!R]>のような液状アンプル製剤の場合には、注射液中の微粒子は少ない傾向が認められた。次に抗菌薬同士を混合する配合変化試験では、抗菌薬の14組の組み合わせのうちバンコマイシン^<[○!R]>とファンガード^<[○!R]>では配合直後より微粒子の増加が認められ、連続投与によってルート内で白濁などが生じることが示唆された。バンコマイシンとファンガード以外の組み合わせでは、配合変化に関する各書籍に混合に関する注意事項が記載されていても、20分までは微粒子レベルでも配合変化が生じていないことがわかった。今回の配合試験の結果と書籍の情報の相違の原因は、書籍の配合変化情報は薬剤の濃厚溶液を用いた配合変化試験を元にしているためであることから、輸液に希釈して連続投与する場合にはがない場合が多いことが示唆された。従って、配合変化に関する各書籍の情報から連続投与時のルート内での安定性を予測することには限界があり、臨床において使用される濃度を用いた微粒子測定などの個々の配合変化情報の構築が必要であると考えられた。