著者
児島 紘
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.265-270, 1995-12-20 (Released:2010-07-22)
参考文献数
21
被引用文献数
1
著者
平野 浩
出版者
明治学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究は、日本において1990年代以降に生じた大きな政治的・経済的変化が、有権者の投票行動、特に経済投票のメカニズムにどのような影響を与えたかを明らかにすることを目的としたものである。 1992年以後の6回の国政選挙時に東京都の有権者を対象として行われたサンプル調査から得られたデータの分析により、以下のような知見が得られた。第一に、「景気の悪い時こそ自民党」といった政策領域指向(policy-oriented)の経済投票に代わって、経済状況が良くなれば与党に投票し悪くなれば野党に投票するといった現職指向(incumbency-oriented)の経済投票がより優勢になってきている。第二に、国レベルの経済状況の変化が個人の暮らしに与える影響が強く意識されるようになった結果、国全体の経済状況に関する認識が与党のパフォーマンスに対する評価に与える影響が増大し、個人指向(pocketbook)の経済投票から社会指向(sociotropic)の経済投票へと、経済投票のメカニズムが変化しつつある。第三に、経済投票の因果的なメカニズムとして、(1)まず自民党に対する支持や経済状況に関する認識が自民党の業績に対する評価に影響を与え、(2)次いでこれらの要因が自民党に対する今後の期待に結びつき、(3)最後にこれらの要因が自民党への投票に影響を及ぼす、という流れが存在する。このうち自民党への期待に対してはより長期的な要因である政党支持の影響に代わって、より短期的な要因である自民党への業績評価の影響が強まりつつある。他方、自民党への投票に対しては、過去の業績評価に代わって将来に向けての期待の効果が強まりつつある。第四に、経済的な政策争点に対する態度、集団的利益に対する同一視、そして特に地域や仕事に対する利益感覚もまた、広義の経済投票を形成する要素として自民党に対する投票に影響を及ぼしている。
著者
橋詰 秋子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.120-125, 2004-03-01

国立国会図書館が編集する情報誌『カレントアウェアネス』は,1979年の創刊以来,図書館及び図書館情報学における近年の動向及びトピックスに関する"カレントアウェアネスサービス"を現場の図書館員に提供してきた。本稿では,メールマガジン『カレントアウェアネス-E』にも触れつつ,季刊誌『カレントアウェアネス』について,編集方針・体制,誌面構成,概歴等を紹介する。また,幾つかの観点からこれまでの掲載記事の特徴・傾向を明らかにし,約25年に渡る歩みの概観を試みる。さらに,「研究文献レビュー」記事を取り上げその課題を述べ,最後には『カレントアウェアネス』の今後の方向性について考察する。
著者
今城 哲二 高見沢 正己 森 陽子 加藤 豊
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.399-400, 1986-10-01

近年、高級言語によるオンラインプログラム作成が増加すると共に、DB/DC(Data Base/Data Communication)の需要も高まり、DB/DC環境を使用したテストも増加してきた。このDB/DC環境がテストの段階で完成されていない場合は、テスト用データベース(以降、DBと記述する)や端末シミュレータの作成が必要となり、これに費やす労力は多大なものとなる。ここで、DB/DC環境がなく、テスト用DBや端末シミュレータもない状態で、テストを可能とする機能が求められるようになった。今回、日立のCOBOLデバッガ(COBOL言語のテスト支援ツール)で、これらのDB/DCの環境がなくてもDB入出力やメッセージ送受信が可能なDB/DC単体テスト機能を開発した。本稿では、DB/DC単体テスト機能の特長と実現方法を中心に述べる。
著者
田村 典子
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
森林科学 : 日本林学会会報 (ISSN:09171908)
巻号頁・発行日
no.44, pp.37-41, 2005-06-01
参考文献数
14
被引用文献数
2
著者
籠島 恵介
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research
巻号頁・発行日
vol.7, pp.S1-S4, 2011

沖縄本島において,メジロ <i>Zosterops japonica</i> が沖縄原産の植物ノアサガオ <i>Ipomoe indica</i> の花に対して盗蜜を行なうのを観察し,その盗蜜痕を撮影した.今までメジロによる盗蜜の記録のある花はすべて移入種であったのに対し,日本原産種に対して盗蜜が行なわれていたことは,メジロが沖縄島において,古くから盗蜜を行なってきた可能性を示す.また,同属で移入種のモミジヒルガオ <i>I. cairica</i> については,盗蜜行動の連続写真により,その詳細を記録した.ノアサガオへの盗蜜痕と思われるものは8回の調査のうち5回で観察され,323個の花のうち,最大被害率41.18%,平均被害率6.19%であった.モミジヒルガオでは,8回の調査のうち2回観察され,264個の花のうち,最大被害率31.03%,平均被害率5.68%であった.
著者
松永 典之
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

我々の住む銀河系は、どのような姿をしているのであろうか。その正確な形状や星々の運動状態については最終的な結論が得られていない。本研究では、その構造と進化を探るために、距離や年齢などが正確に得られる脈動変光星の探査と詳細な観測を行う。例えば、銀河中心領域に対する南アフリカ天文台IRSF望遠鏡での観測では、世界ではじめてセファイド変光星を発見し、その領域での星形成史を調べることに成功した。また、東京大学木曽観測所シュミット望遠鏡での探査でも、北半球の銀河面領域で多くの変光星を発見している。さらに、発見した天体の分光観測も行い、それらの運動なども調査し、銀河系の進化についての研究を進めている。