著者
宮崎 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.195-199, 2005-03-01
被引用文献数
1

安定結婚問題は二部グラフにおけるマッチング問題の一種である.複数の男女がおり, 各人は異性を自分の好みで順序付けした希望リストを持っている.その希望リストに基づいて「安定性」を満たすマッチング(結婚)を求めるのが, 安定結婚問題である.この問題は, アメリカの研修医配属への応用が有名であるが, 近年日本の研修医配属でも利用され始めた.本稿では, 安定結婚問題の基本的性質や応用例を紹介する.
著者
山本 映子 北川 早苗
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 : 県立広島大学保健福祉学部誌 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.111-123, 2007-03

本研究は,理由が判明しないまま不登校を繰り返す小学生の心の理解に,児童に関わる重要な非専門家も加わるコミュニティ援助の具体手段の中で宿題コラージュ法・かばん登校がもたらした効果を検討し,不登校支援に示唆を得ることを目的とした。小学校1年次より,毎年不登校を繰り返し,4年生の夏休み明けから不登校となった男児のコラージュ作品を分析し,「コラージュ法による攻撃性の発見」で得られた特徴が全て含まれていることが判明した。しかし,攻撃性の他に,対人恐怖,自我同一性の問題などが男児の不登校という現象の深奥に秘められていることも示唆された。コミュニティ援助という臨床心理学的対応の結果として,不登校は一応の解決に至った。コミュニテイィ援助にコラージュ制作という専門技法を用いることが,不登校児童への対応の1つの可能性として,活かしていくことが考えられる。
著者
新潟大学人文学部附置地域文化連携センター 新潟大学災害復興科学センターアーカイブズ分野 新潟歴史資料救済ネットワーク
出版者
新潟大学人文学部附置地域文化連携センター
巻号頁・発行日
2010-09

第1日 9月19日(日) 長岡市浦瀬町倉庫から旧種苧原小学校へ史料運搬 / 第2日 9月20日(月) 資料の整理作業(午後,山古志会館にてシンポジウム) / 第3日 9月21日(火) 資料の整理作業
著者
永井 睦美 福田 豊
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第25回全国大会
巻号頁・発行日
pp.96-99, 2010 (Released:2011-03-26)

According to the report of Portland famed for civic activity, it is important not only instrumental community but also consummately community (for fun, block party etc.) in the cooperation of labor of a regional community. Online Otaku community has such a feature, there is a mechanism that enjoys communication and solves problems in a complementary style. It is necessary to pay attention to such a feature of the Otaku community.
著者
松岡 司 植田 健治 早野 勝之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.2377-2386, 1999-05-15
被引用文献数
9

3次元表現の利用が拡大するにつれて 現実の3次元形状から幾何的に正確かつ位相構造を再現したソリッドモデルを平易な手段により生成することの重要性が高まっている. 3次元形状から面モデルを生成する前の中間データとして 3次元測定器などで測定した点群データを一般に用いる. しかし 測定器の性質により 多くの場合点群密度のばらつきが発生するため いかなる点群データからも幾何的再現性と位相的再現性を両立したモデルを生成することは非常に困難であった. そこで我々は これら幾何 位相両面にわたる再現性の問題を2ステップのアルゴリズムにより解決した 構造化されていない点群からのポリゴンメッシュの再構成手法を提案する.As using 3D models in computer environments is getting popular, the needs of an easy method which can construct geometrically exact shape and topological structure of solid models from actual 3D objects is increased. To construct 3D models from actual 3D objects, we generally use a set of points data taken from various 3D scanner devices. However, it is very difficult to construct exact shape of solid models from these points data because of the nonuniform density property of scanner devices. Therefore, we propose a new polygon mesh reconstruction method from unorganized points set which can solve geometric and topologic fidelity problems with our two-step algorithm.
著者
立花 大祐 田中 喜明 内田 真人 鶴 正人 尾家 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.394, pp.55-60, 2009-01-15
被引用文献数
2

近年のネットワーク管理において必要となる大域的なトラヒックフローの統計的把握のためには,OD(origin destination)トラヒック行列の推定が重要である.超高速ネットワーク上でのトラヒック行列の直接計測は難しく高コストである為,統計的な推定が研究されてきた.本研究では,著者らが先行研究において提案し,数値実験によって効果を示した推定手法に関して,その実用性を検証するために,大学内ネットワークの実トラヒックを用いて実験し,分析・評価を行った.実験の結果,他の既存手法がうまく適用できないような条件(例えば,変則的なトラヒック,少量のトラヒック,短い単位時間等)にも適用可能であることが分かった.
著者
平澤 克彦
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

第二次世界大戦直後に結成された経営評議会は、敗戦直後のストライキをみるかぎり、社会変革の可能性をもちながらも、その活動は政治的ではなかった。そのため共同決定権についても、強いイニシアティブが求められた。だが組合指導部はスト回避という立場を取り、自由な労働協約体制の構築を重視していった。それにより共同決定権に対する関心は希薄になり、共同決定権は、人事、社会的事項に限定された。さらに組合の優位が明確にされた。こうして労使関係制度が確立していった。
著者
鈴木 貞臣 竹中 博士 清水 洋 中田 正夫 篠原 雅尚 亀 伸樹 茂木 透
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本研究実績は大きく分けて2つに分類される。第1は1999年9月末より10月上旬まで、九州西方海域で行われた地殻構造の大規模な調査であり、第2は自然地震の走時データを用いたトモグラフィーの研究である。第1の研究は本研究最大の実績ともいうべきもので、九州西方海域での地殻構造調査の成功とそのデータ解析結果である。平成11年度9月末より10月上旬まで、発破とエアガンを使った地殻構造の大規模な調査を行った。まず地殻構造調査においては,海底地震計で得られたデータは見かけ速度の変化に富んでいて、地殻上部の構造の複雑さを示していた。得られた地震波速度構造モデルでは、堆積層は二層に分けられ。上部層はP波速度1.7〜1.9km/sの垂直速度勾配が小さい厚さ200〜500mの層であり、下部層は2.0〜3.5km/sの垂直速度勾配がやや大きい層が800〜3500m存在する。上部地殻は二層に分けられ、第一層の上面のP波速度は3.0〜4.9km/sと水平方向に大きく変化している。この層の下面のP波速度は4.2〜5.3km/sである。第二層として、上面のP波速度は5.6〜5.9km/sの層が存在する。この層の下面のP波速度は6.0〜6.2km/sである。海面から上部地殻と下部地殻の境界までの深さは約10kmである。下部地殻の上面のP波速度は6.5〜6.7km/sのである。モホ面の深さは海面から約26kmと求められ、マントル最上部のP波速度は7.7〜7.8km/sと求められた。沖縄トラフで、モホの深さやマントル最上部のP波速度がこのように正確に求められたのは初めてのことである.第2の成果として、地震トモグラフィーの研究を上げられる。平成12年度はその結果を使って、特に背弧上部マントルの低速度異常領域について調べた、これはマントルのマントルアップウエリングとの関係で注目される。
著者
守倉 正博 田野 哲 梅原 大祐
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究により基礎的なスロット付きアロハ方式を用いたネットワークコーディング技術による多段中継システムについて,送信権に関して優先度をつけることにより,スループットが最適化される事を計算機シミュレーションおよび理論的に明らかにした.さらに,物理レイヤの熱雑音や電波干渉が無線中継システムに与える影響について理論的に明らかにした.また広く用いられているIEEE 802. 11規格による無線LANを用いた場合の宅内無線中継システムにおいて, CWmin制御やAIFSN制御を用いた新しい考案方式により,ネットワークコーディングを用いた場合のスループット特性の改善や,音声信号に対するQoS制御が可能であることを計算機シミュレーションにより示した.
著者
佐藤 次高 加藤 博 私市 正年 小松 久男 羽田 正 岡部 篤行 後藤 明 松原 正毅 村井 吉敬 竹下 政孝
出版者
東京大学
雑誌
創成的基礎研究費
巻号頁・発行日
1997

1.中東、中央アジア、中国、東南アジア、南アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカを対象に、イスラームの諸問題を政治、経済、思想、歴史、地理など広範な分野にわたって検討し、近現代の政治運動、知識人の社会的役割、聖者崇拝など、将来の重要研究課題を明らかにした。2.和文と英文のホームページを開設し、研究情報を迅速に公開したことにより、日本のイスラーム研究の活性化と国際化を実現することができた。研究の成果は、和文(全8巻)および英文(全12巻)の研究叢書として刊行される。なお、英文叢書については、すでに3巻を刊行している。3.アラビア文字資料のデータベース化を推進し、本プロジェクトが開発した方式により、全国共同利用の体制を整えた。これにより、国内に所在するアラビア語、ペルシア語などの文献検索をインターネット上で簡便に行うことが可能となった。4.各種の研究会、現地調査、外国人研究者を交えたワークショップ、国際会議に助手・大学院生を招き、次世代の研究を担う若手研究者を育成した。とりわけ国際シンポジウムに多数の大学院生が参加したことは、海外の研究者からも高い評価を受けた。5.韓国、エジプト、トルコ、モロッコ、フランスなどから若手研究者を招聘し(期間は1〜2年)、共同研究を実施するとともに、国際交流の進展に努めた。6.東洋文庫、国立民族学博物館地域研究企画交流センターなどの研究拠点に、イスラーム地域に関する多様な史資料を収集し、今後の研究の展開に必要な基盤を整備した。
著者
西 教生 高瀬 裕美
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research
巻号頁・発行日
vol.4, pp.S1-S8, 2008

2007年 5月中旬から10月中旬にかけて,山梨県都留市においてハシボソガラスおよびハシブトガラスの成鳥の風切羽,尾羽の換羽の調査を行なった.踏査によって落ちている風切羽および尾羽を採集し,定点観察によって飛翔中の個体の風切羽および尾羽の換羽状態を記録した.ハシボソガラスおよびハシブトガラスとも初列風切羽の最も内側の第 1羽から外に向かって換羽を開始し,第 5~第 6羽まで進むと次列風切羽は最も外側の第 1羽から内側に向かって換羽を開始した.ハシボソガラスは 5月下旬から,ハシブトガラスは 6月上旬から風切羽の換羽を開始し,ハシボソガラスは 9月上旬から中旬に,ハシブトガラスは 9月下旬から10月上旬に終了した.尾羽の換羽は初列風切羽の第 4羽が換羽をすると開始され,中央尾羽から外側に向かって換羽を行なった.
著者
山口 晶 吉田 望 飛田 善雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集C (ISSN:1880604X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.407-417, 2010 (Released:2010-06-18)
参考文献数
13

本研究では,一度液状化した地盤が別の地震によって再度液状化する現象(再液状化現象)が発生する理由として土粒子の水中落下に着目した.これは,液状化後の体積減少によって発生する土粒子の水中落下現象を想定したものである.土槽に作製した模型地盤を強制的に水中落下させ,その前後でせん断抵抗の変化を調べた.この結果,土粒子の水中落下距離が大きいほど,土層のせん断抵抗が減少する層厚が増加した.この実験から,土粒子の水中落下現象が,再液状化が発生する原因の一つであることを示した.
著者
北 研二 山口 直宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.99, pp.127-134, 1998-11-05
被引用文献数
1

World Wide Web (WWW)上には、膨大なテキスト情報が蓄積されており、同一の内容を複数の言語で提供しているページも数多く存在する。これらのWWW上の対訳ページを利用し、対訳コーパスを自動的あるいは半自動的に構築することができれば、コーパス作成に要する人的資源、時間、費用などを大幅に削減することができる。我々は、WWWから日本語と英語の対訳データを自動収集する実験的なシステムを構築した。本稿では、このシステムの概要について紹介する。The World Wide Web provides almost unlimited accesses to the textual documents and it also contains parallel pages in many languages. In this paper, we focus on the problem of automatically compiling multilingual translations from the Web. As a first step towards Web-based automatic multilingual corpus creation, we developed an experimental system for compiling Japanese and English translation pairs from the actual Web page documents. In this paper, we describe the system architecture as well as some experimental results.
著者
橋本 洋一郎
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.582-588, 2010-11-26 (Released:2010-12-03)
参考文献数
19

1995年に看護師を中心に脳梗塞患者をケアしていく「脳梗塞安静度拡大マニュアル」を看護師が作成した.目的は,1)廃用症候群の予防,2)早期離床・早期リハビリテーション,3)患者の苦痛軽減,4)患者自身や家族に対して今後の治療方針の提示,患者にとっては目標,5)在院日数の短縮であった.済生会熊本病院で1996年に脳梗塞クリティカルパスに作り替えた.同時期にstroke unit(SU)の有効性が示されたが,SUやクリティカルパスの本質はチーム医療である.連携を強化する手段として「地域連携クリティカルパス」が登場してきた.脳卒中は,急性期は「疾病」,回復期は「障害」,維持期は「生活」と,病期によって対象が変化する.脳卒中地域連携では,「治療の継続」と「リハビリテーションの継続」が必要だが,「看護の継続」はその両者の中に包含されている.2009年より脳卒中リハビリテーション看護認定看護師制度が開始された.看護師が脳卒中診療において主導的役割を果たすことを期待している.