著者
中西 敏博 武内 有城 伊奈 研次 長尾 清治
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.324-329, 2011 (Released:2011-06-02)
参考文献数
6
被引用文献数
7 3

Mohsペーストは塩化亜鉛を主成分とする組織固定剤で, 皮膚腫瘍のchemosurgeryに応用されている. 近年, 緩和医療分野でも, 切除不能な皮膚浸潤・転移巣の悪臭などの症状コントロールにおいて有益性が高いとされている. わが国で広く使用されているMohsペーストは, 重山らが提唱した塩化亜鉛と亜鉛華デンプンの混合物にグリセリンを添加して調製するが, 粘度が高く粘着性もあるため, 塗りにくいという問題がある. われわれは, Mohsペーストを短冊ガーゼにからませて患部に貼付する方法と, ガーゼに塗って患部に貼付する方法の2つのMohsガーゼ法を考案し, 出血や悪臭, 浸出液のコントロールに難渋した胃がんの皮膚転移巣の症例に有用であった. この方法は, 従来のMohsペースト塗布方法と固定効果に差を認めず, Mohsペーストの塗りにくさの問題を解決することができ, 処置時の苦痛を軽減することが可能であった. Palliat Care Res 2011; 6(1): 324-329
著者
本林 良太
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.98, no.50, pp.9-16, 1998-05-15
参考文献数
13
被引用文献数
1

PNNIは, ATM網で用いられる, ATMスイッチ間のルーティングおよびシグナリングのためのプロトコルである.とくに網が「階層化」構造を取ったときに拡張性を得られ, PNNIという単一のプロトコルによって, LANおよびWANを通じたATM通信を提供できる.またQoSや, 動的なルーティングにも対応している.こうしたPNNIの特長の中で, 本報告は, とくに以下の内容について紹介する:1)ATMのアドレシングを中心とした網の階層化の方法, 2)DTLスタックルーティング, 3)クランクバック.
著者
井上 勲
出版者
日本宇宙生物科学会
雑誌
Biological Sciences in Space (ISSN:09149201)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.276-283, 2005 (Released:2006-09-06)

Eukaryotic autotrophs, generally assembled as plants, are polyphyletic and they appear across at least five super groups of eukaryotes, which indicate that photosynthesis has been horizontally transferred between different lineages of eukaryotes. This situation is explained by secondary endosymbioses that should have occurred between heterotrophic eukaryotes and primary plants (red and green algae). Evolutionary process generating new algal lineage can be considered by comparison of dinoflagellates and Hatena, a flagellate we recently found, all of which are likely under intermediate stages of secondary endosymbioses. Evolution of protein transport machinery to send nuclear encoded proteins back into the plastids was also considered referring recent reports of molecular biology.
著者
瀬野 由衣
出版者
日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.157-168, 2010-12-25

本研究では,2〜3歳児の遊び場面を半年間にわたって幼稚園で縦断的に観察し,遊びにおいて子どもたちが生み出す共有テーマの特徴を調べた。その結果,遊びを特徴づける共有テーマは時間経過に伴い,質的に変化していくことが示された。前半の3か月間は,相互模倣によって共有テーマを生み出す子どもの姿が観察された。相互模倣において,子どもたちは同じモノ,同じ動きを介して関わりながら,"同じ"であることを体感したり,互いの間にコンタクトが成立していることを確認しあう姿がみられた。その後,徐々に,ごっこの開始を誘いかける言葉が契機となって開始されるごっこのテーマが共有されるようになった。初期のごっこ遊びはルーティンに支えられていたが,徐々に皆で目標を共有しながらテーマを共有する姿がみられるようになった。
著者
堀田 明裕
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.57-66, 1997-07-31
参考文献数
17
被引用文献数
2

本論は大学におけるデザイン教育の問題の分析と、今後の方向に関する提案を目的としている。戦後我が国に導入されたデザインの考え方は、経済や技術、あるいは生活スタイルなどの影響を受けて大きく変化してきた。この変化に対するデザイン教育の問題として、デザイン教育の検討体制、技術と技能、美的評価、教育におけるコンピュータ使用の位置づけ、教育と研究の関係、大学の基本的役割について分析した。これらに基づいて、今後のデザイン教育の目標を構想能力と造形能力の獲得とし、その方法として実技教育と知識教育の融合とした。また、教員の役割として、各自の教育上の特色を持つこと、教育技術の向上、教員間のデザイン評価に関する討論と学生への公開、研究作業への学生の参加を提案した。更に、今後のデザイン教育の共通基盤構築の視点から、デザインにおける美的評価の論理や教科書作成の必要性を提案した。
著者
木下 仁 馬場 謙介 伊東 栄典 廣川 佐千男
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会火の国情報シンポジウム2011
巻号頁・発行日
2011-03

近年、研究成果公開とアーカイブのために機関レポジトリが充実してきている。 自分の論文のアクセス状況は、研究者にとっても意味のある情報といえる。本 発表では、アクセスログに現れる検索語と論文題名の関係について分析結果を 紹介する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.443, pp.213-215, 1998-05-11

ほぼ1年前の97年5月29日のことだった。大阪市立中央図書館のシステム管理者が,図書情報検索用パソコン通信ネットワーク「OMLIN」のアクセス・ログをチェックしていると,奇妙なログを発見した。5月28日の深夜1時ごろ,業務用のIDを使ってアクセスした記録が残っていたのだ。 図書館が開いているのは,平日は午前9時15分から午後8時30分まで。
著者
野宮 大志郎
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、グローバル市民社会(transnational/global civil society)がいかなる姿で存在するのか、またその「グローバル性」とはいかなる様態を示すものなのかについて、グローバルな反戦運動を用いて検討し、また理解を深めることを目的とする。1、本研究は以下のアプローチを通して遂行された。(1)国際比較研究:2003-2004年のイラク戦争反対運動調査に際して、国際比較研究プロジェクトを組み、質問紙調査を行い、結果を分析する。(2)国内時代比較研究:史資料を用いた日本の平和運動の時代比較を通して、時代間の運動の異同を分析する。これに付随して、現代日本の平和運動の実態を参加者の動機付けの観点から分析する。2、本研究の成果を以下に要約する。(1)グローバル市民社会は、ローカルかつ特殊歴史的な動機付けからグローバルで普遍的な動機付けまで、いくつかの相反するベクトルを抱えながら存在するという知見が得られたこと。(2)理論的・方法論的レベルでは、社会運動が市民社会論の発展に貢献する仕方を理論的に跡付けることが出来、また方法論的には、グローバリゼーションのもとでの比較研究がいかに行われるべきかについて提案をおこなうことができたこと。(3)グローバリゼーションそのものについて理論的考察を進められたことである。3、研究成果の公表は以下のように行われた。(1)論文7本(平成16年〜平成19年)。(2)口頭発表など6本(平成16年〜平成19年)。内訳=国内研究発表1本、国外研究発表5本。(3)編著書2本(平成16年〜平成18年)
著者
五箇 公一 岡部 貴美子 丹羽 里美 米田 昌浩
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.47-50, 2000 (Released:2002-10-31)
参考文献数
15
被引用文献数
36 36

The endoparasitic mite Locustacarus buchneri Stammer 1951 (Podapolipidae) was found in commercially introduced colonies of the European bumblebee, Bombus terrestris. The average infestation rate of colonies (n=367) from the Netherlands and Belgium was 20%. Urgent investigation of the infectivity and pathogenicity of this mite to Japanese native bumblebees and the geographic distribution of this mite in Japan is required.
著者
小出 哲哉 山田 佳廣 矢部 和則 山下 文秋
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.19-26, 2008-02-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
14
被引用文献数
3 3

We assessed several methods for deploying nets over windows and entrances so as to prevent the escape of the adult European bumblebee, Bombus terrestris, from greenhouses. Bumblebees were completely prevented from escaping from glass-based greenhouses by both netting windows and filling gaps around windows with sponge, tape and/or building tamping materials. For windows in greenhouses constructed from plastic-covered steel pipe frames, bumblebees did not escape when nets were set under the plastic film and over steel frames and fixed to the outside of the steel frames, but they did escape when nets were set under the steel frames and fixed to their inside. When an entrance was netted, double netting was imperfect even with a room in front of the entrance; however, a net with a zipper completely prevented bumblebee escape. Bumblebees escaped through ventilation fans irrespective of whether they were operating, and thus netting was required, but they did not escape through fresh-air inlets. Our results indicate that it is possible to completely prevent the escape of bumblebees by netting windows and entrances, but close attention is required.
著者
島内 憲夫 高村 美奈子
出版者
順天堂大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

ハッピネス・ライフ・デザインは、人間が生まれて、生活する中で周囲の環境の影響を受けて染み付いてしまった悪い習慣(意識や行動)を改善し、良い習慣(意識や行動)を形成するための方法の開発を意図している。その改善方法を提案するための評価シートとして「ハッピネス・ライフ・チェックシート」の開発を試みた。そのチェック項目は、「快食・快眠・快動・快笑・快楽・快生」ブラス「幸福感」の7項目、基礎的な情報として「健康観(主観的健康の定義)」「健康感(主観的健康状態)」「病歴」「幸せを感じる時」の4項目である。調査は、千葉県Y市、S市、S町、岡山県M町で行った。すべての地域でハッピネス・ライフ。チェックシートを用いて講座前と講座後の比較を行った。特に岡山県のM町では介入群と対象群とに分け、介入群にはハッピネス・ファクター(幸福因子)を発見・促進するため「笑い・人間関係・自信」に焦点を当てた「ふれあい生き生き講座」を行い、対象群にはリスク。ファクター(危険因子)の発見・改善のため「運動・栄養」に焦点を置いた「健やか講座」を行った。講座終了後の調査の結果、介入群・対象群共に「心身とも健やかなこと」の健康観が主流を占めたが、特徴的な差をみると介入群では「心も身体も人間関係も良いこと」・「前向きに生きること」・「人を愛することができること」など身体的・精神的。社会的・スピリチュアル(霊的・魂的)な健康観へと広がりをみせた。一方、対象群は「病気でないこと」、「快食・快眠・快便」など、身体の健康を意識した狭い健康観が多かった。また「幸福感」も介入群の方が高かった。今後はこの種の介入研究を継続し、リスク・ファクターをコントロールすることを重視した健康講座のみでなく、ハッピネス・ファクターを支援する健康講座のカリキュラムについても考えていきたい。
著者
西 遼佑
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

織込部におけるファスナー合流のシミュレーション開発を進展する上で、ファスナー合流のロバスト性についての研究は大変重要である。これまでは、車線間相互作用の異方性(局所的な車線間相互作用を拒否する粒子が存在する状況)の影響について主に検証を進めてきた。他の異方性(車のサイズ、最高速度、車線変更ルール、見通しなど)についての検証も当然ながら重要であるが、私は、ファスナー合流のロバスト性において他の重要事項が存在するかどうかについて、突き詰めて研究した。その結果、重要な検証事項として、ファスナー合流のロバスト性を向上する可能性についての検証を認識するに至った。この検証は、合流効率を改善する基礎研究として大きな価値があると考えられる。そして、その向上の手段としては、数理モデルにフィードバックを導入することが有力であると考えている。また、フィードバックの具体的な形式や、フィードバックと車線間相互作用の連動性の有無などが、現象に大きく影響すると予想している。このように、ファスナー合流のロバスト性の向上についての研究の土台作りが大いに進展した。また、これまでは数理モデルとして離散モデルを主に用いてきたが、扱う数理モデルの形式(離散モデルか連続モデルか)でファスナー合流に関連する現象に本質的な相違点が生ずるかどうかについても、詳細に検証する必要があると結論するに至った。さらに、上記のロバスト性だけでなく、車線間相互作用ルールの精密化についても、今後にわたって理論と実験の両面からの詳細な検討が必要であると結論するに至った。