著者
Eiko Mieda Takahiro Sasamori Shohei Sase Kei Goto Norihiro Tokitoh
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
Chemistry Letters (ISSN:03667022)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.196-197, 2011-02-05 (Released:2011-01-22)
参考文献数
18

We report here the attempted synthesis of a stable 1-fluoro-2-hydrosilene bearing a Bpq group, which is a bulky aryl group bearing a cavity-shaped framework. We have successfully synthesized an overcrowded benzyldifluorosilane as a precursor. Treatment of the benzyldifluorosilane with 2 equiv of t-BuOK in THF afforded the corresponding benzyl anion, the structure of which showed a unique feature as a fluorosilene–KF complex.
著者
森田 良文 鵜飼 裕之
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

理学療法士・作業療法士養成教育機関における下肢運動療法の教育実習のための下肢患者ロボットを開発し,教育現場導入に向けた教育効果を検証した.この患者ロボットでは,膝関節の固縮,拘縮,痙縮といった麻痺の症状や,関節可動域の低下などを再現できる独自の関節機構を用いることで,より人間に近い膝関節の運動を実現する.このような患者ロボットを用いることで,学生は臨床実習の前に訓練手技や検査手技の自主トレーニングが可能となり教育効果の向上が期待される.
著者
服部 満江 田中 実男
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.213-223, 1958-10

本稿は鹿児島の農業の発展促進の順序を解明せんとするものであるが, そのためには, 先ずここの農業の本質を弁えた上で, その順序の判別を行わねばならぬ.鹿児島では農業が最も重要な産業でありながら, それが後進的で生産性も低いが, その主なる原因は, ここの農業が自然条件並びに市場条件に恵まれておらぬことと, 第2次産業未発達の故に農業人口が漸次増大した結果生じた多数の零細農家が農業生産を担当していることにある.そこで鹿児島の農業の発展促進のためには, これらの不良条件に対処するための処置が優先的に考慮され, 以て農業生産の安定を期することが基本的な重要事項となつてくる.その内容について概言すれば, 気象条件上農業生産にとつて最も不利な台風に対処するためには, 水陸稲の早期栽培, 畜産の強化, 果樹園の防風施設の強化が優先さるべく, また, 土壌条件上生産に不利な火山灰土壌に対処するためには, 地力増進方式の設定, ボラ, コラ層の排除, 更には畑地灌漑などが優先さるべきである.水田においても秋落田についての地方増進方式は必要であり, 用排水路の改善などが先ず考慮さるべきである.農産物販売のための市場条件の不利に対処するためには, 共同販売体制の確立は不可欠であり, また市場の動向に適応して計画的な生産を行うべき考慮も重要である.次に, 零細農が農業生産を発展的に担当し得ることを計るためには, 外部より農業資本を導入し, 計画的指導体制を確立し, また, 農家の協力体制を作り上げることが, 至難ではあつても, 優先的に考慮さるべきであり, 更に他方では, 開墾, 工場誘致, 出稼移民の促進を通じて, 零細農の発展的解消への努力もつづけられねばならぬ.これらの考慮に基づいて, 従来の諸種の農業発展促進計画を再検討すれば, 問題のとり上げ方の順序並びに各種問題間における相互関係が充分理解され得る場合が多い.
著者
山本 和弘 榊 広光 北目 茂 木村 義徳
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.760-760, 1982-04-25

東京女子医科大学学会第243回例会 昭和57年1月22日 東京女子医科大学本部講堂
著者
能口 盾彦
出版者
同志社大学
雑誌
言語文化 (ISSN:13441418)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.[65]-84, 2009-08

論文(Article)『ウェールズ・オペラ』とその改訂版『グラブ街オペラ』はフィールディングの初期劇作品で、ロンドン演劇界で十八世紀末まで幕間に演奏された『ロースト・ビーフ讃歌』は、改訂版の第三幕第三場の歌曲である。いずれもウェールズが舞台で、地主一家と召使達が織り成す諷刺を主眼とする喜歌劇と言えよう。市井の下級牧師とは異なる、アプシンケン家付きの牧師に論者が着目したのも、ハノウヴァー王朝ジョージ二世夫妻と時の宰相ウォルポールとの緊密な関係が示唆された為である。特に『グラブ街オペラ』が公演禁止の憂き目を見たのは、 同劇で英国国教会と王室と政界の微妙な関係が、巧妙かつ洒脱にこき下ろされたことで、当局の逆鱗に触れた為であろう。
著者
沈 建仁 神谷 信夫 梅名 泰史 川上 恵典 高坂 賢之 岩井 雅子 池内 昌彦
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

光化学系II複合体(PSII)の構造制御機構を解明するため、各種低分子量サブユニット欠損株由来PSIIの構造・機能解析を行った。Ycf12(Psb30)欠損株由来PSIIの結晶構造解析によりその存在位置を確認し、PsbZ欠損株を用いた研究では、PsbZがPsbKとYcf12のPSIIへの結合に必要であることを示した。また、PsbMはPSII二量体の安定性を維持するのに必要であるが、PsbIは二量体の形成に必要であることを示した。
著者
櫻井 祐子 横尾 真
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

検索エンジンでキーワード検索を行うと,検索結果と共に関連する広告が表示される.広告の掲載順位は,広告主がキーワードに対して入札を行い,その入札結果に応じて決定される.このようなオークションは,検索連動型広告オークションと呼ばれる.本論文では,検索連動型広告オークションにおいて,広告主の表示方法に関する選好を考慮し,掲載数を最適化する検索連動型広告オークションメカニズムの提案を行う.
著者
菊地 俊夫
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は大都市近郊農村を主な対象にして、農地や谷戸、および里山や林地などの緑地空間の再編をグリーントリフィケーション(greentrification)として捉え、その創成メカニズムと持続性を明らかにすることを目的とした。グリーントリフィケーションとは「緑地空間の再編・美化」や「緑地空間価値の高度化」ともいわれるもので、その研究は農村や農山村における非経済的な価値を見直すことにもなる。大都市近郊では、農村空間の構成要素である里山と農地を農村と都市のコミュニティが協働で保全してグリーントリフィケーションを成立発展させ、そのことが大都市近郊農村の持続性を高めていた。
著者
平田 道憲 貴志 倫子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.521-528, 2002-06-10
被引用文献数
1

同一世帯の夫妻を対象とした生活時間調査のデータを用いて夫と妻の就業休日パタンからみた夫妻の家事労働時間と自由時間の特徴およびそれぞれの時間配分に与える夫妻の相互の影響について明らかにすることができた.夫だけに注目すると,休日であることは自由時間の増加だけでなく,家事労働時間の増加にもつながっていて望ましい社会変化を示しているようにみえる.しかしながら,家事労働の内訳をみると,買い物,子どもの世話,家庭雑事の時間が長く,炊事,掃除,洗濯といった家事労働の増加にまではおよんでいない.夫妻の就業日の組み合わせによる就業休日パタンによって分析すると,夫が就業日である場合よりも休日である場合の方が妻の家事労働の時間的負担が減少している.しかしながらその減少はそれほど大きなものではない.つまり,夫の休日の効果が妻にまで十分およんでいるとはいいがたい状況にある.夫が休日の場合は妻の就業休日によって自由時間に違いがなかったのに対し,妻が休日の場合は夫が就業日であると自由時間が短い傾向があった.つまり,妻の休日の効果は夫の休日の効果より小さくなっているといえる.職業労働に従事しない日という意味では同じであっても,有職の妻の休日の生活は無職の妻の生活よりゆとりがあることも明らかになった.ここで,本研究の有職の妻の分析においては,サンプル数の制約のため就業形態(「主に仕事」か「家事の傍らに仕事」)を分けていないことに注意する必要があることはあらためて指摘しておきたい.本研究の結果から,単に有職者の職業労働時間を短縮するだけでは夫妻の生活時間配分のバランスがとれるとはかぎらないことがわかる.これまでの労働時間短縮政策は,労働時間量を短くすることを目的としていたように思う.その目的は達成されつつあるものの,最終目的である真の意味で豊かでゆとりある家庭生活を実現させるには至っていない.この実現のためには,有職者の労働時間短縮の効果が夫妻を含む家族成員全員におよぶような家庭経営のありかたを追究していくことが必要である.
著者
Kazuyuki HIWATASHI Yasuyuki KOSAKA Nao SUZUKI Keishi HATA Toshiyuki MUKAIYAMA Kenji SAKAMOTO Hitoshi SHIRAKAWA Michio KOMAI
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry (ISSN:09168451)
巻号頁・発行日
vol.74, no.7, pp.1447-1451, 2010-07-23 (Released:2010-07-23)
参考文献数
20
被引用文献数
42

The effects of dietary Yamabushitake mushroom (Hericium erinaceus) on lipid metabolism were examined. C57BL/6J mice were fed a high-fat diet containing hot-water extract (HW-E) and an ethanol extract (EtOH-E) of Yamabushitake mushroom. Administration of HW-E or EtOH-E with a high-fat diet for 28 d resulted in a significant decrease in body weight gain, fat weight, and serum and hepatic triacylglycerol levels. Our in vitro experiments indicated that EtOH-E acts as an agonist of peroxisome proliferator-activated receptor α (PPARα). Quantitative analyses of hepatic mRNA levels revealed that EtOH-E administration resulted in up-regulation of mRNA for a number of PPARα-regulating genes in spite of the fact that the gene expression of PPARα did not change. These results suggest that EtOH-E improves lipid metabolism in mice fed a high-fat diet, and that these effects were mediated by modulation of lipid metabolic gene expression, at least in part via activation of PPARα.
著者
鈴木 修司 吉利 賢治 田中 譲 藤本 章 宮内 倉之助
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.599-599, 1994-07-25

第25回消化器病センター例会 1994年1月22日‐23日 東京女子医科大学弥生記念講堂
著者
小林 泰子 仲西 正 稲垣 サナエ 井上 広子 久保田 夏子 鈴木 理絵 小阪 君枝 葛西 路子 大野 藍 寺川 未央
出版者
東京家政大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

高齢化社会を快適に過ごすために,身体や環境から発生するにおいの除去と抗菌作用を持つ消臭機能綿布を調製した.反応染料や直接染料と銅塩で媒染した綿布は,モデルにおい物質のエタンチオールに対し高い消臭・抗菌性を示した.さらに,ガスクロマトグラフを用いて,媒染綿布のエタンチオールに対する消臭機構を調べた.銅媒染により,エタンチオールが綿布に吸着,または,ジエチルジスルフィドに分解することがわかった.
著者
加藤 純子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.596-596, 1994-07-25

第25回消化器病センター例会 1994年1月22日‐23日 東京女子医科大学弥生記念講堂
著者
太田 岳洋 大久保 貴生 石塚 恒夫 古川 聡 朝戸 裕二 小野 久之 吉見 富洋 雨宮 隆太 小泉 澄彦 長谷川 博
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.602-602, 1994-07-25

第25回消化器病センター例会 1994年1月22日‐23日 東京女子医科大学弥生記念講堂
著者
井川 憲男 赤坂 裕 石野 久彌 郡 公子 曽我 和弘 松本 真一
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

気象庁の20年間(1981〜2000年)の全国842地点のアメダスデータを利用して、欠測や非観測要素を補充して作成され、2005年に拡張アメダス気象データが公開された。拡張アメダス気象データを多目的に有効活用するには、人体や建材等への影響を予測するための紫外放射量(UV-A,UV-B)や、緑化に関連する光合成有効放射量(PAR)など、現状の拡張アメダスに収録されていない基礎データを増強する必要がある。気象要素推定モデルを開発するため、基礎データを収集することを目的として、これまでに日射量、気温、湿度、風向・風速などの気象観測を実施している秋田県立大学(由利本荘市)、首都大学東京(八王子市)、大阪市立大学(大阪市)、鹿児島大学(鹿児島市)、に、本補助金によって照度、UV-A、UV-B、PAR、赤外放射量などのセンサーを追加導入し、計測システムを再構築した。測定開始日を平成18年1月1日とし、1分間隔での測定を開始した。現在、1年間以上の測定データが蓄積され、さらに、測定を継続している。測定データを基に、紫外放射量と日射量の関係を詳細に比較検討し、晴天指標と澄清指標で天空状態を分類する方法が、日射量からUV-A、UV-Bを推定する数式モデルの開発に有力な手法であることが確認できた。また、日射量から照度を推定する既開発モデルを測定データにより比較検証し、その高い推定精度が再確認できた。日射の直散分離法についても基本モデルを提案した。また、風向・風速・降水量については長時間間隔のデータから、1分間隔のデータを推定するための手法を検討し、基本的方向性が見えてきた。今後、さらに測定を重ね、長期連続測定により取得した各種気象要素データを基に、拡張アメダス気象データをさらに増強、高精度化するための気象要素の推定法を開発する予定である。今後得られる成果より、さらに多目的利用が可能な、次世代の「拡張アメダス気象データ」を多数のユーザーに提供できると信じる。