著者
日吉 大輔 岡本 健
巻号頁・発行日
2010-08-20

平成22年度IDE大学セミナー. 平成22年8月19日~平成22年8月20日. ホテル札幌ガーデンパレス, 札幌市.
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2010-01-09

ぴあのわ. 平成22年1月9日. 名古屋工業大学、愛知県名古屋市.
著者
長橋 純男
出版者
千葉工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

首都圏の如き中枢機能都市圏においては集中の度合が益々増大傾向にある。地震災害の様相は時代による社会変化の影響を強く受け、人口減少や少子高齢化による人口構成の変化、都市構成の変化等により、都市は時代がもたらす新たな地震災害を生む可能性がある。したがって、都市の地震脆弱性評価や被害想定に当たっては、現在の都市の実態を対象とした被害想定ばかりでなく、未来都市の動向を予測した被害想定が肝要である。そこで本研究は、以下の手順によって、25年後の日本の未来都市の動態を推定し、都市の地震災害脆弱性評価が現代社会と未来社会とではどの様に変容するものであるのかを定量的に予測する手法の開発を試みたものである。(1)人的危険及び建築物被害等の直接被害、帰宅困難やライフライン被害による生活支障等の間接被害を対象として、都市の地震脆弱性に関わる諸要因を過去の被害地震の実態から抽出した。(2)主成分分析により、上記各要因の地震被害に対する影響度を定量的に評価する。(3)各要因を用いた地震脆弱性評価手法を作成し、その妥当性を実被害事例によって証した。(4)これら各要因について、現代から25年後への変容動態を、各種統計項目のデータの性質や動態傾向を考慮した線形回帰・重回帰分析等の手法を用いて定量的に推定した。(5)日本の3大都市圏を対象に、25年後の未来都市の地震脆弱性を評価するとともに、その地域特性について考察した。(6)中枢機能都市としての東京湾岸域における具体的な地震危険度評価として、京葉臨海中部地区の石油タンクを対象に、イベントツリー解析による被害予測の試みを提案した。(7)地震脆弱性評価の前提である地震ハザードマップの作成に関連して、地震動の位相特性を考慮した強震動予測手法に関する一連の研究を更に発展させ、併せて、その研究成果を免震構造の応答性状に関する一連の研究に活用する。
著者
飯国 芳明 岩崎 貢三 櫻井 克年
出版者
高知大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

1.山地酪農の「塾畑化」の経営学的考察:経営の立ち上げ期にはシバ草地の「熟畑化」が伴わないため,濃厚飼料(購入飼料)に大きく依存した経営を強いられる。しかも この時期には牛の馴化の遅れによって搾乳量や乳脂肪の低下が起こるために収入が低下する。また,借入金返済の資金繰り等の問題も重複して現れる。このため,造成後3年から4年目までは通常の経営主体では維持できない水準にまで収益が低下することが明らかとなった。今後一層の普及をはかるためには「芝草地活用肉用牛放牧促進事業」型の数年にわたるシバ草地に対する政策的支援(補助体系)が不可欠である。また,今回の研究を通じて家畜を扱う有機農業の場合には「熟畑化」ばかりでなく,家畜の「馴化」の重要性も明らかになった。今後は「馴化」のプロセスについても学際的な研究を行う必要があると考えられた。2.山地酪農の「熟畑化」の土壌学的考察:高知県南国市の斉藤牧場において,造成10年後の新しい草地と25年後の古い草地を比較することによって以下の知見を得た。古い草地では表層・下層ともに,肥沃度および団粒構造の発達による保水性・透水性の向上が顕著であった。一方,新しい草地の表層での肥沃度の向上は下層にまでは及んでいないことに加えて,牛糞由来の有機物添加の履歴が短く表層での排水性がやや不良であった。低分子有機酸の蓄積量は排水性の不良な新しい草地の表層で最も多かった。新しい造成地の荷電ゼロ点が低いのは,非晶物質が少なく有機物や酸性の強い粘土が多いためであることがわかった。ただし,数十年後には低肥沃度でもバランスのとれた安定した草地へと変化するものと考えられた。また,草地内・外の水を分析した結果,系外よりも系内が,また古い草地よりも新しい草地のほうが溶存イオンの量が多くpHも高かった。しかしながら新しい草地においても,日本シバ利用の山地酪農は水系の富栄養化を引き起こしておらず,環境保全型畜産業であるといえよう。
著者
吉田 寛
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.331-342, 2003-11-30
被引用文献数
15 17

本四連絡橋尾道〜今治ルート(西瀬戸自動車道)の伯方島で1975年に行われた植生基材吹付工の試験施工地において,客土種子吹付工により導入されたヤマハギ(Lespedeza bicolorvar.japonica Nakai)群落とイタチハギ(Amorpha fruticosa L.)群落についてこれまでの調査記録を整理し,施工25年後の植生調査を行った。その結果,客土種子吹付工で導入されたマメ科低木群落は,施工後約17年以降に自然侵入した木本植物の成長が進むことが確かめられ,イタチハギ群落やヤマハギ群落は,施工後25年間という長期スパンで観察すると,主に鳥散布や小動物の貯食によると思われる木本植物の自然侵入には有効に働いていると考えられた。また,客土種子吹付工と同時期に同じ法面に施工した厚層基材吹付工の24年後の調査結果をもとに比較すると,客土種子吹付工は導入したイタチハギ群落の持続性が厚層基材吹付工よりも低く,先駆性の落葉広葉樹やアカマツ(Pinus densiflora Sieb. et Zucc.)の自然侵入が早くからみられるのに対し,厚層基材吹付工は生育基盤の土壌化学牲などの違いからイタチハギ群落の持続性が高く,自然侵入種には先駆性の落葉広葉樹が少なく,常緑広葉樹のネズミモチ(Ligustrum japonicum Tunb.)とウバメガシ(Quercus phyllyraeoides A. Gray)が多くなることが確かめられた。マメ科低木群落を造成した場合の植生遷移は,主に先駆性の木本植物の自然侵入には導入群落の持続性が高い厚層基材吹付工より客土種子吹付工の方が有効と思われる。しかし,厚層基材吹付工を適用する場合において,導入種の高い持続性から得られる動物散布種の自然侵入促進効果を発揮させるために,マメ科低木類の発生期待本数を大幅に減量することにより,これらが単層で高密度に形成するのを回避したり,施工後早期に客土種子吹付工の施工後25年後にみられたような,先駆性落葉広葉樹と常緑広葉樹が混生した比較的疎な状態の多層の群落を形成することにより,客土種子吹付工が有する導入植生の早期衰退という法面防災上のリスクを伴うことなく,植生遷移をさらに早めることが可能ではないかと考えられた。
著者
大柿 久美子 吉川 邦夫 石川 本雄 藤野 貴康
出版者
東京工業大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

平成17年度にモニターとして募集した現在子育て中の母親達を対象にエネルギー環境教育を行ない、その前後約3週間ずつ計6週間にわたって、それぞれのモニター家庭において次の記録を依頼した。(1)毎日朝または就寝前のどちらかを各自で選択し、1日1回ほぼ同時刻に、電力、ガス、水道のメータを記録する、(2)ごみ収集日には搬出前に焼却ごみの重量を計測する、(3)家族の一人ひとりについて、家にいなかった時間と睡眠により活動しなかった時間を記録する、(4)来客についても来た時刻、帰った時刻、睡眠時間帯を記録する、(5)使用した暖房器具類を記録する、(6)その他エネルギー消費量等に大きく影響する出来事を記録する、という内容で、協力を得ることが出来た。本年度は、これらの記録に気象データを加えたものを用いて、エネルギー消費量がエネルギー環境教育以降どのように変化したかを数値的に解析することで、教育効果が人の行動にどのような変化をもたらしたか評価を行なった。特に電力消費量について、エネルギー環境教育を実施する前3週間の毎日の電力消費量をそれぞれのモニター家庭における生活のパラメータと気象データを説明変数として重回帰分析を行い、その結果得られた回帰係数を用いてエネルギー環境学習会以後の電力消費量を予測し、実測値との残差を求めることで、教育が電力消費量にどのような変化を与えたかを数値的化した。また、教育効果が有意な行動変化をもたらすことが確認された事を受けて、エネルギー環境教育を個人の生活の中だけでなく、社会構造の変革につなげることが重要であると考え、知識社会への変革を持続可能な社会を実現するDriving Forceとすることが出来たと仮定し、一次エネルギー供給量、最終エネルギー消費量、二酸化炭素排出量の将来予測計算を行なった。この計算にはAim-Trendモデル(国立環境研究所)を用いた。本年度の研究成果として、20名のうち8名のモニター家庭で教育効果が電力消費量の減少という行動変化として確認された。データ数の多さに依存しなくても丁寧な分析を行なうことができれば、教育がもたらした行動の変化を数値的に得られることが示され、今後教育のあり方などに関して定量的な議論が行なえる事を示した。エネルギー環境教育を個人生活の中だけでなく、社会構造の変革につなげることが持続可能な社会の形成につながる。その環境負荷低減効果を知識社会モデルに基づいて試算した。
著者
堀内 孝次
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

山間山地地域を対象とした現地栽培調査から、作物栽培の生産基盤である地力維持方式として、対象全域で堆肥など多様な有機肥料に加えて化学肥料が補完的に施用されている。他方、"緑肥、野草、わら"の利用には地域差が存在しており、これらの地域特殊性は経営耕地規模や耕地の地形条件が大きく影響している。また、土壌の地力維持として微生物資材を用いることで有機性廃棄物である生ゴミ堆肥素材等の施用効果が高まった。
著者
江口 徹 佐々木 節 杉本 茂樹 白水 徹也 高柳 匡 向山 信治 細道 和夫
出版者
京都大学
雑誌
学術創成研究費
巻号頁・発行日
2007

宇宙の創成やブラックホールは現代物理学の最大の謎である。これらの謎に挑戦する学際的、先進的な研究を日本の超弦理論と宇宙論分野の研究者が協力して行なった。ブラックホールの量子状態、インフレーション宇宙における非ガウス的揺らぎの生成、ゆらぎのスペクトルのスケール不変性等について非常に興味のある結果が得られた。また、合宿形態の勉強会を持つ事により、素粒子、宇宙論料分野の研究者の連携が強まった。
著者
原田 理恵 田口 靖希 浦島 浩司 佐藤 三佳子 大森 丘 森松 文毅
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiyo shokuryo gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.73-78, 2002-04-10
被引用文献数
7 16

トリ胸肉より, ヒスチジン含有ジペプチドであるアンセリン・カルノシンを豊富に含むチキンエキスを調製し, マウスに投与した場合の体内動態および運動能力への影響について検討した。チキンエキスをマウスに経口投与すると, アンセリン・カルノシンは分解されずにジペプチドのまま吸収されて血流に乗り, その血中濃度は投与約30分後に最大に達した。また, チキンエキスを10% (固形分換算) 配合した飼料を継続投与することにより, 大腿四頭筋内にアンセリン・カルノシンの有意な濃度増加がみられた。このチキンエキスを投与したマウスは, 投与開始6日目以降, 速い水流 (10L/min) のあるプールにおける疲労困憊までの遊泳持久時間が対照群に比べて有意に向上していた。この持久運動能力向上効果の一因として, チキンエキスの経口摂取により, 生体緩衝能力をもつアンセリン・カルノシンが血流を介して骨格筋内に蓄積されることによって, 骨格筋内の緩衝能が高まったことが推察された。
著者
岩本 正和 黒田 泰重 尾中 篤 小松 隆之 犬丸 啓 引地 史郎 岡本 昌樹 山本 孝 石谷 暖郎 板谷 篤司 田中 敏弘
出版者
東京工業大学
雑誌
学術創成研究費
巻号頁・発行日
2005

本研究では「ナノ空間でのみ発現する新機能の開拓」を目標に研究を実施した。研究期間中に、規則性ナノ空間物質を触媒とすると、ニッケル担持体上でエチレンやエタノールが選択的にプロピレンに転換できること、銅イオン交換体あるいはチタンイオン交換体上で固体特有の不斉合成反応を実現できること等を明らかにした。また、細孔内へのアゾベンゼンの担持により細孔径を可変化できること等も究明し、未知の機能の発見や新機能の創成を達成した。
著者
西村 成弘
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

知的財産マネジメントおよびマネジメント能力の形成・蓄積について国際比較を行うため,中国における日中国企業の技術開発,知的財産戦略,知的財産マネジメント政策と組織能力について (1)日本企業(京都・島津製作所ほか)知的財産部および知財担当者へのヒアリング (2)中国・北京市および日本における中国知的財産政策,知的財産マネジメント能力に関するヒアリング調査を通して研究を行った。中国における知的財産マネジメントに関する調査研究は,日中知財フォーラムにおいてその研究結果の一部を発表し,現在成果を論文としてまとめ刊行する作業を行っている。第二に,今日のグローバル競争下における知的財産マネジメントの発展段階を形成史的に明らかにするために,アメリカにおける初期知的財産マネジメント能力の形成に関する経営史的手法を用いた研究を行った。アメリカ合衆国セントローレンス大学を訪問し,所蔵されているオーウェン・D・ヤング文書を調査閲覧した。国際的契機を媒介とした知的財産マネジメントの形成を明らかにするに資する資料の収集ができ,目下分析を継続して行っている。第三に,現代日本における知的財産マネジメントについて,とくに研究開発の側面からアプローチする研究においても進展があった。産官学連携に代表される日本のイノベーションシステムの形成と,そこにおける知的財産権の役割を,大学における科学研究と産学連携の視点から調査し,歴史分析論文として研究をまとめ刊行したまた,最先端の技術開発現場における知的財産の役割を明らかにするために,ナノテク分野における特許データを解析した研究を取りまとめ,論文記事を刊行した。
著者
原野 一誠
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.125, no.6, pp.469-489, 2005-06-01
被引用文献数
7

一昔前までは大型計算機センターの汎用計算機で実行していた科学技術計算がパーソナルコンピュータで実行できる時代を迎えた. 化学領域における分子軌道計算も例外ではなく, 非経験的分子軌道計算(ab initio)を実験室の片隅で実行している有り様である. 計算"器"化学と呼ばれるようになった所以である. 筆者らは, 長年合成反応において, 反応基質の反応性や生成物予測あるいは反応機構解析に分子軌道法を利用してきたが, 半経験的分子軌道計算法におけるパラメータの改善, さらには1998年ノーベル化学賞を授賞した密度汎関数法プログラムパッケージの開発により分子軌道計算が本格的実用化の段階に入ったと実感するに至った. 本稿では, thione-to-thiol転位反応を機軸として, ペリ環状反応を連続的に配置したカスケード反応を例に, 計算機化学の有用性を紹介したい. 2. チオン炭酸エステル類の熱反応 有機合成における著名な反応を集めた人名反応集にChugaev反応と呼ばれる反応がある. 本来オレフィン合成反応であるが, 最近ではほとんど利用されることはない.
著者
石田 俊正 南部 伸孝
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

大次元系になると、量子化学分野では、ab initio法と分子力学と組み合わせた、いわゆるQM/MM法が展開され、反応についても、数本のトラジェクトリ計算を追いかけるなどによって追跡されているが、統計学的に有意なトラジェクトリを得るのはひじょうに困難な状況であり、現在の数本のトラジェクトリから予測されていることとは大きく異なる現象・描像が将来得られることも十分考えられる。レチナールのモデル分子の直接動力学を計算し、励起状態から基底状態への遷移をZhu-Nakamura公式で評価して動力学を記述した。モデル分子については、小さい系と現実分子とほぼ変わらない系との2通りを考え、比較した。この系の小数次元に対してIMLS/Shepard法のポテンシャル面フィッティングを行い、次のステップとしてMM法との結合を考えていたが、研究期間中には終えることができなかった。そこで、IMLS/Shepard/MM法の適用可能性をさぐるため、まずは古典軌道法に非断熱遷移を考慮した、ホッピングトラジェクトリ法により、ポテンシャル面の性質を調べた。また、今まで開発したプログラムを用いて応用を進めた。0+HC1系に対するポテンシャル面表現に、IMLS/Shepard法を用い、3状態を含めた大規模なトラジェクトリ計算を行い、反応微分断面積などを見積もった。結果は、実測とよい一致をみた。励起状態が比較的低いエネルギー領域にもかかわらず、ほとんど寄与せず、ほぼ基底状態での動力学で決まっていることを見いだした。
著者
前島 正義 中西 洋一
出版者
名古屋大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2001

本研究は,新規プロトンポンプとしての液胞型H^+-ピロホスファターゼ(H^+-PPase)に焦点をあて,その分子構造と酵素機能の作動機構を解明し,分子構築と反応機能に関する明確なモデルを提案すること,ならびにH^+-PPaseの細胞生物学的機能解明を目的とした。この目的のために種々の先端的解析手法を用いた。一次構造上の特定アミノ酸残基の機能上の役割を明らかにするために、分子生物学的手法により特定部位に変異を導入し,基質加水分解,活性発現におけるK^+要求性,基質分解とH^+輸送との共役反応に対する影響を検討し,精密な膜内配向構造を明らかにし,かつ基質分解に関与するアミノ酸残基を特定した。これらの結果は,膜トポロジーモデルとして論文発表し,多様な生物のH^+-PPaseを理解する基本構造として認知された。本研究ではH^+-PPaseの高次構造を直接観察する結晶解析を推進してきた。現時点では,まだ十分なサイズの結晶を得ることに成功していない。しかし,結晶形成に最適な,活性型酵素のみを認識する抗体断片の調製に成功し,これを用いて,高純度の活性型^+-PPaseを大量精製するステップまで到達した。現在,これを試料として結晶形成の条件検討を進めている。さらに,H^+-PPaseのプロトン輸送能を直接測定するため,酵母へのH^+-PPase遺伝子導入,酵母巨大化,巨大液胞を用いたH^+-PPase機能のパッチクランプによる測定,という実験システムを確立した。また,H^+-PPase遺伝子の欠失株を取得し,詳細に分析をしたところ,変異株は小さいのみならず,液胞膜H^+-ATPaseが活性化されていることも見出した。これはH^+-PPase欠失を補完する植物のしなやかな応答であると推定される。