著者
土屋 健伸 藤井 太郎 森田 幸二 穴田 哲夫 遠藤 信行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.96, no.472, pp.39-44, 1997-01-24
被引用文献数
2

海洋での音波伝搬を解析する手法として放物型方程式(Parabolic Equation)法や音線理論が知られているが、それぞれ音速プロファイルが伝搬方向に変化する場合に解析精度が落ちたり、音圧分布を求める事が困難であるという欠点がある。そこで、これらの点を改善した広角波動伝搬法を導入して、その有効性について検討した。また、堆積物の影響を考慮した海底での反射を計算するための境界条件として、透明境界条件(Transparent Boundary Condition)を導入する事を提案した。さら二本手法の正当性を評価するために深海と浅海における音場を解析した。また、実際海域を考慮して、音速プロファイルが変化する場合について解析して音線追跡法と比較・検討した.
著者
森 定雄 西村 泰彦 高山 森 後藤 幸孝 永田 公俊 絹川 明男 宝崎 達也 矢部 政実 清田 光晴 高田 かな子 森 佳代 杉本 剛 葛谷 孝史 清水 優 長島 功 長谷川 昭 仙波 俊裕 大島 伸光 前川 敏彦 中野 治夫 杉谷 初雄 太田 恵理子 大関 博 加々美 菜穂美 上山 明美 中橋 計治 日比 清勝 佐々木 圭子 大谷 肇 石田 康行 中村 茂夫 杉浦 健児 福井 明美 田中 鍛 江尻 優子 荻原 誠司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.497-504, 1995-06-05
被引用文献数
9 9

サイズ排除クロマトグラフィーによる分子量測定において, 異なる測定機関における分子量測定値がどれくらい異なるかを知る目的で, 傘下26測定機関で共同測定を行った.試料はポリスチレン(PS)3種, ポリメタクリル酸メチル(PMMA)2種で, 被検試料の測定条件と較正曲線作成条件は各測定機関で用いている要領で行った.その結果, 各測定機関での相対標準偏差は1〜3%と良好であったが、26測定機関による全平均値の相対標準偏差は13〜32%となった.測定データを吟味し, 望ましい測定条件からかけ離れているデータを除外した場合, PSのRSDは数平均分子量で13.6〜15.5%, 重量平均分子量で6.0〜9.4%となり.又PMMAではそれぞれ14.3〜16.0%, 7.8〜12.2%であった.
著者
渡辺保忠
出版者
不二サッシ工業 (株)
雑誌
工業化への道
巻号頁・発行日
1963
被引用文献数
1
著者
TORNE J.M. CLAPAROLS I. FIGUERAS X. SANTOS M.
出版者
一般社団法人日本植物生理学会
雑誌
Plant and cell physiology (ISSN:00320781)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.371-374, 1993-03

The effect of pretreatments with DL-alpha-difluoromethylornithine (DFMO), an irreversible suicide inhibitor of the ornithine decarboxylase (ODC) activity, in plant differentiation, poly-amine (PA) and amino acid contents of maize callus cultures was investigated. This study indicates that DFMO pretreatments can be used to improve regenerative response from maize callus cultures. These findings may also be useful in other recalcitrant cultures.
著者
中野 弘一
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.407-413, 2004-06-01

男性更年期における問題は,生物・心理・社会にわたる多次元評価理解が必要である.社会的にはライフサイクル的評価の視点が有力である.仕事中毒は中年期に陥りやすい対処様式であるが,破綻しやすいスタイルでもあり修正が必要であることが多い.仕事中毒の成立の背景には戦後の日本の経済成長を支えた利益共同体的価値観が深く関わっていると考えられる.仕事中毒の破綻の一つの形が中年発症の出社困難である.中年期に発生する生活習慣病である肥満,アルコール性肝障害,高脂血症などの中で心理社会的問題と密接に関連しているケースは容易には修正できない.中年期危機には心理社会的価値観の再構築と,ソーシャルサポートの構築が有力な対策となる.
著者
山田 喬彦 ランバツェン ゲェウテ 中井 照雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.96, no.543, pp.47-52, 1997-02-21
被引用文献数
10

本稿はマイクロ交換機分散網によってマイクロセル移動体通信網の高速移動体を高速にハンドオーバー制御する方式を提案する。マイクロセル方式は加入者増加に対応できるが、高速移動体へのハンドオーバー要求に追随できないという問題がある。無線基地局毎にマイクロ交換機を配置し、マイクロ交換機間に直結の地上パスを張りハンドオーバーを高速化する。上位ノードへの固定パスは移動体がセル滞留中に切り替える。ただし、データが不連続となる問題があり、セル毎に配置されたマイクロ交換機と無線基地局の間に1フレームディジタル遅延バッファーを入れて、データの連続性を保つ。
著者
JINNO Masao
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.102-110, 1986-01-01
被引用文献数
7

ヒト体外受精に使われている培養液を,ICRマウス2細胞期卵の発育により比較・検討した.delayed centrifuged(DC,一般の血清処理法)婦人血清が添加タンパク成分として使われた時には,修正Krebs-Ringer-bicarbonate solution(m-KRB)は,胞胚形成率,孵化率ともに,修正Ham'sF-10(m-HF10)より,HF10粉末の製造会社によらず,すぐれていた.m-KRBを培養液のベースとする時の添加タンパク成分としては,immediately cooled and centrifuged(ICC,新しい血清処理法)婦人血清が,DC婦人血清やDC臍帯血血清に比し,胞胚形成率,孵化率ともに有意に高かつた.DC婦人血清とDC臍帯血血清の間には有意差を認めなかつた.またヒトならびにウシ血清アルブミンは,胞胚形成率においてはICC婦人血清と同様であつたが,孵化率において著しい低下を認めた.ヒトとウシの血清アルブミンの間には差が認められなかつた.ヒト体外受精の成績をretrospectiveに検討した結果,統計学的に有意差は認められなかつたが,ICC患者血清を添加したm-KRBによる受精率・分割率は,DC患者血清を添加したm-HF10の時よりも高い傾向が認められた.
著者
権田 和良
出版者
日本人類学会
雑誌
人類学雑誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, 1959-07
被引用文献数
6
著者
植田 英澄
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州齒科學會雜誌 : Kyushu-Shika-Gakkai-zasshi (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.629-653, 1984-08-25
被引用文献数
3

Difference by sex in human tooth was investigated with regard to the followings : size of the upper central incisors, cuspids, first premolars, and upper and lower first molars ; measurement of each part of the occlusal surface of the upper and lower first molars and upper first premolars ; hardness of the hard tissue and measurement of the hard tissue and dental pulp chamber of the upper central incisors, cuspids, and first molars. The results were as follows : 1. Men showed greater measurement for every item than women. The greatest difference was seen for the upper cuspids and first molars. In contrast, the difference was slight for the upper central incisors and first premolars. The greatest difference by site was in the longitudinal length and the least difference was in the crown width. 2. Of the measurements of the upper and lower first molars, inter cuspal peak distance and occlusal surface area were significantly greater in men than in women. However, little difference was seen for talonid as compared with trigonid of the lower first molars. 3. Microhardness of the hard tissue of tooth was higher in men than in women. That is, enamel was harder in men than in women for all of the upper central incisors, cuspids, and first molars, Similarly, dentin showed greater hardness in men for all the measured items. The crown showed higher hardness than the root, and the hardest site in the crown was at about 300-500μm deep from the enamel-dentin border. Hardess of cementum was considerably lower than that of enamel and dentine. Men showed higher values than women for the upper first molars, but very little difference was seen for the upper central incisors and cuspids. 4. Although little difference by sex was seen in thickness of enamel, women tended to show higher values. This suggested that attrition and abrasion are greater in men than women. No difference at all was seen in dentine thickness for the upper central incisors. For the upper cuspid and first molars, no great difference was seen, although significant diffirence was seen in part. Thickness of cementum showed no difference for the upper central incisors and first molars. Thickness was significantly greater in men than in women for the upper cuspids. 5. Size of the pulp chamber showed no difference for the upper central incisors and first molars. For the upper cuspid, only the labiolingual distance of the pulp canal was significantly greater in men than in women.
著者
荷宮 文夫 末原 靖弘 矢野 健一郎 上田 茂治
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州齒科學會雜誌 : Kyushu-Shika-Gakkai-zasshi (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.119-136, 1968-09-30
被引用文献数
8

A dental morphological study was investigeted on the population in the Kyushu district. Items of measurement concerning the male and female in the magnitude are as follows : the breadth of dental arch, breadth of mandible alveolar, circumscribing length of dental arch, anterior and posterior palatal height, palatal breadth, length of palatal arch and length of median suture of palate.
著者
笹原 妃佐子 貞森 紳丞 津賀 一弘 河村 誠
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.148-155, 2006-04-30
被引用文献数
2

本研究では,質問紙により顎関節症の罹患状況の現状と経過を把握し,その現状や経過とデンタルプレスケール^[○!R]を使用した咬合の状態との関連を検討することを目的に疫学調査を行った.最初に,大学もしくは専門学校の1年次生に,顎の状態を尋ねる質問紙調査を行った.その後,1名の検者が感圧フィルム-デンタルプレスケール^[○!R](50H: Rタイプ,富士フィルム社製)を用いた咬合の状態の診査(有効咬合面積の割合,咬合面積,平均咬合圧,最大咬合圧および咬合力),および最大開口量の測定を行った.分析は,18歳から20歳までの男性359名,女性336名の計695名について行った.その結果,約半数の学生が顎の異常を経験していたが,調査時点で日常生活の不都合を訴えたものは少なかった.顎の異常を経験した学生のほとんどで症状は改善もしくは無変化であり,悪化を経験した者はまれであった.しかし,治療で症状の改善した者はわずか21名であった.顎関節症の罹患状況と咬合の状態との関連では,女性において,顎の状態の良い者ほど咬合接触面積が広く,咬合力が大きかったが,男性では,顎の状態の良い者ほど有効咬合接触面積の割合が小さく,最大咬合圧が大きかった.そこで,顎関節症は思春期には非常に一般的な疾患ではあるが,重症者は少なく,自然治癒が起こりうる疾患であると思われた.しかし,顎関節症の自覚症状と咬合の状態との関連については,性差の原因が不明であり,今後の検討が必要である.
著者
今井 顕 濱嵜 朋子 笠井 幸子 粟野 秀慈 邵 仁浩 安細 敏弘 朴 永哲 宮崎 秀夫 竹原 直道
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.574-584, 2003-10-30

この研究の目的は,韓国人の歯列弓と口蓋の形質の特徴を明らかにすることである.研究には韓国人学生(18〜32歳)から得られた209組(男性105人,女性104人)の上下顎模型を用いた.得られた計測値について,男女間およびこれまでわれわれが報告してきた12集団との比較検討を行った.その結果,韓国人はほとんどの計測項目において有意な性差が認められた.また,男女ともに中央アメリカに住むヒカケ族と多くの項目において有意な差を示した.さらに,韓国人の口腔の形質人類学的住置づけを明らかにするために,クラスター分析,近隣結合法,多次元尺度構成法を行った結果,韓国人は男女ともバリ島民,台湾高山族やヒカケ族よりも日本人,台湾在住の中国人に近いということが明らかとなった.
著者
永添 正美 世良 暢之 常盤 寛
出版者
九州女子大学・九州女子短期大学
雑誌
九州女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:0916216X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.17-24, 2004-02

1996年10月上旬、KA大学、附属KB及び付属KC高校において患者数211名の大規模な食中毒が発生した。患者の主症状は、下痢、腹痛、嘔吐及び発熱であった。患者14名の便、食品残品について細菌学的検査を実施した。その結果、4名(28%)の便からサルモネラが検出され、生化学性状、血清学的性状(O抗原9、H抗原g,m)の結果から、Salmonella Enteritidis (以下、S. Enteritidis)と同定された。便より分離したS. Enteritidisについて、寒天平板法により抗生物質(アンピシリン、ピペラシリン、スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤、ミノサイクリン、アミカシン、セフメタゾール、セフォベラゾン、ラタモキセフ、セフォチアム、セフチゾキシム、セフタシジム、ホスホマイシン)に対する感受性試験を実施した。その結果、便より分離したS. Enteritidisは、アンピシリン(最少発育阻止濃度が、4μg/ml)、スルファメトキサゾール(同、<1.56μg/ml)などに対して感受性であった。一方、原因食品を追求するため、同学生食堂に残されていた液卵4検体についてサルモネラ分離を試みた。その結果、S. Haiha及びS. Enteritidisの2種類のサルモネラが検出された。特にS. Enteritidisは4検体中3検体から検出されたことから、10月4日に患者が喫食したカツ井、から揚げ丼に使われた液卵あるいはその調理容器が何らかの形でS. Enteritidisに汚染されたことが本食中毒の原因であると疑われた。