著者
島谷 二郎 Palinko Oskar 吉川 雄一郎 陣内 寛大 小川 浩平 石黒 浩
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.369-380, 2020-11-25 (Released:2020-11-25)
参考文献数
24

During classroom-type lectures, some students feel difficulty in asking questions, although it is considered to improve the lecture quality and students’ understanding. We propose a system called Robot-Assisted Questioning System (RAQS) that can promote teacher-student communication in the lecture. It allows students to post questions and opinions on an online messaging interface. The messages were sent to a robot to be posed to the teacher, with or without the voting procedure. In this paper, we report a case study of the field experiment in a lecture which was assisted by RAQS. Students found RAQS efficient and useful for improving their communication with the teacher. For the practical use, the results suggest a future improvement of the system to add the function for controlling the number of robot utterance to avoid interference with the teaching process.
著者
速水 洋
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.47-66, 1987 (Released:2017-03-30)

Advocacy of human rights free from authoritative powers has been more intensified recently. The standpoint of protection of such human rights often tends to maintain that the regulations of pre-delinquency violate juveniles' human rights through their abusive application. It is right in part. Overemphasis of this risk, however, may overlook another fact that these regulations at the same time defend juveniles from factors which may deteriorate their lives. Consequently, socially handicapped boys and girls will be deprived of their human rights in dual senses: First, through the damage by social handicap; second, by being neglected in the community. The regulations and application of them are by no means without any problems. This article, however, attempted to show their validity from the latter aspect of protecting juveniles' human rights against harmful social factors, through presentation of a pre-delinquent's case and statistics related to pre-delinquency.
著者
小島 優子
出版者
広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター, 西日本応用倫理学研究会
雑誌
ぷらくしす (ISSN:18808638)
巻号頁・発行日
no.20, pp.103-112, 2019-03-28

広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター研究成果報告書統一テーマ : [平和と和解] 《Frieden und Versöhnung》本稿は研究課題番号 16H03338 科学研究費補助金基盤(B)「哲学分野における男女共同参画と若手研究者育成に関する理論・実践的研究」の成果によるものである。
著者
岸本 麻子 浜野 巨志 南 豊彦 多田 直樹 中川 のぶ子 井野 千代徳 山下 敏夫
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.326-330, 2002-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
4

反復性の耳下腺腫脹を主訴とした症例の中でも、アレルギーによるものは少ない。その中で、著者らは花粉症に関連したアレルギー性耳下腺炎を経験した。症例は38歳の女性で、花粉症により鼻閉が出現した後にしばらくすると左耳下腺が腫脹するという症状を認めた。患側の耳下腺から流出した唾液中には好酸球が多数認められ、アレルゲン検査ではスギ、ヒノキ、ブタクサが陽性であった。また、耳下腺造影ではステノン管の著しい拡張を認めた。本症例に対し抗アレルギー剤などによる治療を行い、今日まで約4年間にわたり良好なコントロ-ルが得られている。以上の経過より、この疾患の発生機序として導管の拡張によるアレルゲンの逆流を考えた。すなわち、鼻閉が出現した後にしばらくして耳下腺が腫脹する事実から、口呼吸により吸い込んだアレルゲンが口腔内に貯留して拡張した導管から逆流することにより耳下腺炎を生ずると考察した。
著者
山口 麻衣
出版者
ルーテル学院
雑誌
ルーテル学院研究紀要 = Bulletin of the Japan Lutheran College and Theological Seminary (ISSN:18809855)
巻号頁・発行日
no.52, pp.1-12, 2019-03-01

本研究は、地域包括支援センターにおける介護者支援の困難性に焦点をあてて分析した上で、地域包括支援センターにおける介護者支援の課題を探ることを目的とした。A 県地域包括支援センター職員を対象に集合調査を実施し、事例の自由回答を質的に分析した。分析の結果、介護者支援の困難性は、1)介護者自身に支援が必要な場合の介護者支援の困難性、2)介護者が複数の役割を担う場合の介護者支援の困難性、3)サービス利用拒否の場合の介護者支援の困難性、4)要介護者への対応に苦慮する場合の介護者支援の困難性、5)複合問題・多問題への対応が求められる場合の介護者支援の困難性として把握できた。地域包括支援センターにおいて介護者のおかれた困難な状態をケアラーアセスメントにより包括的に把握し、介護者自身への支援体制を構築することが地域包括支援センターにおける介護者支援の課題といえる。

3 0 0 0 OA 霊学筌蹄

著者
友清歓真 著
出版者
天行居
巻号頁・発行日
1921
著者
濱口 重人 朝野 和典
出版者
一般社団法人 日本血栓止血学会
雑誌
日本血栓止血学会誌 (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.34-41, 2016 (Released:2016-02-26)
参考文献数
31

要約:好中球のneutrophil extracellular trap(s NETs)は,2004 年に,LPS やサイトカインなどの刺激に応じて,自己の核内のDNA を能動的に周辺に網目のように拡散し,細菌やウイルスなどの病原微生物をトラップすると同時に,DNA に付着する抗菌蛋白やヒストンで殺菌的に処理することで感染防御に働く自然免疫の新しい機構として発見された.その後の研究の進展によって,局所の感染症のみならず血栓形成やDIC との関連や,自己免疫疾患との関連など,当初の予想をはるかに超えた多彩な作用を持ち,種々の疾患の進展に関与していることが明らかになってきている.現在これまでの断片的な病態の理解をある程度集約化できる概念として登場してきており,NETs 研究の動向は新たなステージを迎えていると言える.

3 0 0 0 OA 禅林奇行

著者
菅原洞禅 著
出版者
丙午出版社
巻号頁・発行日
1915
著者
高橋 英之 三船 恒裕 守田 知代 森口 佑介
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

文化や社会に応じて超自然的存在の感じ方には大きな個人差が存在している一方,文化普遍的に何らかの形でそのような存在に関する伝説や神話が存在していることは,子どもの心の中に元型となるメカニズムが存在するからと考えられる,本研究では,子どもが超自然的存在を感じるようになるメカニズムを明らかにするため,fMRIで実行可能なリズム同期とパレイドリア錯覚を組み合わせた課題をオリジナルな開発,大人と子どもを対象として行動・fMRI実験を実施した.結果,リズムが同期すると錯覚が生じやすくなるという現象を大人と子供両方で発見した.この現象をベースに,子どもが超自然的存在を知覚するメカニズムについて考察を行った.

3 0 0 0 IR 三日月と待月

著者
陳 馳
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科
雑誌
人間・環境学 = Human and Environmental Studies (ISSN:09182829)
巻号頁・発行日
no.29, pp.93-103, 2020-12-20

三日月は太陽の光を反射する角度により, 一ヶ月の中で最初に夜空に出てくる月である. 国文学では三日月はなかなか待月と結びつきにくいが, 中国では一ヶ月中, 全ての月が待月の対象となっているため, 中国の漢詩文には三日月の待月は存在する. 平安時代において, 三日月の待月の国文学の例は見られないのに対して, 漢詩文では, その受容は一時見られるが, やはり広く浸透しなかったのである. その原因は, 平安時代において, 待月といえば満月以降の月という印象が強すぎたためと考えられる. しかし, 鎌倉時代に入ると, 初秋の三日月という表現から派生した, 悲秋観を表す待月の例が見られるようになった. さらに時代が下ると, 三日月の待月は春の三日月も詠まれるようになって発展を遂げた. ただし, いずれの三日月の待月は, 漢詩文の表現と通じる部分があるが, 独特な感性が感じられる, 日本独自の観月の表現であり, 漢詩から受容したものではなかったと言えよう.
著者
小川 英晃 牧野 州明 石橋 隆 中野 聰志
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会2008年年会
巻号頁・発行日
pp.108, 2008 (Released:2009-04-07)

苗木花崗岩ペグマタイトに産出する玉滴石は紫外線照射下で緑色蛍光を発することがある.本研究ではこの蛍光原因・蛍光特性を明らかにするために,産地の異なる3種の玉滴石についてWDX,FT-IR,蛍光測定を行った.ひとつは苗木産の玉滴石,ひとつは滋賀産の玉滴石,最後のひとつは佐賀産の玉滴石である. 化学組成分析によると苗木産の玉滴石はUを含むのに対して,滋賀産及び佐賀産の玉滴石はUを含まず,蛍光も発しない.また,苗木産玉滴石の薄片試料における蛍光分布写真とU分布はよく一致している.そして蛍光強度とU含有量も整合性が認められる. 苗木産玉滴石の蛍光強度は400℃以上で加熱することにより小さくなる.そして,加熱温度が高くなるにつれて蛍光強度は小さくなる傾向が認められる.これは玉滴石中の水が蛍光に影響を及ぼしていることを意味する. 以上のことから苗木産玉滴石の蛍光にはU,H2OまたはOHの両者が原因だと推定できる.
著者
後藤 義明
出版者
日本森林学会
雑誌
森林科学 (ISSN:09171908)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.14-21, 1998-10-01 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1