著者
南,邦和
出版者
土質工学会
雑誌
土と基礎
巻号頁・発行日
vol.36, no.10, 1988-10-25
著者
Maksym Borysov Xiaofeng Nan Hans-Rudolf Weiss Deborah Turnbull Alexander Kleban
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.32, no.10, pp.647-652, 2020 (Released:2020-10-03)
参考文献数
31
被引用文献数
2

[Purpose] The foundations of the scoliosis specific and evidence-based physiotherapy program according to Schroth is the original the Lehnert-Schroth (LS) classification which is still in use today. The purpose of this paper is to test the reliability of the LS classification system, using clinical and radiological images of scoliosis patients as classified by specialist experienced clinicians. [Participants and Methods] A list of 40 pictures of X-Rays and a list of 40 clinical pictures (all posterior trunk images) of patients with idiopathic scoliosis were provided by the second author. Three specialist professional physiotherapists or orthotists rated all clinical and radiological pictures according to these two patterns of the LS classification. [Results] The intra-observer Kappa value was 0.90 (clinical) and 1.00 (x-rays). The inter-observer Kappa values at average was 0.65 (clinical) and 0.71 (x-rays). [Conclusion] For the application of classifying the patients when prescribing postural advice and exercises from the Schroth program the LS-classification seems an easy to use and highly reliable tool. This test demonstrated sufficient reliability with respect to the x-rays, but the tests of the clinical pictures alone, demonstrated fair levels of reliability, which indicates that it is an appropriate tool for physiotherapists when an x-ray is not available.
著者
藤井 聡
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.667, pp.41-58, 2001-01-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
76
被引用文献数
6 17

本研究は, 交通問題は経済問題ではなく社会問題であるとの認識のもと, 社会的ジレンマの理論的枠組みの中で交通問題を捉え直すことで, その解消に向けての手掛かりを見いだすことを目的とする. 最初に, 土木計画のための社会的ジレンマの定義を提案するとともに, 過去の社会心理学, 社会学における実証研究から明らかにされているジレンマ解消策を概観する. そして, それらの交通問題への適応可能性に検討を加え, テストケースとして韓国ソウルの事例を挙げて, 社会的ジレンマの諸理論の現実的妥当性を確認する. それらの理論的検討を通じて, 交通問題の解消にあたってはロードプライシングや交通規制だけでなく, 人々の公共心を活性化することが必須であることを指摘し, そのための実務的, ならびに科学的研究努力が不可欠であることを主張する.
著者
中野 寛 小針 統 山口 敦子 久米 元
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.20-030, (Released:2020-10-02)
参考文献数
28

The diet of the critically endangered Ryukyu-ayu Plecoglossus altivelis ryukyuensis in the middle reaches of the Kawauchi, Sumiyo, and Yakugachi Rivers, Amami-oshima Island, southern Japan was examined by gut content analysis and inferred from stable isotope signatures. No clear differences in diet composition were apparent among the rivers. Microalgae, such as diatoms and cyanobacteria, generally considered as important food, were only rarely observed in gut contents, whereas detritus was almost exclusively found. However, stable isotope signatures indicated that detritus was not directly utilized as a nutritional source, indicating that food availability was an issue for P. a.ryukyuensis.
著者
平澤 マキ 志村 晃一 清水 章子 村 清司 徳江 千代子 荒井 綜一
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.95-101, 2008-03-15 (Released:2008-04-30)
参考文献数
21
被引用文献数
4 8

アボカドの食物繊維やポリフェノールの機能性を明らかにするために,その構成成分と特性を解析した.使用したアボカドは水溶性食物繊維5.23±0.53g,不溶性食物繊維11.3±0.71g(可食部100g当たり/無水物)を含んでいた.不溶性食物繊維はペクチン画分 : ヘミセルロース画分 : セルロース画分はそれぞれ20.6% : 43% : 36.4%であり,不溶性食物繊維は膨潤性が大きく,色素吸着能はローズベンガルにおいて高い値を示した.水溶性食物繊維は鉄吸着能も高く,WSPは優れた鉄保持能力をもつことが示唆された.また,アボカドの抗酸化性は果皮が最も強く,次いで種子,果肉の順であった.果皮にはポリフェノールが多く存在し,種子,果肉は少ないことが認められた.ポリフェノールの組成をGC-MSで測定したところ,カテキン,エピカテキン,クロロゲン酸類が同定され,これらが抗酸化性に寄与していると考えられる.果皮は未利用資源として新たな食品機能性素材に利用されることが期待される.
著者
鳥澤 孝之 トリサワ タカユキ
出版者
日本知的財産協会
雑誌
知財管理 (ISSN:1340847X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.793-805, 2009-07

わが国では官公庁が作成した法令、通達等の著作物については、著作権法で権利の目的とならないものと規定されている。しかし政府が制定する国家規格のうち日本工業規格については、原案を作成する民間団体等の創作のインセンティブを高めることや、翻訳利用しているISO(国際標準化機構)等が作成した国際規格の著作権保護などを目的として、国家規格自体が著作権により保護されるとの見解がある。本稿では、わが国の官公庁著作物に係る著作権制度を検討するとともに、工業標準化制度や国家規格の制定過程、及び諸外国における国家標準化機関や国家規格の著作権保護をめぐる制度や判例を検討した上で、日本工業規格の原案作成に関与した民間団体の利益保護の施策の方向性について考察するものである。

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1917年07月14日, 1917-07-14

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1916年04月06日, 1916-04-06
著者
窪田 亜矢
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.705, pp.2443-2452, 2014-11-30 (Released:2014-11-30)
参考文献数
18
被引用文献数
2 5

Sawara is a mercantile historic city at watery environment along the Tone River, which had been flourished from Edo era to the middle of Showa Era. Some parts of it have been designated as cultural property, namely a preservation district for a group of historic buildings. Through minute interviews of local people, the memory-evoking framework of Sawara is clarified. It consists of four conditions, 1) disappearance, 2) surviving figure, 3) inherited use, and 4) correspondence of memory and historicity. The memory-evoking framework and the system of historic value are very similar to but different each other. The local community can imagine how the life was in their habitat just by touching their surroundings. Not just the historic environment that is already put in the formal preservation system, but also the fabrics with collective memories of local people are important to succeed the meaning of its lived environment.

3 0 0 0 OA 国史教科書

著者
峯岸米造 編
出版者
六盟館
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1901
著者
田中 和夫
出版者
都市有害生物管理学会
雑誌
家屋害虫 (ISSN:0912974X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.123-136, 2003-11-29
被引用文献数
1

チャタテムシ(茶柱蟲)の中には障子にとまって音を出すものがあり(コチャタテなど),その音が抹茶をたてるときの茶筅の音に似ているということから,この名がついた.シラミやハジラミ類に近縁の昆虫で,世界に3,000種以上,日本には1996年末現在で20科,47属,92種が知られているが,まだ充分研究されてなく,続々新しい種が追加されている.屋内害虫と言えるものは,今の所17種である.屋内害虫としてのチャタテムシは,往々大発生し,微小なため気付かれずに,注射薬のアンプルやクリーン・ルームに至るまで,色々な場所に紛れ込んで,所謂混入害虫として最も重要な地位を占めている.
著者
徳山 英一 村山 雅史 宮里 修 谷川 亘 山本 裕二
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

歴史南海地震の災害記録(沈降量・津波浸水域)が海底で保存されていると考えられている高知県沿岸部の3地域(大月町柏島・須崎市野見・土佐清水市爪白)について調査を実施した。大月町柏島では、サイドスキャンソナーによる詳細な海底地形調査、および試料採取を実施した。海底地形分析の結果、柏島北部の海底に海岸線と平行に伸びる3段の石堤構造物を確認することができた。これまで文献等により2段の存在は確認できていたが、今回初めて3段目の存在を確認できた。試料採取は3段の異なる石堤について実施することができた。また、水中カメラの科学的利用可能性を確認した。須崎市野見では、野見湾内で、海底の試料採取地点の正確な情報を取得するために購入したUSBL方式水中測位装置(Applied Acoustic Engineering社製EasyAlpha)のテストを実施した。その結果、地図をベースとした潜水士の位置情報をリアルタイムに把握することが不可欠であるとわかったため、新たにUSBL用のソフトウェアの改良を実施し、潜水士2人の位置情報を同時に地図上で確認できるシステムを構築した。土佐清水市爪白では、海底に沈んでいる人工石柱の起源を明らかにするため、岩石物理化学データと年代データを取得した。岩石物理化学データの結果から、石柱の起源は三崎層群竜串層の砂岩である可能性を強く示した。さらにpXRFによる元素分析データを用いた多変量解析を実施した結果、海底石柱は、三崎層群竜串層砂岩だけでなく、爪白地区にある比較的古い時代に作られたと考えられる石造物(石段・家の基礎)と同じ化学的特徴を示していることが明らかとなった。
著者
河上 淳一 後藤 昌史 松浦 恒明 寄谷 彩 政所 和也 永松 隆 今井 孝樹 烏山 昌起 原田 伸哉 工藤 憂 志波 直人
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11783, (Released:2020-09-08)
参考文献数
26

【目的】本研究の目的は,腱板断裂患者に対し患者立脚評価を用いた治療方針の予測をすることである。【方法】対象は腱板断裂患者229 名で,初診1 ヵ月以降の治療方針(手術または保存)を目的変数,患者立脚評価を説明変数とした決定木分析と傾向スコア分析を行い,治療方針のオッズ比を算出した。【結果】決定木分析にてもっとも手術療法が選択される手術療法傾向群と,もっとも保存療法が選択される保存療法傾向群に分け,それ以外を中間群とした。傾向スコア分析を考慮したオッズ比は,保存療法傾向群に対して手術療法傾向群で11.50 倍,中間群に対して手術療法傾向群で3.47 倍の手術療法が選択された。【結論】腱板断裂患者の治療方針の予測には,SST における4 つの質問の重要性が示唆された。
著者
村瀬 憲夫
出版者
名古屋大学国語国文学会
雑誌
国語国文学論集 (ISSN:03894606)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.17-35, 1973-04
著者
鈴木 彩子 長谷川 貴通 泉川 洋亮 岡野 知道 佐藤 安信 米山 雄二
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.104, 2005 (Released:2005-12-08)

〔目的〕近年、住宅設備の進化に伴い、トイレは快適でキレイな空間と進化しつつあるが、生活者の多数は、トイレ空間に対して潜在的に不衛生感を抱いていると考えられる。そこで、本研究ではその潜在的な不衛生意識を探るため、尿ハネに着目、便器外側への飛散実態とそれに伴う微生物・臭気汚染の相関を明らかにした。〔方法〕尿ハネの飛散実態は、感水紙を用いて液滴計測により実施した(n=7平均)。また、菌分布については、実家庭にテストパネルを設置し、ふきふきチェック_II_(栄研器材)で拭き取り、TSA(トリプトソイアガー)およびマンニット食塩寒天培地にて培養、菌種別に定量調査した。尿の乾燥状態と臭気成分の関係については、6段階臭気強度表示法に従い官能評価を行った(n=3平均)。〔結果〕第56回大会にて、男性のトイレスタイルと便器のふち裏への尿ハネについて報告したが、さらに尿ハネは便器外側にも派生しており、特に、便器の手前部分の床で非常に多く、便器から20cm・幅50cmの範囲で、1回の小用あたり直径2mm以下の尿滴で平均約230個計測された。不衛生要因の実態については、菌汚染は実家庭のトイレでStaphylococcusやMicrococcus属の球菌やグラム陽性菌が検出され、尿の臭気は液状の時よりも乾燥状態に近づくほどその強度が、「明らかに感じる臭気レベル(3点)」から「耐えられない程度の強い臭気レベル(5点)」へと変化することを官能評価で確認した。さらに、尿ハネによって引き起こされる菌の増殖や臭気成分の変化との相関についても検証したので併せて報告する。
著者
平田 倫啓 鹿野田 一司 松野 元樹 小林 晃人
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.214-220, 2018-04-05 (Released:2019-02-05)
参考文献数
28

物質中の電子は,物質の結晶構造や対称性,元素組成などによって決まるさまざまな大きさの見かけ上の質量,有効質量をもつ.近年,特定の条件がそろったときに,固体中の電子が質量ゼロの相対論的な粒子のように振る舞うことが見出され,大きく注目されている.このように質量がゼロの奇妙な電子状態のことを「ゼロ質量ディラック電子」と呼び,グラファイトを単層剥離し作製するグラフェン中で10年ほど前に確認された.それ以降,ゼロ質量のディラック電子は,表面のみ金属的な伝導特性を示すトポロジカル絶縁体,その類縁物質であるトポロジカル半金属,さらには有機物質中などでも見つかり,「ディラック物質」の科学として新たな広がりを見せている.ゼロ質量ディラック電子の運動は,ディラックコーンと呼ばれる線形なエネルギー・運動量の分散関係で記述される.このコーン型分散をもつことの帰結として,コーンの交点近傍では,キャリア数が極端に少なくなり,通常の金属や半導体で見られるクーロン相互作用の(遍歴電子による)遮蔽効果が消失する.このため,普通は隠れているクーロンポテンシャルの長距離成分(∝1/r)が復活し,従来とは全く異なる電子相関効果が期待される.実際,グラフェンにおいては,電子相関が(通常とは逆に)電子の速度の特異な増大を引き起こし,その結果,コーンが内向きに変形する現象が確認されている.しかし,グラフェンでは電子相関の大きさ自体が小さく,また乱れなどの影響で,交点まわりでの電子の励起を詳細に検証することが難しい.このため,ディラックコーン系における電子相関効果の全貌は,実験的に十分には解明されていない.そんな中,筆者らのグループは最近,強い電子相関と高い結晶性を合わせもつ,有機物質α-(BEDT-TTF)2I3のゼロ質量ディラック電子系に着目し,低エネルギー励起と相関効果の検証に有効な核磁気共鳴(NMR)測定を行った.理論モデルの数値解析を併用し精査することで,ディラックコーン系の電子相関効果に,従来物質とは著しく異なる階層性が存在することを明らかにした.α-(BEDT-TTF)2I3における13C NMR測定によって,局所電子スピン帯磁率の温度依存性が導出される.コーン交点に位置するフェルミ準位のまわりでの熱励起特性を調べることで,三つの電子相関効果が異なる温度(エネルギー)スケールで現れることが示される.すなわち,(A)室温から100 K程度までの温度領域では,従来の強相関電子系と同様に,短距離相互作用によるバンド幅(運動エネルギー)の抑制が生じる.(B)~100 K以下になると,クーロンポテンシャルの長距離成分によって電子速度が増大し,ディラックコーンの顕著な変形(右下図)が見られる.さらに,(C)60 K以下の温度領域になると,オンサイトのクーロン斥力によって磁場誘起のフェリ磁性分極が発現する.ディラックコーン系の電子相関効果に,このように多彩な階層構造が見出されたことは,ディラック物質全般における多体効果を解明し理解していく上での第一歩である.