出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.982, pp.39-41, 1999-03-15

トヨタ自動車の年間ドル建て輸出額は約100億ドルだ。つまり、1ドル当たり1円の為替変動が約100億円の増減収につながる。それほど、為替変動の影響は大きい。1998年度は、上期が大幅なドル高・円安(増益要因)で、下期はドル安・円高(減益要因)だった。自動車業界全体では、通期でみると為替の変動は増益要因になった。
著者
広島市役所編
出版者
広島市
巻号頁・発行日
1971
著者
中村 ともえ
出版者
京都大學人文科學研究所
雑誌
人文学報 = Journal of humanities (ISSN:04490274)
巻号頁・発行日
no.106, pp.279-294, 2015

特集 : 領事館警察の研究大正末の「戯曲時代」には,多くの戯曲集が刊行され,雑誌の創作欄に多くの戯曲が発表され た。この時期,戯曲は小説と同様,読むものとして流通し受容されていたのである。本稿では, この時期の谷崎潤一郎の二つの戯曲,『愛すればこそ』と『お国と五平』を取り上げ,読むものとしての戯曲がどのような表現を作り出していたかを明らかにした。戯曲時代には,谷崎や正 宗白鳥など小説家として名の知られた作家たちが戯曲の制作に取り組んだが,それらの諸作は 「小説的」と形容され,戯曲史の上では概して評価が低い。たとえば『愛すればこそ』『お国と 五平』は,登場人物たちがほとんど動かずに堂々巡りの議論を行い,その台詞は冗長である。 そのため上演に当たっては,俳優に動きをつけ,台詞を削ることが望ましいとされてきた。本稿では,谷崎の戯曲の台詞が備えるこの冗長な文体を,読むものとしての戯曲が作り出す,小 説ではなく戯曲の形式においてはじめて可能となる表現として捉えなおした。まず,『愛すればこそ』『お国と五平』のト書きが谷崎の旧作と比べて簡潔であること,特に『愛すればこそ』は改稿過程で台詞を発する人物の様子を描き出すト書きを多数削除していることに着目した。次 に,松竹大谷図書館が所蔵する『お国と五平』の上演台本を調査し,戯曲と対照した。台本で は一つの台詞,また一つながりの台詞がまとめて削除されており,それによって戯曲にあった台詞と台詞の言葉の上での連続性が失われている。『愛すればこそ』『お国と五平』では,台詞 はト書きの機能を代替するような語句を含み,また直前の台詞の中のある語句を反復し反転して連なる。これらの語句は,人物と人物が相対する場面の中の発話としては過剰であり不要で あるが,それによって台詞は発話に回収されない表現を作り出しているのである。
著者
小野 直亮 横山 直己 黄 銘 Md. Altuf-Ul Amin 中本 雅俊 太田 大策
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
Journal of Computer Aided Chemistry (ISSN:13458647)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.110-116, 2017 (Released:2017-08-01)
参考文献数
16

マイクロアレイや次世代シーケンサーを用いた網羅的発現変動解析において、多数の実験条件の組み合わせの中から有意に細胞の表現型に影響を与えているものを見つけ出す必要があり、そのためには分散分析(ANOVA)を始めとする多変量解析のための統計分析手法が必要となる。本研究ではRNA-seqを用いたユーグレナ(Euglena gracilis)の発現解析のデータをもとに、Bayes ANOVAを用いた発現変動解析により代謝経路のなかで有意に変動している遺伝子を抽出するアプローチを紹介する。培養条件の変化(好気環境から嫌気・微好気への変化)及び、増殖フェイズの変化(指数増殖期から定常期への変化)に応答して発現の変動した遺伝子を解析した。置換検定にもとづいてベイズ因子の分布を計算することにより、一般には検出の基準が不明瞭なベイズ因子によるモデル比較に対し、有意水準やFDRによる定量的な検出の基準を与えることを可能にしている。
著者
山田 芳子 岡野 節子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.87-93, 2003

本学学生と母親を対象に風土に生きる三重の味100種類の料理に関する意識調査を行った。次のような結果が得られた。1)三重の味について「知っている」,「食べたことがある」,「調理したことがある」の料理数は学生より母親のほうがやや多く,両者ともそれぞれにおいて50種類以下であった。2)両者とも上位にあげた「知っている料理」は赤福,伊勢うどん,へんば餅で約9割以上と高い値を示していた。3)「食べたことがある料理」について学生は「知っている料理」と同じ料理をあげており,それは名物菓子であった。一方,母親は食事となる料理名を多くあげていた。4)「調理したことがある料理」について10位にあがった料理数は学生で16料理,母親は21料理であった。1位にあげた料理には学生は蛤の潮汁が2割,母親は筍ごはんが約4割あった。
著者
浅原 正幸 加藤 祥
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.463-499, 2016-12-15 (Released:2017-03-15)
参考文献数
26
被引用文献数
1

文書間類似度は,内容の類似度と表現の類似度の二つの側面を持っている.自動要約や機械翻訳ではシステム出力の内容評価を行うために参照要約(翻訳)との類似度を評価する尺度が提案されている.一方,表現を対照比較するための手段として,形態素(列)を特徴量とする空間上の計量が用いられる.本稿では,さまざまな文書間類似度について,距離・類似度・カーネル・順序尺度・相関係数の観点から,計量間の関係や同値性を論じた.さらに内容の同一性保持を目標として構築したコーパスを用いて,内容の差異と表現の差異それぞれに対する各計量のふるまいを調査し,文書間類似度に基づく自動評価の不安定さを明らかにした.
著者
山本 浩三
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.98-113, 1957-09-20

資料
著者
山本 浩三
出版者
同志社大学
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.77-88, 1959-11-30

資料
著者
長谷川 秀記
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.31-47, 1998 (Released:2001-04-01)
被引用文献数
1 1

電子出版は国家規模においても取り組みが開始されますます盛んになってきているが,その編集工程や技法は充分普及しているとは言えない。本稿では文字を中心とし検索に力点のある電子出版物について,企画からパッケージングまでの制作工程と文字,画像,音声データの収集加工について解説した。特に文字データのタグ付け,検索設計とインデックス作成の実際について詳しく解説し,出版資産構築のためのデータ運用法である編集マスターデータ構築,ワンソース・マルチメディア展開の考え方についても触れた。
著者
俵 寛司 Kanji TAWARA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.23-38, 2017-03

本稿は、2004年11月から2005年2月まで実施された長崎県対馬市「まちなみ景観建造物等調査事業」、すなわち旧対馬藩城下町に所在する歴史的建造物を対象とする市民協働の調査と、その対象の一つである「半井桃水生家跡」の保存問題について分析することを通じて、現在の日韓国境、対馬における景観・文化資源の在り方について考察する。厳原町市街地に分布する近世~近現代の歴史的建造物について分布調査および個別遺構の調査を行った結果、全体で436地点の遺跡分布が明らかとなり、11件の遺跡について個別調査を実施した。その一つ、「半井桃水生家跡」は、明治・大正時代に活躍した対馬出身の文学者、半井桃水(1860-1926)の生家跡に推定されていたが、2005年に解体されたことは、現代のまちなみ景観と遺跡保存の問題を示す象徴的な出来事である。本稿で論じた景観まちづくりと遺跡保存の密接な連携の必要性は、国際的にもますます大きくなっており、対馬はその重要な役割を果たすことが期待される。This paper examines current issues on the close relationship between townscapes and conservation of the historic sites in Tsushima Island on the border between Korea and Japan. This will be based on the Research Project on the Buildings of Townscape in Tsushima City, Nagasaki Prefecture with civic collaboration from November 2004 to February 2005. This also analyses conservation problems on the historic site of Tosui NAKARAI's birthplace [半井桃水生家跡]. This Research Project was carried out by both the general survey and intensive research, thus, they have revealed distribution of the 436 historic sites and 11 detailed features around Izuhara-town as the central area of Tsushima now and the former capital of the Tsushima clan, during the Edo period [1603-1868]. One of these sites has been believed as the birthplace of Tosui NAKARAI [半井桃水 1860-1926], a famous novelist during the Meiji and Taisho eras born in Tsushima. Athis site was demolished that building in 2005 and it was a symbolic event to indicate the contemporary issues. As necessity of the close relationship between the townscapes and conservation of the historic sites has increased in the world context as well, Tsushima will be expected to play such an important role today.