著者
山野 愛子ジェーン 青木 和子 渡辺 聰子 中根 正子 山下 牧子
出版者
山野美容芸術短期大学
雑誌
山野研究紀要 (ISSN:09196323)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.23-32, 2004-03-31

現在まで、車椅子利用者(チェア・ウォーカー)に向けてキモノが簡単に着られるようにと研究開発し、その成果は美容福祉学会や講演などをとおし障害者をモデルに多くの方々に紹介して来た。「美容福祉」における新たなひとつの手段として、その効果は大変大きかったはずである。しかし、その内容はまだ一部のキモノ(浴衣、振袖、留袖など)に限定されていて、全てに適応できる状態にはなっていない。そこで今回は、可能な範囲を広めるべく「車椅子利用者のための和装婚礼衣装」を考案した。実践可能と判断し、ここで一例を紹介したい。
著者
藤田 和夫
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.18, pp.129-153, 1980-03-30
被引用文献数
14

1)第四紀,とくに更新世中期以降に,中央構造線に沿って,右横ずれ断層運動が認められるが,それは紀伊半島中部以西に限られている(Fig.2)。2)活断層・活褶曲系から推定される第四紀応力場をFig.4に示す。九州を除き本州・四国は,第四紀を通じて水平圧縮の場におかれてきたとみられるが,これは60年間の一等三角点の再測量結果に基づく変位状態(Fig.9)や発震機構の研究からも支持される。3)上記造構応力場で形成された構造帯をFigs.4・8に示す。これらは,日本海溝に平行な東北日本の構造帯(Tpa系)と,南海トラフに平行な西南日本の構造帯(Tph系)に大別できるが,伊豆半島周辺と中部・近畿地方内帯と九州中部に特異性が認められる。Tpa・Tph系ともに日本海側に褶曲帯にもち,造構応力の集中を示し,かつ,太平洋・四国海盆との間に撓曲性の基盤褶曲(基盤波状変形)がみられるにもかかわらず,日本海盆の安定性の著しいことは,第四紀テクトニクスを考える限りにおいては,日本海側の海盆を固定し,太平洋プレートとフィリピン海プレートとの間における圧縮のテクトニクスとして,日本列島を考察することが許される(Fig.7)。4)太平洋プレートのサブダクションによって, 東北日本の地殻に発生した造構圧縮応力は,秋田-新潟油田褶曲帯に集中してきたとみられるが,東北日本と西南日本の基盤岩が最も近接する北部フォッサ・マグナの部分では中部地方に伝達される。この部分は中部傾動地塊と称されるようにゆるやかな波状変形を伴う(Fig.3)大傾動運動と,Tpa7. 8の共役横ずれ断層運動によって,側方短縮を行っているが,それだけでは十分ではなく,西側の近畿三角地域に,造構応力を伝達して,比良山地・近江盆地の間に著しい歪み帯をつくった(Tpa X)。そしてさらにその余力は丹波帯に及び, 山崎断層を含むTPh11帯をつくり, ほぼ減衰しているとみられる。5)このようなTpa帯の消滅に代って,それ以西では,四国・中国にかけて, フィリピン海プレートの影響とみられるTph帯が顕著になる。その主圧縮応力線はMTLに対して,やや西にふれているので,この古傷に沿って,外帯を西へドライブすることを可能にする。これに対して内帯の西進運動は,近畿三角地域の西側で減衰してしまうために,中央構造線に沿って,相対的に右横ずれ運動が発生することになった(Fig.10)。6)南部フォッサ・マグナを通じての圧縮応力は,中央構造線を越えて,赤石・伊那山地を一つの地境として西に傾動させながら,木曽山地と伊那盆地との間にTry Iを発生させた。この帯の延長は,北側の美濃・丹波の中・古生層帯からくるTpa帯と交差構造をつくりながら猿投帯(Try 2),伊賀・上野帯(Try 3)をへて大阪盆地南部に達する。そしてこれらと京都盆地から奈良をへて南下するTry IV帯とが中央構造線と合するあたりから西へ横ずれが始まることは,それ以東では中央構造線よりも,これら領家帯中の構造帯に歪みが集中してきたことを物語っている(Fig.8)。7)花崗岩質の領家帯は,南北両側の古期岩体にはさまれて,それらの異なる運動を調節するシアー帯の役割りを果している。北側の有馬-高槻構造線に沿っても右ずれ運動がみられ,それと南側のMTLとの間にはさまれている大阪盆地の形状は,その変形機構を表現しているといえる。

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1923年03月21日, 1923-03-21
著者
梁 根榮 赤瀬 達三 桐谷 佳惠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.21-30, 2010-07-31
参考文献数
13

日本は世界で有名数の地震多発地帯にある.2005年1月1日を起点として,今後30年以内に震度6弱もしくは震度5弱以上の揺れに見舞われる確率も高い.そこで,本研究は日本に住んでいる外国人の災害に関する情報の伝達状況などを把握し,実際にどのような支援が必要かを知ることにより,災害時に必要な情報と問題点を調査した.その結果,在住外国人は災害について,具体的な災害の知識はもっているが実際の対策はあまり行っていないことが明らかになった.災害が発生した場合や発生の恐れがある場合,正確な情報を得ることが防災や減災を図るために非常に重要である.しかし,在住外国人は日本語によるコミュニケーションが十分にできないことが多いため,情報提供に関し、外国人への災害防災教育等の様々な提案が必要であることが示唆された.

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1897年01月23日, 1897-01-23
著者
金山 淳一 北條 孝 田村 直良
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.104, pp.1-6, 2002-11-12
参考文献数
7
被引用文献数
1

本論文では、一連の出来事において関連する人間の相互関係として意味構造を定義し、特に新聞の事件記事から意味構造(犯罪スキーマ)を抽出する手法を述べる。事件スキーマの要素は、関連人物の容疑者、被害者、警察としての同定、それぞれのプロフィール、犯罪の動機、事件の進行などからなり、新聞記事から抽出される。解析、抽出処理は、スキーマの要素に応じて、パターンマッチング的な手法、構文解析、格フレーム抽出に基づく手法、主題の構造解析に基づく手法、時間セグメント分割に基づく手法などにより、犯罪スキーマとして再構成する。In this paper, we define a semantic structure as mutual relations among persons who relate a crime and we present a method to extract the semantic structure, especially from crime articles of newspaper.We call hte structure as crime scheme The scheme consists of descriptions of persons who relate the crime, identi?cation of the persons with one of suspect, victim or police, the motivation of the suspect of the crime and theevent sequences occurred in the crime. The analysis and the extraction are based on the pattern matching, syntax analysis, case frame extraction, thematic structure extraction and so on, and are reconstructed as a scheme, according to the element of the scheme.

3 0 0 0 OA 兵庫県公報

出版者
兵庫県
巻号頁・発行日
2008-02-26

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1915年01月11日, 1915-01-11
著者
本田 一成
出版者
日本商業学会
雑誌
流通研究 (ISSN:13459015)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.3-21, 2005 (Released:2011-05-20)
参考文献数
91
被引用文献数
1 1

本稿は小売経営においてすでに重要課題の1つとされているパートタイマー活用の現状と展望についての文献サーベイを行う。パート活用の内実は、職場における量的な基幹化と質的な基幹化であり、それらの実態のみならず、基幹化に対する企業の反応に着目して検討する。調査に基づく諸研究によると、小売業においてパートタイマーの量的および質的基幹化の進展が認められ、また小売企業の今後の基幹化意欲も旺盛である。ただし、小売業における今後の一層のパート基幹化には、基幹化によって職場に発生する諸問題を回避することや、基幹化を促すための処遇制度をさらに整備することなどが必要となる。
著者
團 康晃
出版者
SHAKAIGAKU KENKYUKAI
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.3-19,142, 2013

In the classroom, although students often laugh with friends, teachers cansometimes censure them for certain activities where laughter is unacceptablebehavior. This paper describes the structure of this type of hilarity, consideringinstances where teachers can disapprove, according to ethnomethodology andconversation analysis By analyzing two types of interaction, the author attempts to shed light onthe following main points. First, in terms of laughter produced during a groupinterview, two types of laughter exist. On the one hand, some jokes elicit laughterfrom every participant. On the other hand, some jokes are not funny for allparticipants. Some activities considered to be joking produce the latter kind oflaughter, and can be penalized by the teacher. This form of mockery differs incertain aspects from that examined in a preceding study by Drew. Second, ittends to be produced in a particular sequence organization. Three steps have beenobserved in such a sequence. First, a preceding actor acts in a certain manner so asto poke fun at a subsequent actor. Some actions tend to be utterances organized asfirst-pair part with some amusing components, or to be utterances with humorouscomponents dependent on a preceding utterance. Second, when the subsequentactor responds to the preceding action, the embedded comical component isimputed to him. Third, participants can laugh at the subsequent actor because ofthis imputation. In addition, if the subsequent actor does not respond to the preceding action,the preceding actor could repeat this action, that is, to tease, to laugh at him, or toimpose sanctions against the rejection of the preceding action. As a consequence of these structures, the subsequent actor is given a paradoxicalidentity different from those sharing co-membership.