著者
櫻井 雅夫
出版者
獨協大学法学会
雑誌
獨協法学 = Dokkyo law review (ISSN:03899942)
巻号頁・発行日
no.49, pp.1-24, 1999-09
著者
竹窓山人 著
出版者
上方屋
巻号頁・発行日
1886
著者
小野 文衛 Ono Fumiei
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:24332224)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-18-002, pp.1-99, 2018-10-11

酸素システムにおいては, 火災の三要素, すなわち, 燃料, 酸化剤および発火源, のいずれも取り除くことが困難である. このため, 発火の危険性を可能な限り低減または排除するように配慮して酸素システムを設計, 運用する以外に方法が無い. これまでに, 航空宇宙, 潜水, 医療, 産業などの分野において, 酸素が関係する火災や爆発事故が多数発生している. 本資料では, 過去に起きたこれらの事故事例の調査を行った結果について可能な限り紹介した. これらの事故の経験を基にして関係諸法の整備および技術的な調査・研究などが進められ, 酸素システムの安全性の向上が図られてきた経緯がある. 酸素を扱う全ての者は, 酸素の基本的特性に関して教育を受け, 各指示書や作業手順書を逸脱しないことが大切であるが, それらの指示や手順が何故そのようになっているのか, その本質を理解することも安全上重要である. もしも指示書や手順書に規定されていない事態が発生した場合でも, その事象の本質を理解して対処することができれば, 最悪の事態を免れる可能性が高いためである. 本資料では, 米国における航空宇宙分野および一般産業分野で発生した酸素関連の事故事例を中心に紹介し, 併せて欧州と我が国における事例についても示した. 本資料には約540 件の事故事例を示したが, その原因は基本的知識の欠如(教育不良), 手順違反/不良, 設計/製造不良, 材料不適合, 洗浄/確認不良, 汚染, 保守/点検不良, 管理/監督不良などに分類される. これらの事例の中には, 基本的知識の欠如や手順違反/不良によるものが相当数見られた. さらに, 大部分の事故は単独の原因ではなく, 複数の原因が重なって発生している. また, 酸素を安全に取扱うために必要な最低限の事項についても述べ, 関係する文献類については本資料の末尾に示した.
著者
大崎耕司
出版者
日本自動車研究所
雑誌
自動車研究
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, 2008-02
著者
石井 拓男 加藤 一夫 榊原 悠紀田郎
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.78-102, 1982 (Released:2010-10-27)
参考文献数
333
被引用文献数
2

日本における歯牙フッ素症の疫学調査に関する文献338件を収集し, その中から歯牙フッ素症のフィールド調査に関する248件の報告について考察を行った。我国において, 歯牙フッ素症の調査報告は, 宮城県以外の46都道府県でみとめられたが, 長期間連続的に調査された地区は22県内の36地区であり, そのうち同一調査者, 研究機関によって追跡調査されたところは12県内15地区であった。さらに水質の改善から, 歯牙フッ素症の減少, 消滅まで追跡し報告のされた地区は, 熊本県阿蘇地区, 山口県船木地区, 岡山県笠岡地区, 愛知県池野地区の4地区のみであった。飲料水中のフッ素濃度の測定が一般的になったのは1950年頃からで, それ以前の報告52件中, 実際にフッ素の確認のあった7件以外はフッ素の裏づけの無いものであったが, 追跡調査及び結果の内容から歯牙フッ素症と認められるものが31件あった。1950年以降でフッ素濃度の記載のないもの20件とフッ濃度0.3ppm以下で歯牙フッ素症の発症を報告しているもの11件計31件のうち, 迫跡調査が無く, その結果の内容からも歯牙フッ素症との確認がむつかしいものが11件あった。今回収録した文献の中で, 最も高濃度のフッ素の報告は美濃口ら ('56) による滋賀県雄琴での23pgmであった。このほか10PPm以上の報告が3件あった。日本の歯牙フッ素症の報告は1925年福井によって発表されて以来およそ60年の歴史があるが, 1950年から1960年の10年間に, 全体の報告数の55%が発表されており, 1つの流行現象のあったことが認められた。またその調査報告は, 単に歯科領城に留まらず, 医科及びその他の研究機関で幅広く実施されていたことも認められた。
著者
杉林 堅次
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.241-245, 2007-12-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
17

化粧品には, その目的により, 有効成分を角層中に浸透させたり, 表皮細胞層や真皮細胞層に吸収させるべく設計されたものがある一方で, 有効成分を皮膚に浸透させずに皮膚をカバーすることによって目的を達成できるものがある。また, 有効成分を皮膚の実質層ではなく毛髪や毛嚢にのみに集中的に移行させることを企図した化粧品もある。したがって, 化粧品の有効性を高める場合には, その化粧品の目的にあった有効成分の浸透・吸収性を示すことが望まれる。ここでは, 有効成分の皮膚への浸透・分配性, また皮膚透過性の実験・評価方法, さらには, 皮膚浸透・分配性や皮膚透過性の制御や改善 (促進) 技術について主にQ/A形式で紹介する。
著者
藤堂 浩明
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.106-111, 2021-06-30 (Released:2022-06-30)
参考文献数
9

The skin concentration of topically applied cosmetic active ingredients is very important for evaluating cosmetics. However, the direct measurement of drug concentration in the membrane has several problems. Generally, controlling the removal of the drug formulation from the membrane surface is very difficult. Hard cleaning of the membrane surface decreases the membrane concentration, whereas inadequate cleaning may leave the drug formulation on the membrane. In the present paper, relationship between skin permeation and skin concentration is shown and research results with verification result for utilization to dose setting method guideline for human long-duration trials (Safety) is also introduced. I hope this paper will be helpful to ensure the efficacy and safety of cosmetic products.
著者
水野谷 憲郎 Norio MIZUNOYA
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 = Bulletin of Junior College of Shukutoku (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.81-94, 2013-02-25

前紀要にて、東大寺南大門仁王像の迎角は確かに存在し、その迎角を想定して当初より造像されていると述べた。しかし、それは実証的根拠に乏しいものであった。この度美術院より「東大寺南大門金剛力士像修理報告資料写真」をお借りすることができた。それらの資料写真が見せる東大寺南大門仁王像の各部位が有する傾斜角を調べた結果、迎角があると結論するとともに前紀要で想定した傾斜角度はさらに急激であり、仁王像は当初より東西に向かいあう立ち位置にあったと判断した。
著者
及川 良彦 山本 孝司
出版者
一般社団法人 日本考古学協会
雑誌
日本考古学 (ISSN:13408488)
巻号頁・発行日
vol.8, no.11, pp.1-26, 2001-05-18 (Released:2009-02-16)
参考文献数
102

縄文土器の製作についての研究は,考古学的手法,理化学的手法,民族学的手法,実験考古学的手法などの長い研究史がある。しかし,主に製作技法や器形,施文技法や胎土からのアプローチがはかられてきたが,土器の母材となる粘土の採掘場所や採掘方法,土器作りの場所やそのムラ,粘土採掘場とムラの関係についての研究は,民族調査の一部を除き,あまり進展されずに今日に至っている。多摩ニュータウンNo.248遺跡は,縄文時代中期から後期にかけて連綿と粘土採掘が行われ,推定面積で5,500m2に及ぶ全国最大規模の粘土採掘場であることが明らかとなった。隣接する同時期の集落であるNo.245遺跡では,粘土塊,焼成粘土塊,未焼成土器の出土から集落内で土器作りを行っていたことが明らかとなった。しかも,両遺跡間で浅鉢形土器と打製石斧という異なる素材の遺物がそれぞれ接合した。これは,土器作りのムラの人々が粘土採掘場を行き来していることを考古学的に証明したものである。土器作りの根拠となる遺構・遺物の提示と粘土採掘坑の認定方法の提示から,両遺跡は今後の土器作り研究の一つのモデルケースとなることを示した。さらに,粘土採掘坑から採掘された粘土の量を試算し,これを土器に換算し,住居軒数や採掘期間等様々なケースを想定した。その結果,No.248遺跡の粘土は最低でも,No.248遺跡を中心とした5~10km程の範囲における,中期から後期にかけての1,000年間に及ぶ境川上流域の集落の土器量を十分賄うものであり,最低限この範囲が粘土の消費範囲と考えた。さらにNo.245遺跡は土器作りのムラであるだけでなく,粘土採掘を管理したムラであることを予察し,今後の土器生産や消費モデルの復元へのステップとした。以上は多摩ニュータウン遺跡群研究の一つの成果である。
著者
岡本 弘
出版者
一般社団法人 日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.623-635, 1975 (Released:2008-04-16)
参考文献数
89
被引用文献数
5 1
著者
安藤 俊幸
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第20回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.43-48, 2023 (Released:2023-06-28)

近年、知財業務で機械学習をベースにした人工知能(AI)使用して、特許調査の効率化や洞察力を加味する取り組みが始まっている。既に複数のAI利用特許調査ツールが商用利用されている。最近、世界的にもChatGPTをはじめとした対話型AI(生成系AI)がポジティブ・ネガティブ両面で大変注目を集めている。インフォプロにもこれらの新しいAIツールへの対応が求められる。最初に特許調査の分野においてBERTとGPTの共通点と相違点、対話型AIの問題点等に関して具体的に事例を示す。次に商用のAI利用特許調査ツールと比較しながらBERT、GPTによる特許調査の効率化検討を行った。より具体的には特許文書の類似文書検索、分類、俯瞰可視化を検討した。調査目的に応じてBERT、GPT等の特徴を理解して使いこなすことが重要である。
著者
永井 聖剛
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.23-35, 2018-06-10 (Released:2023-07-01)

一般に、田山花袋文学におけるニーチェ思想の影響は、「美的生活論」(高山樗牛)を経由した「本能の満足」の主題化として認識されている。本稿が考察するのは、ニーチェの同時代読者としての花袋が、その弱者道徳批判(ルサンチマン)の思想をどう摂取し、小説作品に取り込んできたかである。そこで明らかになったのは、花袋がニーチェ思想を明らかに誤読し、そればかりか、〈自然〉の名のもとに、弱者を救済する反ニーチェ的な思想を構築していたことである。ただしそれは、花袋のオリジナルの思想というよりは、樗牛、蘆花らの同時代テクストとの相互関連性のなかで育まれたものであった。