著者
成田 一
出版者
日本特許情報機構
雑誌
Japio year book
巻号頁・発行日
pp.274-279, 2018
著者
藤本 吉則
出版者
日本公共政策学会
雑誌
公共政策研究 (ISSN:21865868)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.59-67, 2019-12-10 (Released:2021-10-02)
参考文献数
26

本稿は,電子政府,透明性,信頼の関係について論じる。日本は1990年代後半から電子政府の構築に取り組んだ。「透明性の高い政府」「信頼される行政」を実現することが目標として掲げられ,国民の電子的情報アクセス環境の整備が進められた。国民が政府活動を知ることは健全な民主制のためには必要不可欠のことであり,電子政府によりそのことを促進することが期待されている。電子政府と透明性,信頼の関係について,既存の研究から信頼と関係があると推測されている (1)業務効率化,パフォーマンス,(2)電子的な国民向け行政サービス,(3)市民へのエンパワーメントの三点に注目して概観する。また,電子政府の機能のうち,政府による情報提供に焦点をあて,(1)信頼と不確実性,(2)情報の非対称性,(3)参加とオープンデータについて考察を行う。情報の非対称性が解消されることで国民と政府の間に信頼関係が構築されることが期待できる。また,オープンデータの提供など情報量の増加,質の変化により,主体的な参加が促され,社会的信頼の強化につながる。電子政府,特に電子的な情報提供によって,国民と政府の間の信頼関係に好影響を与える可能性がある。一方で,電子政府による情報提供には限界があり,情報処理能力,情報への永続的なアクセス保障,情報の任意提供など検討を要する事項が存在する。
出版者
[海軍省]
巻号頁・発行日
vol.昭和9年2月1日調, 1934
著者
竹野 幸夫
出版者
日本鼻科学会
雑誌
日本鼻科学会会誌 (ISSN:09109153)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.109-110, 2021 (Released:2021-04-26)
参考文献数
3
著者
崔 埈豪 日比 貴之 古野 晃久 川口 雅弘 加藤 孝久
出版者
一般社団法人 日本トライボロジー学会
雑誌
トライボロジスト (ISSN:09151168)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.228-235, 2017-03-15 (Released:2017-03-16)
参考文献数
21
被引用文献数
5

In our previous study, microstructure and mechanical properties of diamond-like carbon (DLC) films prepared by plasma based ion implantation and deposition using toluene (C7H8) as a source gas were investigated. It was reported that G-peak full width at half maximum [FWHM(G)] shows a maximum value at a G-peak position of around 1540 cm-1, indicating structural changes of DLC films; polymer-like (PLC) to diamond-like carbon (DLC) structure in lower wavenumbers than 1540 cm-1 and diamond-like to graphite-like carbon (GLC) structure in higher wavenumbers than 1540 cm-1. Further, two linear relationship between mechanical properties and FWHM(G) were observed depending on the microstructure of DLC films. In this study, we report the dependence of source gases, methane (CH4), acetylene (C2H2) and toluene, on the microstructure of DLC films, and the correlation between microstructure and mechanical properties of DLC films. It was found that FWHM(G) shows a maximum at a G-peak position of around 1540 cm-1 regardless of source gases. Furthermore, there exists a linear relationship between PL background component and hydrogen content of the films, that is, hydrogen content can be estimated by a simple equation regardless of source gases. The correlation of hardness with FWHM(G) of DLC films prepared using CH4 and C2H2 gas shows good agreement with the correlation line of DLC-GLC provided in the case of C7H8.
著者
志水 宏吉 棚田 洋平 知念 渉 西田 芳正 林嵜 和彦 二羽 泰子 山本 晃輔 榎井 縁 内田 龍史 石川 朝子 高田 一宏 園山 大祐 堀家 由妃代
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の目的は、「マイノリティ集団に対する排除と包摂」という視点から、現代日本の学校教育システムが有する制度的・組織的特性とそこから生じる諸課題を把握し、その改革・改善の方途を探ることにある。そのために、「被差別部落の人々」「外国人」「障害者」「貧困層」という4つのマイノリティ集団を設定し、彼らに対する教育の場における排除を、1)彼らの教育機会の現状、2)それに対する当事者の経験や評価の2側面から把握する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1099, pp.36-39, 2001-07-09

昨年4月、米ニューヨークのソーホー地区と呼ばれるファッション街の一角に、1軒の眼鏡専門店「フェイシャル・インデックス・ニューヨーク」がオープンした。個性的なデザインの眼鏡やサングラスを取り揃え、ニューヨークの街並みにもすっかり馴染んでいるこの店舗、実は福井県鯖江市の従業員30人弱の眼鏡の製造卸、金子眼鏡(金子真也社長)の直営店である。
著者
大久保 賢一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.137-146, 2017-05-31 (Released:2017-10-30)
参考文献数
14

本研究においては外出恐怖を示し不登校状態にあった自閉症スペクトラム障害のある高校生を対象として、外出行動の増加と範囲の拡大、そして外出に伴う不安や恐怖の低減を目的とした「現実場面において嫌悪状況に段階的に接近させていく手続き」(段階的プログラム)を適用した。段階的プログラムは、母親の協力を得ながら、ホームワーク形式で実施された。さらに、在籍していた高校の中退に伴い、進路選択に関するガイダンスなども併せて行うことにより再就学を支援した。その結果、標的とした場所への外出が可能となり、外出に伴う不安や恐怖はほぼ消失した。また、その成果はほかの場所へも般化した。再就学した高校への登校行動は2年間維持しており、問題の再発は約3年間にわたってみられなかった。最後に本事例に関する成果と課題について考察を行った。
著者
杉山 若菜
出版者
大東文化大学
巻号頁・発行日
2019

本論文は、大江健三郎の小説やエッセイ・文学論等を含む言説全体を視野に置き、七〇年前後に顕著となった大江自身の〈想像力〉の探求と自己検証を起点に、およそ八〇年代半ばまでの文学活動の〈実践〉の展開を追った。中でも『ヒロシマ・ノート』『沖縄ノート』に次ぐ『文学ノート』は、小説『洪水はわが魂に及び』との併読を企図した「創作ノート」であり、かつ、執筆中の自分自身を分析した「臨床報告」として刊行されていることから、大江の〈想像力〉の軌跡を考察する上で重要な〈ノート〉であると位置づけた。その上で『文学ノート』と『洪水はわが魂に及び』の併読により摘出した「開かれた自己否定」「祈り」「ヴィジョン」といったキーワードを手がかりにして、八〇年代半ばまでの小説やその他の言論を分析した。その結果、「想像力」に端を発した大江の自己検証と〈実践〉が、「神と呼ぶところのもの」に接近し得る前段階としての、「『祈り』と呼ぶほかにないもの」の位相へと逢着する推移を確認した。