著者
玉垣 庸一
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.47-54, 2005-05-31 (Released:2017-07-19)

本研究はCGでの活用を目指して三色表色系の拡張を試みたものである。最初に、色光の空間Vnから加法混色系の色空間への線形写像Ψ^^-(等色写像)を用いて等色実験を記述した。色光空間の基底にも色空間の基底にも依存しない等色写像と、双方に依存する等色行列の中間的な表現として、色光空間の基底には依存しないが色空間の基底には依存するような線形作用素を新たに提案しセンサと名付けた。次に、写像の結果がゼロベクトルとなるような色光の集合すなわち等色写像の核をKerΨ^^-とするとき、同一の色感覚をもたらす一群のメタメリックな色光が同値類を形成して、色光空間Vnの核KerΨ^^-に関する商ベクトル空間Vn/KerΨ^^-の元となることを示した。これにより、加法混色系におけるグラスマンの法則は商ベクトル空間への写像の性質を反映したものであることが明らかとなった。

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著者
青木 正良
出版者
立教大学
雑誌
立教法学 (ISSN:04851250)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.149-174, 1998-03-20
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.253, pp.49-53, 2010-11

国の手厚い庇護(ひご)の下、わが国のがん治療のトップに君臨してきた国立がん研究センターに今、改革の嵐が吹き荒れている。陣頭指揮を執るのは、外部から乗り込んできた新理事長の嘉山孝正氏だ。ぬるま湯的で不合理な体質に次々とメスを入れ、着実に成果を上げている。(本文中敬称略) 「毎日が『アンビリーバブル!』と叫びたくなることの連続だった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1242, pp.96-98, 2004-05-17

社長の打ったゴルフボールをホールインワンにするため、社員がグリーンを動かして右往左往する。「会社に恵まれなかったら…オー人事オー人事」というナレーションに応えるように、あきれ果てた部下の1人が携帯電話で助けを求めると、出てきた女性が一言、「はいスタッフサービスです」…。 こんな奇妙で一種の諧謔に満ちたテレビCMを目にした人は多いだろう。
著者
水野 耕嗣 朝日 洋之
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
岐阜工業高等専門学校紀要 (ISSN:03864332)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.25-56, 1998-03-01

This study is on the architectures seen in Enmeiji temple's Rakutyu-rakugai-zu, and the contents are as follows ; 1. Outline of the Rakutyu-rakugai-zu. 2. Study of the shrines, temples, castle & so on. 3. Study of the houses. 4. The value of this Byoubu.
著者
延原 玄弥 内田 英明 阿部 和規 藤井 秀樹 吉村 忍
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1I4GS205, 2020 (Released:2020-06-19)

地図情報を用いた交通流シミュレーションを実施しようとする際、実在する道路ネットワークに近い特徴を持つ仮想の道路ネットワークを用いると都合がよいことがある。本研究の目的は、実在する道路ネットワークをモデルとし、そのモデルの特徴量を再現する仮想道路ネットワークを生成することである。実在する道路ネットワークのデータはフリーの地図情報データベースであるOpenStreetMapから取得した。取得したデータから道路ネットワークの特徴量を求め、その特徴量を持つ仮想道路ネットワークはL-systemにより生成した。L-systemの入力パラメータは機械学習による回帰によって求めた。複数の都市の道路ネットワークをモデルとして実験を行った結果、L-systemのパラメータを適切に定めることで、定義した道路ネットワークの特徴量のうち、複数の特徴量を再現するような仮想道路ネットワークを生成できることを確認できた。
著者
加藤 伸子 奥野 智江 狩野 均 西原 清一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.1104-1112, 2000-04-15
参考文献数
16
被引用文献数
1

本論文では仮想都市生成の第1段階である道路網生成をL-systemで行う手法を提案する.ここ?linebreakでは実際の道路網が自己相似性を持つことから,自己相似図形の表現に適したL-systemを用いて道路網を生成する.すなわち,道路網の交差点の形状をL-systemの書き換え規則で表現し,確率L-systemを適用する.この際,その特徴の違いから,幹線道路網では枝分かれ型L-systemを,区画道路網では領域分割型L-systemを用いる.ここでは,道路網の生成手法と実際に道路網を生成した例について述べ,自動的に多様な道路網が生成できること,幹線道路網,区画道路網の2つの生成手法により,自然発生的で不規則なパターンの道路網と計画的で規則的なパターンの道路網が各々生成できることを示す.This paper proposes a novel method that enables automatic modeling of road networks that provides the basic structure of the virtual cities. We show a set of rewriting rules of an L-system works very well to produce realistic road networks including road shapes, block shapes, and graphical topology. The road networks are composed of two types of roads -- arterial roads which are generated by using the Tree L-system and access roads which are generated by using the Map L-system. The fundamental structure of real road networks and generation procedures for road networks are described. Examples of road networks verify following: various type of road networks can be generated, and both of the irregular pattern and regular pattern of the road networks are generated successfully by using Tree L-system and Map L-system respectively.
著者
橋口 晋作
巻号頁・発行日
vol.13, pp.59_a-47_a, 1985-03-25
著者
本間 謙吾
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

先行研究により、ALS関連変異型SOD1が小胞体膜タンパク質Derlin-1と結合することで、恒常的な小胞体ストレスを誘導することが明らかとなっている。本研究は、ALSにおける変異型SOD1による小胞体ストレス誘導メカニズムの新知見に基づき、生理的ストレス応答としての野生型SOD1とDerlin-1結合による小胞体ストレス誘導の分子機構ならびに病態生理学的意義の解明を目的としている。昨年までに、亜鉛枯渇によって、野生型SOD1とDerlin-1が結合すること、ならびにこの結合によって小胞体ストレスが誘導されることを見出した。今年度は、亜鉛枯渇下で誘導される小胞体ストレスによって引き起こされるタンパク質翻訳抑制が、不良タンパク質の蓄積を抑制することで、細胞恒常性の維持し細胞のsurvivalに関与していることか分かった。また小胞体ストレスによって誘導される亜鉛トランスポーターとして、ZIP14を見いだした。さらに、ZIP14が小胞体ストレス時に誘導される詳細なメカニズムとして、ATF6とJNKの活性化を明らかにした。これより、亜鉛枯渇時のSOD1とDerlin-1結合を介した小胞体ストレスは亜鉛恒常性の維持に関与している可能性が考えられる。これにより亜鉛恒常性を制御する新しい分子機構を明らかとなった。現在は、SOD1とDerlin-1の結合による小胞体ストレスによって誘導されるZIP14の亜鉛恒常性維持における重要性をin vitro、in vivoにおいて評価することで、その生理的な役割の重要性の解明に取り組んでいる。
著者
岡村 定矩 嶋作 一大 神谷 律 岡 良隆 久保野 茂 山口 英斉 坂野 仁 飯野 雄一 棚部 一成 遠藤 一佳 濵口 宏夫 山内 薫 松本 良 浦辺 徹郎 山形 俊男 日比谷 紀之 山本 正幸 渡邊 嘉典 井原 泰雄
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.6-15, 2012-03

東大での半世紀/岡村定矩先生を送る/退職にあたって/神谷律先生を送る/ミクロとマクロの世界に魅せられて/久保野茂先生を送る/退職の辞/坂野仁先生を送る/退職にあたって/棚部一成先生を送る/欅とヒマラヤスギの間/濵口宏夫先生を送る/石の上にも…38年/松本さんを送る/大学人生活を終えるにあたって/山形俊男先生を送る/退職にあたって/山本正幸先生を送る/青木健一先生を送る
著者
ISHIDA Kazuhiro
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.1282-1288, 2015-03

仏教学において,ある仏典に古層と新層が存在すると考えることは一般的なことである.この考え方は,古層に新層が付加されて現存の仏典が成立したというものであり,これまでの研究により,経・律・論のそれぞれにおいてより古い部分が明らかにされ,仏典の成立史が明らかにされてきた.それでは,ある仏典はいつまでも書き換え続けられるのであろうか,もしそうでなければそのような書き換えはいつ終わるのであろうか.本論文は『大毘婆沙論』における「有別意趣」という表現の考察を通して,この問題に一つの回答を与えようと試みるものである.本論文では,『大毘婆沙論』が,『品類足論』の後世への流伝に与えた影響と,『発智論』に潜む矛盾をどのように解釈したかを明らかにし,たとえ教理上の間違いがあったとしても,聖典としての仏典が容易に書き換えられない場合があることを明らかにした.
著者
山本 千秋
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.311-319, 1981-09-25

ローソンヒノキを雌親とし, サワラ, ヒノキおよびヌマヒノキを雄親とする種間交雑をおこない, 球果, タネおよび苗木のできかたの違いから, 用いた樹種間の交雑の可能性を検討した。結果率, 1球果あたりのタネ数および真正発芽率については, 種内他家交雑と各種間交雑との間に差異はなかった。タネの充実率は, ローソンヒノキ×サワラが雌親の種内他家交雑の4分の1から半分という値を示した。これは, 従来のヒノキ属の種間交雑としては高い値である。ついで, ローソンヒノキ×ヒノキが比較的高かったが, ローソンヒノキ×ヌマヒノキはほぼ完全な交雑不稔性を示した。結果率, 1球果あたりタネ数および充実率は交雑年度間に差があり, 結果率をのぞく他の2形質は雌親間にも差がある傾向が認められた。成苗率は, ローソンヒノキ×ヒノキで相対的に高い値を示したが, ローソンヒノキ×サワラ苗では, 発芽個体の85%以上が黄子(致死)であったため最も低かった。総合的にみて, 雑種の作出が相対的に容易な組合せはローソンヒノキ×ヒノキであると判断された。