著者
青木 悠 杉山 昌秀 依田 一美 星野 明子 跡部 治
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.371-376, 2011 (Released:2012-08-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

When lansoprazole orally dispersing tablets (30 mg) are administered through a tube, a residue often remains in the syringe and tube because the tablets contain fine enteric granules which are nearly insoluble in water. As a solution, we added thickening agents and examined their effectiveness in reducing the residue in syringes.The amount of lansoprazole residue in syringes was 11.4±1.3 mg when the agents were not added (Group A) and 1.3±0.6 mg when the agents were added (Group B). For Group A, the residue from a single injection was approximately 30-40% of the total amount of lansoprazole, while there was almost no lansoprazole residue for Group B. Performed by nurses, tube administration took slightly longer for Group B - 51.4±5.5 sec for Group A and 70.8±6.1 sec for Group B.Our solution of just adding thickening agents improved the dispersivity of the drug in the suspension as well as the mobility of the drug suspension, by getting the particles and solvent traveling at the same speed. It enabled injection to be performed smoothly and decreased the amount of residue in the syringe. The addition of thickening agents is therefore useful in tube administration because avoiding any lansoprazole loss would help ensure that the expected efficacy is achieved, since this is dosedependent.
著者
Kazumasa SUGIYAMA Toru KAWAMATA Takahiro KURIBAYASHI
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (ISSN:13456296)
巻号頁・発行日
pp.210318, (Released:2021-11-09)
被引用文献数
1

The crystal structure of prehnite Ca2(Al, Fe)(Si3AlO10)(OH)2 from Upper New Street Quarry, Paterson, Passaic County, New Jersey, USA was determined by single–crystal X–ray diffraction. The converged structural model in the space group P 2cm [a = 4.63309(9) Å, b = 5.4839(1) Å, c = 18.5100(3) Å, Z = 2] allowed for the investigation of an ordered Si/Al distribution together with the feasible hydrogen positions inferred from the difference Fourier maps.
著者
猪瀬優理
出版者
北海道社会学会
雑誌
現代社会学研究 (ISSN:09151214)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.21-38, 2004-06-18

本論文の目的は,信仰継承に関する知見を得ることである。分析には,札幌市在住の創価学会員を対象に行われた調査票調査から得られたデータを使用した。二世信者が信仰を継承する要因として,親の影響と本人の宗教的参加の程度に着目した。分析の結果,以下の知見が得られた。第一に,男性にとっては父親の信仰態度,女性にとっては母親の信仰態度が強いほど現在の信仰態度は強まる。第二に,親の教化態度が強いほど現在の信仰態度は弱まる。第三に,親子間の影響のあり方は,母親と娘,母親と息子,父親と娘,父親と息子の間で異なっている。第四に,子どものころから継続的に宗教活動を行うことは信仰継承する可能性を高める。第五に,信仰が同じ配偶者を持つ人は,信仰継承する可能性が高まる。第六に,女性の場合,家族関係が良好であることは宗教活動から離れることを抑止する。第七に,男性の場合,教育年数が増えるほど,現在の信仰態度が熱心になる。第八に,男性の場合,きょうだい数が多くなるほど宗教活動から離れる可能性が高まる。全体的な傾向として,男性よりも女性の方が活動から離れにくく,現在の信仰態度も熱心であった。男性と比べれば女性の方が信仰継承しやすい可能性がある。教団組織の発展や文化伝達のメカニズムを解くためにはジェンダーの視点が不可欠である。

2 0 0 0 OA 果樹栽培全書

著者
福羽逸人 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.第一, 1896
著者
細谷 匠 渡邊 昌宏
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】跳躍力は陸上競技やバレーボール,バスケットボールなど多くの競技種目で必要とされる。近年,スポーツでは体幹筋トレーニングが数多く取り入れられているが,競技で必要とされる跳躍力にどのような影響を及ばしているかは明確になっていない。そこで本研究では,体幹筋トレーニングが跳躍力にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることとした。【方法】対象は健常男子大学生21名(年齢19.5±1.1歳,身長169.9±5.4cm,体重65.3±6.5kg)とした。介入方法として体幹筋トレーニング(TMT),跳躍に影響を与えるといわれている下腿三頭筋へのDynamic stretching(DS),腹部圧迫(COMP)の3種類を実施した。TMTとしてFront Bridge,Back Bridge,side Bridgeをそれぞれ1分30秒ずつ保持させた。DSでは最大努力で膝を曲げず真上に連続ジャンプを10回おこなわせた。COMPでは臍部直下から腸骨稜にかけて弾性包帯を使用しできるだけ強く巻いた。それぞれの介入は3日以上の間隔を空けランダムにすべて実施した。跳躍力の評価は垂直跳びとし介入前と介入後それぞれ2回の計測をおこなった。計測には上肢の影響を取り除く為,腰に手を当てた状態でおこない,ジャンプMD(竹井機器工業株式會社)を用いて計測した。介入前と介入後に計測された値はそれぞれ平均値を用いた。統計処理にはSPSS statistics Ver19を用い,各種目における介入前と介入後を対応のあるT検定で比較した。有意水準は5%とした。【結果】TMTでは,介入前(47.0±5.5cm)に比べ,介入後(48.4±6.1cm)に有意に高くなった(P=0.003)。COMPでは,介入前(47.3±5.2cm)に比べ介入後(48.0±5.7cm)において高くなる傾向が認められた(P=0.071)。DSでは介入前後で有意差は認められなかった。【結論】体幹部の安定性には体幹深部筋の活動が重要であると報告されている。また,体幹を安定させる能力が高い者ほど,下肢の生み出す力を無駄なく上方へ伝達できるといわれている。今回の結果から,体幹筋トレーニングによって深部筋の活動が増加し体幹部の安定性が得られたことで,跳躍力が増したと推察された。また,腹部圧迫によっても腹腔内圧が高まり体幹の安定性が得られることで,跳躍力に影響を及ぼす可能性があることが考えられた。これらのことから単に腹圧を高めるだけではなく,自発的に筋収縮を促し筋活動を高めることが,より体幹の安定性に影響を与えることが示唆された。体幹トレーニングによる上下肢の筋活動の影響も関与している可能性もあることから,今後は体幹筋トレーニングによる上肢・下肢への筋活動と跳躍力に及ぼす影響について明確にしていきたい。
著者
福島 みずほ
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.662, pp.4-6, 2009-11

ふくしま・みずほ 1955年宮崎県生まれ。1980年東京大学法学部卒業。1987年弁護士登録(第二東京弁護士会所属),1998年社民党から参議院比例区で当選。2001年同党幹事長,2003年同党党首に就任。2004年参議院比例区で再選。2009年9月に現職就任。議員活動と並行し,学習院女子大学客員教授や「女性の家HELP」協力弁護士も務める。
著者
浅野 敦之 牛山 愛
出版者
国際タウリン研究会
雑誌
タウリンリサーチ (ISSN:21896232)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.13-15, 2020 (Released:2021-09-20)

精子や卵子は制限時間内に様々な体内環境を通過し受精や発生を完了しなければならない。この間、あらゆる変化はストレスに変換され細胞に襲いかかる。これに対し、転写翻訳機能を欠く精子は、自己に予め組まれた機能あるいは細胞外因子を防御機構に利用する。 タウリンは雌雄の生殖器道内腔液に豊富に存在する主要アミノ酸であり、細胞内浸透圧調整、細胞内シグナリング、細胞膜安定化、細胞内カルシウムなど様々な機能があることは知られている。また古くから体外培養系に添加剤として用いることで受精発生機能の向上が認められるが、その分子メカニズムはよく分かっていない。本稿では生殖を中心にタウ リンの機能的役割を紹介する。
著者
佐藤 龍一 大江 靖雄
出版者
地域農林経済学会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.209-214, 2017-12-25 (Released:2018-01-06)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

With the progress of the aging society, how to maintain the daily shopping environment for the elderly has attracted growing attention from a perspective toward life in good health. Thus, this study investigated the life satisfaction of the elderly living in Tama Newtown, Tokyo, which is one of the rapidly aging local communities in urban areas, by focusing on the daily shopping environment. For this purpose, the study applied a two-stage estimation model that first determined the shopping satisfaction and then the life satisfaction of the elderly based on data obtained from a questionnaire survey. The result of the model estimation revealed that shopping satisfaction was positively related to the life satisfaction of the elderly, and that economic factors, infrastructure, and daily life factors are important for the enhancement of their life satisfaction.
著者
安武 妙子 渡部 幹 樽井 礼 Taeko YASUTAKE Motoki WATABE Nori TARUI
出版者
創価大学経済学会
雑誌
創価経済論集 (ISSN:03883027)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.79-87, 2017-03-31

日本の株式市場では株主優待(自社製品の提供や割引、株主特典など、モノやサービスによる株主還元)を行う企業が多いものの、欧米では同様の非現金による株主還元はあまり一般的ではない。本研究での仮想投資実験においては、日米ともに株主優待が投資判断の際重要な役割を果たすことが明らかになった。但し、株主優待への選好度は日本の方が高く、各市場や投資家の文化的背景なども影響を及ぼす可能性があることが示唆された。また、換金性の高いギフトカードの優待と、モノやサービスと言った優待では、投資判断に与える影響に大きな差異は観察されなかった。このことは投資家が必ずしも現金、または現金に近いもののみを株式リターンの一部として認識しているわけではなく、モノやサービスといった株主優待ならではのリターンも現金と同様に評価している可能性も示唆する。
著者
河上 正秀 河上 正秀
出版者
筑波大学人文社会科学研究科哲学・思想専攻
雑誌
哲学・思想論集 (ISSN:02867648)
巻号頁・発行日
no.30, pp.1-14, 2004

はじめに 実存思想をめぐっては多岐にわたる批判的論議が交わされてきた。またその論議の多様性がこの思想のもつ息の長さを示してもいる。しかしあらためていえば、実存という言葉によって何かが論議され、何かが捨象され、過去のものになったのかという問いについては、必ずしも明確にされてこなかったようにも見える。 ...
著者
河上 正秀 河上 正秀
出版者
筑波大学倫理学原論研究会
雑誌
倫理学 (ISSN:02890666)
巻号頁・発行日
no.20, pp.1-11, 2004

近代日本におけるキルケゴール思想の受容の跡づけをどのように捉えることができようか。このテーマに基づいた資料的研究が従来から断続的に行われてきたことは事実である。しかしそうした研究にあって、さらに受容の ...