2 0 0 0 OA 高分子磁性体

著者
蒲池 幹治
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.832-835, 1987-12-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
30
被引用文献数
1 1
著者
並松 信久
出版者
京都産業大学日本文化研究所
雑誌
京都産業大学日本文化研究所紀要 = THE BULLETIN OF THE INSTITUTE OF JAPANESE CULTURE KYOTO SANGYO UNIVERSITY (ISSN:13417207)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.37-78, 2019-03-25

1980年代以降、世界的に「すし」ブームが広がった。世界でsushiとして想定されているのは、約200年前の江戸・文政年間に誕生した江戸前鮨(握り鮨)である。しかし目下、世界で食べられているのは、主に巻き寿司を中心とした「ロール寿司」や「変わり寿司」である。本稿では寿司の特徴を考察し、日本と世界の連続性の有無を明らかにした。 寿司の特徴を列挙すると、①握り鮨は江戸で生み出されたファストフードであった。②握り鮨の誕生後にマグロが使われるようになった。③握り鮨が全国に広がったのは、終戦直後に委託加工制が導入されたからであった。④戦後の物流と冷凍技術の発達によって、世界中のマグロが取引されるようになり、寿司のグローバル化が進んだ。⑤回転寿司はファストフードとしての特徴を最もよく表わし、グローバル化に貢献した。⑥寿司のグローバル化はフュージョン化を意味し、世界の各地域に合った寿司が生み出された。 食文化は固定的なものではなく、歴史性と地域性によって変化していく。本稿で取り上げた寿司も同様で、グローバル化のなかで多様性をもち、各地域に定着していった。
著者
押野 武志
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.76-85, 2008

ネット社会の到来によって、本来出会う機会のなかった、モノ・コト・ヒトが瞬時に結びつくようになった。文学もまたこうした情報のフラット化と無縁ではいられない。文学の終焉を加速化したのがフラット化であり、サブカルチャーの台頭の要因でもあった。またフラット化と親和性があるのは、本格ミステリというジャンルでもあった。フラット文学は、高度情報化社会における同化と等価の論理の歪みや暴力性も映し出すことにもなった。
著者
志田 基与師
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.299-312, 2000-10-30 (Released:2016-09-30)
参考文献数
32
被引用文献数
1

権力を主題とする社会理論を権力理論と呼ぼう。権力理論は、理論であるからには現象を説明する能力をもとめられ、与件から被説明項である社会状態を一義的に演繹するものでなければならない。この性能は理論が備える法則的言明あるいはそれらの組から導出される命題が担っている。権力理論は、理論に備わる法則あるいはそこから導出される命題のいくつかが非対称的な決定(ディタミネーション)の形式となる社会理論のことである。この非対称な命題を権力命題と呼ぼう。このことはすべての変数が一般には相互に連関するという社会理論に持ちこまれた特殊な仮説であり、つねに無条件に成立することではない。非対称的な決定形式を持つ法則的言明が理論に含まれるとはどのような場合であるのかまたどのような条件のもとでそれは可能となるのか検討すると、権力は一つの理論体系の中でも多様なものでありうることが明らかになる。またそれらの可能性に応じて権力理論がどのようにして可能になるのかについて、いくつかの権力理論の一般性と特殊性とについて検討する。
著者
松尾 貴史
出版者
公益社団法人 有機合成化学協会
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.311-321, 2021-04-01 (Released:2021-04-07)
参考文献数
49

Hoveyda-Grubbs-type complexes with a ruthenium center coordinated by an N-heterocyclic carbene (NHC) and a 2-alkoxybenzylidene ligands have gained increased applicative importance as catalysts for olefin metathesis because the complexes have suitable reactivities and stabilities in a wide range of reaction media. Furthermore, this type of catalysts has also been applied for biochemical research projects including the construction of artificial biocatalysts and the regulation of in-cell bioreactions because the ruthenium-olefin interaction, a driving force of olefin metathesis mediated by Hoveyda-Grubbs-type complexes, provides the specificity among functional groups in biomolecules. In this context, we have investigated the structural modification of Hoveyda-Grubbs-type complexes aiming at the application of the complexes to biomolecules. In parallel, we have also studied the mechanism of olefin metathesis in aqueous media. In this article, we firstly describe the construction of an artificial metalloenzyme with olefin metathesis activity using α-chymotrypsin. The artificial metalloenzyme displayed the substrate specificity with the protein surface charge state. Next, we demonstrate the importance of chloride anion in solutions to attain efficient olefin metathesis reactions in aqueous media and the reactivity control of Hoveyda-Grubbs-type complexes through second-coordination sphere effect. Finally, we introduce the ruthenium complex transfer reaction between Hoveyda-Grubbs-type complexes and biomolecules (peptides and proteins) through the ruthenium-olefin specific interaction. The reaction potentially serves a new type of chemical modification strategy toward biomolecules.

2 0 0 0 OA 大百科事典

著者
平凡社 編
出版者
平凡社
巻号頁・発行日
vol.第11巻, 1935
著者
氏家 亮 片平 真史
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 = Aeronautical and space sciences Japan (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.32-38, 2016-02

スペースシャトル,ソユーズ,HTVなど国際宇宙ステーション(ISS)に関連する宇宙機システムでは,クルーの死傷を避けるために高い安全性が求められる.このようなシステムでは,2故障許容安全という考え方でシステムの安全化を図っている.一方で,ソフトウェアの積極的な導入により,宇宙機システムも複雑化・大規模化が進んでいる.現代の宇宙機システムにおいては,コンピュータ同士あるいはコンピュータと人間の間の複雑な相互作用を把握しきれず,故障がなくても事故に至ることがある(例 NASA Mars Polar Landerの着陸失敗).完全に安全なシステムを構築することは不可能であるが,2故障許容安全を超えて,本質的により安全なシステムを設計することが,有人宇宙船を含む日本の宇宙開発を持続的に実現していくために重要になる.故障木解析(FTA)に代表される従来の安全解析は,システムを構成する機器の故障に着目し,事故が引き起こされないかを分析する.しかし,複雑化されたシステムでは,コントローラとコントロール対象の間の相互作用によっては,単純・軽微な故障により重大な事故が引き起こされる,あるいは故障なしに事故が引き起こされる.複雑化したシステムで事故への根本的な対策を施すには,その相互作用を安全解析した上で,システムを設計する必要がある.しかし,システムの相互作用は,開発の早い段階で設計されるものが多く,故障を前提とする従来の安全解析では対応が困難である.STPAは,コントローラとコントロール対象の間の相互作用に着目した安全解析手法である.詳細な機器構成が設計されていなくても適用可能な手法であるため,システム開発の早期からの安全解析を実施可能である.本解説では,有人宇宙船でのSTPA適用結果を紹介し,その有効性を議論する.また,現在の宇宙機安全設計の課題に言及しつつ,STPAが宇宙機安全設計に与える効果を議論する.
著者
堀江 政広 横川 耕二 須永 剛司
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第54回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.P16, 2007 (Released:2007-06-09)

高度な専門性をもつソフトウェア技術者等の不足が問題視されている。その不足という状況は、エンジニアだけでなく、ソフトウェア開発に関わるデザイナーにも当てはまる。それを解決するための手段のひとつとして、エンジニアと協調しソフトウェア開発を行えるデザイナーの育成が有効であると考えた。 本稿では、「グループ活動提示ツール」のプロトタイプ・ソフトウェア開発を事例に、「エクストリーム・プログラミング(XP)」というコーディングを中心的活動とする開発手法の実践を報告する。そして6週間(1.5人月)という短期間で行われたエンジニアとデザイナーとの協調について述べる。
著者
米山 喜晟
出版者
桃山学院大学
雑誌
国際文化論集 (ISSN:09170219)
巻号頁・発行日
no.40, pp.1-66, 2009-06-10

In the first chapter, I indicated that there are two types of the Italian Renaissance. The first type means the extraordinary outburst of the vitality of the Italian people in the late medieval era, since 13th century, which Burckhardt represented as a whole for the first time. The second type begins at about 1400, with the making of the Renaissance style and Humanism in Florence. Burckhardt's book, "The Culture of the Italian Renaissance", treats mainly with the first type, but also some of the second type. In the second chapter, I examined the relations of the two types with Florence. Florence appeared relatively late in the world of the first type, but Burckhardt gave the very impotant role of the promotor of the modernization of Europe to Florence in his book. The second type was born in Florence. In the third chapter, I asked why Burckhardt estimated Florence so high? This overestimate of Florence comes from the fact that more than 40 percents of the main authors (20 percents even with miner authors) of this time were Florentines or their descendents. In this field Florence had no rivals. An interesting statistics shows when this dominance of intellectual productivity of the Florentines and Tuscans happened. Following the statistics, in the 20 years after the defeat of Montaperti, the intellectual productivity of the Tuscans leaped up to more than 12 times (18 times if correctly counted) than the former term. The reflection of the defeat taught to the Tuscans and Florentines the importance of the informations and the knowledge of the humanities. In the fourth chapter, I noticed that the defeat can influence the nation for a long term without its consciousness. The defeat made medieval Florence negative and passive to the war. After the defeat, the Florentines shunned the outbreak of war as long as possible, and even in the fifteenth Century, Florence took the role of the peacemaker, and the promoter of the balance of power, as proved in the case of the peace treaty of 1454.
著者
伊豆山 実
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.26-33, 1969-01-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
18
著者
加藤 仲幸 藤原 淳 本田 俊夫 種市 洋 Nakayuki Kato Atsushi Fujiwara Toshio Honda Hiroshi Taneichi 獨協医科大学整形外科学 獨協医科大学整形外科学 獨協医科大学整形外科学 獨協医科大学整形外科学 Dept. of Orthop. Dokkyo Medical University School of Medicine Dept. of Orthop. Dokkyo Medical University School of Medicine Dept. of Orthop. Dokkyo Medical University School of Medicine Dept. of Orthop. Dokkyo Medical University School of Medicine
雑誌
Dokkyo journal of medical sciences (ISSN:03855023)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.85-93, 2007-07-01

【目的】腰椎可動性の評価は腰痛性疾患の診断や治療効果判定に際し重要である.簡単な取り付け器具で体幹に装着し, X線撮影なしに腰椎可動域を評価できる簡易腰椎可動域測定器を開発し,測定データの正確性および信頼性を評価したので報告する.【方法】簡易腰椎可動域測定器は,金属製の固定板,その中央に垂直に取り付けられた計測バー,固定板を体幹に確実に固定するゴムバンドより構成されている.第12胸椎と仙骨上の体幹背面に装着した測定器による可動域と実際の腰椎可動域をX線およびCTを用いて計測し,正確性,測定者間および測定者内の一致度および再現性を検討した.【結果】前後屈および回旋可動域に関しては測定値とX線計測値はよく相関し,かつ,その平均値に有意差はないことから正確性は良好であった.一方,前後屈の各体位における測定値とX線計測値には有意差があること,各回旋位の計測値の相関関係にはばらつきが多かったことから,本測定器は腰椎の肢位をX線と同様に捉えていなかった.また,側屈可動域に関しては,測定値とX線計測値の相関は前後屈や回旋より劣り,かつ,その計測値にも有意差が見られたことから,側屈可動域に関する本測定器の正確性は不十分であった.さらに,測定者間および測定者内一致度はすべての項目で高く再現性も認められた.【結論】前後屈および回旋可動域は簡易腰椎可動域測定器により低コストで簡便に測定でき,その正確性や信頼性も優れていた.
著者
大塚 義顕 渡辺 聡 石田 瞭 向井 美惠 金子 芳洋
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.867-876, 1998-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
28
被引用文献数
4

乳児期に獲得される嚥下機能の発達過程において,舌は中心的役割を果たしている。しかしながら,吸啜時の動きから固形食嚥下時の動きへと移行する舌の動きの経時変化の客観評価についての報告はほとんど見られない。そこで,生後20週から52週までの乳児について,超音波診断装置を用いて顎下部より前額断面で舌背面を描出し,舌の動きの経時的発達変化の定性解析を試みたところ以下の結果を得た。1.生後20週には,嚥下時の舌背部にU字形の窪みが見られ,舌全体が単純に上下する動きが観察された。2.生後26週には,嚥下時の舌背正中部に陥凹を形成する動きがはじめて見られた。3.生後35週には,上顎臼歯部相当の歯槽堤口蓋側部に舌背の左右側縁部が触れたまま正中部を陥凹させる動きが確認できた。4.生後35週から52週までの舌背正中部の陥凹の動きは,ほぼ一定で安定した動きが繰り返し観察できた。5.舌背正中部にできる陥凹の動きの経時変化から安静期,準備期,陥凹形成期,陥凹消失期,口蓋押しつけ期,復位期の6期に分類することができた。以上より,前額断面での舌運動は,舌の側縁を歯槽堤口蓋側部に接触固定し,これを拠点として舌背正中部に向けて食塊形成のための陥凹を形成する発達過程が観察できたことから,食塊形成時の舌の運動動態がかなり明らかとなった。
著者
大河内 昌子 向井 美惠
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.224-231, 2003 (Released:2013-01-18)
参考文献数
18

乳児を対象にした乳児用食品の固さの基準値についての客観的な検証は行われていない現状である.そこで,乳児に適正な物性基準の資料を得る目的で,離乳期の乳児を対象に摂食時の口腔領域の動きを観察評価して,その発達状態によって4群に分類し,以下の検討を行った.被験食品は,予め調整した固さの異なる4種類の基準食品とし,それらの食品の摂食時の処理方法の適否および顎の運動回数を指標として4群間で比較検討を行い以下の結論を得た.1.被験食品の固さが増加するに伴い,適正処理可能な乳児の割合は減少した.2.乳児は,食品の固さに応じて,顎の運動回数を変化させ食品を処理していることが認められた.3.食品の固さの変化による顎の運動回数は,離乳の時期によって異なることが示唆された.離乳初期~後期の乳児が処理できる固さの目安は得られたが,今後これらの固さの食品に対して適切な顎運動回数の検討などがさらに必要と考えられた.
著者
青木 京子
出版者
佛教大学大学院
雑誌
仏教大学大学院紀要 (ISSN:13442422)
巻号頁・発行日
no.29, pp.41-51, 2001-03

「魚服記」の素材は、伝説「甲賀三郎」も重要な役割を果たしている。まず、「魚服記」には〈蛇〉の表記が四回も認められ、滝や渕の主とされる〈水神〉との関わりは深い。この〈水神〉を辿っていくと、大森郁之助氏の指摘による「八郎大明神」が想起され、そこから「甲賀三郎」があぶり出される。この題名から、「三郎と八郎のきこりの兄弟」の〈三郎〉が踏襲されているように思われる。「甲賀三郎窟物語」には、〈諏訪〉という表記が見え、母と夫の伯父の〈不義密通〉が描出される。〈諏訪〉は主人公の呼称〈スワ〉に、〈不義密通〉は、〈スワ〉と父との〈近親相姦〉に踏襲されている可能性は強い。〈スワ〉が滝に飛び込むシーン等は、伝説「龍になった甲賀三郎」に借材しているように思われる。大蛇甲賀三郎諏訪甲賀三郎窟物語龍になった甲賀三郎(伝説)
著者
中澤 弥子
出版者
長野県短期大学
雑誌
長野県短期大学紀要 = Journal of Nagano Prefectural College (ISSN:02861178)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.61-74, 2016-03

発表者は、文化庁の派遣事業で平成26 年度文化庁文化交流使として、ヨーロッパ7 か国(フランス、ドイツ、ポーランド、ハンガリー、イタリア、スロバキア、イギリス)で約2 か月間、日本の食文化を紹介する文化交流活動を行い、ならびに各国の学校給食や食農教育の取組み等について調査した。本研究の目的はヨーロッパ7か国の学校給食についてその特徴をまとめ、日本の学校給食や食育活動に資する資料を得ることである。 見学した学校給食の共通点としては、食堂で食事を行っており、小学校では低学年の次に高学年が食べる等、学齢順に時間帯をずらして食堂を利用していた。また、配膳は、職員が行っていた。学校給食の内容は、各国の食文化や現状を反映していた。
著者
萩原 滋
出版者
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所
雑誌
メディア・コミュニケ-ション (ISSN:13441094)
巻号頁・発行日
no.54, pp.5-26, 2004-03

1 研究の方法2 CM特性の検討3 CMキャラクターの特性4 外国要素の使用率5 CMに登場する外国・外国人の特性6 外国CM内容の特徴7 結び