著者
友岡 賛
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-12, 2001-04-25

イギリスの会計士は1880年までに4勅許団体を誕生させていた。この4団体が軈て向かう先は排他であった。排他の目的は社会的プレスティージの維持および市場の独占にあった。次には締め出された会計士たちが新団体の結成へと動く。ただしまた,新団体も軈て排他へと向かう。その結果は団体の濫立であった。各団体はよりステイタスの低い団体との差別化を図り,また,最もステイタスの高い団体以外の各団体はよりステイタスの高い団体との無差別化を図った。1920年代には第4階級の会計士団体が誕生をみるにいたった。しかしながら,間もなくやってきたのは団体統合の時代であった。
著者
河野 又四 吉田 靖彦 板谷 恭史 下坊 和也 吉川 賢太郎 寺下 隆夫 獅山 慈孝
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学農学部紀要 (ISSN:04538889)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.11-19, 1995-03-15

Allyl isothiocyanate (AIT)および数種香辛料精油成分のAsp. oryzae No. 508, Sacch. cerevisiae IFO 0231およびBac. subtilis IFO 3009に対する抗菌性をろ紙円盤拡散法によって調べた結果,AITが最も優れた効果を示し,carvacrol (CAR), salicylaldehyde(SAL)がこれに次いで有効であった。また,これらの変異原性をS. typhimuriumを用いAmes testで調べたところ,TA98とTA100の両菌ともS-9 mixの添加によっても有意の変異原性を示さなかった。ショウジョウバエ,Drosophyla melanogasterのBINSC型とOregon-R型を用い精油成分の濃度による毒性(仮死または致死到着時間)を比較したところ,AITとSALの毒性が大であった。さらにハエの短毛についてspot testを行ったところ変異翅毛(炎毛)がOregon-R型において0.18ppmAITの処理10日後の供試虫10%に認められた。ミジンコ,Daphnia pulexに対する毒性を調べたところ,形態の変化は認められなかったが,環境悪化の時に出現する有殼卵(有性生殖で抵抗性が強い冬卵)の発現が0.04と0.06ppm AIT処理区の10日後のミジンコ5%に認められた。現在,AITによる発がん性は否定されているが,低濃度での血液,組織,器官などには影響があるので注意する必要がある。AITのガス接触による食品保存料が開発されているが,この場合の量は少なく濃度も低いので安全であると考えられるが,低濃度での多頻度使用の場合には,なお問題があるのではないかと考えられるので今後さらに検討する必要があろう。
著者
京都永觀堂幼稚園
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.31-36, 1933-04
著者
大沢 拓也 橋田 規子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.63, 2016

近年、多くの図書館で新しい建築方式や空間コンセプトの変化に合わせて、美しく魅力的な空間が増えている。その一方で既存のブックポストは昔から形が変わる事がなく、あまり意匠的に優れておらず、図書館空間とのずれが生じている。それに加え、直方体の単純な構造は返却物の破損の原因にも繋がっている。本研究は、芝浦工業大学図書館に設置するブックポストのデザイン提案をきっかけに、新たな構造とデザインを探求したもので、将来的には製品化を目的とする。 近代的な図書館空間に合った意匠に加え、既存のブックポストが抱える問題点を改善したプロダクトを提案する。このことによって、図書館空間に合ったデザインを提案するだけでなく、図書館員と利用者にとって使用しやすい機能を取り入れる事で、意匠性と機能性の2つを向上させる事を目的とする。
著者
永觀堂幼稚園
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.48-57, 1931-10
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1618, pp.126-129, 2011-11-28

「日本には、経済団体連合会、商工会議所をはじめとして、業種業態に対応した数多くの団体は存在するが、残念ながら1億2600万人の生活、生命を守るための組織団体はいまだに存在していない」。日本経団連などの経済団体が、国民のために機能していないと言わんばかりの主張だ。 この挑戦的な新団体を主導しているのが、ライフコーポレーション会長の清水信次だ。
著者
池田 諭 森屋 俶昌 プタンナクール パンラウィー ブッチャ チャトリー
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.97, no.286, pp.75-81, 1997-09-26
被引用文献数
1

近年, 放送衛星は世界中で広く使用されている. また, 衛星や受信アンテナの技術が改善されたことにより, 小口径アンテナによる受信が可能になった. CN比は衛星放送受信の質を表わす値の1つであり, その値は伝搬状態の様々な影響により変動する. 特に雨による影響は大きいが, 他の現象として, 今回の観測で太陽雑音妨害によるCN比の低下の影響が, 最高で約5[dB]という値が観測された. 太陽雑音妨害は受信アンテナ, 衛星, 太陽が一直線に並んだ時に, 太陽雑音が受信アンテナのメインビームに入ることにより雑音温度が上昇しCN比が低下する現象である. この現象は年2回起こり, 受信状態(特に受信アンテナの口径), 受信地などの条件により異なるが春分の日, 秋分の日の近辺で数日間観測される. 今回の研究では, 正確にCN比の変動時間を測定するために, 時間に対し連続した値で測定できるCN比測定器を用いて観測した.
著者
庵 功雄
出版者
日本語/日本語教育研究
雑誌
日本語/日本語教育研究
巻号頁・発行日
no.1, pp.103-118, 2010-05

中国語母語話者は日本語を習得する際、漢語があるため有利になる部分がある。しかし、漢語の知識が負の転移となって習得を阻害する場合もある。本稿では、漢語サ変動詞のボイスを対象に、この問題をアンケート調査に基づいて考察した。その結果、次のようなことが示唆された。(1) 非能格自動詞と他動詞では(正用と誤用の)ゆれが見られないのに対し、非対格自動詞ではゆれが見られる。(2) 非対格自動詞の中にはゆれが見られるものと見られないものがある。(3) 非対格自動詞の他動詞形ではゆれが見られる。(4) 受身にはゆれが見られない。(5) 使役にはゆれが見られ、和語>サ変動詞、自動詞>他動詞、という習得のしやすさの差がある。
著者
庵 功雄
出版者
日本語/日本語教育研究
雑誌
日本語/日本語教育研究
巻号頁・発行日
no.1, pp.103-118, 2010-05

中国語母語話者は日本語を習得する際、漢語があるため有利になる部分がある。しかし、漢語の知識が負の転移となって習得を阻害する場合もある。本稿では、漢語サ変動詞のボイスを対象に、この問題をアンケート調査に基づいて考察した。その結果、次のようなことが示唆された。(1) 非能格自動詞と他動詞では(正用と誤用の)ゆれが見られないのに対し、非対格自動詞ではゆれが見られる。(2) 非対格自動詞の中にはゆれが見られるものと見られないものがある。(3) 非対格自動詞の他動詞形ではゆれが見られる。(4) 受身にはゆれが見られない。(5) 使役にはゆれが見られ、和語>サ変動詞、自動詞>他動詞、という習得のしやすさの差がある。
著者
神山 政恵 吉岡 博英
出版者
Japanese Association of Communication Disorders
雑誌
聴能言語学研究 (ISSN:09128204)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.16-25, 1993

全国の公立学校難聴・言語障害学級の実態と担当教師のいわゆる『聴能言語士(STと略す)』の資格への意識を調査する目的で約3分の1に当たる503学級を任意に抽出し,アンケート調査を実施した.その結果は,次の通りである.<br>1) 回収率は61%であった.<br>2) 担当教官は教師歴10年以上のベテランが任命されることが多く,継続の意思を持っている者が多かったが,教室の運営面と言語障害児の指導面の両者の悩みを抱えつつ訓練を行っている様子がうかがえた.<br>3) 一人の担当者が1日に4~6人程度の言語障害児を訓練し,1~2人の職場が多かった.<br>4) 担当者の多くは小学校普通免許状のみを所有し,言語障害に関する専門教育を受けたものは少なく,ほぼ全員が専門教育の研修の必要性を認めていた.<br>5) 担当者の大多数が医療STの資格の必要性を認めていたが,教師にも同様の資格が必要かについては,約半数が必要と回答していた.
著者
原田 一敏
出版者
東京国立博物館
雑誌
東京国立博物館研究誌 (ISSN:00274003)
巻号頁・発行日
no.507, pp.p4-17,巻頭図1枚, 1993-06

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著者
原田 一敏
出版者
國華社
雑誌
國華 (ISSN:00232785)
巻号頁・発行日
vol.117, no.9, pp.37-41, 2012-04
著者
鈴木 恵美
出版者
日本中東学会
雑誌
日本中東学会年報 (ISSN:09137858)
巻号頁・発行日
no.16, pp.209-231, 2001-03-31

In 1999, the associational law, the law 153, was enacted at last after long fierce debates. In the course of the enactment of this law, it turned out to be obvious that the intention of the Egyptian government was to enlarge its system of social control by integrating NGOs, especially human rights groups, which have remained partly free of governmental control under the Ministry of Social Affairs. This impetus of the Egyptian government from the time of Nasser can be explained by the specific character of Egyptian NGOs of which their [political potentiality] has been one of the peculiar aspects. The human rights groups in Egypt consist of the intellectuals of [Arab Left] with strong attachment to certain political orientations. Therefore, the government was afraid of the human rights groups because their activities might harm the international reputation of the government and exert bad influences on the foreign investments to Egypt and the globalization of the Egyptian economy. On the other hand, it can be also surmised that the government tacitly intended to include the Islamic charitable organizations which were half-nationalized during Nasser regime. While the present and short-term aims of the law 153 were to integrate human rights groups into the existing control system, the long term purpose might be to prevent the religious and Islamic organizations from their upsurge.
著者
山田 侑平
出版者
人間総合科学大学
雑誌
人間総合科学 (ISSN:13462598)
巻号頁・発行日
pp.十一-三十三, 2001-03-31
著者
藤井 美保 孫 恩惠
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要 (ISSN:21881871)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.105-112, 2015-12-18

The purpose of this research is to clarify the modes of understanding and attitude of classroom teachers who are put in charge of foreign students in Japanese elementary schools. In areas where there are few foreign children, the ways of accepting and guiding them as newcomers in the elementary schools are left to the classroom teachers. In many cases, these teachers have to struggle with the new types of challenges brought by foreign students without useful help and support. At the same time, adaptation of foreign students to Japanese school life depends on the classroom teachers' attitude and behaviors. The interviews of teachers and the observation of the school life of foreign students bring us the findings as follows: 1) classroom teachers recognized foreign children as a new type of student that they have not experienced and they have to struggle with acceptance and guidance of these students without suitable preparation, 2) the "barrier of language" is understood to be the source of most difficulties by classroom teachers and this understanding seems to make them ignore the other problems of foreign students, 3) classroom teachers have trouble with the conflict between cultural context and personal context when they face problems regarding the behavior of foreign students, 4) understanding of the support necessary for the learning of foreign students differs slightly among classroom teachers, so the support provided to these students is, in fact, not consistent, 5) classroom teachers need and demand support services and advisers which can help to resolve their problems in acceptance and guidance of foreign students.本研究では、外国人散在地域U市において実施した現地調査の結果から、小学校の学級担任教師のニューカマー児童に対する認識と態度を捉えようと試みた. 学校現場でニューカマー児童の受け入れと指導に苦慮している学級担任教師に共感しつつ、受け入れの過程でどのような困難や課題に直面するのか、また、それらの困難や課題にどのように対処しているのかを明らかにし、散在地域の学校現場における多文化教育の課題と今後のあり方を探る一助としたい.