著者
中村 剛
出版者
関西福祉大学社会福祉学部研究会
雑誌
関西福祉大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:1883566X)
巻号頁・発行日
no.12, pp.11-18, 2009-03

社会福祉の最も原初的な場面は,実際に支援が行われている現場である.にもかかわらず,その現場について研究する社会福祉現場論が存在しないのは社会福祉学において問題ではないか.このような問題意識のもと,社会福祉現場の本質(潜在的可能性)を明らかにすることを通して,社会福祉現場論という研究領域を設定することを試みている.結果,社会福祉現場の本質として,①社会生活が営めるように支援する(現場実践論),②社会福祉政策・運営管理論・援助技術論において提示されている知の有効性を検証する(現場検証論),③現状の政策論,運営管理論,援助技術論として提示されている知の不備を改善・修正するように提言する(現場検証論),といった点があることを明らかにした.そして,この3 点により,社会福祉現場論は社会福祉における理論と実践を結びつける役割を果たす研究領域であることを示している.
著者
藤田 富士男
出版者
埼玉短期大学
雑誌
学校法人佐藤栄学園埼玉短期大学研究紀要 (ISSN:13416006)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.128-118, 2005-03-31

江戸川乱歩は数々の推理小説を世に送り出したわけだが、なかでも出色のキャラクターは明智小五郎である。ダンディーな着こなしと見事な変装で、ある時は、一人で美人怪盗「黒蜥蝪」に対抗したり、またある時は、少年探偵団を率いて怪人二十面相と対峙する。その明智も登場したころの容貌は野暮な高等遊民といったものだった。
著者
岸本 章宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.1257-1263, 2007-11-15
参考文献数
7

よく知られたボードゲーム「チェッカー」は,両プレイヤが最善を尽くせば引き分けになることが,アルバータ大学(カナダ)のJonathan Schae er教授を中心とする研究チームによって,計算機を用いて証明された.本稿では,チェッカーの解明に利用した技術と筆者がプロジェクトの一員として参加した経緯,およびチェッカー解明までの道程について述べる.
著者
井上 亮淳
出版者
種智院大学
雑誌
種智院大学密教資料研究所紀要
巻号頁・発行日
vol.1, pp.70_a-61_a, 1998-03-21
出版者
日経ホーム出版社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.303, pp.30-39, 2008-02

「トヨタもコマツも信越化学も、7〜8月に押し目を狙って底値で仕込んだつもりだった。それがさらに値下がりしてがっかり。なんでこんな優良銘柄で負けるのか腑ふに落ちない気持ちで、様子見をしている」とは48歳の会社員男性。この3銘柄だけで23%の含み損を抱える(11月中旬時点)。
著者
岩崎 晋也
出版者
首都大学東京
雑誌
人文学報. 社会福祉学 (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.49-68, 1998-03-25
被引用文献数
1

社会福祉は、福祉国家成立以降、その対象を国民全般と規定してきた。しかし一般国民を前提にシステムを構築した結果、従来村象としてきた、児童、障害を有している人を、平均的な市民に対する例外的存在として、原理的に位置づけることになった。つまり、社会福祉における自由や平等、公正といった基本原理を語る場合は、平均的な市民を前提としてその原理を構築し、例外的な存在については、可能であれば拡大解釈をし、できなければ異なる原理を適用してきたと思われる。だが、これらに人々を本当に例外的な存在として扱わなければならないのか、平均・例外という二分化された人間観は所与のものなのか、という点について、社会福祉の領域で十分な検討がなされてきたとは思われない。本稿は、社会福祉における統合的な人間観の構築という視点に立ち、近年多様な領域で注目されているセンの「潜在能力」アプローチの意義と課題を検討した。特に、検討すべき点として、これまで選択能力の制限から自由を行使する資格がないと見なされてきた知的・精神的障害者等の問題をとりあげ、健常者を含めて、選択する能力自体を、「機能」の評価をする際の可変的要素としてとりあげることの必要性を提示した。
著者
深野 淳 水内 保宏 辻田 忠弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.78, pp.47-54, 2004-07-30
参考文献数
9
被引用文献数
1

NHK「新日曜美術館」が17世紀オランダの画家フェルメ?ル作「絵画芸術」の来日を記念して、そのモチ?フを再現する企画をした。このモチ?フに用いられている透視図法(遠近法)や神秘的な雰囲気を作り出している要因、部屋や人物等のサイズの推定に関しての調査が我々に依頼された。我々は絵画を科学的に分析することで、透視図法や当時の資料を元にしたモチ?フのサイズを推定し、またこの絵画の神秘的な雰囲気を心理的に分析した。この番組は2004年6月6日に放送されている。「絵画芸術」は、フェルメ?ル作品の中でも代表作の一つに挙げられている。また、フェルメ?ルは幾何学的透視図法やカメラオブスキャナなどの当時としては最新の絵画技法を用いた画家であり、構図に関しても緻密な計算の上に決定されている。「絵画芸術」を透視図法の観点から分析し、消失点・遠隔点を割り出し、17世紀に壁に使われていたタイル(一辺12.8cm)から床のタイルの長さを27.1cmと推定し、これらに基づきモチ?フに用いられている部屋や人物の大きさ、位置関係を割り出した。さらに、他のフェルメ?ル絵画や当時使われていた机、椅子等の資料を元に、「絵画芸術」で描かれている部屋の再現を行った。Cerebrating the arrival of "The Art of Painting" painted by Vermeer, Japanese TV broadcasting station NHK attenmpted to reproduce its motif in their TV program named "Shin-Nitiyo-Bijutsukan". In order to make an accurate guess about the size of the people and the interior, NHK requested us to do a research. This program was on the air on June 6th of 2004. "The Art of Painting" is one of the masterpieces of the work of Vermeer. Vermeer has left splendid pictures representing the shading of light as well as Rembrandt by using such scientific techniques as the camera of a scanner, perspective, and so on.
著者
竹村 貴人 斉藤 奈美子 池野 順一 高橋 学
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.160-164, 2009-08-10
参考文献数
12
被引用文献数
1

近年の急速な産業技術の発展に伴い,レンズやシリコンウェハなどの先端材料の精密加工の需要が非常に高まっている.そのような背景のもと,砥石は物作り産業をはじめとする産業技術の基盤を支える重要な道具の一つであることはいうまでもない.しかしながら,天然砥石の合砥と呼ばれる仕上げ砥は,未だに人工的に造られた人工砥石よりも優れた研削性能を持つものもあるとされており,現在でも日本刀や和包丁など刃物の研ぎ師が好んで使っている.ここでは,このように優れた研削性能を持つ天然砥石,とくに合砥に関する情報を人工砥石に取り入れることを目的として,合砥の内部構造の特徴を応用地質学的な視点を交えてまとめた.その結果,質の高いとされる合砥はサブミクロンオーダーの空隙が多く存在していることが明らかになった.
著者
小岩 信治
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.143-152, 2004

ショパンがピアノ協奏曲を書いた十九世紀序盤に、このジャンルの音楽は今日とは異なるやりかたで出版されていた。フル・オーケストラで演奏するための、全パート譜の揃ったセットのほか、弦楽器とピアノの声部だけの「部分販売」セットがしばしば販売されていた。こうして当時のピアノ協奏曲は、出版されると同時に、ピアノ付き室内楽、つまり管打楽器なしで演奏できる音楽になっていた。それはこのジャンルが、家庭やサロンで、より気楽に楽しめる音楽として存在し得たことを意味している。