著者
阪倉 良孝
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.121-123, 2010 (Released:2010-05-13)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1 1
著者
土橋 純美 福本 貴彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101903, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに,目的】足指握力が身体機能において重要な役割を持っているとの報告は多い.足指握力は安静立位時の姿勢調節を行っているとの報告や,足指握力強化による転倒リスク軽減の可能性,歩行能力向上の報告もある他,トップアスリートのパフォーマンスにおいても重要な役割を担っているとされている.また,扁平足では運動能力が劣ることが一般常識とされている.扁平足の子供はそうでない子供と比較して,片脚立位などの運動課題において成績が劣るとの報告や,立ち幅跳びや50m走などにおいて,アーチ未形成者は形成者に比べて成績が劣るとの報告がある.以上より,足指握力及び足部アーチは種々の身体機能面において重要であると言えるが,その関係性についての報告は少なく結果も様々である.また,足指握力の測定肢位は膝関節屈曲90°の端座位姿勢がよく選択されるが,日常的に足指機能を発揮しているのは歩行時や運動時など,荷重下の場合がほとんどであると思われる.荷重下で足指握力を測定することで,より日常生活上での能力として反映されると考えた.本研究の目的は,足指握力の測定を荷重下で行い,足指握力に影響を及ぼすとされるアーチ高率との関連性を検討することである.【方法】日常生活に支障を来たすような疼痛のない健常女子大学生24名(身長160.0±5.2cm,体重56.0±9.4kg,BMI21.9±3.5kg/m²).利き足はボールを蹴る足と定義し,全員右側であった.計測は全て自然立位下で行った.足長は,踵骨後端から最も長い足指先端までの直線距離とした.アーチ高は,床面から舟状骨粗面までの高さとした.アーチ高率は,足長に対する舟状骨粗面高の割合を算出した.足指握力は,足指筋力測定器(T.K.K.3362 武井機器工業株式会社)を用いて左右交互に2回計測し,平均値を採用した.統計処理は,足指握力とアーチ高率の関係性をみるために相関係数を算出した.有意水準は0.05未満とした.【倫理的配慮,説明と同意】被験者には本研究の十分な説明を口頭及び文書にて行い,書面にて同意を得た.【結果】アーチ高率の平均は右側15.7±2.6%,左側15.9±2.8%であった.足指握力の平均は右側21.7±7.3,左側20.0±7.1であった.右側のアーチ高率と足指握力に有意な相関関係は認められなかった(p=0.35).左側のアーチ高率と足指握力にも有意な相関関係は認められなかった(p=0.20).その他,左右の足指握力と各体格要因(身長,体重,BMI,アーチ高)との間にも有意な相関関係は認められなかった.【考察】荷重下での足部アーチの高低が足指握力に及ぼす影響について検討した.足指握力に影響を与える因子として,アーチ高率が高いほど足指握力が強いという報告があるが,本研究の結果はこれとは一致しない.アーチ高率に関しては,体重負荷によって低下することが予想される.端座位の場合,足部にかかる荷重は下肢の重さ(体重の1/6)のみであるとされているが,立位姿勢となると全体重が足部に負荷される.これによりアーチが低下し,足指屈筋が伸張位となることで,充分な足指の屈曲が得られなかったのではないかと考えられる.また,一般的に筋力と体重には相関があるとされているが,足指握力に関しては,立位姿勢では足指が体重支持(バランス)に強く働き,座位姿勢時よりも筋力を発揮出来なかったのではないかと考えられる.【理学療法学研究としての意義】足指握力を荷重下で測定することによって,足指握力に影響を与える因子として考えられているアーチ高率との関連性を認めなかった.つまり測定肢位を変化させることでアーチ高率は足指握力に関与しなくなったと考えられる.よって,荷重によってアーチが低下しても,足指握力には影響を与えないということが示唆された.立位姿勢で足指握力を測定することは,特に高齢者やバランス障害のある患者においてはそれだけで危険な行為であり,足指握力に関連する因子も見出せない.そのため,足指握力の測定肢位は,荷重下である立位姿勢よりも,一般的に選択されている端座位姿勢が臨床的に有用であり,かつ安全であると考えられる.
著者
榎本 麗子 菊谷 武 鈴木 章 稲葉 繁
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.95-101, 2007 (Released:2007-03-03)
参考文献数
28
被引用文献数
4 6

目的 食べる機能の障害は栄養状態や身体機能に影響を及ぼすことから,生命予後にまで影響を与えるとされている.中でも,認知機能の低下した高齢者は,先行期を中心とした食べる機能の障害が多く認められると考えられる.今後,認知機能の低下した高齢者の増加が予想される中で,摂食・嚥下機能の先行期障害と生命予後との関係を明らかにすることは重要であると考え,本研究を行った.方法 対象は,某介護老人福祉施設に入居する98名(平均年齢86.3±5.9歳)である.これらのうち,施設内および入院先で入院時より1週以内に死亡した者を「死亡」とし,死亡日時と死因の調査を行った.また予後因子として以下の11因子を調査した.1)基礎疾患,2)日常生活動作(以下ADLと略す),3)先行期障害,4)嚥下機能,5)食事介助,6)6カ月間の体重減少率,7)Body Mass Index(以下BMIと略す),8)Mini Nutritional Assessment(以下MNAと略す),9)咬合状態,10)年齢,11)性別.これら11因子を,Kaplan-Meier生存曲線の理論にもとづき,各因子の陽性者と陰性者における生存日数の有意差をLog-rank法にて検討した.次に非線形多変量解析法であるCOXの比例ハザードモデルを用いて回帰分析を行い,寄与率の高い因子を抽出した.結果 ADL(p<0.05),先行期障害(p<0.01),嚥下機能(p<0.01),食事介助(p<0.05),BMI(p<0.01),MNA(p<0.05)の6因子においてリスクの有無により生存日数に有意差が認められた.またハザードモデルによる解析では先行期障害,嚥下機能,BMIの3因子がハザード比も高く,生命予後の短縮に関与していることが示された(先行期障害:ハザード比2.85, 95%信頼区間1.04∼7.83,嚥下機能:ハザード比2.90, 95%信頼区間1.06∼7.91, BMI:ハザード比2.54, 95%信頼区間1.00∼6.44).結論 本研究の結果から,先行期障害,嚥下機能,BMIはいずれも比例ハザード比も高く,生命予後の短縮に強く関与していることが示唆された.
著者
市原 純
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.26(第26回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.295-300, 2012 (Released:2014-09-20)
参考文献数
19

本研究は、地方自治体における国際環境協力の実施に影響を及ぼす要因を明確にすることを目的とする。とりわけ、政治的要因、行政余力などの行政的要因および地域間の波及要因が環境協力の実施や関連予算額の決定に対して影響を与えるのか、計量分析により検討する。計量分析の結果、革新知事、職員数に占める環境関連職員の割合や地域間の波及要因が環境協力実施に影響を及ぼすこと、また、職員数に占める環境関連職員の割合が、環境協力予算額の決定に影響を及ぼすことが確認された。
著者
菅野 昌義
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.36-43, 1981-01-30 (Released:2009-04-21)
参考文献数
24
被引用文献数
4 4

Japan depends most of her energy resources on foreign countries. Therefore, nuclear power generation is considered to be very important, but known domestic uranium resources are very rare. Hence, extraction of uranium from seawater has become of interest. Many investigations on this project have been carried out including the research programme by the Metal Mining Agency of Japan. The selections of the chemical processes, development of adsorbents mainly on hydrous titanium oxide, the elution process, the recovery of eluate by steam stripping or electrodialysis, secondary concentrations, the conceptual designs of the commercial plants, and some tentative cost estimations will be described.
著者
Jung-Dong Park
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
IEICE Electronics Express (ISSN:13492543)
巻号頁・発行日
vol.11, no.18, pp.20140806-20140806, 2014 (Released:2014-09-25)
参考文献数
6
被引用文献数
1

Switching mode CMOS frequency multipliers are studied in sub-Terahertz regime. Analysis on the multiplier architectures and optimal gate bias at CMOS switch are investigated to maximize output power at designated harmonics. Utilizing a differential pair, a 195 GHz tripler having a hair-pin filter is designed to maximize 3rd harmonics with −14.8 dB of conversion gain (CG) from Pin = +13 dBm of the balanced input, while the 260 GHz quadrupler utilizes quadruple-push pairs which achieves CG = −16 dB from two +13 dBm of the balanced I/Q driving signals in a 65 nm digital CMOS process.
著者
内川 友起子 中村 千種 宮井 信行 伊藤 克之 石井 敦子 内海 みよ子 有田 幹雄
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.799-804, 2012 (Released:2013-12-26)
参考文献数
17

メタボリックシンドローム(metabolic syndrome; MetS) によって引き起こされる動脈硬化のリスクを軽減するには,身体活動を含めた生活習慣を是正することが基本となる. MetSにおける砂浜でのウォーキングがMetSの危険因子に及ぼす影響については十分な検討はなされていない. 本研究では砂浜でのウォーキングがMetSの心血管危険因子に及ぼす影響を検討した. 重篤な心血管病のない44名の住民を対象とした. 無作為クロスオーバー法を用い,A群: 運動介入—観察期間—非運動介入(n=22) とB群: 非運動介入—観察期間—運動介入(n=22) に分類した. 運動介入時は,1日1万歩の砂浜での歩行運動を行い,非運動介入時は,積極的な運動を行わないようにした. 介入·観察期間はそれぞれ8週間とし,介入前後に,身体計測,血圧,augmentation index(AI) ,血液検査などを計4回実施した. 運動介入時(n=44) の平均歩行数は9,692±1,592歩で,非運動介入時(n=41) の平均歩行数は6,386±1,633歩であった. 運動介入時群に,体重,腹囲,BMIが有意に改善した. 血圧は有意でないものの改善傾向であり,radial(r) AIは有意に減少した. 中性脂肪は有意に低下,インスリン,空腹時血糖は低下傾向であり,特にHbA1cで有意に低下した. 一方,非運動介入時は,いずれも有意差を認めなかった. 以上より,身体活動は内臓脂肪の減少とインスリン抵抗性を改善させるとともに動脈スティフネスの改善を示したことより,1日1万歩程度の砂浜での歩行は,MetS改善に寄与する有効な手段であることが示唆された.
著者
舟橋 敦 伊地知 正光 粟国 順二 富田 祐司 猪飼 隆 後藤 正隆
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.244-245, 1993-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
4

A 48-year-old man presented with pain and a clicking noise in his right sternoclavicular joint for three years following a traffic accident. The ROM of his shoulder was limited by pain. We treated him surgically with resection of the lateral claviclular end and cut the coracoclavicular ligament. Fortunately, surgery was effective with improvement in the patients complaints.