著者
本多 一郎 今西 俊介 松永 啓
出版者
前橋工科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ピーマンの生産に関わる様々な問題の克服のため、ピーマンの着果、肥大性に関する生理、育種学的研究を実施した。様々な果実形質を持つ素材を用いた研究により、ピーマンの着果、肥大には、トマトなどとは異なり、植物ホルモン「サイトカイニン」が最も関わっていることを明らかにした。また、単為結果性ピーマン素材「CNPH2622」は果実の肥大性はすぐれるが、着果性は低く、単為結果ピーマン開発にはさらなる研究が必要なことが明らかとなった。
著者
内堀 真弓 浅野 美知恵 山崎 智子 本田 彰子
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、糖尿病足病変ハイリスク患者が自分らしく健康的な生活を維持することを目指した合併症重症化予防のためのセルフモニタリング機能を促進する看護支援プログラム考案を目的としたものである。まず、セルフモニタリングを促進する要素を抽出するため、糖尿病足病変ハイリスク患者を対象に、セルフモニタリングの実際を調査した。さらにフットケア外来に専従する看護師を対象に、フットケア外来での実施状況や支援内容についての全国調査を実施した。これらの結果からセルフモニタリング機能促進の主要要素を抽出し、看護支援プログラムを考案し、フットケア外来に通院中の糖尿病患者に本プログラムに基づく支援を実施した。
著者
中山 竜一
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

リスク理論を軸に法思想史的アプローチと「法と経済学」的アプローチを結びつけ、そこから、過失責任・無過失責任・予防原則を総体的に捉えるような、民事責任にかんする新たな類型論を提示した。さらに、これを足がかりに、リスク社会における公共的決定のあり方として(1)熟議民主主義、(2)個人化・市場化、(3)リバタリアン・パターナリズムの三つの対案を示し、そこでは「法の支配」が新たな意味を担うことを明らかにした。
著者
松尾 知之 松尾 知之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

新しいタイプの指導者支援システムを構築するための基礎資料を得ることを目的とし, 経験豊富な運動指導者の培った経験知を体系的に調査・抽出した. 特に, 本研究では野球の投球動作指導に焦点をあてた. 熟練指導者等への面接調査によって, 投球動作の指導内容について, 飽和状態に達したと考えられる段階まで知識を抽出できた. また, 心理実験やアンケート調査により, 指導者間で共通性のある項目と共通性に乏しい項目を明らかにするとともに選好度の高い投球動作をCGで表すことが可能となった.
著者
金綱 知征
出版者
甲子園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、①ネットいじめの様相に関する基本的認識、②被害に対するリスク認知、③被害に対する不安、④匿名性信念、そして⑤被害予防意識の5つの心理的要因の相互関連性を検証し、ネットいじめ被害・加害の予防と対応に役立つ知見を得ることであった。携帯電話の普及率が95%以上という青年期後期の若者を対象に無記名自記式の質問紙調査を実施した結果、ネットいじめの様相について従来型いじめと同様の理解をしていることが示された。またリスク認知、被害不安はともに過去にネットいじめ被害経験をもつ者は有意に高く、高いリスク認知と被害不安は低い匿名性信念と合わさることで、高い予防意識へとつながることが示された。
著者
高垣 直尚
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

上部に降雨発生装置を取り付けた風波水槽を用い,風波の波高減衰実験を行った.その結果,波高減衰が起こるか否かは,風速および吹送距離よりもむしろ風波の大きさ(高さ)に強く依存することを明らかにした.また,降雨を伴う風波乱流場における気液両相の速度変動および水位変動計測,および単一の着色液滴を使用した液側界面極近傍の流動場の可視化実験を通して,気液両相の乱流場が降雨により強く影響を受けることを明らかにし,また,低風速時には雨滴の界面衝突により波高減衰が起こるにもかかわらず下降流が生じることも確認した.
著者
永尾 雅哉
出版者
京都大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1993

1.可溶性エリスロポエチン受容体(_sEPO-R)をビオチン化し、6残基のランダムなペプチドを粒子表面に持つファージライブラリー液と混合後、ストレプトアビジンでコートしたプレート上にパニングして、_sEPO-Rに特異的に結合するものをスクリーニングしようとしたが、特異的に結合するファージは得られなかった。一方、_sEPO-Rを抗原として得られたモノクローナル抗体1G3をコートしたプレート上で同様にファージライブラリー液をパニングしたところ、特異的に結合するファージが濃縮されてきた。現在、このファージを精製し、_sEPO-Rのどの配列を有しているかを検討することにより、1G3の認識する配列を決定している。2.エリスロポエチン(EPO)は赤血球系に特異的に作用すると考えられてきたが、神経系にも作用することを明らかにした。先ずコリン作動性ニューロン株SN6や副腎髄質由来クロム親和性細胞PC12上にEPO受容体が存在することを発見した。そして、EPO添加によりPC12細胞内のカルシウム濃度の一過的上昇や、モノアミン含量の上昇を検出した。PC12細胞は神経成長因子を添加すると神経突起を伸展するが、EPO添加では変化せず、増殖も促進されなかった。これらの結果からEPOは神経系では栄養因子として作用すると考えられた。また、マウスの胎児発生過程の神経系の形成にEPOが作用するするのではないかと考えて、RT-PCR法または免疫組織化学的手法でEPOとEPO受容体の胚および胎児における発現について検討した。その結果、胎生7日目の原始線条、胎生8日目の神経褶にEPOおよびEPO受容体の存在が認められた。さらに胎生10日目になると神経上皮の辺縁側および脊髄の原基にEPOの存在が認められた。以上の結果は、胎児の神経系形成にEPOがオートクリンまたはパラクリン様式で作用することを示唆しており、現在EPOの神経系での生物学的機能についてさらに検討している。
著者
スチュアート ギルモー
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

HIVと結核はアフリカ及びアジアの一部において、深刻な課題である。本研究は新たな疫学的手法にてHIVコントロールに関する政策を評価した。サハラ砂漠以南のアフリカ32カ国の2000~2012年の人口保健調査データを用い、時空間回帰分析にてHIV検査実施率の推移及び新規HIV感染を2020年までに根絶するための目標検査実施率との比較を行った。結果9カ国は2012年の目標検査実施率を達成し、3分の1は統計学的有意に下回った。これは新規感染根絶の目標検査実施率からはるかに下回ることを示し、サハラ砂漠以南のアフリカにおけるHIVコントロール及び新規HIV感染根絶にはさらに効果的な新たな方策が必要である。
著者
佐藤 真
出版者
立教大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本年度は前年に引き続きt-BuClの加水分解反応シミュレーションを行った。フラグメント分子軌道法(FMO)を電子状態計算に用い、水分子410個の液滴モデル中(半径約12Å)におけるt-BuClに対して、FMO2-HF/6-31G^*、FMO(3)-MP2/6-31G^*レベルによる分子動力学(MD)シミュレーションを行った。ここでFMO(3)は、HF部分にのみ3体項を考慮に入れた計算であり、従来の2体近似よりも精度が高い方法である。まずt-BuClの3級炭素-塩素間距離(RC)を1.7~3.4Åの範囲で変化させ、以前より長時間のサンプリングを行い(平衡化1.0ps、サンプリング0.4ps)、自由エネルギー変化を計算した。その結果RC=2.84にC-Cl不均一開裂の遷移状態(14.44kcal mol^<-1>)、RC=2.88に接触イオン対(14.33kcal mol^<-1>)に対応する領域が現れたが、RC=2.7~3.0の範囲での自由エネルギープロファイルは非常にフラットであり、より正確なプロファイルの記述には、電子相関を考慮した計算レベルが必要であると結論した。FMO(3)-MP2/6-31G^*レベルにて、RC=1.86および2.85に固定してシミュレーションを行ったとき、t-BuClのマリケン電荷の差が0.04(0.3ps間のシミュレーションの時間平均)と計算された。これはC-Cl不均一開裂の遷移状態付近で、t-BuClから周辺の水分子へと電子が流れ出していることに対応しており、すなわち求電子的溶媒関与が求核的溶媒関与よりも優位であることを示唆する結果である。しかしこの計算方法では、FMO2-HFと比べて~10倍程度の計算時間を要するため、十分なサンプリングを実行することができず、全体の自由エネルギープロファイルを記述するには至らなかった。
著者
原田 和典 西山 峰広 山崎 雅弘 權 寧璡
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

火災時の高強度コンクリートの爆裂は,発生機構が未解明の厄介な現象である。本研究では,空隙圧力と熱応力が複合して発生する応力が爆裂発生の原因であるとの仮説を立て,これを検証することを目的とした。外周圧縮実験と耐火加熱実験を行い,部分加熱時のように不均一な温度分布下で爆裂が起こりやすいこと、また爆裂に先立って亀裂が生じて空隙圧力が低下しても爆裂が生じることを示し、空隙圧力よりも熱応力の方が影響が大きいことを実験的に明らかにした。並行して熱伝導解析と弾性熱応力解析を行い、爆裂が生じた部分における熱応力の集中傾向を考察した。
著者
長瀬 勝彦
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

われわれは,トロッコ問題として知られる「多数の人の命を救うために手を下して,その結果として少数の人の命を犠牲にすることは妥当かどうか」を問う問題における選択と回答者のパーソナリティーとの関係を調べた.測ったパーソナリティーは「自己受容」「自己実現的態度」「充実感」「自己閉鎖性・人間不信」「自己表明・対人的積極性」「被評価意識・対人緊張」,「ローカス・オブ・コントロール」,「認知的熟慮性/衝動性」,「楽観主義・悲観主義」である.結果についてスピアマンの順位相関係数を求めたところ,いずれの尺度とも5%水準で有意な相関は得られなかった.ただし,比較的強い相関を示したのは,「自己閉鎖性・人間不信(rs=0.43)」「ローカス・オブ・コントロール(rs=0.37)」「認知的熟慮性(rs=0.31)」の3つであった.自己閉鎖性・人間不信が高いほど,ローカス・オブ・コントロールが強いほど,また知的熟慮性が高いほど,功利主義的な傾向があるということになる.
著者
鈴木 正崇 浅川 泰宏 市田 雅崇 織田 達也 中山 和久 宮坂 清 宮下 克也 谷部 真吾
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、「道の宗教性」という観点から、「文化的景観」との関連を探ることによって民俗宗教の再構築や現代民俗の生成を検討する試みであった。研究を通じて、「道の宗教性」がもつ創造性や、「文化的景観」をめぐる新たな民俗の生成、遺産化をめぐる諸問題が浮き彫りにされ、動態的な宗教民俗学の構築へと展開することが可能になった。
著者
波多野 学
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

有機金属反応剤を用いるカルボニル化合物への炭素-炭素結合生成反応は有機合成化学の基幹反応である。従来の主流はカルボニル基の活性化を促すルイス酸化学であった。しかし、有機金属反応剤そのもの、すなわち炭素-金属結合が活性化できれば、求核性が増大し、反応効率は飛躍的に高まるはずである。研究代表者は種々の実用的な有機金属反応剤の求核能向上に着目し、炭素-金属結合の活性化を基盤とする触媒的炭素-炭素結合生成反応の開発を行い、不斉触媒反応へと展開した。
著者
粂 汐里
出版者
立教大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

研究実施計画に記した二つの柱は以下の通りである。項目ごとに記しておく。1、藤沢市内の関連寺院調査・研究(1)西富(時宗総本山遊行寺長生院小栗堂)…平成23年度に調査した文書のうち、縁起を対象に本文の内容解明に取り組んだ。本山の日鑑類から縁起の成立時期を絞り、他の時宗の勧進活動の様子と比較検討した結果、近世期の時宗寺院では地誌や当代の文芸を巧みに縁起に取り込み、人々への喧伝に利用していたことが判明した。以上は平成24年9月に行われた仏教文学会で発表した。(2)辻堂(石井家辻堂茂兵衛資料館)…資料の翻刻の第二弾を学内の紀要に掲載した。2、説経関連の絵巻・絵入り写本の調査・研究調査予定であった(1)天理大学附属図書館(2)栃木県立図書館、二か所の研究機関の調査に取り組んだ。(1)天理大学附属図書館…1968年に上梓された『説経正本集』所収された貴重資料の現状を調査カードに記録。平成25年度完成予定の説経正本の系統図・年表作成の充実を図った。(2)栃木県立図書館…調査した資料のうちの一本が、岩佐又兵衛古浄瑠璃絵巻群としても知られる『堀江物語』の異本であることが明らかとなった。関連資料が集中して伝来する、栃木県矢板市を訪れ現地調査を行った結果、問題の異本が矢板市を中心とする塩谷郡一帯で多数見つかり、村落で書写され伝わってきたものであることが分かった。これらの伝本は民間での語り物の実態を示す資料として貴重であり、平成24年11月の伝承文学研究会東京例会でその重要性を報告した。資料の解題・翻刻とともに平成25年6月発行予定の『伝承文学研究会』第61号に掲載する(掲載確定)。
著者
風間 啓敬
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

生体内において、死細胞はその死に方により炎症を伴う場合と伴わない場合がある。炎症を引き起こす能力を持ち貪食能を備えたマクロファージや樹状細胞などは、死細胞に付随する抗原を取り込み、提示する能力を備えているため、死細胞の除去後における免疫応答惹起の決定において重要な機能を担っている。末梢における自己抗原に対する免疫寛容の破綻は、リュウマチをはじめとする自己免疫疾患の原因機構と考えられるが、免疫寛容の誘導機構に未だ不明な点が多いため、疾患の原因も不明である。これまでの研究から、死細胞を貪食する樹状細胞か分子レベルで細胞内のHMGB1の酸化還元状態を感知し、獲得免疫を担う細胞の活性化を調節していることを報告した。そこで本研究では生体内でのHMGB1の酸化還元状態を検出する方法を確立し、生体内での機能を探索することを目的とした。そのために樹状細胞をはじめ、貪食細胞の活性化を簡便に検出するためのマーカーを探索するために、免疫寛容を誘導する機構の解析を行った。HMGB1のCys106の酸化により、次亜硫酸化システインが生成されると仮定してその検出を試みた。ビオチン化maleamideを用いて還元型を、ビオチン化dimedoneを用いて酸化型(キャッピングされた次亜硫酸化基)の検出をウェスタンにより試みたが、検出できなかった。他の研究室からの報告では亜硫酸化、硫酸化システインが質量分析により検出されたことから、化学修飾法による不安定な次亜硫酸化システインの検出はできなかったと考える。一方、末梢での免疫寛容の機構を解析するため、ハプテン化アポトーシス細胞の静脈注射によりハプテンを抗原としたアレルギー反応(DTH応答)の抑制実験を、PD-1を遺伝的に欠損したマウスにおいて行った。予想通り、PD-1を欠損したマウスではDTH応答が抑制されなかった。CD8T細胞がDTH応答抑制に関与していること、さらにCD8T細胞におけるPD-1の恒常的発現により本来の機能である細胞障害活性を阻害すること、が報告されていたことから抑制性CD8T細胞でのPD-1の発現上昇が予想されたが、実験結果からCD8T細胞でのPD-1の発現は抑制性CD8T細胞への分化や機能には直接必要ないことが示された。しかしこれまでの研究では、抑制性CD8T細胞分化に関わる、PD-1陽性細胞に同定には至っていない。
著者
大池 真知子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

HIV/エイズに関する社会運動の一環として、アフリカで草の根の女たちが書いている文章を分析し、HIVの経験を女たちがいかにとらえ、書くことでいかに自己と社会を変革しているのかを考察した。ライフストーリーの聞き書き集では、語り手と書き手にギャップがあるため忠実な再現は困難であり、むしろ創作的な要素を含む「クリエイティブ・ノンフィクション」の手法が有効だと分かった。女たち自身が書くライフストーリーでは、母親が子どもに宛てて書く家族の記録「メモリーブック」が、家族が生き抜くのに有効であることが分かった。
著者
前田 明彦
出版者
高知大学(医学部)
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

Q熱(Coxiella burnetii以下Cb感染症)の臨床像を明らかにすることを目的に、発熱性疾患、原因不明の脳髄膜炎、および、不定愁訴を伴う不登校の小児を対象に、Cb感染症の病因的関与について、血清学的および分子細菌学的検討を行った。Cbゲノムの検出にはPCR法を、血清診断としては、蛍光抗体法による、I相菌抗体、II相菌抗体の各々IgG、IgM抗体を測定した。小児6例をQ熱と診断した。全例で、ペット飼育歴があり、遷延性の発熱(19日間〜7カ月間)が主訴であった。随伴症状に特異的なものはなく、不明熱2例、呼吸器感染症から髄膜炎に進展した例、SLE様症状、4カ月間持続する易疲労性のため不登校を呈した例など非特異的かつ多彩な症状を呈した。診断根拠は、全例血液中Cb-PCR陽性で、髄膜炎の1例を除いてCb抗体の上昇が確認され、他の感染症、自己免疫疾患は否定し得た。明らかな免疫不全症を有さないにもかかわらず、異なった複数の常在菌による敗血症を合併した例が2例認められた。4例においてはミノサイクリン、ドキシサイクリンの2〜3週間投与が奏効した。慢性Q熱と診断した3歳男児例では、テトラサイクリン系薬剤は無効、Cbの標的食細胞のアポトーシスを誘導するIFN γ投与が有効であったが、投与中止後に再発死亡した。肝脾腫、慢性疲労症候群を呈した2例では、Cbゲノムが間歇的に陽性となり、年余にわたる長期の治療、フォローアップが必要であった。不明熱ではQ熱を積極的に疑うことが、診断に重要であることが確認された。不登校を主訴とする12歳例はアジスロマイシンの間歇的投与により、Cbゲノムの陰性化に伴い、易疲労性および不登校は改善した。不登校児ではQ熱を鑑別することが必要である。
著者
上田 茂太
出版者
苫小牧工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

一般的に耐電圧の低い電気二重層コンデンサ(EDLC)を直列接続し電圧を高くして利用する場合、EDLCを直列接続したまま充電すると高い電圧の充電器が必要になるとともに複数のEDLCの電圧アンバランスが生じる。そこで、充電時には並列接続、放電時には直列接続に変更できるダイオード16個とリレー7個を用いた簡単な回路を提案し実験にて効果を確認した。定格233F、15VのEDLC8個用い、直流モータを負荷として、負荷条件を変えて実験した結果、80W負荷で1900秒間放電可能で、充放電における電圧アンバランスは概ね±1%以内に抑制でき、充放電のエネルギー効率としては70~80%という良好な結果が得られた。
著者
甲田 勝康 伊木 雅之
出版者
近畿大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

二重エネルギーX線吸収法(DXA法)による体組成(骨量、脂肪量、除脂肪軟部組織量)のデータについては、我が国の母集団を代表としたものはない。本研究課題では、我が国の成人母集団の代表性のある大規模無作為抽出標本調査の15年後の追跡調査対象者の体組成をDXA法によって測定した。その結果、体組成に地域差や年齢による変化がみられた。また、体組成と骨密度の関連や、体脂肪の分布パターンと心血管系疾患等のリスク要因との関連が示唆された。
著者
梶谷 康介 中別府 雄作
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は多機能分子であるレクチンタンパクの一種、ガレクチンの中枢神経における発現・機能に注目し、ガレクチンと精神疾患との関係を明らかにすることである。我々は本研究で以下の4つのことを明らかにした。1.マウス海馬において、ガレクチン-1が海馬の介在神経に発現する(ガレクチン-1陽性細胞の77%が介在神経マーカーであるソマトスタチン陽性)、2.マウス海馬における介在神経数はガレクチン-1欠損マウスと野生型マウスに差を認めない、3.統合失調症患者における血清ガレクチン-3濃度は健常者より優位に上昇している、4. 統合失調症の一部の精神症状とガレクチン-3濃度は正の相関を示す。