著者
田渕 恵 三浦 麻子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.89, no.6, pp.632-637, 2018 (Released:2019-02-25)
参考文献数
21
被引用文献数
2

The purpose of this study was to investigate the similarity in chronic regulatory focus (promotion/prevention) among elderly parents, middle-aged children, and their spouses. We made the 10-item short version of the Japanese Promotion/Prevention Focus Scale. The participants were 78 sets of middle-aged children (49.04 ± 4.06 years), their elderly parents (75.89 ± 2.74 years), and their spouses (49.38 ± 4.44 years). The results showed that the strength of children’s prevention focus was similar to that of parents’ prevention focus. On the other hand, the strengths of the promotion focus were similar between couples. We discuss the background of our findings wherein two aspects of regulatory focus have a different tendency in terms of similarity among parents, children, and their spouses in later life.

3 0 0 0 OA 梅園全集

著者
三浦梅園 著
出版者
弘道館
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1912
著者
今井 小百合 高崎 裕子 三浦 由紀子 渡辺 好政
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.145-151, 2004-07-31 (Released:2009-10-29)
参考文献数
7

目的:開散麻痺は中枢神経系の器質的病変によるものとされているが、単独でおこることも多く、臨床上同様な症状を示す他の疾患と鑑別することは難しい。治療は複視の解消を目的に行われる。我々視能訓練士は臨床上プリズムを使用する頻度は高い。そこで開散麻痺が疑われた内斜視症例に対し行ったプリズム治療について報告する。対象及び方法:対象は過去5年間に開散麻痺様の内斜視を示した初診時年齢39歳から83歳の6例。内科および神経学的検査を行った後、眼位、眼球運動、両眼視機能、融像幅の検査をプリズムあるいは大型弱視鏡、Hess Chartプロジェクタを用いて行った。プリズム度数は遠見時の両眼性複視が解消する最小のものを求めた。最終来院時にはプリズム眼鏡装用による日常生活での自覚的な改善について調査した。結果:開散麻痺が疑われた遠見内斜視により自覚する両眼性複視を解消するためにプリズム治療を行った結果、4例ではプリズムは不要あるいは減少となった。プリズム眼鏡装用により、複視は全例で解消され日常生活の自覚症状は改善された。結論:前駆症状に頭痛があった2例は、早期にプリズム治療を開始できたこともあり遠見内斜視による両眼性複視は解決した。プリズム使用前には、事前の十分な説明と患者の要望に沿った装用練習が必要である。これらを行うことで高齢者でもプリズム眼鏡装用が可能となった。プリズムは日常生活の自覚症状を改善し、複視を解消する選択肢の1つであると確認できた。
著者
三浦 麻子 平石 界 樋口 匡貴 藤島 喜嗣
出版者
関西学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究計画は,心理学,特に社会心理学領域における,実験結果の再現可能性の検証を組織的に実施する世界規模の再現可能性検証プロジェクトに参画するために,日本における拠点を構築するものである.具体的には,追試研究の実施の拠点となる研究者ネットワークを形成し,標準化された刺激・手続きの日本語版を作成し,手続きの共有と結果の蓄積・公開をインターネット上で実現する.2017年度の研究実績は,以下の3点に集約できる.まず,自分たちの手で着実に再現可能性の検証を積み重ねるため,標準化された刺激・手続きを共有しうる追試研究を事前登録の上で実施し,その成果を日本社会心理学会の年次大会で3件報告し,参加者と活発な議論を行った.次に,心理学における実験結果の再現可能性検証の重要性に対する認識を普及させるための取り組みを行った.特に今年度は,心理学の関連領域の学会誌(ヒューマンインタフェース学会誌)特集号への招待論文の掲載や関連する内容を取り扱った著書や翻訳書の刊行,インターネットラジオ番組への出演など,心理学を超えた周辺領域や心理学に関心をもつ一般市民をも視野に入れた活動を展開した.そして,結果の再現性に疑念のある研究ばかりが追試されがち(そして,再現されないという結果が公表されがち)な現状を憂慮し,心理学の今後の発展のためには,頑健な再現性をもつだろう研究の再現可能性にも注目すべきという信念を持って,その追試マテリアルを作成することにも注力した.この作業は現在も進行中で,2018年度にはAdaptive Memoryに関する実験のマテリアルが完成する予定である.
著者
三浦 正江 三浦 文華 岡安 孝弘
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.89.16333, (Released:2018-03-10)
参考文献数
18
被引用文献数
6

This study compared the psychological health of children who moved to temporary housing following the Fukushima nuclear accident with those who stayed in their own houses. The questionnaire was designed to measure stress responses, positive events in daily life, positive affect, and social support. It was completed by 28 children who had evacuated from the affected area and lived in temporary housing; 106 children living in their own houses in Fukushima Prefecture; and 321 children living in a nonaffected area in Saitama Prefecture. The results showed that children who moved to temporary housing experienced more frequent bullying and play-related stressors, had less positive experiences related to events with family members and during lessons, and received less support from their teachers and friends than other children. However, the differences in living environments did not affect their stress responses or positive affect. These findings suggest the importance of providing temporary housing environments that enable children to experience close interactions with friends and adequate support from teachers.
著者
安井 希子 寄能 雅文 三浦 雅展
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.100, pp.13-18, 2009-06-18

マンドリン演奏におけるトレモロ音は減衰音の繰り返しによって得られる持続音であり,その音響信号の振幅は時間的に変動することから,「持続的変動音」であると言える.それゆえ,トレモロ音は聴取者に変動感を与える楽器音の一つであると言え,その変動感はトレモロ音に対する熟達度評価に何らかの影響を与えていると考えられる.本研究では,トレモロ音の変動感を変動強度で評価し,それが熟達度評価に与える影響を調査している.具体的には,演奏音および合成した模擬音を用いて,変動感を生じさせる要因と熟達度評価の関係を調査している.調査の結果,熟達したトレモロ音は変動強度が比較的小さい領域で演奏されていることが確認されている.
著者
伊藤 靖 三浦 浩 中村 憲司 吉田 司
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.1019-1026, 2009 (Released:2010-02-19)
参考文献数
28
被引用文献数
1 5

マアジの行動様式を把握するため日本海佐渡島羽茂地先の水深 45 m に設置された人工魚礁において,超音波バイオテレメトリー(V9P-1H, VEMCO 社製)を全長 30 cm のマアジへ外部装着し,追跡を行った。追跡は 2008 年 6~7 月の間に 1 尾ずつ 7 回行った。マアジは日中には人工魚礁や天然礁の天端から高さ 10 m 程度に留まり,夜間は水深 5~10 m の表層を遊泳しながら礁から離脱し,早朝,礁に移動し,日中,礁に蝟集するといった明確な日周行動を示した。
著者
奥野 淳一 三浦 英樹
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

南極周縁域の大陸棚の深度は,一般的な大陸棚の深度より著しく深いことが知られている.この原因は,南極氷床が地球表層における荷重として作用することで,その縁辺域を沈降させているという仮説がある.本研究では,地球の粘弾性的変形を考慮したグレイシャルアイソスタシーのモデルを用いて,南極氷床荷重を変動が大陸棚深度に与える影響を調査した.数値シミュレーションの結果,現在の氷床分布を表面荷重と仮定すると,南極縁辺域の大陸棚深度の異常を説明することができないことが判明した.しかし,過去に現在の氷床分布より拡大した時期があると仮定した場合,南極縁辺域の大陸棚深度異常を説明できる可能性を示した.