著者
中尾 寛子 志村 正子 青山 英康 三浦 悌二
出版者
The Japanese Society of Health and Human Ecology
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.159-168, 1989 (Released:2010-06-28)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

The relationships between the eruption order of the first permanent teeth on children in a kindergarten, way of feeding at infancy, and taste at the present time were examined. The aim of this study was to investigate the effects of their daily consuming foods including at their infancy on the changes in the eruption order of the first permanent teeth from the first permanent molar (M1) to the central permanent incisor (I1). One hundred and fourty-nine children (82 boys and 67 girls) whose first permanent tooth was mandibular I1 (I-type children) were compared with 111 children (48 boys and 63 girls) whose first permanent tooth was mandibular M1(M-type children) on their ways of feeding at infancy and their taste at the present time. Results were as follows: 1) In both sexes, the evident relationship was observed between the eruption order of the first permanent teeth and the ways of feeding in infancy. M-type children were breast fed for longer time than I-type children. In the discriminant analysis, breast feeding was related to the M-type eruption, and bottle feeding was related to the I-type eruption. 2) Weaning was started earlier in M-type children than in I-type children. The rate of the children who began weaning earlier than 4-months old was significantly higher in M-type children than in I-type children. 3) The M-type children liked fruits and fish more than I-type children. 4) These results suggest that elevated sucking and chewing frequency by breast feeding and early start of weaning at infancy influenced the eruption order of the first permanent teeth as well as the growth of the mandible.

3 0 0 0 OA あだ物語

著者
三浦為春
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],

3 0 0 0 OA あだ物語 2巻

著者
三浦為春
出版者
松や六兵衛
巻号頁・発行日
1640
著者
山﨑 瑞己 櫻井 美緒 三浦 雅展
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.182-189, 2016-04-01 (Released:2017-07-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

音楽作品の時代変遷を信号処理により調査するため,音響信号で表されたアニメソングを対象として公開年代の推定可能性を検討している。618通りのアニメソングに対し音響パラメータを算出しクラスタリングを行うことで,10年及び20年での年代における傾向の変化が示されている。また,年代推定に有効な音響パラメータを検証している。得られたパラメータセットを用いてアニメソングの公開年代を自動推定したところ,55.3%の正解率が得られている。人間による公開年代の評価精度は,被験者10人による平均が48.3%であることから,提案手法は人間の判断に近い水準で推定できることが確認されている。
著者
三浦 麻子 小森 政嗣 松村 真宏 平石 界
出版者
日本感情心理学会
雑誌
エモーション・スタディーズ (ISSN:21897425)
巻号頁・発行日
vol.4, no.Si, pp.26-32, 2019-02-28 (Released:2019-03-11)
参考文献数
18

The present study explored social sharing of negative emotion on social media related to the 3.11 earthquake. A dataset was created from tweets that included one or more of the nuclear disaster at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (F1-NPP) related vocabulary, which were extracted from all Japanese tweets from March 11th, 2011 to April 16th, 2012. The results show anger was less susceptible to attenuation over time and this trend was more obvious in regions farther from the F1-NPP. Anxiety was more commonly shared in regions with a nuclear power plant, but a tendency to decrease over time was observed and this trend was more prominent the closer one was to the F1-NPP.
著者
三浦 尚子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

<b>1.問題の所在</b><br>&nbsp; 現在の社会政策は,社会経済構造の変容に伴って生じた諸問題の解決を「社会的包摂social inclusion」に希求している。政策立案にかかわる宮本(2013)によれば,社会的包摂とは,排除された人々の単なる保護ではなく,その社会参加と経済的自立の実現を重視する概念である。ただし宮本の推奨する社会的包摂は,市場労働を意味する雇用を中心に,家族,教育等を周辺に位置づけており,雇用中心の政策基調であることに変わりはない。<br>&nbsp; しかしアーレント(2015)の『活動的生』に依拠すれば,労働は人間の根本活動の一つであり,ほかの根本活動である制作や行為(活動)に対して優位な概念ではない。むしろ,人間の複数性を前提とし言論と不可分である行為(活動)にこそ,最も価値の高い活動力とする。<br> そこで本発表では,「地域」で生活する精神障害者の日常的な諸活動を通して展開される社会的包摂の過程を,当事者の「ケア空間」(三浦2016)の活用に注目して検討する。研究対象は,東京都R自治体の精神障害者通過型グループホームを利用し,「ケア空間」の形成に一役を担った元入居者17名とする。障害の程度は,障害支援区分認定調査で区分2から区分3と判定された者が多い。確定診断は統合失調症が最も多く,次に(大)うつ病,アスペルガー障害,認知症,境界例パーソナリティ障害,薬物依存,てんかん等が挙げられる。東京都R自治体は,精神保健福祉の先進事例地域である。調査方法は,非構造化インタビュー調査と参与観察を併用し,期間は2015年12月から断続的に実施した。<br><b>2. 被調査者の日常的な諸活動を通じた「ケア空間」の形成</b>&nbsp;&nbsp;<br> 調査の結果,被調査者の日中の活動先としては作業所が目立ち,「地域生活」が「病院の外の場全般ではなく,作業所だとかそんな場」(立岩2013)であることが示された。被調査者の語りによれば,「なんちゃってB」(三浦2013)を自称し,居場所的な役割を果たしてきた作業所では,職員の人事異動に伴い「ケア空間」の揺らぎが見られた。長期の通所者は就労と結婚を機にほぼ通所しない選択をしたが,まだ体力や精神力の面で不安を抱え他の作業所に活動の場を移せない者は,むしろ作業所内で「ケア空間」の復活を試み,他機関への相談等,孤軍奮闘している様子が見受けられた。また,別の作業所にて職員とのトラブルにより退所を余儀なくされた被調査者は,日中の活動先を失い「朝も昼もプラプラする」ことへの悲嘆と憤怒の表情を見せたが,衝動性を自制しその場にいた者との「ケア空間」が壊れないよう配慮していた。<br> 作業所以外にも,自宅近隣の店舗で店員に友人となるよう依頼する者や,アルバイト就労先で統合失調症と伝え,疾病や障害への理解を上司や同僚に求めながら勤務する者がいた。また一人で自宅にいるとうつ状態に陥る者は,通過型グループホームに日参して現入居者に食事を作る等自らケアする立場に立つことで,耐え凌いでいた。<br>&nbsp; 公的なサービス事業の利用のほか,ボランティア活動と専門学校通学で週7日すべてに日中の活動先があった事例は,自傷行為抑制のため被調査者自らが計画した生活スタイルであり,ケアする/される立場のバランスを取りながら,「地域で暮らす楽しみ」を見出していた。 &nbsp;被調査者は,個々別々の方法ではあるが,精神的な安定と居心地の良い場所の獲得に向け,当事者活動の一環として「ケア空間」の形成が試されている点が明らかとなった。<br><b>3. 雇用から活動中心の社会的包摂の実現に向けて<br></b>&nbsp; 本調査で得られた知見は,以下の通りである。(1)被調査者は,精神的に安定している場合はその維持のためにかなり活動的であったが,活動内容は労働に限定されず多種多様であった。(2)被調査者の活動には居場所の獲得が含意されており,通過型グループホームの経験を生かして専門の施設以外でも「ケア空間」の形成が試されていた。(3)活動先の「ケア空間」が脆弱化したとしても,東京都R自治体のメンタルヘルスケアのネットワークが機能して,(1),(2)の実現を後援していた。 <b><br>文献<br></b> アーレント,H.著,森 一郎訳2015.『活動的生』みすず書房. <br> 立岩真也2013.『造反有理-精神医療現代史へ』青土社. <br> 三浦尚子2013.障害者自立支援法への抵抗戦略-東京都U区の精神障害者旧共同作業所を事例として.地理学評論86:65-77. <br> 三浦尚子2016.精神障害者の地域ケアにおける通過型グループホームの役割-「ケア空間」の形成に注目して.人文地理68:1-21. <br> 宮本太郎2013.『社会的包摂の政治学-自立と承認をめぐる政治対抗』ミネルヴァ書房.
著者
門馬 久美子 前田 有紀 梶原 有史 森口 義亮 酒井 駿 野間 絵梨子 高尾 公美 田畑 宏樹 門阪 真知子 鈴木 邦士 千葉 哲磨 三浦 昭順 堀口 慎一郎 比島 恒和
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.530-543, 2020-05-24

●「考える内視鏡診断」のポイント・スクリーニング検査時に,良性腫瘍に関する予備知識があれば,腫瘍発見時の対応,適切な方法での組織採取が行える.・内視鏡検査にて隆起性病変を認めた場合は,存在部位,形態,表面性状,色調,硬さ,透光性,可動性,大きさ,個数,びらんや潰瘍形成の有無などを観察し,必要があればEUSの所見も加え,質的診断を行う.・最終的には,病理組織学的な診断が必要であるが,上皮が滑って生検しにくい場合は,ボーリング生検あるいはEUS-FNABにて,腫瘍本体を採取する.特に,2cmを超える腫瘍では良悪性の鑑別が必要である.・画像だけでは診断できないGIST,平滑筋腫,神経鞘腫の鑑別には,c-kit・desmin・S-100蛋白の3種類の免疫組織化学的検査が必要である.
著者
三浦 靖弘
出版者
大阪府立藤井寺工科高等学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

ため池や水路のベントス20種から抽出した粗酵素を用い、セルロース・キシラン・マンナンを基質としたプレートアッセイ法で活性を調べた。その結果、ヤゴを除くすべてのベントスから、何らかの基質に対する酵素活性が示された。淡水貝類や水生ミミズ由来酵素は、3基質に対して強い活性を示し、なかでもスクミリンゴガイの活性は群を抜いていた。また、カゲロウやトビケラもセルロースに対する活性を示し、水生昆虫がセルロースの分解・同化を通してため池に蓄積される難分解多糖の系外持ち出しを担っている可能性が考えられる。セルロースを基質とした高感度ザイモグラフィーで、各ベントス粗酵素中のセルラーゼ分子量を測定したところ、固有のバンドパターンを示すことが多かった。この結果は、各生物が独自にセルラーゼを作っている可能性を示唆している。特に同所的に生息する貝類のセルラーゼのバンドパターンが大きく異なっていたことは、貝類のセルラーゼが生息場所からの持込細菌によるものではないことを示す有力な傍証と考えられる。分光光度計の購入が実現しなかったため、酵素活性の温度依存性を7℃、17℃、27℃、37℃におけるプレートアッセイの酵素反応面積比較により調べた。熱帯から進入したスクミリンゴガイは温度に比例して活性が強くなったが、それ以外の生き物は17℃か27℃で活性が最大となった。しかし低温でもさほど活性は落ちず、冬季においても活発にセルロースが分解されていることが予想される。4種の貝、2種の魚類の糞からセルラーゼ活性が確認された。酵素は糞に強く吸着(結合)しているようで、超音波破裁を行わねば活性がでなかった。ザイモグラフィーの結果から、貝はいずれも消化管内酵素と糞内酵素のバンドがほぼ一致したが、魚については異なっていた。今後さらに厳密な結果を得るため、糞から酵素を効率的に分離する方法を検討する必要がある。
著者
三浦 文夫
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.185-201, 2021-09-30

順調に成長を続けてきたライブコンサート市場も2020年に全世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウィルスにより大打撃を受け、779億円(前年比21.3%)という惨憺たる結果になった。そこで、新たなサービスとしてオンライン配信ライブコンサートが注目され、さまざまなサービス形態で実施されている。そこで、具体的な事例を挙げ、音楽著作権、専属解放といった権利処理、配信技術などの課題を整理する。また、新たな音響体験を提供するイマーシブ(3D)オーディオについても触れ、その可能性について考察していく。
著者
三浦 航太
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
ラテンアメリカ・レポート (ISSN:09103317)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.1-16, 2018-07-31 (Released:2019-03-07)
参考文献数
8

2017年末に行われたチリの総選挙で、ピニェラ元大統領が勝利し、4年ぶりに右派政権が誕生した。他方で、2017年総選挙は、新しい選挙制度の導入と新興の左派勢力「広域戦線」の台頭という点で特徴づけられる。第一に、政治不信を生み出す一因とされた旧来の選挙制度にかわって、今回の選挙より新たな選挙制度が導入された。選出方法、区割り、議員定数の改正などを通じて、政党間競争を高め、政治の代表性を改善することが目指された。第二に、学生運動を起源に持ち、既存の政治や経済格差への不満を背景に近年支持を集めてきた、新しい左派勢力「広域戦線」が、今回の選挙を通じて台頭を見せた。チリでは民主化以来、左右の二大政党連合による固定的な政治の構図が続いてきた。新しい選挙制度の導入と、広域戦線の台頭は、そうした従来の政治を変える可能性をもたらすものである。