著者
山城 正一郎 金城 政樹 金城 忠克 仲宗根 素子 大久保 宏貴 西田 康太郎
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.111-114, 2021

<p>【はじめに】母指ボタンホール変形は,関節リウマチ(RA),外傷などに起因することが多い.両側長母指伸筋(EPL)腱,短母指伸筋(EPB)腱の脱臼から生じた特発例を報告する.【症例】59歳女性,主婦.誘因なく10年前より両母指変形を自覚し,徐々に進行した.1年前から両母指MP関節の自動伸展が困難となった.外傷歴なく,RA検査は陰性であった.両母指MP関節屈曲時にEPL腱とEPB腱が尺側へ脱臼し,左側はMP関節屈曲位からの自動伸展は不可で,左母指からwide awake surgeryで行った.関節包を縫縮して亜脱臼を整復.EPB腱を停止部で切離し,術中MP関節伸展0°屈曲45°が可能な緊張で再縫着,EPL腱と側々縫合し橈側伸筋腱帽を縫縮した.術後MP関節鋼線・ギプス固定後,術後5週で自動運動,8週から他動運動開始した.9か月後に右側の手術を行った.左側術後3年,右側術後2年3か月で両側MP関節自動伸展可能であり,変形の再発は認めていない.</p>
著者
久保 正彰
出版者
The Japan Academy
雑誌
日本學士院紀要 (ISSN:03880036)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.235-275, 2003 (Released:2007-06-22)

(ALDE) HOMER, Opera Omnia, cum vita eius ex Herodoto, Dione et Plutarcho. (Graece). Venice, Aldus, 1517, Mense Iunio, in -8, 277ff. -55ff. (n. ch.), -251ff. -1f. (n.ch.), plein parchemin à rabats. Caractères grecs.‘Cette édition, qui n'est cependent pas exempte de fautes typographiques, contient assez de corrections et de rectifications pour être considérée comme un nouveau texte. Meilleure et plus rare encore que celle de 1504, qui lui a servi de base, elle est surtout bien plus correct que la troisieme de 1524' (renouard p.80). Salissure sur le premier feuillet. Annotations marginales contemporaines. Divers cachets et inscriptions d'appartenance dont celle de Gérard Empain calligraphiée sur le premier plat de la reliure.’To the above description, announced by the Librairie Ancienne Minet Frères, Bruxelles, in 1994 when the book was put on sale, the following few factual remarks are to be added with special reference to the“annotations marginales contemporaines”. This particular copy of the Aldine Homer is now temporarily under my keeping in Tokyo.

1 0 0 0 OA 東洋通史

著者
久保天随 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1903
著者
久保田 文 Han John J.
出版者
文化学園大学・文化学園大学短期大学部
雑誌
文化学園大学・文化学園大学短期大学部紀要 (ISSN:24325848)
巻号頁・発行日
no.52, pp.76-81, 2021-03-31

日本文学における私小説的創作の草分けとも言われる小林一茶の『父の終焉日記』は、愛情深く父を看取った一茶の人生観や世界観を深く知り得る内容となっている。幸薄い少年期の混沌を経た彼は、往々にして諧謔的であることによって滑稽味に救いを求めた。しかし、本日記における一茶は、父のために祈り続け、仏教や儒教の指南の中に秩序を渇求していた。
著者
三上 奈緒 角田 均 梅原 稜 北谷 優典 田中 志子 工藤 雅世 小久保 温 坂田 令 坂本 知英
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.27-28, 2019-02-28

これまでの研究でゲーミフィケーションを用いた「大学生のための行動変容を促すシステム」「発達障害児童のための生活訓練アプリケーション」の開発と実証実験を行った。今年度はFacebookのようなSNS形式のグループ向け生活習慣管理アプリケーションを開発した。RESTフレームワークによるWebアプリケーションとして実装、協力企業の全社員を対象に健康増進キャンペーンの実証実験を行い、利用状況をもとに効果とユーザビリティを検証した。
著者
岩朝 睦美 戸田 雄一郎 新井 智之 久保田 直行
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.256-264, 2019-06-15 (Released:2019-09-15)
参考文献数
14

It is an important task for mobile robots that search the target and learn the route while recognizing the unknown environment topology. Usually, reinforcement learning is used as a learning method to know the route to the target while exploring the environment. However, in an unknown environment, it is difficult to predict the number of state division. Particularly, when the state division is too fine, the amount of calculation increases exponentially. In this paper, we propose a method to dynamically construct the state space of the environment using Growing Neural Gas and simultaneously search and learn the route to the target using Q-Learning. We applied multiple autonomous mobile robots to increase searching efficiency. The experimental result shows the effectiveness of the proposed method that can respond to dynamic environmental change.
著者
久保木 富房
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.25-31, 2007-01-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1

第47回日本心身医学会総会において,「東京大学心療内科の30年」というテーマで会長講演の機会を得た.東京大学心療内科は昭和47年(1972年)に東京大学医学部附属病院分院に開設された.当時の中心人物は石川 中助教授と菊池長徳医局長の2名であった.初代教授となった石川は心身医学に5つのサイバネティックス原理を導入し,TEG(東大式エゴグラム)を作成し,サイバネーション療法を確立した.また,彼は「気づきとセルフコントロール医学」を提唱した.そのほかに日本心身医学理事,『心身医学』誌編集委員長,第4回国際心身医学会総会(会長:池見酉次郎先生,1977年,京都)の事務局長を務め,さらに日本心身医学会の日本医学会への加盟に貢献した.第三代教授となった筆者は世界保健機関(WHO)の主催する世界パニック障害研究会議(G. Klerman)と世界摂食障害研究会議(B. Liana)に委員として出席し,国内ではPsychosomatic Symposium in Tokyoを3年間主催した.また,分院と本院の統合に参画し,心療内科病棟を開設した.さらに2005年には神戸において第18回世界心身医学会議の組織委員長を務めた.最後に最近の研究の中から(1)心身相関マトリックス, (2)パニック障害患者の脳機能をPETを利用して, (3)Ecological Momentary Assessment (EMA), (4)Mild depressionの診断基準づくりの4つについて概説した.
著者
常山 聡 日下 起理子 田村 裕恵 小松 良一 久保田 芳正 櫻井 宏治 赤羽 弘充 高橋 昌宏
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第55回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.268, 2006 (Released:2006-11-06)

<緒言>乳腺粘液癌は、腫瘍性上皮細胞から細胞外へ分泌された粘液巣を特徴とする特殊型の浸潤性乳癌である。発生頻度は全乳癌の1_から_4%であり、比較的まれな腫瘍である。また、予後については他の組織型に比して良好である。今回我々は、17症例の粘液癌における予後因子について、他の組織型との比較を行なった。<対象と方法>1995年から2004年に当院外科にて手術が施行され組織学的に乳腺粘液癌と確認された17症例を対象とした。また、比較対象として2002年_から_2004年の期間に当院で手術施行され、組織学的診断において粘液癌を含む特殊型を除いた166症例を使用した。これらの症例について、予後因子としてのエストロゲンレセプター(ER)、プロゲステロンレセプター(PgR)、p53、Her2/nueとの比較を行なった。<結果>ERにおける陽性率は、粘液癌では17症例中16件が陽性であり94%であった。また他の組織型では、120症例中84件で陽性率は70%であった。 ERは乳癌における予後因子として有用とされており、悪性度と負の相関を示すとされている。今回の結果における粘液癌のER陽性率は、他の組織型に比して高く、予後が良好であることを示していると考えられる。また、粘液癌でER陰性の症例1例は、肺転移をおこしていた。 PgRについては、粘液癌で13例が陽性で陽性率76%、他の組織型では120症例中陽性68例で陽性率51%であった。 PgRも乳癌における予後因子として有用であり、ER同様に悪性度と負の相関を示している。今回の結果における粘液癌のPgR陽性率も、他の組織型に比して高く、予後が良好であることを示していると考えられる。また、肺転移をおこした粘液癌については、PgRも陰性であった。 p53については、粘液癌で1例が陽性で陽性率6%、他の組織型では126症例中45件が陽性で陽性率36%であった。 p53については、ER・PgRとは反対に悪性度と正の相関を示すとされている。今回の粘液癌のp53陽性率は、他の組織型に比し低く、予後が良好であることを示していると考えられる。 Her2/nueについては、粘液癌で1例が陽性で陽性率6%、他の組織型では146症例中30例が陽性で陽性率21%であった。 Her2/nueは、p53同様にER・PgRとは反対に正の相関を示すとされている。今回の粘液癌のHer2/nue陽性率は、他の組織型に比し低く、予後が良好であることを示していると考えられる。また、粘液癌でHer2/nue陽性の症例1例は、ER・PgRともに陰性で肺転移をおこしていた症例であった。<考察>乳腺粘液癌は他の組織型に比較して、予後は良好であるとされている。また今回検討した予後因子からも良好であることが示されている。また、粘液癌17症例中現在までに転移が確認されている1例については、ER・PgRともに陰性、Her2/nue陽性と今回検討した3つの予後因子が、悪性度の高い可能性を示している。乳腺粘液癌においては、予後因子で悪性度が高い可能性を示している場合、将来の転移の可能性も考慮し、経過を観察していく必要があると考えられる。今後、再発の有無を含めた術後経過と予後因子の関係についても更なる検討をしていく必要があると考えられる。
著者
久保 加織 吉田 愛 石川 直美 堀越 昌子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.174, 2010

<B>目的</B> 輸入柑橘類には、防カビ剤としてポストハーベスト農薬が使用されることが多い。本研究では、日本で食品添加物として使用が認可されている防カビ剤のなかの一つであるイマザリルのレモン各部位での残留濃度を調べた。さらに、イマザリルが添加されている米国産レモンを用いて、保存や洗浄、調理によってどの程度その量が変化するかについて調べた。<BR><B>方法</B> 試料には、2005年~2009年に京都市内あるいは大津市内の小売店から購入した国産および米国産のレモンを用いた。イマザリルは、厚生労働省公定試験法に基づいて抽出後、高速液体クロマトグラフィーにより分析した。レモンの保存は、10℃に設定した冷蔵庫内で行った。洗浄は、水洗やゆでこぼしのほか、洗剤や重曹、酢酸、エタノールを用いて行った。レモンの調理として、レモンティー、レモンのハチミツ漬け、レモンのすりおろした皮とレモン汁を加えたマドレーヌを調製した。<BR><B>結果</B> イマザリル使用の米国産レモンからは、イマザリルが基準内濃度で検出され、内皮や果汁に比べると外皮の残留量が高かった。10℃保存では、国産レモンは約1ヶ月で傷みがみられたが、米国産レモンに変化はみられず、4カ月保存後もイマザリル量の減少はなかった。レモンを水洗した後のイマザリル量は47.6%に減少した。レモンをハチミツに漬けたり、紅茶に加えたりすることで、ハチミツや紅茶にイマザリルが溶出し、50ml紅茶に10gのレモンを30秒間浸漬した時の紅茶への溶出は47.1%であった。焼成後のマドレーヌからもイマザリルが検出され、残存率は51.0%であった。以上のことから、洗浄や調理を行ってもかなりの量のイマザリルが食品中に残存することがわかった。
著者
久保 暁子 山本 清龍 中村 和彦 下村 彰男
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.181-186, 2019

<p>本研究では,ストレス軽減のためデジタル機器から一定期間離れる取り組みであるデジタルデトックスの基盤的な研究を企図して,①回答者の属性とデジタル機器の使用状況,デジタル機器の依存性を把握し,それらの関係性を明らかにすること,②平日・休日の過ごし方,デジタルデトックスへの意向を把握し,デジタルデトックスの可能性を考察すること,の2点を目的とした。その結果,約半数の学生がデジタル機器を4時間以上使用し,一部の学生は機器の使用によって学生生活に問題を抱えていた。学生の意向をふまえれば,日常の機器使用制限や自然豊かな場所への外出はデジタルデトックスに有効と考えられた。</p>
著者
久保 江里 大川 百合子
出版者
宮崎大学医学部看護学科
雑誌
南九州看護研究誌 = The South Kyusyu Journal of Nursing (ISSN:21898995)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.27-35, 2020-03

本研究の目的は、治療を継続する血液がん患者が入院中から退院後の生活の中でセルフケア能力を発揮するための情報ニーズを明らかにすることであった。血液がんに対する2 クール以上の化学療法を終了し、一時退院し自宅での生活経験のある患者10 名を対象に半構造化面接を行った。面接で得られたデータを内容分析した結果、患者は治療過程において病気とともに「生きる」ニーズをもち、『「生きる」を実感したい』『「生きる」ための方略を探求する』の2つに分類された。 治療を継続しながら生活する血液がんの患者は、これらのニーズに対応するために【どうにかして食べるための情報】【可能な限り体を動かすための情報】【ピアサポートについての情報】【自分の治療についてのタイムリーな情報】【病気と付き合いながらの生活に関する情報】【自分のデータを理解するための情報】【自分の状況を見極めた服薬についての情報】【病気・治療そのものについての情報】を求めていることが明らかになった。