著者
岡島 義 井上 雄一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.195-203, 2010-09-30 (Released:2019-04-06)

睡眠薬を長期服用中の1曼性不眠症患者12名に対して、認知行動療法(CBT-1)と、これに並行して睡眠薬の漸減を実施し、その不眠症状改善効果について検討した。1回50分のセッションを6〜8回実施し、治療前後および治療終了1カ月後のフォローアップ時に主観的な睡眠指標と自記式尺度に記載させた。その結果、睡眠指標では、入眠潜時、中途覚醒時間、総覚醒時間、睡眠効率の項目で改善が認められ、自記式尺度では、不眠症状測定尺度だけでなく、抑うつ症状尺度にも大きな治療効果が認められた。また、その効果は1カ月後も維持されていた。対象者全員が治療期間中に漸減を開始したが、服薬中止に至った者は4名(33%)であった。9名(75%)に臨床的な改善が認められ、その効果は終了1カ月後も維持していた。このことから、CBT-1は、睡眠薬を長期服用中の慢性不眠症患者に対しても有効と考えられた。
著者
大山 裕太 大井川 秀聡 大貫 隆広 指田 涼平 木倉 亮太 井上 雄貴 中里 一郎 廣川 佑 川口 愛 高屋 善德 藤原 廉 朝見 正宏 後藤 芳明 石川 久 宇野 健志 田中 純一 大山 健一 小野田 恵介 山根 文孝 安心院 康彦 三宅 康史 坂本 哲也 松野 彰 辛 正廣
出版者
一般社団法人 日本脳神経外傷学会
雑誌
神経外傷 (ISSN:24343900)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.44-49, 2021-12-20 (Released:2021-12-20)
参考文献数
11

Background: We experienced a case of head pene­trating injury caused by a crossbow that was initially treated in the Hybrid Emergency Room (ER).Case: A 25–year–old male who lost conscious­ness and was collapsed in his room with penetrating crossbow in his head, was transported to our hospital. After routine checkups, the pa­tient was immediately move to the Hybrid ER. A head CT and digital subtraction angio­graphy (DSA) was performed and no obvious injury in the intracranial major vessels was confirmed. The crossbow was safely removed there. The patient was then moved to the central operating room and underwent a relevant sur­gical procedure. Postoperative diffusion–weighted MRI showed a high–signal area in the corpus callosum and disorders of con­sciousness continued for a while. The corpus callosum lesion was determined to be cytotoxic lesion and the patient was followed up. His conscious state gradually improved and the ab­normal signal in the corpus callosum disappeared on the 40th hospital day. On the 91st hospital day, the patient was transferred for additional rehabilitation.Conclusion: A Hybrid ER is one of a surgical unit installing CT and DSA. The ability of multi­modal medical treatment is useful to traumatic brain injury, especially penetrating head injury for which we often need to carry out flexible surgical procedure.
著者
岸本 朗 井上 雄一 松永 慎次郎 中村 準一
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

現在、精神科臨床においては、複数の抗うつ薬に抵抗してうつ状態が持続するいわゆる難治性うつ病者の存在が問題となっている。難治性うつ病者にみられる臨床的特徴は急性期にみられるような高コルチゾール(COR)血症がしばしば観察されるところにある。そこで本研究は平成7-8年にかけて、難治性うつ病者に対して、COR合成阻害薬であるmetyraponeを投与するとともに、corticotropin-releasing hormone(CRH)を健常者や通常(非難治性)のうつ病者を対照として、難治性うつ病者に対して負荷し、それに対するadrenocorticotropic hormone(ACTH)やcortisol(COR)の反応を観察したものである。その結果、計9名の難治性うつ病者に対して1日量2,000mgまでのmetyraponeを、計16回にわたって使用したところ、双極性障害のみにおいて寛解が観察されたが、大うつ病では寛解が観察されなかった。また高COR血症が消失してもうつ状態の持続をみるものがあった。次に合計68名の対象について、100μgのCRHを静脈内に注射投与して得られたACTHやCOR反応を健常者や各うつ病者群と比較すると、難治性うつ病者においてはCRHに対するACTH反応,COR反応が服薬治療を受けている非難治性うつ病者、あるいは未治療者などにおけるそれらより有意に不良となっていた。以上の研究結果から、難治性うつ病者にみられる高COR血症は状態依存性ではあるが、必ずしもうつ病の原因とはなりえないこと、CRHに対するACTH,COR反応の不良性は長期間続く高COR血症のために下垂体や副腎皮質の反応性が不良となったものと考えられた。またCRH負荷試験は真の難治性うつ病から、不十分な抗うつ薬療法が行われているために、臨床効果が得られないうつ病者(すなわち偽難治性うつ病者)を区別する極めて有用な指標となるものと考えられた。
著者
井上 雄彦 山中 浩之
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.138-142, 2012-03

──『ペピータ』の取材で、ガウディの創造の原点を見たい、という井上さんは、彼がインスピレーションを得たと言われるモンセラの岩山に向かいます。ここで井上さんがスケッチに熱中する様子は、この本の見どころだと思います。井上 雑誌で連載していると、人物は僕が描きますけど、背景はアシスタントに指示して描いてもらうことになります。
著者
岡島 義 井上 雄一
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.195-203, 2010-09-30

睡眠薬を長期服用中の1曼性不眠症患者12名に対して、認知行動療法(CBT-1)と、これに並行して睡眠薬の漸減を実施し、その不眠症状改善効果について検討した。1回50分のセッションを6〜8回実施し、治療前後および治療終了1カ月後のフォローアップ時に主観的な睡眠指標と自記式尺度に記載させた。その結果、睡眠指標では、入眠潜時、中途覚醒時間、総覚醒時間、睡眠効率の項目で改善が認められ、自記式尺度では、不眠症状測定尺度だけでなく、抑うつ症状尺度にも大きな治療効果が認められた。また、その効果は1カ月後も維持されていた。対象者全員が治療期間中に漸減を開始したが、服薬中止に至った者は4名(33%)であった。9名(75%)に臨床的な改善が認められ、その効果は終了1カ月後も維持していた。このことから、CBT-1は、睡眠薬を長期服用中の慢性不眠症患者に対しても有効と考えられた。
著者
梶原 一亨 井上 雄二 永田 貴久 境 恵佑 西 一彦 尹 浩信
出版者
日本皮膚悪性腫瘍学会
雑誌
Skin Cancer (ISSN:09153535)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.273-276, 2008-03-25 (Released:2010-08-05)
参考文献数
15

66歳, 男性。幼少時期より陰茎に類円形の黒色斑があることを自覚していた。2006年4月に同色素斑上に結節を生じ, 徐々に増大し, 6月ごろに表面が潰瘍化してきた。初診時には, 陰茎体部包皮小帯を中心とした30mm×25mmの色素斑と表面が潰瘍化した23mm×18mm×3mmの黒色腫瘤を認めた。一部生検にて悪性黒色腫と診断し, 陰茎切断術, センチネルリンパ節生検および右鼠径リンパ節郭清術を施行した。pT4bN1bM0, stage IIIC, Tumor thickness=4.7mmであった。
著者
遠藤 和人 中川 美加子 肴倉 宏史 井上 雄三 井 真宏 杉原 元一
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.31-36, 2012-01-15 (Released:2012-01-20)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Necessity to promote a recycle of waste plaster board is mounting, since the waste plaster board has been legally prohibited to dispose into inert landfill site. However, it is concerned that the recycled waste plaster board (recycled gypsum) produces hydrogen sulfide gas, so that it is one of the interference with the recycling. There is a possibility to control the hydrogen sulfide gas production from the recycled gypsum by artificially changing into alkaline condition or adding iron oxide. In this study, we discussed the hydrogen sulfide gas production from a ground improvement with the recycled gypsum, quick lime, and/or iron oxide powder. In addition, unconfined compression strength of the ground improvement is evaluated in order to obtain an incentive of the recycling. Adding only the recycled gypsum cannot improve strength of a soft ground having much amount of fine particles. Quick lime was required for strength improvement. If pH of the ground improvement is greater than 9, it was observed that the hydrogen sulfide gas production potential is negligible. Increasing pH by adding the quick lime is able to more effectively control the production of the hydrogen sulfide gas than adding the iron oxide powder. The production of the hydrogen sulfide gas is able to be controlled by adding the quick lime more than half of the amount of gypsum addition.
著者
中村 真樹 井上 雄一
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.11-20, 2014-02-01 (Released:2015-02-27)
参考文献数
45

ナルコレプシーは, 視床下部に存在するオレキシン神経の脱落・変性がその病態の中心にあることが確認されて以来, これを視野に入れた多くの脳機能・形態画像研究がなされている。情動脱力発作を伴うナルコレプシーのPET/SPECTによる機能画像研究では, 安静覚醒時においては視床下部をはじめ広範囲での脳血流低下・代謝低下が示唆されており, 一方, 情動脱力発作時には帯状回や扁桃体での局所的な血流増加が確認されている。また, fMRIを用いた研究では, 情動脱力発作時の視床下部の活動低下と扁桃体の過活動が報告されている。一方で, 構造画像研究であるVBMでは一貫した結果を得るにはいたっておらず, この理由として, MRIの撮像条件や, 解析プログラムの精度が影響している可能性が指摘されている。しかし, DTI拡散テンソル画像を用いた構造画像研究では, 情動脱力発作に扁桃体が重要な役割を果たしている可能性が示唆されている。
著者
田村 典久 田中 秀樹 駒田 陽子 成澤 元 井上 雄一
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.378-388, 2019 (Released:2019-10-25)
参考文献数
43
被引用文献数
1 3

This cross-sectional study was conducted to assess sleep habits between students with/without a discrepancy of ≥2 hrs in wake-up time (WUT) on school days and free days, and to determine whether the discrepancy is associated with daytime sleepiness, lowered mental/physical health and poor academic performance. A total of 4,392 students in 13 junior high schools completed a self-administered questionnaire including demographic information, sleep-wake patterns, daytime sleepiness, irritability and academic performance. We classified the students into two groups: those with/without a discrepancy between school day and free day WUT. The discrepancy prevalence was 38.4%. More students with the discrepancy skipped breakfast and did not attend a school club activity compared to those without the discrepancy. They also went to bed 22 min later and slept 21 min less on school days than those without the discrepancy. In a generalized linear mixed model, the discrepancy was associated with daytime sleepiness, irritability and poor academic performance. The WUT discrepancy of ≥2 hrs with a delayed circadian rhythm can be associated with lower mental/physical health and poor academic performance among adolescents.
著者
下畑 享良 井上 雄一 平田 幸一
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.63-70, 2017 (Released:2017-02-25)
参考文献数
70
被引用文献数
1

REM睡眠行動障害(rapid eye movement (REM) sleep behavior disorder; RBD)は,夢内容の行動化を呈する睡眠時随伴症である.長期的な経過観察で,αシヌクレイノパチーの発症が高率に認められる.将来の発症リスクの告知は,患者に動揺をもたらすものの,患者には知る権利があることから,適切な時期や方法を症例ごとに検討した上で告知し,告知後はRBDに対する生活指導と治療を行い,精神的にも支援する必要がある.またRBDは,他の検査との組み合わせによりαシヌクレイノパチーの早期診断を実現する可能性があり,病態抑止療法への応用が期待される.
著者
駒田 陽子 井上 雄一
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.785-791, 2007-09-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
31

多くの疫学研究により,睡眠障害が非常に頻度の高い疾患であることが明らかにされている.近年,睡眠障害の診断にあたって,睡眠の量や質だけでなく日中の生活機能障害が重視されており,その社会生活への悪影響を数量化した研究が散見される.本稿では,睡眠障害の中で頻度の高い不眠症および日常生活で経験することの多い睡眠不足が社会生活に及ぼす影響について概説した.不眠は,耐糖能障害や免疫機能低下など,系統的に身体機能に影響を及ぼすことがわかっている.また精神生理機能への影響も大きく,慢性不眠症者では一般人に比べて産業事故リスクが7倍と報告されている.不眠によって集中力・記憶・日常の仕事をやり遂げる能力・他人との関わりを楽しむ能力が低下し,QOL (quality of life)水準は悪化する.さらに,不眠はうつ病の前駆症状として考えられてきたが,近年うつ病発症リスクの有意な要因としても重要視されている.睡眠不足症候群は先進諸国ではかなり多く,無視できない睡眠障害の一つである.睡眠不足症候群での眠気水準は他の一般的な過眠性疾患と同水準であるが,運転事故既往者では眠気重症度が有意に高い.睡眠不足は,身体的,精神生理的機能に影響を及ぼし,睡眠の充足感が低いほど抑うつ得点が高くなることが示されている.睡眠障害に対しては,十分な治療を行うことにより症状が改善し,社会生活への悪影響も抑制される.国民のQOLを向上し健康な社会生活を送るために,睡眠障害の早期発見・早期治療と睡眠健康に関する啓発活動が今後必要である.
著者
野村 哲志 井上 雄一 中島 健二
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.987-990, 2014 (Released:2014-12-18)
参考文献数
10
被引用文献数
1

パーキンソン病(Parkinson’s disease; PD)患者は,睡眠障害を生じることが多い.原因としては運動症状,夜間諸問題や精神症状だけでなく,その他の睡眠障害である日中の眠気(Excessive daytime sleepiness; EDS),レム期睡眠行動異常症(REM sleep behavior disorder; RBD),下肢静止不能症候群(Restless legs syndrome; RLS),睡眠時無呼吸症候群(Sleep apnea syndrome; SAS)などが挙げられる.とくに,RBDはPDの病前症状として注目されている.PDの1/3にRBD症状をみとめる報告があり,運動機能障害,自律神経機能,認知機能の増悪因子であるという報告もある.PDの睡眠障害の原因は多様なので,詳細を充分検討した上で対処する必要がある.しかし,PDでのそれぞれの睡眠障害の対応についてはエビデンスが不足しており,データーの蓄積が必要である.
著者
大迫 政浩 山田 正人 井上 雄三 金 容珍 朴 政九 李 東勲 吉田 悳男 野村 稔郎
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.256-265, 2001-11-30 (Released:2010-05-31)
参考文献数
30
被引用文献数
3 2

韓国では, 都市ごみ焼却主灰 (以後主灰と略す) からの鉛の溶出濃度が判定基準に適合しないために, 埋め立てできない状況に陥っており, 深刻な問題になっている。その原因を明らかにするとともに, 日本の主灰においても同様の問題が生じていないかを明らかにするために, 韓国の都市ごみ焼却施設に野積み保管されている主灰を採取し, 日本の施設からも主灰試料を採取して, 含有量試験, 環境庁告示13号法による溶出試験およびpH依存性試験を実施した。試験結果に基づいて, 日韓の主灰の重金属類含有量および溶出量を日本を中心にした文献データと比較検討した。その結果, 韓国の試料で鉛 (Pb) の溶出濃度が高い原因は, アルカリ・アルカリ土類金属の含有量が高く, それらの酸化物等の溶解によってpHが高くなったためであると考えられ, 文献データを基にした考察から, 日本の主灰でも同様の現象が起こっていることがわかった。韓国において埋立を法的に可能にするためには, 埋立前にエイジングを行う方法などが考えられる。日本では主灰に対する溶出基準はなく, 今後の埋立処分および有効利用の観点から適切な対策を講じる必要がある。
著者
井上 雄介
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

トランスポゾンは生物のゲノム上を転移するDNA配列であり、あらゆる生物種に普遍的に存在する。その転移は遺伝情報を変化させるため、宿主生物種のゲノム進化に寄与していると考えられている。当研究室の先行研究により、メダカDa変異体の原因因子として少なくとも42 kb以上である大型の新規DNAトランスポゾンが見出され、Albatrossと命名された。Albatrossの挿入が原因と推定されるメダカ変異体は他にも複数報告があり、メダカゲノムにおいて転移していることが示唆されていた。しかし、その全配列は決定されておらず、サイズ、内部配列の由来、転移活性の有無などは不明であった。昨年度までに、Albatrossはヘルペスウイルスゲノムと一体化した、長さ180 kbを上回る巨大なpiggyBac型DNAトランスポゾンであり、さらに転移活性を保持していることを示した。これより、Albatrossはトランスポゾンの転移機構を二次的に獲得して宿主ゲノム内に内在化したヘルペスウイルスである可能性が示唆された。今年度は本現象の普遍性を検証するために、他の生物種におけるAlbatross様配列の探索および系統解析を行った。その結果、ゲノムが解読されている約60種の真骨魚類のうち16種について、Albatrossと相同性の高いヘルペスウイルス様配列が検出された。系統解析の結果、これらのAlbatross様配列は互いに近縁であり、魚類・両生類感染型ヘルペスウイルス内で一つのクラスターを形成した。さらに、いくつかの種についてはAlbatross様配列がゲノム内で複数コピー存在していることが示唆され、メダカと同様にAlbatross様配列がゲノム内で増幅している可能性が示唆された。以上より、ゲノムに内在化する性質をもった新規のヘルペスウイルスの一群が存在している可能性が示唆された。
著者
井上 雄輝
出版者
法政大学大学院デザイン工学研究科
雑誌
法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編 = 法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編 (ISSN:21867240)
巻号頁・発行日
vol.7, 2018-03-24

In this research, I developed a drum stick device that can perform and practice with only shaking motion to solve the problem such as the noise and portability which the drum has. The sensor detects the swing and the direction of the stick and outputs the sound. Simultaneously with the sound, the actuator is activated to generate force feedback, thereby realizing a more realistic performance experience.
著者
海上 智昭 幸田 重雄・渡辺 美香・井上 雄介・田辺 修一・岡村 信也
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.165-172, 2012-06-15 (Released:2016-08-31)
参考文献数
71

人間のリスク認知は,居住する“環境”や,地理・規範・身体・心理などの要素が入り混じって構成される,広義での“文化”によって大きく左右されることがこれまでの研究で明らかにされてきている.これまでにも,文化や環境を用いて,人間のリスク認知の特徴を説明しようとする研究が行われてきている.たとえば,人種によるリスク認知の差異を扱う研究や,居住する土地への愛着心の程度からリスク認知を説明しようとした研究などが典型的な例である.また,自然災害の被災経験を持つ者や,自然災害リスクの高い地域に居住する者が,次の自然災害に備えるか否かについての議論も,近年では注目されるようになってきている.本論では,文化や環境が,人間のリスク認知に及ぼす影響について,文化心理学的・環境心理学的な研究の動向をまとめ,今後の研究への展望をまとめる.
著者
松尾 博一 相澤 くるみ 井上 雄平 松元 剛
出版者
筑波大学体育センター
雑誌
大学体育研究 = Journal of Sport and Physical Education Center, University of Tsukuba (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.47-64, 2018-03

Currently, the Japanese government has been considering the establishment of an umbrella organization for governing college sports in Japan, which models the National Collegiate Athletic Association (NCAA) in the United States (U.S.). However, little academic literature exists in Japan that has examined the historical background of the NCAA. The aim of this paper is to address this knowledge gap and examine the historical background of the NCAA. In particular, the paper analyzes previous empirical studies and reports published mainly in the U.S. regarding U.S. college sports and the NCAA. From this analysis, the current study reveals the background of the NCAA, starting from the 19th century when the NCAA was not in existence. The structure of this paper is as follows. First, the history of the NCAA is divided into four phases: 1) before the establishment of the NCAA from the early period of the 19th century to 1910, 2) the early period of the NCAA from 1910 to the 1950s, 3) the transitional period of the NCAA from the 1960s to 2000, and 4) the modern NCAA from 2000 to present. Second, many challenges faced by the NCAA including the commercialization of college sports, amateurism, gender equity, and racial issues are discussed, followed by an analysis of how the NCAA has developed solutions to these challenges. In establishing the Japanese version of the NCAA, it is essential to consider the historical background of the NCAA and project how the current challenges facing the organization as well as its solutions to these challenges may be translated to the future landscape of college sports in Japan.