著者
中山 弘敬 伊藤 智義
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.43, pp.53-56, 2010-10-15

同一空間内に複数の投影パターンを記録させるアルゴリズムを開発したので,報告する.2値化された投影パターンの場合,記録可能な組み合わせは限定されるが,本手法では投影パターンに階調を持たせることでこの問題を回避している.本手法は,クリスタル内部にレーザーで加工する3次元クリスタルアートへの応用が可能であり,さらに記録媒体の工夫次第ではカラー化も可能である.
著者
伊藤 智広 伊藤 裕子 樋廻 博重 勝崎 裕隆 今井 邦雄 古市 幸生 小宮 孝志
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.319-323, 2005-07-15
被引用文献数
1 5

アズキ熱水抽出物からヒト胃ガン細胞KATO III細胞の増殖を抑制する物質を単離した. 本物質をFT-IR, <sup>1</sup>H-NMR, <sup>13</sup>C-NMR, DEPT, COSY, NOE, HSQC, HMBC, ESI-MS, APCI-MSにより構造解析したところ, 新規セスキテルペノイド配糖体であったことから, Vignosideと命名した. Vignosideは低濃度ではヒト胃ガン細胞KATO III細胞の増殖を抑制しないが, 750μMでは約60%の増殖抑制効果を示した. その増殖抑制機構はアポトーシスによるものではないことが判った.
著者
伊藤 智広 伊藤 裕子 樋廻 博重 勝崎 裕隆 今井 邦雄 古市 幸生 小宮 孝志
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiy◆U014D◆ shokury◆U014D◆ gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.281-287, 2005-10-10
被引用文献数
1 6

これまでに我々は, アズキ熱水抽出物がヒト胃がん細胞にアポトーシス誘導を誘発させることやベンゾピレンにより化学発がんさせたマウスに本抽出物を摂取させることで, がんの増殖を抑制することを報告した。本研究では, さらにこの抽出物を水-メタノール系ODSカラムクロマトグラフィーに供し, その後, アポトーシス誘導物質を分取HPLCにより分離・精製した。アポトーシス誘導物質は質量分析, <sup>1</sup>H-, <sup>13</sup>C-NMRなどから, カテキン-<i>O</i>-7-β-グルコピラノシド (C7G) と同定された。C7Gは培養ヒト胃がんKATO III細胞だけでなく, ヒト白血病細胞HL-60にもアポトーシス誘導を誘発したが, 正常細胞には影響がなかった。このC7GによるDNAの断片化は, <i>N</i>-Acetyl-L-cysteine により抑えられた。以上の結果から, C7Gによるアポトーシス誘導には活性酸素が関与しているのではないかと推測される。
著者
伊藤 智樹
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.121-136,183, 2012-02-29 (Released:2015-05-13)
参考文献数
16

In his social theory, Arthur W. Frank explained that the body is often consideredproblematic in terms of its “functionality” (or “system”). However, considering itproblematic in terms of “actions” is more in line with a phenomenological approach,rather than a functional approach. The concept of the “communicative body”, in particular, is applicable to the case ofmany sick people who wish to communicate with others face-to-face: both verbally andnon-verbally. I observed communication in a few self-help groups. However, Frank, whoonly argued that the telling of “quest stories” is an ethical practice of the “communicativebody”, did not clarify the ambivalence between various illness narratives and the body. I observed as a group individuals suffering from Parkinson’s disease who wished tobe rehabilitated, and prepared a short ethnography of their group. In the participants’communication, their language as well as their bodies constructed their illnessnarratives, which were characterized by hard-working protagonists or their handicappedbodies. However, the relationship between an illness narrative and the body is notsimple. On the one hand, their bodies sustain their illness narratives that give them hope;on the other, their condition deteriorates and they feel that they are “getting worse”. The “body” is a very important element in the study of illness narratives; it sustains orhinders the construction of the narratives. Therefore, the “communicative body” is notan “idealized” one. The concept is applicable while observing the relationship betweenvarious illness narratives and the body, and considering how the body develops and failsin its style of usage when it suffers from a debilitating illness.
著者
長浜 佑樹 下馬場 朋禄 角江 崇 伊藤 智義
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.J162-J164, 2014 (Released:2014-03-25)
参考文献数
9

反復最適化計算でカラーホログラムのスペックルノイズを軽減するGS法を適用する場合の計算量を削減するために,RGB色空間からYCbCr色空間への色空間変換と色差成分のダウンサンプリングを利用したカラーホログラムの計算量低減手法を適用し,その結果について報告する.
著者
伊藤 智幸
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.412-418, 2009 (Released:2009-08-17)
参考文献数
27
被引用文献数
9 30

クロマグロ 0 歳魚資源への産卵期別寄与率を推定した。477 個体(尾叉長 17~93 cm)の耳石日輪から推定した産卵期は,従来想定されたより長期の 3 月から 10 月までに及んだ。1993~1997 年の日本の 0 歳漁獲魚は,月別体長組成と耳石日輪から推定した成長曲線との比較で 2 亜年級に分けられた。一つは 7 月上旬までに,おそらく台湾から南西諸島海域で生まれたもので,0 歳漁獲魚の多く(76%)を占めた。他方は 7 月中旬以降に,おそらく主に日本海で生まれたもので,0 歳漁獲魚の平均 24%,最大 40% を占めた。
著者
伊藤 智広 伊藤 裕子 水谷 峰雄 藤城 克久 古市 幸生 小宮 孝志 樋廻 博重
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.339-344, 2002-05-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
24
被引用文献数
3 15

アズキ熱水抽出物(アズキ煮汁)の抗腫瘍活性及びその作用機構の一つであるアポトーシス誘導について検討を行った.アズキ熱水抽出物をDIAION HP-20で処理した後,蒸留水,40%エタノール,60%エタノール,80%エタノールと順に溶出溶媒を切り換え,各溶出画分を得た.これらの溶出画分を用いてヒト胃癌細胞(KATO III cells)の形態学的変化,増殖抑制作用及びアポトーシス誘導により生じるDNAフラグメントの検出を行った.その結果,40%エタノール溶出画分に小球状のアポトーシス小体が観察され,さらにアポトーシス誘導により生じるDNAの断片化を示した.また,40%エタノール溶出画分によるアポトーシス誘導についてDNA断片化の濃度及び培養時間依存性に関して検討した.その結果,アポトーシス誘導は濃度及び培養時間依存的であることが判明した.また,40%エタノール溶出画分によるヒト正常細胞に対する影響は観察されなかった.以上より,40%エタノール溶出物による抗腫瘍活性機構にはアポトーシス誘導が関与していることが示唆された.
著者
伊藤 智子
巻号頁・発行日
2013

Thesis (Ph. D. in Human Care Science)--University of Tsukuba, (A), no. 6567, 2013.3.25
著者
吉村 洋輔 石田 弘 小原 謙一 大坂 裕 伊藤 智崇 吉政 かおり 井上 かよ子 伊勢 眞樹 渡邉 進
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Ab0417, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに、目的】 人間は歩行中,両側の腕を無意識のうちに振っているが,これは単なる振り子運動ではなく,歩行を円滑に行うために中枢神経系に組み込まれた機構の一つであると考えられている.しかし,実際の生活の中では荷物を持つ,ポケットに手を入れて歩くなど腕を振らないで歩いていることも少なくはない.さらに臨床場面に目を向けると,高齢者や障害者では杖をつく必要があったり,上肢の機能障害のために腕を振れない状態にある者も少なくはない.また,近年では,下肢の振りに合わせて対側ではなく同側の上肢を振った方が歩行速度の改善や歩行耐久性の向上につながることも報告され,いくつかの実証例も存在する.歩行時の上肢の腕振りの状態が歩行動作の歩行率やエネルギー消費にどう影響するかを検討した報告は少なく,特に下肢の筋活動についての比較は見当たらない.ここでは歩行中の腕振りの状態が下肢筋活動にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることにより,今後の歩行指導に役立てることを目的とした.【方法】 対象は研究の趣旨に同意を得られた健常成人8名(平均年齢22.5±0.5歳,平均体重52.7±1.7kg)であり,男女の内訳は男性4名,女性4名であった.各自の快適速度にて10m平地歩行をした際の歩行速度を算出し,その速度にて (1)腕の振りを固定しない自由な歩行(以下,自由歩行群),(2)上肢を同側の大腿部に固定し,腕の振りを制限した歩行(以下,固定歩行群)をそれぞれトレッドミル上にて30分間行った.その後,それぞれの条件下での歩行時の右大腿直筋(以下,RF),右大腿二頭筋(以下,BF),右前脛骨筋(以下,TA),右外側腓腹筋(以下,GL)の筋活動を表面筋電計(キッセイコムテック社製,Vital Recorder 2)にて計測し,付属のソフトであるBIMUTAS IIにて解析を行った.なお,両群での筋活動をフットスイッチからの信号により立脚相と遊脚相に分けてそれぞれを比較した.なお,筋疲労の蓄積を考慮し,自由歩行群と固定歩行群の計測には3日以上の間隔をあけて実施した.筋活動の比較は各筋の最大随意収縮値を100%として正規化し%MVCとして3歩行周期分の平均にて比較検討した.統計学的解析には統計ソフトウェアSPSS 17.0 J for Windows(エス・ピー・エス・エス社製)を用いて,Wilcoxon符号順位和検定を行い,危険率5%未満をもって有意とした.【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には事前に本研究の趣旨と目的を文書にて十分説明した上で協力を求め,同意書に署名を得た.【結果】 自由歩行群の30分トレッドミル歩行後のRF,BF,TA,GLの筋活動は,立脚相ではそれぞれ13.6±10.3(%),15.1±16.9(%),11.2±5.5(%),60.4±41.9(%)であり,遊脚相では12.4±14.0(%),18.4±14.3(%),22.7±6.8(%),15.4±9.0(%)であった.固定歩行群の30分歩行後のRF,BF,TA,GLの筋活動は,立脚相ではそれぞれ10.7±8.4(%),8.8±7.6(%),11.3±3.5(%),53.5±25.9(%)であり,遊脚相では6.1±4.2(%),12.0±5.2(%),20.7±6.8(%),18.2±21.6(%)であった.自由歩行群と固定歩行群の歩行後の各筋の筋活動の比較では,RFの立脚相では有意差を認めなかったが,遊脚相では有意差を認めた.BF,TAにおいては立脚相,遊脚相ともに有意差を認めなかったが,自由歩行群に比べ固定歩行群では筋活動が低値である傾向を認めた.GLでは両群間の立脚相においてその筋活動に有意差を認めた.【考察】 遊脚相におけるRFと立脚相におけるGLの筋活動は歩行周期の中で特にその働きが重要であるが,自由歩行群に比べ固定歩行群では,それらの筋活動において有意な低下を認めた.その他の筋の活動においても,固定歩行群では低値を示す傾向にあった.長い時間の歩行においては,上肢の振りを下肢の振りに合わせた方が下肢筋への負荷や疲労が少ないことを示唆する結果となった.なんば歩行と呼ばれる腕振りを同側下肢の振り出しに合わせた歩行様式ではエネルギー消費や酸素摂取量が変化することも報告されており,陸上競技などでのコーチング内容として紹介されることも多い.さらに,日常場面や臨床場面では上肢の動きが制限される場面もある.また理学療法治療場面では,下肢筋力や筋持久力が低下している患者も多いが,そのような患者がある程度以上連続して行える歩行能力の獲得には腕振りの状態を考慮する必要があるといえる.【理学療法学研究としての意義】 連続歩行の際に腕振りを制限することによる下肢機能への影響を下肢筋活動の観点から示すことができた.筋力低下や廃用症候群などにより歩行障害を呈する患者への歩行練習を指導する際の基礎的資料となり得ることから,理学療法学研究としての意義があるものと考えられる.
著者
伊藤 智仁 志澤 高朗 本阿弥 眞治
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.66, no.644, pp.985-989, 2000-04-25
被引用文献数
1

The phase-averaged characteristic of a single pulsed vortex generator jet which is injected periodically into a turbulent boundary layer is described. Detailed measurements of the three components of the velocity in the jet made by a hot-wire anemometer with the X-type probe show evolution of the longitudinal vortex in the jet. The pulsed vortex generator jet in the stable period has a similar longitudinal vortex structure to that in the steady one. Down-wash motion of the longitudinal vortex in the jet introduces high wall shear stress.
著者
広渕 崇宏 中田 秀基 伊藤 智 関口 智嗣
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.248-262, 2010-09-17
被引用文献数
3

ポストコピー型の仮想マシン再配置機構は仮想マシンの実行ホストを素早く切り替えられるため,データセンタの運用効率を向上させるうえで有用な技術であると考えられる.しかしながら,今日一般的に利用できるまでには至っていない.先行研究におけるポストコピー型再配置機構は,既存の仮想マシンモニタ(VMM)への変更が大きく,ゲストOSの改変も必要になる点に問題がある.そこで我々は,既存VMMのへ拡張が単純でゲストOSの改変も不要な,新たなポストコピー型ライブマイグレーション機構を提案する.メモリアクセスのトラップ処理とメモリページのコピー処理をVMMの外部で実装することで,VMMへの変更量を抑えながらポストコピー型再配置を実現する.再配置性能を検証するため,SPECweb2005を用いて評価実験を行った.負荷の高いウェブサーバを実行するVMであっても,1秒以内に実行ホストを切り替えることができた.実行ホスト切替え後の性能低下は限定的であった.プレコピー型再配置に比べて,VMのすべての状態を移動する時間も短縮できた.Post-copy-based VM migration is considered a promising technology for next-generation datacenters; memory pages are transferred after a VM restarts at a destination host, thereby minimizing the time of switching the execution host. Post-copy-based migration mechanisms, however, have not yet been available in industry. Prototype implementations in prior work need major modifications to existing virtual machine monitors (VMMs), and also require special software support in guest operating systems. In this paper, we propose a simple and plain implementation of post-copy-based migration, which is implemented as a lightweight extension to KVM. It supports any guest operating systems without their modifications. The RAM of a migrated VM is mapped to a special character device, which transparently transfers memory pages on demand. Experiments were conducted by using the SPECweb2005 benchmark. A running VM with heavily-loaded web servers was successfully relocated to a destination within one second. Temporal performance degradation after relocation was alleviated by pre-caching memory pages. In addition, for memory intensive workloads, our migration mechanism moved all the states of a VM faster than a pre-copy-based migration mechanism.