著者
猪狩 賢蔵 鈴木 信也 関 博志 野村 嘉奈子 外園 弥生 吉田 蘭子 阪上 貴子 伊藤 智一 荒瀬 透 林 誠一
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.179-184, 2021-04-10 (Released:2022-04-10)
参考文献数
11

Postoperative nausea and vomiting (PONV) are common and unpleasant postoperative complications. Although guidelines recommend preventative measures according to PONV risk, anesthesiologists do not always follow the guidelines. In this study, we investigated whether the pharmacists’ proposal of a PONV prevention method to anesthesiologists in accordance with the guidelines affected the decision-making of anesthesiologists and subsequent PONV development. Two hundred and five patients who underwent gynecological surgery at Keiyu Hospital were included in this study, and the number of preventative measures selected by an anesthesiologist and frequency of PONV complications before and after the pharmacists’ intervention were determined. After the intervention, the number of preventative measures implemented by the anesthesiologist increased in the PONV moderate- and high-risk groups (P < 0.01) and incidence of PONV in patients decreased [odds ratio 0.362 (95% confidence interval 0.174 - 0.726) (P < 0.01)]. It is the intention of anesthesiologists for pharmacists to evaluate PONV risk and propose preventative measures that comply with guidelines to anesthesiologists. The results of this study show that the proposal of pharmacists on PONV prophylaxis affects anesthesiologists’ decision-making and is effective in preventing PONV.
著者
鈴木 利雄 川治 健一 関口 理希 石川 智士 伊藤 智博 立花 和宏
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.123-1128, 2016 (Released:2016-07-07)

関東大震災をきっかけに固定電話網の整備のためにダイヤル式電話機と自動交換機の技術のニーズは生まれ、黒電話が産声を上げた。終戦を経て高度成長期に黒電話の完成版600型が世に姿を表した。電電公社がダイヤル自動化100 %を目指す中、日本はオイルショックの狂乱物価に見舞われた。黒電話の製造コストを下げるため、完成されたと言われた黒電話600型をさらに改善することを余儀なくされた。山形大学工学部電気工学科を卒業して間もない鈴木を中心として山形県米沢市の田村電機で黒電話601A型ダイヤル開発が行われた。新しく開発された黒電話601A型は日本の家庭を電話で隅々までつないだといっていい。本稿はその開発の状況がいかがなものであったか時代背景とともに書き残すものである。
著者
伊藤 智幸
巻号頁・発行日
2004-03-01

報告番号: 乙15918 ; 学位授与年月日: 2004-03-01 ; 学位の種別: 論文博士 ; 学位の種類: 博士(農学) ; 学位記番号: 第15918号 ; 研究科・専攻: 農学生命科学研究科
著者
伊藤 智明 福本 俊樹
出版者
企業家研究フォーラム
雑誌
企業家研究 (ISSN:24340316)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.23-40, 2021-07-10 (Released:2022-08-20)
参考文献数
28

Engagement with an Entrepreneur and a ResearcherSecond-person Approach and Convivial Tools as Methods of Entrepre- neurial ResearchChiaki Ito and Toshiki FukumotoThe purpose of this paper is to explore qualitative methodology that enhances the viability and continuity of fieldwork that tracks entrepreneurs’ trial and error. Capturing the trials and errors of entrepreneurs requires second-person engagement with entrepreneurs and convivial tools. In this article, through examples of the author’s own fieldwork with an en- trepreneur and a researcher, we suggest that the knowledge creation system of manage- ment science can be used as convivial tools for forming and maintaining relationships.
著者
伊藤 智彦 中里 秀則
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:21888809)
巻号頁・発行日
vol.2021-IS-155, no.5, pp.1-8, 2021-03-01

愛情が暴走して他者を傷つけてしまったり,SNS で「死にたい」とツイートするような人は「メンヘラ」と呼ばれ,社会問題化している.このような人が自分自身や周囲の人を傷つけ,大きな問題になる前に適切にフォローする必要がある.本稿では,このメンヘラに該当する人を見つけることを目指し,ツイートデータの学習による探索を行った結果を報告する.特にメンヘラカルチャーを代表する「#病み垢さんと繋がりたい」というハッシュタグに注目し,このハッシュタグに投稿する人が,メンヘラの性向をもっていると仮定し,そのハッシュタグをもつツイートを学習データとして,一般のツイートから同様の性向を探索した.
著者
伊藤 智樹
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.88-103, 2000-06-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
33
被引用文献数
2

本稿は, セルフヘルプ・グループにおいて個人の物語が果たす機能的意味を探る.そのために本稿は, まず従来のセルフヘルプ・グループ研究が持つひとつの問題点を探り出すことから出発する.それらの先行研究は, セルフヘルプ・グループが, 他では実現困難な効果を参加者たちにもたらすだけの固有性を持つと考えながらも, その本質的な部分を知識の伝達や情緒的効果として大雑把に片付けてしまっている.近年, 物語という観点をとることで, グループへの参加者の発話行為に即した分析が行われるようになってはきているが, 検討の結果, それらの先行研究も実は十分な知見を提供できていないことが明らかになる.本稿は, このような先行研究の検討を通じて, セルフヘルプ・グループに関していまだ中途半端にしか答えられていない問題を明確にし, そのことを通じてセルフヘルプ・グループ研究が進むべき有意義な方向を提示する.
著者
伊藤 智子 加藤 真紀 梶谷 みゆき 常松 さゆり 諸井 望 金築 真志 Tomoko ITO Maki KATO Miyuki KAJITANI Sayuri TSUNEMATSU Nozomu MOROI Masashi KANETSUKI
出版者
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス
雑誌
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス研究紀要 (ISSN:18824382)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.23-34, 2008

2007年本紀要第1巻にて標記の第1報を報告した(伊藤、2007)。2008年は、特養で生活する高齢者のエンパワメントには、ケアスタッフの意識・行動が大きく関わつていると考え、前年度調査対象とした高齢者を担当するケアスタッフにケア意識に関する半構成的面接を行い、この2年間の調査結果を合わせて再度検討を行った。その結果、 1)特養入居受け入れ支援 2)生活の継続性を重視する意志の尊重 3)視聴覚機能を補うケア 4)家族とのほどよい距離感を感じるケア 5)馴染みの人との関係維持と新たな人間関係づくり支援 6)日常生活の中での役割づくり 7)落ち着く居場所づくり 8)看護職による疾病の管理の8点が明らかとなった。
著者
伊藤 智子 加藤 真紀 梶谷 みゆき 常松 さゆり 諸井 望 金築 真志 Tomoko ITO Maki KATO Miyuki KAJITANI Sayuri TSUNEMATSU Nozomu MOROI Masashi KANETSUKI
出版者
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス
雑誌
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス研究紀要 (ISSN:18824382)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.51-58, 2007

生活の場が変化することでエンパワメントの維持が困難になりやすいと考えられている特別養護老人ホームで生活をする高齢者の施設入居前後の社会関連性の変化を把握した。そして、その変化の理由を本人へのインタビュー、家族への質問紙調査、施設内既存資料で得られた結果から事例検討により分析した。その結果、特養で生活する高齢者のエンパワメント支援として1.本人の施設入居受け入れ支援2.特養生活の中で役割を創る3.家族とのほどよい距離感を感じる支援4.本人の落ち着く居場所づくり5.視聴覚機能を補う支援の5点が明らかとなった。今後、事例別の結果を現在のケア内容と照らし合わせ、エンパワメントを支援するケアの改善が必要である。
著者
備瀬 美香 伊藤 智子 鈴木 雅之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.105-108, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
11

本研究は,英語学習方略の中でも英文読解方略に着目し,中学校における方略指導の実態を明らかにすることを目的とした.中学英語教師85名と中学3年生303名を対象に調査を行った結果,中学校ではボトムアップ方略の指導が重視されている可能性が示唆された.また,教職歴の長い教師ほどトップダウン方略の指導を行う傾向にあることが示された.さらに,生徒の方略被指導経験と動機づけの関係について検討した結果,方略の種類に関係なく,方略を指導された経験の多い生徒ほど読解意欲や効力感が高く,長文が好きである傾向にあった.
著者
伊藤 智 吉野 松樹 平林 元明
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.137-152, 2019-01-15

文字コード,電子出版の分野で永年標準化に携わってこられた小林龍生氏(本特集号「国際標準化活動の戦略と戦術」著者)と村田真氏のお二人に,国際標準化を有利に進めるためのストラテジーとタクティクスについて伺った.
著者
伊藤 智明
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.98-108, 2018-03-20 (Released:2018-06-18)
参考文献数
34
被引用文献数
2

本稿は,創業経営者による使用理論の省察と経営理念の制作に着目し,創業期のベンチャーにおける企業家学習の過程と成果をアクション・リサーチによって得られた経験的データに基づく事例分析で解明する.分析の結果,創業経営者は,自らの使用理論を省察することで,自己と従業員たちとの差異を認識し,経営理念を断続的に制作する中で,自らの使用理論とベンチャーの経営理念とを選り分けることが明らかになった.
著者
伊藤 智章
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.32-43, 2005-03-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

This report is a practice record of high school geography class with using GIS (Geographic Information System). Today, GIS does not become a popular tool in Japanese geography class. The reasons, the author points out, are two problems. First, many high school teachers think that GIS does not fit their geographical exercise for college examinations Second, a GIS software is not easy for students. When the teachers teach geography with GIS, they have to teach about software more about geographical subjects. The teachers who do not use GIS not so more tend to think that GIS is not useful tool for their classroom. The author tried to make a practice to solve these problems.The author showed students how to solve a “Center test”, or a simultaneously test for college entrance examination asked by public examination center, with a diagram which was drawn by GIS software, “Kashmir”. It is well known software among Japanese mountain lover. Not only processing digitalized topographical data, drawing a bird's view diagram for example, but also searching Japanese topographical map from an Internet service. The teacher could comment smoothly with showing online map and bird's view diagram. Students understood about how to solve the tests more.Today, we can get the map and data from an internet. But if students use the data with each own computer, it is very difficult to understand more. In this case, the teacher is just showing the diagram made by GIS. The author believes that the teachers have to use GIS more easily.
著者
伊藤 智章
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.62, 2005

2005年3月31日に、市町村合併特例法による特例措置が終了し、「平成の大合併」と言われた市町村の再編成が一段落した。住民から賛否の声を受けつつも、次々に行政界や市町村名が変更され、新たな市町村の誕生と、旧来の町村が消滅した現状をどう取り扱うかについての議論は十分に行われているとは言い難い。<BR> 本報告は、以上の問題意識に立ち、高等学校の地理で行った授業例を紹介し、地理教育で市町村合併の問題を取り扱うことの重要性と、具体的な指導法について提案する。<BR> 授業は、2005年4月から、6月にかけて、静岡県立長泉高等学校の3年生を対象として行った。GISソフトの「MANDARA」の操作を学ぶ傍ら、静岡県内で、ここ3年以内に合併した市町村を図示し、その地図の上に、財政に関する統計(財政力指数・税収額など)、人口に関する統計(人口増加率、高齢者人口比率など)から作成した地図を重ね合わせ、市町村合併を選択した市町村に共通する特性を明らかにした。<BR> 結果として、合併を選択した市町村の多くは、財政力指数が低く、自主財源による行政運営が困難であること、合併には、財政規模が大きな市町村が周辺町村を吸収する形(浜松市・沼津市など)と、小規模な市町村同士が連合して、全く新しい名称の市町村が誕生させる合併(伊豆市・伊豆の国市があることが明らかになった。<BR> 次に、広域合併が検討されている静岡県東部の市町村を対象とし、市町村間の関係の図示し、その必要性の有無と、仮に合併した場合に予想される問題について検討させたところ、沼津市と三島市および周辺市町村の間では、相互の人口移動が大きく、実質的に同一の都市圏にあることが分かった。<BR> 生徒は、合併推進の根拠となる、生活圏の拡大と広域行政の必要性について理解する一方で、市町村毎の公共料金や、住民一人当たりの歳出額の増減など図示し、合併に伴うメリットとデメリットを提示した。地元の町会議員を招いて行った報告会では、生徒の報告に基づいて、活発な議論が展開された。<BR> 今回の授業では、生徒に市町村合併問題を身近な問題として捉えさせることを目指した。結果として、統計を図示して重ねることで、論点が明確になり、活発な議論を展開することが出来た。<BR> 市町村合併の問題は、学習指導要領が言うところの「地図化して考える有意性」、「地理的見方・考え方の育成」を具現化する上で格好の教材である。また、地理教育の意義を世間に伝える上で、格好の事例となりうるだろう。幅広い議論と情報の提供、全国各地での実践の蓄積を期待したい。
著者
伊藤 智夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.1232-1233, 2014

この原稿依頼を受けたとき,まず50年前の日本を考え,東京オリンピックが開催された年であることを思い出した.当時はカラーテレビが普及し始めた頃であったが自宅は白黒テレビだったし,また我が家には電話がなく,近くの家で電話を借りていたことを覚えている.現在は4Kテレビが普及し始め,個人がスマートフォンを持っていることを考えると隔世の感がある.一方,当時は1ドル360円の時代で海外旅行は夢のまた夢であり,「兼高かおる世界の旅」を羨ましく思いながら見ていた.今では学生でも気軽に海外旅行をしているが,50年前には想像できなかったことである.ところで,19世紀は化学の世紀,20世紀は物理学の世紀,そして21世紀は生命科学の世紀と呼ばれている.今世紀は脳科学の時代,あるいはロボット科学の時代とも言われる.以上を踏まえて,50年後の薬学教育を考えてみたい.
著者
上原 聡介 伊藤 智則 吉井 英樹 鶴丸 和宏 小松 尚久
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.5, pp.1-6, 2011-05-12

本稿では,携帯端末の搭載機能として標準採用されつつある三軸地磁気センサ (電子コンパス機能を含む) から取得できる地磁気データの特徴を示し,徒歩,電車,バス,自動車といった人物移動手段の推定に利用可能かどうか検討を行う.ここで,三軸地磁気センサが搭載されている携帯端末にはアップル社製のスマートフォンである iPhone 3GS を用い,特徴量としては平均と分散を検討した.A geomagnetic sensor is becoming a standard feature for mobile phone. In this paper, we show characteristics of geomagnetic data by using a three-axis geomagnetic sensor (including an electronic compass function) in a mobile phone, and suggest effectiveness of geomagnetic data to estimate person mobility. Person mobility means which kind of way a person takes to move from one geographical point to another. In this paper, we check four types of person mobility, which are walking, train, bus, and car. We use Apple's smartphone-iPhone 3GS as a mobile phone equipped with a three-axis geomagnetic sensor. Also, as feature value, we investigate average and variance.