著者
伊藤 正雄
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.505-511, 1976-07-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
32
被引用文献数
2 4

Maleic Anhydride is produced through an oxidation in a catalytic vapor phase of various hydrocarbons, and Benzene and C4 Hydrocarbons are usually its feedstock in commercial production.A catalyst having vanadium oxides as an active component acts an important role in the process of oxidating hydrocarbons into Maleic Anhydride. In order to find out a catalyst having a higher selectivity against Maleic Anhydride, a study on the oxigen transfer mechanism over the surface of catalyst in the course of oxidation procedure was first carried out, and the oxidation kinetics was also developed for determing the optimum conditions for reation.Process for commercial purpose employs two types of reactor ; one being a fixed bed type and the other a fluidized bed type. In the following, comparison of these two types and characteristic features of several commercial processes for Maleic Anhydride production are also dealt with.
著者
塚越 大智 山本 周平 和田 洋典 寺島 さつき 大澤 竜司 松森 圭司 伊藤 駿 中村 幸男 長峰 広平 池上 章太 堀内 博志
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.92-98, 2022-01-18 (Released:2022-04-13)
参考文献数
10
被引用文献数
1

Coronavirus disease 2019 (COVID-19) has been spreading globally since 2019;however, comprehensive rehabilitation of elderly patients with COVID-19 pneumonia remains a challenge. A 76-year-old American woman with COVID-19 pneumonia was admitted to our hospital. Because her disease was complicated by acute respiratory distress syndrome (ARDS), she was treated with intensive care, including invasive ventilation and extracorporeal membrane oxygenation (ECMO). During and after intensive care, she exhibited physical symptoms such as weakness, pain, shortness of breath, and difficulty in movement and exercise. Furthermore, during approximately 3.5 months of hospitalization, she received swallowing and speech therapies along with physical therapy. These rehabilitation therapies enabled her to get home in the United States. Her rehabilitation schedule had to be carefully planned according to her symptoms and infectiousness of COVID-19. This paper highlights few important points regarding the difficulty in rehabilitation including that of physical function, mental health, and cognitive function of patients with COVID-19. Furthermore, this report provides a problem-solving approach for long-term rehabilitation in elderly patients with COVID-19 pneumonia.
著者
邓 士达 伊藤 毅志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.58-61, 2020-11-06

対戦ゲームにおいて,対戦相手の強さが適度であることは,楽しさを維持する上で重要であることは知られている.本研究では,動的に難易度を調整して適度な難易度を実現し楽しさを維持する格闘ゲームAI の実現を目指す.従来の研究から,モンテカルロ木探索(MCTS)を用いて強さを調整する手法は提案されているが,十分な強さを実現するものではなかった.一方で,MCTS の候補手の生成において,遺伝的アルゴリズムを用いることで,有用な候補手だけに絞ることで探索を効率化し,強さを実現する研究もある.ここでは,この2つの研究を結びつけたプロトタイプシステム(TestAI)を構築する.評価実験として,MCTS だけを利用する動的難易度調整システム(MCTS_DDA)とこのTestAI の性能の比較を行った.その結果,TestAI は人間の上級者レベルのプレイヤにも十分なレベルの強さを実現することができた.一方で,勝率を調べると,中級レベル以下の対戦相手には勝ちすぎてしまう可能性も示唆された.そこで,勝率を50%に近づけるために,攻撃の命中率も考慮した新たな難易度調整手法を考案した
著者
高橋 恵子 多賀 正尊 伊藤 玲子 丹羽 保晴 林 雄三 中地 敬 楠 洋一郎 濱谷 清裕
出版者
一般社団法人 日本放射線影響学会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集 日本放射線影響学会第53回大会
巻号頁・発行日
pp.324, 2010 (Released:2010-12-01)

原爆被爆者成人甲状腺乳頭がんの分子生物学的解析より、RET/PTC再配列と放射線量との有意な関連に加えて、遺伝子変異が未同定、即ちRET、NTRK1、BRAFおよびRAS遺伝子に変異を持たない甲状腺乳頭がん症例も放射線量に関係することが見出された。このことは、RET/PTC遺伝子再配列以外にも、放射線関連成人甲状腺乳頭発がんに関与する遺伝子変異が存在することを示唆する。 我々は遺伝子再配列型の癌遺伝子に焦点をおき、遺伝子変異が未同定の甲状腺乳頭がん症例に生じている遺伝子変異の解析を行った。その結果、甲状腺乳頭がんではまだ報告されていない新しい型の遺伝子再配列、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子の再配列を初めて見出した。被曝症例19例中10例にALK遺伝子再配列を見出したが、非被曝症例6例中にはいずれにもこの変異は検出されなかった。現在、ALK再配列のパートナー遺伝子を同定中である。これらの結果より、放射線関連成人甲状腺乳頭発がんにおいて、RET/PTC再配列および ALK再配列を主とする染色体再配列が重要な役割を担うことが示唆される。
著者
伊藤 美和 水内 豊和
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.83-90, 2022-03-15

パチンコ依存症者への社会資源を活用した支援の方法やその有効性を明らかにすることを目的とし,パチンコ依存の状態にあるA氏に対し,自己実現を支える継続的な心理支援を実施した。約10ヶ月にわたる心理支援の結果,社会資源を活用した余暇活動の広がりがみられ,それに比例してA氏のパチンコ店に行く頻度は減少した。また,他者とのやり取りや自己肯定感の高まりが,自身のパチンコ依存の問題解決に向けての意欲向上に繋がったと考えられる。
著者
雉子谷 佳男 高田 克彦 伊藤 哲 小川 雅子 永峰 正教 久保田 要 坪村 美代子 北原 龍士
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.340-349, 2011-11-25 (Released:2011-11-28)
参考文献数
21
被引用文献数
6 6

日本における造林樹種としてのslash pineの有用性を探ることを目的に,南九州で生育した46年生slash pineについて年輪形成と木材材質を明らかにした。slash pineは,スギやヒノキに比べて晩材形成期間においてより活発に細胞分裂をおこなうことがわかった。容積密度数および曲げ性能は,北米産slash pine材とほぼ同じであった。ミクロフィブリル傾角および晩材仮道管長さでは,胸高直径の大きなslash pineにおいて,未成熟材から成熟材への移行がより早い時期におこり,成熟材部での変動が小さかった。日本におけるslash pineでの木材生産は,スギに比べてより効率的に力学的な性質の優れた木材を安定して生産できると考えた。

1 0 0 0 OA 嶋の美少年

著者
伊藤銀月 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1907
著者
大瀧 悠嗣 北村 勝誠 松井 照明 高里 良宏 杉浦 至郎 伊藤 浩明
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.490-498, 2022-12-20 (Released:2022-12-20)
参考文献数
15
被引用文献数
2

目的日本の小児における木の実類アレルギーの増加が報告されているが,小児の救急受診患者の背景や誘発症状を検討したものはなく,当センターにおける状況を分析した.方法2016年2月~2021年10月に木の実類の即時型症状で救急外来を受診した29例(27名)について,原因食物,患者背景,誘発症状,治療を診療録から後方視的に検討した.結果原因はクルミ12例(10名),カシューナッツ12例,マカダミアナッツ3例,アーモンド1例,ペカンナッツ1例で,年齢中央値は3歳であった.15例がアナフィラキシー,うち5例はアナフィラキシーショックであった.13例がアドレナリン筋肉注射,うち1例がアドレナリン持続静脈注射を要した.11例が入院し,うち3例は集中治療室へ入院した.初発は22例で,そのうち14例が他の食物に対する食物アレルギーを有していた.結語木の実類アレルギーの救急受診患者は,年少児がアナフィラキシーで初発した事例が多かった.予期せぬ重篤事例を未然に防ぐため,何らかの医学的及び社会的対策が望まれる.
著者
中山 正吾 坂本 和久 伊藤 恵
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.155-158, 2013-03-15 (Released:2013-04-02)
参考文献数
11

症例は66歳,男性.持続性心房細動に対し経皮的カテーテルアブレーションを施行された.施行後15日目に吐血を主訴として来院し,上部消化管内視鏡検査にて食道潰瘍と診断された.約1カ月間の絶食治療の後,経口摂取を再開したが,再開後4日目に多発性脳梗塞を発症し,同日大量吐血からショック,心肺停止となった.カテーテルアブレーションに合併した左房食道瘻と診断し,心肺蘇生後緊急手術を施行した.胸骨正中切開にてアプローチし,体外循環を用い心停止下に左房後壁の瘻孔および食道穿孔部を直接縫合閉鎖したが,開心術後3日目に低心拍出量症候群と多臓器不全にて死亡した.本疾患は稀な合併症であるが,発症すれば致命的な病態となるため発生予防が重要である.また発症した場合には速やかな外科的治療が必要と思われる.
著者
伊藤整 等編
出版者
講談社
巻号頁・発行日
vol.第36 (柳田国男集), 1968
著者
伊藤 公平 田久 賢一郎
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.1187-1190, 2001-10-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

通常のSi結晶中には28Si,29Si,30Siの3種類の質量および核スピン数が異なる安定同位体が存在し,それぞれの組成比は92.2%(28Si),4.7%(29Si),3.1%(30Si)と常に一定である.この組成を変化させたSi結晶を作製することで,さまざまな物性の改質・制御が実現する.最近では同位体組成や分布を原子レベルで制御する結晶成長法も確立され,今後の半導体素子の発展に「半導体同位体工学」が大きく寄与することが期待される.本稿では,半導体同位体工学に基づく高熱伝導Siウエハーの実現を紹介した後,将来のSi同位体工学の役割を議論する.
著者
斉藤 雅也 片山 めぐみ 伊藤 哲夫 吉田 淳一 吉野 聖 酒井 正幸
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.15, no.29, pp.207-210, 2009-02-20 (Released:2009-04-08)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

The old-fashioned orangutan house in Sapporo Maruyama Zoo was renovated with a concept of “environmental enrichment” in 2008 spring. The concept was stretched for not only the orangutan but also visitors and a zookeeper as well. In the outside field for the orangutan, there are soils, many natural plants, and some play equipments such as ropes, beds, seat swings, and ponds. On the other hand, at the observation area for visitors, they can see the movement and the condition of the orangutan at close range through the full-height glazing. In summer solar shading strategies as Sudare and louvers can provide the cool spots for the orangutan, visitors, and a zookeeper as well.
著者
片山 めぐみ 木戸 環希 足利 真宏 朝倉 卓也 河西 賢治 田村 康宗 本間 耕 土佐 貴樹 向井 猛 伊藤 真樹 吉野 聖 伊藤 哲夫
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.17, no.35, pp.289-292, 2011-02-20 (Released:2011-02-18)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

The Hokkaido brown bear house in Sapporo Maruyama Zoo was designed with the concept of “environmental enrichment”. To consider the environmental elements which enrich bear’s behavior ‘Evaluation grid method’ was used to draw wide range of ideas from zoo keepers. In the outside exhibition area all ground is covered by soil and there are a hill, a pond, caves, many natural plants and dead trees for bear’s play. In the two observation spaces visitors can see the bear at close range and hear and smell of the bear through the pipes fixed in the wall. Many characteristic behaviors of the bear and visitors were observed including their communication through the window with a large and thick acrylic resin.
著者
伊藤 直樹 花輪 壽彦 及川 哲郎 山田 陽城 矢部 武士 永井 隆之
出版者
北里大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究課題で我々は、新たな生理的な活性として、OX-Aに海馬神経系前駆細胞の増殖促進作用を介した抗うつ様作用が存在する可能性を初めて示唆した。このことは新たな作用機序を有する抗うつ薬の開発に役立つものと考えられる。またこれまでに、漢方方剤である香蘇散が脳内OX-A発現挙動に対して作用を示した結果が得られていることから、本研究課題で得られた結果は、香蘇散の抗うつ様作用メカニズムの探索に役立つと考えられた。
著者
伊藤 政幸 池島 義昭 白石 忠男 佐藤 隆一 田中 勲 市橋 芳徳
出版者
MATERIALS LIFE SOCIETY, JAPAN
雑誌
マテリアルライフ (ISSN:09153594)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.37-43, 1992-01-25 (Released:2011-04-19)
参考文献数
8
被引用文献数
1

研究用原子炉圧力容器とその本体の上から下へ貫通している実験用の配管との間に3個のシリコーンゴム製のOリングが装着されて13年間使用された.この間にOリングに加えられた諸因子を計算によって求めた結果, 放射線は最も高い位置で3.46kGy, 熱は原子炉運転時には50℃であり, 摺動は比較的少ないことが明らかになった, 同じ使用状態での余寿命を推定するために, 70℃で50kGy/hの線量率で同じ材質のOリングを線量を変えて時間加速照射を行い, 試料の機械的性質の変化を実機試料と比較した.その結果, 実機試料と同程度の劣化を時間加速試験試料に与えるためには前者より一桁以上高い線量が必要なことが判明した.得られた物性値を総合的に検討し, 破断伸びが50%に低下するまで使用可能と判断し, 同じ使用環境での余寿命を26年と推定した.