著者
佐藤 信 大場 俊輝 高橋 康次郎 高木 光良 難波 康之祐 小泉 武夫 鈴木 明治
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.8, pp.643-647, 1978
被引用文献数
1

長期貯蔵清酒の一般成分ならびに熟成に関与する成分の分析を行ない, 次の結果を得た。<BR>1) 熟成に関与する成分の貯蔵年数による変化のパターンはこれまでに報告した結果とほぼ同様であった。<BR>2) DFCYが貯蔵年数11年以上の試料には全く検出されなかった。<BR>3) 貯蔵につれて<I>iso</I>-AmOHが増加し, <I>iso</I>-AmOAcが減少した。<BR>4) 96年長期貯蔵清酒は, 通常の清酒に比べて, アミノ酸, 有機酸組成が大きく異なり, 長期貯蔵により成分が変化したものと推定された。また, Feが極めて多く, Cuが少なかった。さらに, アセトンが多量に検出された。筆者らが設定した清酒の甘辛と濃淡の等高線図上に96年長期貯蔵清酒をプロットしたところ, 濃醇辛口の清酒であった。
著者
小林 江梨子 池下 暁人 孫 尚孝 櫻田 大也 佐藤 信範
出版者
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.141-150, 2019 (Released:2019-09-30)
参考文献数
9

後発医薬品への 「変更不可処方せん」 について調査を行った. 2018年7〜8月の任意の1週間における, 一般社団法人日本保険薬局協会の会員薬局2,667薬局で受けつけた全処方せん945,668枚のうち, 変更不可処方せんは103,378枚 (10.93%) であった. 各薬局における変更不可処方せんの割合は, 5%以下の薬局が46.38%と最も多く, つづいて0%の薬局が17.51%であった. 各薬局における変更不可処方せんの割合の平均値は10.22%であるが, 中央値は2.74%であり, 半数以上の薬局で, 変更不可処方せんの割合が2〜3%程度である一方で, 変更不可処方せんの割合の大きい薬局も存在する等, 薬局間でばらつきが大きいことが示された. 九州・沖縄地方では, 中央値が0.70%で最も小さく, 変更不可処方せんの割合が5%以下の薬局が, 75%以上を占めていた. 北海道地方では, 平均値が12.9%で最も大きく, 変更不可処方せんの割合が5%以下の薬局の割合は, 最も少なく, 61.5%に過ぎなかった. 平均値は地域によって異なっており, 北海道地方, 中部地方, 近畿地方, 四国地方で10%以上となっていた. 後発医薬品へ変更可能な処方せんにおいて, 後発医薬品へ変更しない主な理由は, 94.94%の薬局が指摘した “患者の意向” であった. そのほかの具体的な理由 (記述式) のうち, 最も多かったのは, 処方元からの口頭などによる指示であった. 過半数の薬局において変更不可処方せんの割合が小さい一方で, 変更不可処方せんの割合が大きい薬局も存在することから, このような薬局に焦点を当てた政策も必要である. 今後は, さまざまな特性の薬局を含めた調査が必要である.
著者
沖森卓也 佐藤信著
出版者
おうふう
巻号頁・発行日
1994
著者
木下 一雄 中村 高良 中村 香織 佐藤 信一 安保 雅博 宮野 佐年
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.33 Suppl. No.2 (第41回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0734, 2006 (Released:2006-04-29)

【はじめに】臨床で膝立ち位は股関節周囲筋の訓練に多用されている。しかし、我々が渉猟した限り先行研究ではその有効性を報告したものはない。今回、我々は膝立ち位の筋活動の特性を明確にし、股関節周囲筋の有効な訓練方法を見出すため、安静膝立ち位における体幹筋と大殿筋との筋活動の関係に着目し研究を行った。尚、本研究は本学倫理委員会の承認を得ている。【方法】対象は下肢、体幹に既往のない健常者30名(男性12名、女性18名、平均年齢23.73±2.63歳)。測定姿勢は安楽な膝立ち位で両足部間を肩幅・両上肢下垂位・足関節底屈位・股関節回旋中間位とした。測定中は前方の目標点を注視し、20秒間の保持を指示した。被検筋は、脊柱起立筋、腹直筋、大殿筋、中殿筋、大腿直筋、半腱様筋とし、日本光電社製の筋電図機器を使用し、sampling周波数1kHzにて筋積分値を求め、安定した3秒間の3標本を抽出し平均値を算出した。その上で各筋5秒間の最大随意収縮時の筋電図を2回測定し、各回の中心3秒間を抽出し平均を求め、膝立ち位の各筋の相対的IEMG(%IEMG)を算出した。比較検討は脊柱起立筋と腹直筋の%IEMGの比率(脊柱起立筋%IEMG/腹直筋%IEMG)を体幹筋活動比とし以下の3群に任意に分類して行った。体幹筋活動比が0~1未満の比較的に腹直筋の筋活動が優位な群(N=14以下;腹筋・協調群)、体幹筋活動比が1~2.2未満の比較的に脊柱起立筋の筋活動が優位な群(N=9以下;背筋・協調群)、体幹筋活動比が2.2以上で脊柱起立筋の筋活動が特に優位な群(N=7以下;背筋・優位群)とし、3群間の大殿筋の%IEMGを比較した。統計処理は一元配置分散分析を用いた。【結果及び考察】3群間において腹筋・協調群、背筋・優位群、背筋・協調群の順で大殿筋の%IEMGは高い傾向を示した。脊柱起立筋、大殿筋は身体重心の前方制動をする。腹筋・協調群は脊柱起立筋の筋活動を抑えることで同じ前方制動筋の大殿筋の活動が高まったと考える。一方、筋活動様式から背筋・優位群は脊柱起立筋の過度な筋活動で体幹を制御し、背筋・協調群は体幹筋の同時収縮で体幹を固定しているため、大殿筋の筋活動が減じたと考える。したがって、主に腹直筋を働かせた体幹の姿勢制御を誘導することが大殿筋の筋活動有効であると示唆されるが、身体重心を後方化し過度に腹直筋を働かせ姿勢固定する場合もあり、姿勢と重心位置の評価を含めて筋活動の特性を検討が必要である。【まとめ】安静膝立ち位の体幹筋活動比と大殿筋の筋活動の関係を検討した。腹筋・協調群において大殿筋の筋活動が高い傾向を示した。よって、大殿筋の筋活動を高めるには主に腹直筋を働かせた体幹筋の協調性を誘導することが有効であると示唆された。今後、姿勢と重心位置の評価を加えた測定方法の再検討が課題である。
著者
川久保 嘉昭 竹井 謙之 泉 光輔 山科 俊平 今 一義 榎本 信行 鈴木 聡子 池嶋 健一 大久保 裕直 佐藤 信紘
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.73-81, 2007-03-31
参考文献数
27

目的: 肝星細胞は肝障害が継続すると筋線維芽細胞様細胞に形質転換し,コラーゲンをはじめ,細胞外マトリクスを過剰産生し,肝線維化機序の中心的な役割を果たす.このため,活性化した星細胞に細胞死を誘導することができれば,肝線維化抑制につながると期待される.グリオトキシンは活性化した星細胞にアポトーシスを引き起こすことが知られているが,その分子機序は明らかではない.一方,inverse genomicsの手法は,ランダムな切断配列をもつリボザイムライブラリーを導入し,細胞の表現型・性質を変化させる刺激を与えた際,変化が起こらなかった細胞からリボザイムを単離し,その塩基配列を知ることで表現型変化に関わる機能遺伝子を同定することが可能である.われわれはこの手法を用いてグリオトキシンによる星細胞のアポトーシスに関わる遺伝子の探索を行った.対象・方法: 株化星細胞であるHSC-T6にリボザイムライブラリーを搭載したプラスミドをトランスフェクションし,48時間後にグリオトキシン(1.5μM)を培養液に添加して24時間培養後,生存細胞からプラスミドを回収した.このグリオトキシンによるセレクションを3回繰り返した後にリボザイムを単離してシークエンス解析を行い,その配列情報をもとにアポトーシス関連遺伝子の検索をデータベース上にて行った.結果: われわれは20の星細胞アポトーシスに関わる候補遺伝子の配列を得た.その中の1配列は,カスパーゼ7に相補性を有していた.同配列を持つリボザイムをHSC-T6に導入したところ細胞はグリオトキシンによるアポトーシスの誘導に抵抗性を示した.結論: 以上の結果によりグリオトキシンによるアポトーシスの誘導にはカスパーゼ7が関与していることが示唆された.またinverse genomicsによるアプローチは,肝星細胞のアポトーシスに関わる機能遺伝子の探索に有用であることが示唆された.
著者
上山 泰史 佐藤 信之助 中島 皐介
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.435-443, 1992-01-31

ヨーロッパ大陸中南部,北アフリカ及び西アジア地域のトールフェスク自生集団及び品種25点を比較3品種(ヤマナミ,ホクリョウ,Fawn)とともに特性評価を行った。ヨーロッパ大陸の自生集団は,主として低標高地自生の早生5系統と高標高地白生の極晩生7系統に区分された。北アフリカ及び西アジアの自生集団及びこれらに由来する13品種・系統は,早生及び中生で,その多くは稈長及び穂長が大であった。季節生産性関連15形質に基づいて主成分分析を行ったところ,第1主成分は生長の盛んな時期,第2主成分は年間の生産力.第3主成分は生育初期における夏季及び秋季の生長と後期におけるそれとの相互関係を反映していると考えられた。北アフリカ及び西アジアの品種・系統は地中海型に属する群で,生長の盛んな時期が低温・短日条件である晩秋から春季に至る期間であり,一般的に夏季の生長が劣った。地中海型は,第2及び第3主成分の分布から,MI群-MIII群に分けられた。ヨーロッパ中南部の系統及び比較3品種は,春季から秋季に至る期間を主たる生長の時期とし,第1-3主成分によってEI及びEIIに分けられた。EI群は出穂性及び季節生産性においてヤマナミ及びFawnと類似し,九州農試の環境条件において最も適応性が高いと考えられた。また,北アフリカ及び西アジアの自生集団及びこれらに由来する品種・系統は,冠さび病抵抗性が極めて優れていた。
著者
高橋 昌也 新井 克明 本間 真人 鈴木 勝 佐藤 信一 幸田 幸直
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.172-175, 2002-04-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

To investigate the description of the expiration date and manufacturing number on the drug packages, “pillow” packages and “heat-seal” packages, the questionnairing was carried out to pharmaceutical companies. Fifty-six drugs consisting of three hundred thirty-seven items, with sales of over 10 billion yen in 1998, were investigated at the corresponding 26 companies. The recovery rate of the questionnaire from the company was 100%, and the answer for all questions was also perfect. Three hundred fourteen items (93%) have had description regarding the manufacturing number and/or the expiration date on the heat-sealed packages. The manufacturing number took precedence over the expiration date. Of 269 pillow packages, 69 items (26%) have had description of manufacturing number and/or expiration date on the pillow package. There were 41 products (12%) that the company did not guarantee an expiration date being described on the box container when the packages were taken out from the box container.As a result, the description of the manufacturing number and expiration date on the packages, “pillow” and “heat-seal”, is still not complete even though the companies guarantee the expiration date when the drugs were stored with these packages. Since the information of the expiration date is necessary for the appropriate management of tablet and capsule products, it is required to describe manufacturing number and expiration date on every drug package including “pillow” and “heat-seal” packages.
著者
佐藤信淵
出版者
巻号頁・発行日
vol.[8],

1 0 0 0 古代史講義

著者
佐藤信編
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
2019
著者
辻 聡美 佐藤 信夫 矢野 和男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.1109-1116, 2017-12-05 (Released:2017-12-05)
参考文献数
18
被引用文献数
1

Companies require new human resource management approach which brings out each worker's strength. In this paper we propose integrated approach for “measurement based management” which based on statistical analysis of body motion data by wearable sensors of workers. Feature of the proposed approach is including a process that workers interpret the result by themselves and encouraging change of behavior at work. The result of applying the proposed method for actual organization, it is confirmed that workers successfully obtained their interpretation, consensus formation and validation of work measures. This confirmed that the proposed method is effective for office workers to improve their work style proactively and continuously.
著者
小林 憲弘 鈴木 俊也 小杉 有希 菱木 麻佑 加登 優樹 金田 智 植田 紘行 河相 暢幸 北本 靖子 土屋 かおり 木村 慎一 古川 浩司 岩間 紀知 中村 弘揮 粕谷 智浩 堀池 秀樹 京野 完 髙原 玲華 馬場 紀幸 佐藤 信武 久保田 領志 五十嵐 良明
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.211-224, 2016 (Released:2016-11-10)
参考文献数
23
被引用文献数
7

水道水中のホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドを迅速・簡便に分析するために, DNPHで誘導体化した試料をLC/UVあるいはLC/MS/MSにより測定する方法を検討した。検討の結果, 水道水に塩化アンモニウムを加えて残留塩素を除去した後, リン酸とDNPHを加えて誘導体化した試料を測定した。いずれの測定機器を用いた場合も両誘導体のピークは短時間で良好に分離し, ホルムアルデヒドの基準値の1/10の濃度 (0.008 mg L-1) まで高精度に分析できた。さらに, 本研究で確立した分析法が全国の水道水質検査に適用できるかどうかを検証するために, 15機関において水道水を用いた添加回収試験を行った結果, いずれの測定機器を用いた場合も両物質について「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」の真度, 併行精度および室内精度の目標を満たした。以上のことから, 本分析法は水道水の標準検査法として利用可能と考えられる。
著者
原田 康 垣内 祥宏 武田 光志 佐藤 信一 馬場 泰行 幸田 幸直
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.399-406, 1999-08-10 (Released:2011-08-11)
参考文献数
10

Recently, automatic tablet counting and packaging machines have come to be widely used for the one-dose packaging of tablets and capsules. However, coloration, i.e. changes in color, of such tablets repackaged by one-dose packaging machins for dispensing has been frequently observed in several kinds of tablets due to the light, humidity and temperature in the room. In this report, the changes observed over time in the controlled-release mesalazine product, Pentasa® tablets, repackaged with polyethylene-laminated cellophane and glassine films for the one-dose packaging was studied.The repackaged tablets changed color within a week at room conditions (22-25°C, 50-70% RH) under a 350 lux fluorescent white-1 amp ex posure for 12 h per day or in darkness. However, no coloration was observed for at least four weeks in a refrigerator (4°C, 20% RH) in dark ness. The weight of the repackaged tablets increased by about 1% at room conditions within a week, while no such weight increase in the tablets was observed while the tablets were kept in a refrigerator. No changes in the amounts of mesalazine and its degradates, gentigic acid and p-aminophenol, in the tablets were observed and the dissolution properties of mesalazine from the tablets also remained unchanged during the experimental period.Based on these findings, we conclude that the one-dose packaging of Pentasa® tablets is not a suitable procedure since it results in the absorption of moisture and changes in color.
著者
佐藤信淵
出版者
巻号頁・発行日
vol.[10],