著者
佐藤 健一
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.96, no.3, pp.220-232, 2013-03-01
参考文献数
63

インターネットのトラヒック量が増加するとともに,ハイパージャイアントコンテンツホルダの出現により,ネットワークのトラヒックの流れが大きく変わりつつある.一方,半導体の性能の進展速度が低下するとともに,消費電力のボトルネックが顕在化しつつある.将来の大容量トラヒックを扱うためには,スループット当りの消費電力が極めて小さい光ルーチング技術の重要性が増加する.しかしながら光の特性を最大限に生かしたネットワークの実現にはノード技術の革新が必要である.今後の光ネットワーク技術の開発方向を議論する.Relentless Internet traffic increase and the recent advent of hyper giant content holders are changing traditional Internet paradigm. Limitation of silicon-based technologies is becoming more and more tangible, which stems from ever increasing LSI power dissipation. Exploiting optical technologies is the way to resolve the problems, however, their introduction remains limited. The barriers mostly exist in the node technologies. The next steps to proceed in removing them are presented with some state-of-the-art technical development.
著者
柴岡 晶 石黒 輝 大館 佳奈 佐藤 健二 渡部 哲平
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

Ⅰ.はじめに<br>&nbsp;近年、高齢者や身体に障害を持つ人々が障壁を感じることなく生活できるような、バリアフリーなまちづくり整備がいっそう求められている。 こうした社会的背景の中で、バリアフリー設備の実用性や効果を評価し、その課題を見出す研究が行われている。また、情報通信技術の発達により、調査で得られたデータをある一定の基準をもとに数値化し、比較分析を行ったり、得られたデータを地図上に表現したりすることで、より視覚的にわかりやすく分析し提示することも可能となっている。本研究ではこのような定量的かつ地理学的な分析手法を用いて、①バリアのデータベース化及びそれに基づく現状分析、②それらのバリアの情報を活用し、GoogleMapsによるバリアの可視化及びGoogleEarthでの立体的表示を用いて、あらゆる対象者にとって有用性の高いマップを作成すること、の2点を目的とする。<br>Ⅱ.対象地域と研究手法<br> JR飯田橋駅を中心に、近隣に位置するJR水道橋駅、地下鉄神楽坂駅、牛込神楽坂駅、九段下駅に及ぶ範囲である半径800m圏内を調査区域と設定し、その中の道路及びその歩道を調査対象としている。 調査にあたっては、まず対象となる道路を、交差点を目安に分割し、調査ブロックを設定した。次に、計測と目視による実測調査と白杖や車いすを使用した体験調査を主体としたフィールドワークを行い、調査ブロックごとにバリアやバリアフリー整備状況を調査してバリアの可視化の基礎となる調査データを蓄積させていった。 これらのフィールドワークによって得られたデータは、定量評価基準によってブロックやバリアの項目ごとに点数化するとともに、バリアの属性によって細分化した。これらのデータから、実測調査、白杖調査、車いす調査の3つの調査に基づくバリアマップをそれぞれ作成し、バリアの分布を地図化して分析を行った。 これらの調査や分析によって、調査区域の道路及びその歩道が、車いす利用者や視覚障がいを持つ人にも通行しやすいものであるかを評価し、加えて自治体ごとに交通バリアフリーへの取り組みの差異について、詳細や存在する原因について考察した。<br>Ⅲ.データベース化とバリアの可視化<br> 本研究においては、各ブロックにおける項目ごとの評価点数のほかに、実際の測定値、沿線の特徴や駅からの距離などのファクター、点字ブロックや自転車専用レーンなどの整備状況、そして実測調査、白杖体験調査、車いす体験調査それぞれのバリアの地点数という、計56項目のデータを、全87ブロックにおいて収集した。これをもとに、「何が」「どこで」「誰に対して」バリアなのかを明確にしつつ、多角的な分析を行った。<br>Ⅳ.バリアマップの作製とその有用性<br> 収集したバリアの情報は、GoogleMapsやGoogleEarthを用いてマップ化した。インターネットに接続しているPCやスマートフォンから利用できるバリアマップで、ただバリアをマッピングするだけでなく、現地のバリアの具体的な状況や写真をプロットしたバリアそれぞれに紐づけることで、そのバリアの特徴をわかりやすく表現した。
著者
水越 直子 佐藤 健二
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.1166-1171, 1985 (Released:2010-06-04)
参考文献数
16
被引用文献数
1

大阪大学医学部附属病院皮膚科外来初診患者台帳と外来カルテをもとに, ステロイド皮膚炎とステロイド座瘡について昭和55年から59年まで経時的に調べた。両疾患の合計患者数は順に30, 26, 31, 30, 45人であり, 近年両疾患が減少しているとは言えず, 逆に, 昭和59年ではその前4年間の約1.5倍であった。原因薬剤として, 最近新たに発売された外用剤による発症の比率が増加傾向にあった。これらのことは副腎皮質ステロイドホルモン含有外用剤による副作用を減少させる対策を立てる必要のあることを示唆しており我々は一つの提案を行った。対照として調べた尋常性座瘡の有病年令は50才代に及んでいた。
著者
山路 昭 藤井 康子 奥田 陽子 青野 真知子 佐藤 健太郎 千葉 幹夫 平岡 栄一
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.7-11, 1978 (Released:2011-08-11)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

Photodegradation of vitamin K1 and K2 injections during preservation and in intravenous admixtures was investigated by high-pressure liquid chromatography. When exposed to fluorescent light (500 lux), 50% of commercial product (10mg) of vitamin K1 decomposed in about 15 days, compared with about 10 days for the 50% decomposition of vitamin K2 product. In the intravenous admixtures for drip infusion, the residual rate after sunlight irradiation (2, 000 lux) for 3 hours was 43-63% for K1 and 31-44% for K2. Therefore, intravenous admixtures containing theselight-unstable injections require shading during drip infusion. In Osaka University Hospital, the light-resistant covers of containers for injections are used for this purpose.
著者
佐藤 裕哉 佐藤 健一 原 憲行 布施 博之 冨田 哲治 原田 結花 大瀧 慈
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100085, 2016 (Released:2016-04-08)

原爆被爆による放射線の人体へのリスクは,直接被爆のみでは十分に説明できず,間接被爆も考慮に入れる必要性がある(冨田ほか 2012).間接被爆による健康影響に関する研究としては,広島原爆において入市日の差を取り上げたものがあり(大谷ほか 2012),8月6日から8日にかけての入市者は9日以降の入市者よりもガンによる死亡リスクが高いことが示されている.しかしながら,移動経路の長さや通過した場所は考慮されていない.これらの差異によって放射線曝露の状況と健康への影響は異なると考えられるため,地理学的な研究が必要とされる.そこで,佐藤ほか(2014)では地理情報システムを用いて入市被爆者の移動経路の解析を行った. 次の段階として,本研究では移動経路の差異に注目し広島原爆入市被爆者の放射線による影響の評価を行う.具体的には,総移動距離や移動経路のうち爆心地からの最短距離と死因との関係について分析する.<BR>入市被爆者のデータについては1973~74年に広島市・広島県が実施した「被爆者とその家族の調査」(家族調査)を用いた.この調査では入市被爆者へ移動経路などが質問されており,42,355人が回答している.この調査票から入市日と移動経路,入市した目的などについてデータ化した.次に,「米軍撮影空中写真(1945年7月25日撮影)」を用いて被爆当時の道路網のデータを作成した.また,「米軍撮影空中写真(1945年8月11日撮影)」や被爆証言や市史,新聞記事などを用いて通行不可地点(バリア)のデータを作成した.移動経路(経由地)は1945(昭和20)年の町丁目の重心座標とした.家族調査では,移動経路を当時の町名で記入するように求めているからである.これらのデータをもとにArcGIS Network Analystのネットワーク解析で各人の移動経路を描画し,総移動距離,移動経路のうち爆心地からの最短距離,を計算した.なお,最短距離の計算には,ArcGISの空間結合(Spatial Join)ツールを用いた.そして,その計算結果をもとに,広島大学原爆放射線医科学研究所が管理する「広島原爆被爆者データベース(ABS)」と照合し,各人の移動距離と死因について分析した.死因は「悪性新生物」,「その他」,「未記入」で3分類し分析した.白血病は,放射線障害の代表例であるが,1例のみであったため本研究では「その他」に含めた.<BR>被爆時年齢と総移動距離をみると,性差や年齢差はみられない.5歳以下で10km以上の移動をしているものがみられたが,これは親に背負われて移動したものと考えられる.アンケートの欄外にそのように記載しているものもいた. 被爆時年齢と爆心地からの最短距離をみても,性差,年齢差はみられない.半数以上が残留放射線のリスクが高いと考えられる爆心地から500m以内に立ち入っている.佐藤ほか(2014)で指摘したが,曝露状況に関する詳細な情報(爆心地の情報や残留放射線の情報)がなかったからだと推察される.なお,2km以上が1人みられるが,これは各経由地を最短距離で描画したことの弊害であろう. 総移動距離が長く,最短距離が近いほど悪性新生物が死因となっている場合が多い.特に,最短距離に着目してみると,爆心地から500m以内に多い傾向がみられる.ただし,正確な評価のためには,今後,データ数を増やし,入市者の被爆時年齢や追跡期間の長さ(到達年齢)との関係についての多変量解析を適用した定量的評価が必要であろう. 一方で,爆心地付近での滞在時間についても放射線の暴露状況を考える際には重要だが,データがないため分析できていない.また,入力されている地名が大雑把な場合は移動経路が正確にはならず移動距離の算出精度も落ちる,など問題点も多い.今後は,証言などを用いるなどデータを補いながら実相解明を目指して行くことが重要である.
著者
佐藤 健一
出版者
東京理科大学
雑誌
理学専攻科雑誌 (ISSN:02864487)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, 1998-04-26
著者
坂本 英俊 佐藤 健介 樋渡 哲也 山口 敏彦
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2006, no.1, pp.477-478, 2006-09-15

The bullet-firing test was done in the different velocity and collision angle of the bullet. The effect of its velocity and angle on the deformation shape after firing was discussed by comparison with experiment and simulation. The velocity of the bullet was chosen in several kinds of speed ranges at 80m/s-250m/s. As for the angle of incidence with the collision object, four kinds of angles 90°(head-on collision), 45°, 30°, and 60°were set.
著者
安岡 広志 佐藤 健 塩地 成香 中島 みずき 井川 正治
出版者
人間-生活環境系会議
雑誌
人間-生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.253-254, 2014

近年,ソーシャルメディアの進展やスマートフォンの急速な普及により,利便性が向上する一方で,ネットの長時間利用により実生活に悪影響が出る,いわゆる「ネット依存」と呼ばれる事例が一部で問題となっている。本調査研究では,東京情報大学のオンラインアンケートサーバーを用いて,各教育機関の端末室等で全体説明を行いない,14歳から20歳代前半の若者,1089名(男542、女547)の有効回答を得た。インターネットとスマートフォン,フィチャーフォンを中心とした情報環境の利用実態とヤング基準によるネット依存傾向を判定した結果,被験者全体の56.2%に,中程度以上のネット依存傾向があることが明らかとなった。性別では,男性52.2%,女性60.2%がネット依存傾向にあり,女性が多い傾向であった。さらに,学生別では高校生の51.9%,大学生,大学院生の59.8%がネット依存傾向であることが明らかとなり,特に大学1年生、2年生において高いネット依存傾向にあった。
著者
植田 健太 小板 隆浩 佐藤健哉
雑誌
情報処理学会研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.116(2008-EMB-010), pp.51-57, 2008-11-20

近年ネットワークに対応した機器が増加しており,ネットワークに対応した機器を操作する研究や,ネットワークインタフェースを持たない機器をネットワークに対応させる研究などが行われている.今後,様々な機器や Web サービスが連携し,動作する環境が望まれる.また,ユーザにとっては, Web サービスや機器を自由に組み合わせることが望まれる.しかし,現在,様々な技術仕様が存在するため,機器を統一したインタフェースで連携させることは難しい.本論文では機器と Web サービスとの連携を考慮し,REST アーキテクチャに従った機器連携手法を設計する.そして,この設計に従った Web インタフェースを用いることで,ネットワークインタフェースを持たない機器,ネットワークに対応した機器,インターネット上に公開されている Web サービスそれぞれの技術仕様が互いに連携できる手法を提案し,その有用性を議論する.
著者
横光 健吾 金井 嘉宏 松木 修平 平井 浩人 飯塚 智規 若狭 功未大 赤塚 智明 佐藤 健二 坂野 雄二
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.86.14321, (Released:2015-09-15)
参考文献数
23
被引用文献数
4

This study explores the psychological effects that Japanese people experience when consuming their “Shikohin”, such as alcohol, tea, coffee, and tobacco. We conducted a cross-sectional study among 542 people, from 20-to 69-year-old, who regularly consumed any one of “Shikohin” in Tokyo, Kanagawa, Saitama, and Chiba. The participants responded to an anonymous questionnaire concerning the consumption patterns of their “Shikohin” and the psychological effects that they experienced in taking in their “Shikohin”. Results obtained using the K-J methods showed three common psychological effects in each “Shikohin”. These effects included an increase in relaxation response, the promotion of social relationships, and an increase in positive mood. Our findings suggest that Japanese people may get some common effects through consumption of different “Shikohin”.