著者
横光 健吾 金井 嘉宏 佐藤 健二 杣取 恵太 坂野 雄二
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
pp.28.1.7, (Released:2019-06-07)
参考文献数
20

The purpose of this cross-sectional study was to examine the relationship between happiness, satisfaction, and the psychological effects of consuming “shikohin” at social events on psychological health. Five hundred and thirty-two participants (270 men, 262 women; mean age=44.91 years, SD=13.81 years) from a community sample in Tokyo, Kanagawa, Saitama, and Chiba completed a set of questionnaires and the data were analyzed. The results of partial correlation analyses showed that when people experienced positive and negative social life events, the psychological effects of consuming “shikohin” showed a weak but positive correlation with happiness and satisfaction.
著者
木村 努 佐藤 健 酒井 崇 本田 宗央 高見澤 一裕 岡田 邦宏 小島 淳一
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集 第38回地盤工学研究発表会
巻号頁・発行日
pp.2319-2320, 2003-03-05 (Released:2005-06-15)

土壌汚染対策法の施行により、土木建設を行うためには土壌汚染対策は重要である。重金属による汚染土壌の対策として、浄化や封じ込めが行われてきた。浄化は、二次汚染物の発生や浄化のための費用が高くなるなどの問題点がある。さらに、土壌汚染対策を市民と合意し行うためには、それらの問題の解決が重要である。そこで、本研究では、環境への負荷が少なく、比較的コストのかからない植物を利用した浄化(Phyoremediation)に注目し、鉛汚染土壌への適応を目的とする。本論文では、植物による鉛汚染土壌の浄化機能についてのラボ実験の結果および射撃場跡地の鉛汚染土壌の分析より植物による浄化の現地適応の可能性について報告する。
著者
中尾 佳行 地村 彰之 佐藤 健一 大野 英志
出版者
福山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

話法の研究は、近代の小説が中心的に行われ、その発達過程の調査は少ない。中世の韻文は殆ど扱われず、特に意味論では、Fludernik (1993, 1996)やMoore (2015)により部分的な検証がある程度で、チョーサーでの体系立てた調査は殆どなされていない。話法の設定の切り替えは、多くの場合その言語の意味を変容させ、話法は本質的に意味論の問題である。本研究では、話法を意味付けるタグを精緻化し、そのタグを多様な社会層の巡礼者が話をし、話法の多様性が見られる『カンタベリー物語』、これまでの研究で作成した電子化された4テクスト、Hg, El写本及び刊本に付加し、話法の意味論コーパスを構築する。
著者
垂髪 祐樹 佐藤 健太
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.178-181, 2018 (Released:2018-03-28)
参考文献数
15
被引用文献数
1

症例は32歳男性.16歳から数秒持続する左眼窩部から側頭部に刺し込むような軽度の痛みが間欠的に生じる一次性穿刺様頭痛の既往があった.32歳時,ムンプス髄膜炎に罹患し入院した.入院2日目に充血,流涙を伴う刺し込まれる耐えがたい痛みが左眼窩部から側頭部にかけて出現した.痛みの持続時間は数秒程度で,間欠期も数秒から1分程度と短かった.三叉神経・自律神経性頭痛を疑いnon-steroidal anti-inflammatory drugs(NSAIDs),酸素投与,スマトリプタンと投与したが改善なく,リドカイン点滴持続静注を開始後にすみやかに改善したため,short lasting unilateral neuroralgiform headache attack with conjunctival injection and tearing(SUNCT)と診断した.一次穿刺様頭痛を既往に持つ患者がムンプス髄膜炎を契機にSUNCTに罹患した貴重な症例である.
著者
森田 健太郎 長田 剛典 佐藤 健哉
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.866-871, 2016-07-06

スマートフォンやタブレットが普及するにつれ,近年では拡張現実 (Augmented Reality : AR) の技術を使用したアプリケーションが増加傾向にある.スマートフォンに付随するカメラを利用した AR アプリケーションや,スマートグラス等のウェアラブルデバイスを用いて AR 技術を活用するものも開発されてきている.主な利用例としては,目的地までのナビゲーションシステム,AR マーカーを利用した観光地や施設の説明,スマートグラスを利用し,ディスプレイに必要な情報を表示させることで,医療現場や工場現場においての作業のサポート等が挙げられる.しかしながら,現在の AR デバイス,特にスマートグラスに関しては情報を表示するものという側面が強く,表示された情報に対しての操作に関しては未だ確立された手法は存在しない.そこで本研究では,指に赤外線 Light Emitting diode (LED) を装着し,これをスマートグラスに装着した Complementary Metal Oxide Semiconductor (CMOS) センサがトラッキングすることで指動作を認識し,スマートグラス上の情報を操作するシステムを実装することで,既存手法における問題点の解決を図る.
著者
佐藤 健一 冨田 哲治 大谷 敬子 佐藤 裕哉 原 憲行 丸山 博文 川上 秀史 田代 聡 星 正治 大瀧 慈
出版者
長崎大学
雑誌
長崎医学会雑誌 (ISSN:03693228)
巻号頁・発行日
vol.87, pp.186-190, 2012-09

平成20年度に広島県・市が主体となり黒い雨を含む原爆被爆体験による心身への健康影響や黒い雨の体験状況に関するアンケート調査が行われ,平成22年に「原子爆弾被爆地域の拡大に関する要望書」が厚生労働省に提出された.しかしながら,「黒い雨」そのものを危険因子として死亡危険度を評価した疫学的研究は未だない状況である. 一方で,黒い雨を含む放射性降下物などによる間接被爆あるいは内部被爆の影響を評価する試みとして,被爆時所在地の位置情報を用いた死亡危険度の評価が考えられる.
著者
梶 龍兒 佐藤 健太 佐光 亘 後藤 恵
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.844-847, 2008 (Released:2009-01-15)
参考文献数
9

Diagnosis of dystonia is not difficult by recognizing the pattern of clinical presentation. Dopa-responsive dystonia (DRD) and Wilson disease are important in differential diagnosis because of their specific treatment. The most common are the focal dystonias, including blepharospasm and spasmodic torticollis. Dystonia comprises mobile involuntary movements and abnormal postures, the latter is better described as hypokinetic disorder. The pathogenesis of dystonia is now being clarified, and includes abnormal neuroplasticity caused by the relative excess of dopamine in the matrix compartment of the striatum, the possible primary lesion being the striosome. In a dopa-responsive dystonia model, dopaminergic projection is more deficient to the striosome than to the matrix, which could produce imbalance between the direct versus. indirect pathway activities. The treatment options include trihexyphenidyl, minor tranquilizers, botulinum toxin injection, and deep brain stimulation.
著者
柳原 敏昭 七海 雅人 狭川 真一 入間田 宣夫 菅野 文夫 堀 裕 山口 博之 誉田 慶信 佐藤 健治 齊藤 利男 飯村 均 乾 哲也 井上 雅孝 及川 真紀 岡 陽一郎 菅野 成寛 鈴木 弘太 長岡 龍作 奈良 智法 畠山 篤雄 羽柴 直人 若松 啓文
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本科研がめざしたのは、歴史資料の再検討による、平泉研究の新たな展開のための基盤整備である。研究目的に即し、文献・考古・石造物の三班に分かれて研究を遂行した。文献班は、中尊寺文書を中心とする同寺所蔵中世史料の悉皆的な調査を実施し、多くの新知見を得た。また、平泉関係の文献史料を集成した。考古班は、経塚を中心とする12世紀代の遺跡の発掘調査を行い、日本最北端の経塚を確認するなどの成果を上げた。また、平泉に関連する北海道・東北地方の遺跡の集成を行った。石造物班は、平泉とその周辺の石造物を調査、資料化し、主要なものについて報告書に掲載した。結果、平泉研究に新しい面を開くことができた。
著者
大澤 博隆 佐藤 健
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-184, no.6, pp.1-4, 2016-07-29

本研究では,不完全情報ゲームであり,正体隠匿型ゲームに分類されるコミュニケーションゲーム人狼を用い,人狼ゲームの最小系である 3 人人狼を考え,どのような戦略がありうるか検討した.検討のため,各プレイヤーの発言を可能世界の合成として記述するとともに,各プレイヤーのルールを記述するための言語を開発し,総当りで戦略の検討を行った.検討の結果,直感に反し,占い師が積極的に嘘をついた場合でも,村が勝利する場合のあることが判明した.
著者
内川 英興 吉田 伸 古川 孝之 佐藤 健史 鈴木 裕
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第16回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.85-90, 2019 (Released:2019-06-14)

独自の特許価値評価手法によるツールを用い、各種業界の企業について特許力を判断し、その結果を応用した例について述べる。この種の検討はいわゆるIPランドスケープ(経営に資する知財活動)として注目を集めている。特許価値評価をベースに、対象企業の特許力を業界全体での位置付けや競合他社と比較する。本報告では、特許庁から公表されている書誌事項からの価値評価データに対し、統計学における中心極限定理を用いて価値偏差値の正規分布化処理を行って客観性を向上させたデータを得ている。この手法ではこれまでの価値評価システムとは異なり、相対比較や価値の合算による総合力の見積もりなどを公平に行える。得られた特許価値データを活用し、対象とする企業の業界における特許力評価に経営情報を付加して経済性を関連付けた。さらには企業のM&A、アライアンス等を仮想し、検討時の一指標とする例等を検討したので紹介する。
著者
佐藤 健司 重村 泰毅
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究により新規の線維芽細胞増殖促進効果のある食事由来コラーゲンペプチドHyp-Glyを見いだすことができた。さらにマウス皮膚より遊走してきた線維芽細胞は、ペプチドトランスポーターPEPT-1,2を発現しているが、継代により急激にその発現が減少することを見いだした。これらの知見は初代培養線維芽細胞が継代細胞よりもコラーゲンペプチドの細胞増殖促進活性を受けやすいこととの関係が示唆される。
著者
中塚 秀輝 佐藤 健治
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.836-846, 2008-09-12 (Released:2008-10-17)
参考文献数
26

ロクロニウムは効果発現が速いことを特徴とするステロイド系の中時間作用性筋弛緩薬であり, 筋弛緩効果からの回復を考えるときには, 揮発性吸入麻酔薬など筋弛緩薬の効果を増強する因子の影響を考慮する必要がある. 抗コリンエステラーゼ薬により筋弛緩作用の拮抗が可能であるが, 筋弛緩からの必要十分な回復の判断は難しく, 拮抗薬の投与時期とその副作用には注意が必要であり, 筋弛緩モニターによる管理を要する. スガマデクスはロクロニウムを直接包接することで筋弛緩作用を拮抗する直接的筋弛緩拮抗薬である. 臨床試験では深い筋弛緩状態からの迅速な拮抗も可能であり, 重篤な副作用もみられていない. 臨床使用可能になれば, 術中・術後の患者の安全性に寄与すると考えられ, 今後の発展が期待される.
著者
佐藤 健二
出版者
日本オーラル・ヒストリー学会
雑誌
日本オーラル・ヒストリー研究 (ISSN:18823033)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.3-18, 2008-10-11 (Released:2018-12-10)

In this essay, I have summarized and systematized my own points of view that had been discussed in my previous papers on sociological methods of life history. Firstly, the orality should be considered as a construct of plural characteristics, specifically "contexts of the present," "indigenous subjectivities," and "socio-historical characteristics of the field." The second point is the positive point of view in regarding "the individual as a field." This viewpoint organizes the grounds for the practice of fieldworks and monographic approaches. The third point is the positioning of the appropriate character of the sociological research, construct as compared with the criminal investigation by a police detective or the counseling by a social worker. The objective maintenance of "an appropriate distance" between the interviewer and the interviewee is essential for the achievement of calm and realistic understandings. In conclusion, I have proposed the new idea of "society as a relational-database," which corroborates the viewpoint of "the individual as a field."
著者
南 宏典 佐藤 健二 乾 重樹 前田 知子 田口 博康
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.440-447, 1996

12歳以上のアトピー性皮膚炎患者でステロイド外用剤を中止したいと希望した28例と, すでにステロイド外用剤を中止してそれ以外の外用剤を用いているが皮疹が軽快しない4例を対象とし, ステロイド外用剤離脱後も紅斑が持続する場合は全外用剤を中止し, 内服, 入浴指導, ガーゼ保護など種々の治療を加えた。ステロイド外用剤を中止すると皮疹は増悪し, 平均7日後に最悪となるが, その後軽快した。さらに全外用剤を中止すると再び増悪して平均5日後に最悪となるが, 以後軽快に向かい平均6週間後に皮疹の面積は中止前の2割程度となった。またこのときの皮膚症状は古典的成人アトピー性皮膚炎に特徴的な乾燥性のものである。外用剤中止と外用以外の種々の治療を行った結果ほぼ全例が外用剤なしですごせるようになったことから, 現在問題とされているいわゆる成人型アトピー性皮膚炎の病変にはステロイドおよびその他の外用剤の影響が含まれていると推測された。