著者
荒井 基晴 前田 一人 佐藤 宏樹 三木 晶子 澤田 康文
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
pp.16-00041, (Released:2016-06-27)
参考文献数
8
被引用文献数
2

We created a draft of new patient information leaflets to ensure patients’ proper use of drugs and to highlight safety issues and improvement plans extracted and proposed by small group discussions (SGD) with pharmacists. A total of 3 SGDs (participants: 15 pharmacists) were conducted with the aim of improving patient information leaflets for oral diabetes drugs. First, the disadvantages and advantages of the current instructions as well as requests for ideal patient information leaflets were obtained from participants.Conventional patient information leaflets that could be improved were useful to understand drug efficacy, adverse effects, and instructions for daily consumption of medicines, and to encourage patients to re-check drugs at home and inform their family of the measures to be taken in the case of adverse effects from the standpoint of patients. However, some disadvantages arose; for example, the instructions were difficult to read because of small lettering and illustrations and too much text. It was not tailored for individual patients, and descriptions about serious adverse effects caused patients much anxiety. Therefore, we have created a draft of new patient information leaflets with diabetes that are simpler and easier to understand and use concise wording and illustrations that are impactful.
著者
佐藤 明達
出版者
日本天文学会
雑誌
天文月報 (ISSN:03742466)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.37-42, 1965-02
著者
二河 成男 佐藤 雅彦 近藤 憲久 深津 武馬
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.185-194, 2011-09-15 (Released:2012-04-27)
参考文献数
32
被引用文献数
7

日本産コウモリ類に寄生するクモバエ科昆虫97試料を検した.5属11種のコウモリから4属8種のクモバエが得られた.過去の報告と併せて主要宿主を推定したところ,3種のクモバエは単一種のコウモリに,4種のクモバエは同属のコウモリ2種に依存していた.1種のクモバエのみ3属4種のコウモリより得られたが,分子系統解析の結果,これら3属は単系統群となることが判明した.すなわちクモバエ類には一般に種特異的,属特異的もしくは属群特異的な宿主特異性があることが示された.一方,ミトコンドリア遺伝子の塩基配列に基づいたクモバエ類の分子系統樹と宿主コウモリの系統樹を比較したところ,両者の樹形に共分岐パターンはまったく認められなかった.すなわちクモバエ類の進化過程では宿主転換が繰り返し起こってきたことが示唆された.
著者
佐藤 康太
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = The Bulletin of National Institure of Japanese Literature Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.12, pp.35-56, 2016-03-14

本稿は、近年新たに「大学史料編纂室」を設置した立正大学を事例に、年史編纂事業から大学アーカイブズへの発展へ向けた動向について考察するものである。まずアーカイブズ設立前史として、これまで立正大学において行われてきた周年記念事業(大学史編纂)に係る組織の変遷と、その過程で収集された大学史資料の保存管理状況や、現在までの伝来経緯をあきらかにする。つづいて、立正大学における「文書保存要領」などの現行規程類を参考に、今後の資料収集計画(レコードマネージメント)について展望を述べるとともに、その実践へ向けた現状の課題を整理する。また、先行研究に拠りつつ、実際に立正大学史料編纂室が所蔵する資料群に対して、適用可能な編成理論について検討をおこない、その有力な選択肢の一つとして「シリーズ・システム」について触れる。最後に、その実践として、現在計画中の「シリーズ・システム」のイメージを参考とした、リレーショナル・データベースによる目録検索システムの導入についても、その概要の一部を紹介する。なお、本事例における大学史資料の来歴検証の結果として浮き彫りとなった、大学組織内におけるアーカイブズの存在意義やその在り方についても、若干の私見を述べる。The purpose of this paper considers Rissho University which established “university archives” newly in recent years about the trend for the university archives establishment in a case.First of all, it's checked about establishment commemoration business of the past and a change in its organization in Rissho University. And I make it clear about management conditions of the university record collected by the process of the university history compilation. Second, future's view for decision of a record collection plan and the practice and problem are described by making reference to a present regulation of “documentary preservation point” etc. in Rissho University. Next when classifying a university record material group of Rissho University, applicable classifying process theory is considered and “series system” is taken up as one of the strong choices. Finally, The part of the outline is also introduced about introduction of the material catalog search system by the relational database which made the image of “series system” reference that it’s being planned at present.
著者
杉本 洋介 柴田 知己 佐藤 陽彦
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.35-41, 1991

本研究は, 健常者における手指触覚によるアルファベット文字およびドット数の知覚に, 左右差があるかどうか調べることを目的とした. 被験者は, 利き手調査票によって分けられた80人の完全な右手利きの男性と, それ以外の10人の男性であった. 刺激は, 能動的な手指動作によって左右いずれかの人さし指に与えられ, 被験者は感じたアルファベット文字あるいはドットの数を口頭で答えるように指示された. 実験の結果, 完全な右手利きのグループでは有意に左手の成績がよく, また左手の優位はアルファベット文字で顕著であった. それ以外のグループでは反対の傾向がみられた. これらの結果より, 完全な右手利きの被験者ではアルファベット文字は右大脳半球で形態として処理されることが示唆された.
著者
佐藤 紀子 西井 美甫 渕上 季代絵
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.75-80, 2004
被引用文献数
1

描画支援ツールは, デッサン初心渚および描くことが苦手な学生を支援するために作成するものである。従来, デッサン初心渚が, 見えるものを見えた通りに二次元上に表現できるようになるまでには, 訓練の時間と技術の取得が欠かせない。しかし, 本格的にデッサンを学ぶ場を持てない学生には, 学習ソフトとして機能するツールが必要だと考えられる。そこで, 初心渚がデッサンを学ぶ上で必要な指導項目の初期調査を行った。今回の研究では, 個々のデッサン力の現状把握とデッサンの描画傾向を調査目的とした。既にデッサンに必要な要素として渕上の調査報告 (1) から, 構図, かたち, 質感, 陰影に関する問題が検討すべき点として明らかにされている。そこで, 各要因に関してデッサンの特徴をあらいだした42項目について紙コップを対象としたデッサンを調査し, パターン分類の可能な分数量化III類によって解析した。その結果から初心者がデッサンを描いた場合に完成度に差がつきやすい描画要因, そして描画傾向について3グループを提示することができた。これらを統合し, 初心渚がデッサンを描くときに必要とする要素を描画ツールにどのようにいかせるのかその可能性を提案する。
著者
稲葉 宏 笠井 史人 國吉 泉 飯島 伸介 東 瑞貴 和田 真一 渡辺 英靖 佐藤 新介 水間 正澄
出版者
The Showa University Society
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.596-601, 2011

〔目的・方法〕回復期リハビリテーション病棟(以下回復期リハ病棟)には,入院に当たって発症・受傷・手術から入院までの入院時発症後日数(発病・受傷・手術より急性期病院を経て回復期リハ病棟へ入棟するまでの期間)が厳密に定められており,一定の入院時発症後日数を超えた患者は入院が困難となっている.そのため,リハビリテーションによる回復が見込まれる患者においても,入院時発症後日数の延長によりその機会を奪われてしまうと想像される患者の存在が以前から危惧されていた.そこで今回,われわれは,回復期リハ病棟設立以前に当院当科へリハビリテーション目的で入院した患者の入院時発症後日数・入院時発症後日数延長の原因・回復期リハ病棟在院日数と転帰(在宅復帰率)の調査を行う事により,入院時発症後日数の予後に及ぼす影響を検討・考察した.〔結果〕在院日数・転帰(在宅復帰率%)は,入院時発症後日数が設定期間内の患者群(I群73症例)91.7±64.8日・80.1%が,設定期間超過の患者群(II群34症例)109.7±58.8日・67.6%より良好な結果を示した.しかしながら,何れの結果も有意差を認めるまでには至らなかった.しかも,II群の多く(34症例中,原因判明は25症例・73.5%)は,再手術・併存症や併発症の治療等が入院時発症後日数延長の原因となっていた上に,II群においても十分なリハビリテーションの効果が発揮され,在宅復帰な症例が34症例中23症例(67.6%)存在した.これらの結果より,定められた入院時発症後日数を超過した事のみによる判断にて患者の回復期リハ病棟への受け入れが困難となる事は,大きな問題であり,入院後の医療体制を含めて改善の余地が大いにあるものと考えられた.
著者
佐藤 雅明 繁富利恵 上田 憲道 党聡維 植原 啓介 砂原 秀樹 村井 純
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.144-158, 2009-01-15
被引用文献数
1

車両の持つ情報を集約し,統計的処理を施すことで交通情報等の生成を行うプローブ情報システムでは,収集される情報に車両が情報を取得した際の位置と時間が含まれる.情報発信者のプライバシ保護の観点では,情報は車両を識別することができない匿名で,かつ発信される情報に依存関係がない状態で収集されることが望ましい.しかし,匿名環境では,プローブ情報システムは悪意ある情報発信者による虚偽情報の大量発信を排除できない.また,旅行時間等の連続したデータを必要とするプローブ情報の生成ができない.本論文では,プライバシを考慮したプローブ情報システムの構築のための匿名認証方式の提案を行った.本方式を用いることにより,情報収集者は,情報発信者の匿名性を担保したうえで,連続したプローブ情報の収集が可能となる.また,提案した方式の動作を検証するために,匿名認証システム,およびプローブ車両シミュレータとプローブ収集センタの設計と実装を行った.この環境で評価実験を行った結果,提案方式によってプライバシを考慮したプローブ情報システムの構築が可能であることが分かった.In the current Probe Vehicle Information system, collected information includes the position and the time when the vehicle obtained the information. In order to protect the privacy, a vehicle should not be identified by the collected information. For the information collector, it is better to eliminate the possibility of the attacks to the system using the information such as identity thief or fallaciousness by malicious third party. In order to generate high quality service, continuous information such as the travel time on a road is required. In this paper, we proposed the anonymous authentication system for developing the probe vehicle information system considering the privacy. By utilizing the proposed system, probe information can be collected continuously while keeping the anonymity of the information sender. The proposed system was designed and developed in order to verify the feasibility of the proposed system using probe vehicle simulator. The verification proved that the proposed system considering the privacy can be deployed.
著者
河原 淳人 岩堀 太紀 山川 宏 佐藤 亨 山本 衛 橋口 浩之
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.189-199, 2016 (Released:2016-06-05)
参考文献数
18

Shape estimation of space debris is an important task in evaluating its trajectory evolution and collision probability with resident objects in space. This paper shows the magnitude and rotation of space debris can be estimated by investigating the Doppler shift with a Single Range Doppler Interferometry (SRDI) method. The theory of SRDI method is discussed and its usefulness is confirmed by numerical simulations. Furthermore, fluctuation of Doppler shift of known space debris were successfully observed by the MU radar of Kyoto University and the size and spin rate of some space debris were successfully estimated.
著者
岩井浩一 滝澤恵美 阪井康友 山田哲 佐藤たか子 木村知美 豊田和典 山本健太 冨田和秀 大瀬弘高 居村茂幸
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.141-148, 2009-03

茨城県常陸大宮市において、平成19年度の介護予備事業としてバランスアップ教室を実施した。教室の開始時および終了時には体力測定を実施し、参加者の体力の変化について検討したが、今年度は併せて呼吸機能の検査を実施した。高齢化の進展に伴って、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の有病率も増加することが懸念されており、住民の呼吸機能の現状を把握するとともに、運動指導によって呼吸機能がどの程度改善するかについて検討した。バランスアップ教室には55名が参加し、平成19年5月から11月までの6ヶ月間、市内の3つの会場でインストラクターの指導のもと、1回60分の教室を月3回の頻度で実施した。教室開始時の呼吸機能検査において、1秒率(FEV1.0%)が70%以下で、COPD疑いと判定された者は3名であった。呼吸機能検査結果と体力測定結果との関連では、FVCは、身長、体重、および反復横跳びの成績と有意な正の相関が見られた。V50/V25は、上体起こし、シャトルラン、立ち幅跳び、および得点合計と有意な負の相関がみられ、体力年齢と正の相関が見られた。V25は、立ち幅跳び、得点合計、および体力年齢と有意な相関がみられた。また、バランスアップ教室の開始時と終了時における測定値の変化は、介入の前後で平均値に有意な差が見られ測定項目はなかったが、多くの測定項目で成績向上の傾向がみられた。教室開始時にCOPD疑いと判定された者は、教室終了時に全員1秒率が70%を超え、呼吸機能の改善がみられた。