著者
佐藤 真人
出版者
関西大学
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.515-527, 2006-03-10

完全雇用の制約を受けず、投資需要が主要に状況を決定する成長過程について「賃金主導型成長」(wage-led growth)が資本主義の一形態として注目され、また教科書でも大きな扱いを受けている。賃金主導型成長の第一印象は逆説的である。そこで基本的なカレツキー型モデルに拠って賃金主導型成長とは何か、なぜそういうことが起るのかを考察する。賃金主導型成長が起る条件として投資関数の形は重要であるが、より重要なのは分析の基礎にある、いわゆる「費用の逆説」である。この逆説にとって投資関数のパラメタが時間的に変化しないという分析便宜上の仮定の役割は大きい。したがって「費用の逆説」の問題性が浮上する。「費用の逆説」の経済的メカニズム、さらにカレツキー・モデルの検討が必要である。
著者
佐藤 俊治
出版者
東北福祉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

ヒトの視覚情報処理過程を説明する数理モデルは、視覚の柔軟性や汎化性を考慮すると、画像工学的にも有効である必要がある。そこで、物体検出を行なっているV4野細胞の動作原理として、動的輪郭法を採用し、物体検出を行なう視覚モデルを提案した。また、動的輪郭法が抱える問題を、認知心理学研究で得られた視覚特性(凸性)を導入することで解決した。神経生理学的実験により、視覚的注意の影響はV4細胞の活動度に影響を及ぼすことがわかっている。そこで、提案した物体検出モデルに視覚的注意の効果を導入した、統合的な視覚モデルの提案を行なった。統合的視覚モデルの妥当性を評価するために、図地反転現象に関する視覚心理実験を行なった。この心理実験結果と、モデルの動作特性が一致することを数値シミュレーションにより見出した。さらに、提案モデルの理論的な動作解析から、注意の範囲が知覚に影響を及ぼすことを予測した。この予測の妥当性を評価するために現在、新しい心理実験を行なっている。提案モデルは基本的に、反応拡散方程式に基づいて動作するが、結果を得るまでに長い時間を要するという問題点があった。そこでこの問題を解決するために、多解像度理論であるスケールスペース理論を用いて、スケールで一般化された微分演算子を統合的視覚モデルに導入した。数値シミュレーションにより上記問題点が解決され、さらに、V4野における長距離水平結合の計算論的解釈が可能となった。より高次の視覚情報処理であるパターン認識に関しても研究を進め、大きな位置ずれや変形に対しても頑健に動作する視覚モデルを提案した。また、ICA(独立成分解析)とPCA(主成分分析)を複数回組み合わせたパターン学習方法を提案し、同時に、汎用性の高いパターン認識のための神経回路網モデルの提案を行なった。
著者
塚本 勝男 佐藤 久夫 大島 嘉文
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

月や火星なので人類が長期間生活することを想定すると、生活維持に必要な酸素と水をつくるだけでなく、居住に必要なコンクリートの安定性を保証する必要がある。コンクリートの主成分は水酸化カルシウムの結晶であり、この安定性を高分解光学系で”その場”観察をおこなって調べた。居住空間では生成される炭酸ガスと水によりコンクリート内に炭酸水が存在し、主成分の炭酸カルシウムを溶かすだけでなく、新たなアラゴナイトやカルサイトをつくり、体積変化のきっかけをつくる。この一連の反応を、分子レベルで観察できる”その場”観察でしらべると、溶解と析出が同時におこるメカニズムであることが分かった。

2 0 0 0 OA 書評

著者
佐藤 由紀
出版者
日本島嶼学会
雑誌
島嶼研究 (ISSN:18847013)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.9, pp.9_47-9_49, 2009 (Released:2012-01-31)
被引用文献数
11
著者
佐藤 賢治
出版者
仙台市科学館
雑誌
仙台市科学館研究報告 (ISSN:13450859)
巻号頁・発行日
no.24, 2014-08-09
著者
岩井 郁子 佐藤 紀子 豊増 佳子
出版者
聖路加看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

看護記録は、保健師助産師看護師法の規定や概念がない。診療報酬の算定要件として看護計画と経過記録が求められ、施設毎に記載内容と様式を決め標準化がなされていない。診療記録開示において看護記録は診療記録に含まれ、また、個人情報として位置づけられた。このような中で、診療記録開示の目的にかなう標準化された看護記録が求められている。本研究では、診療記録開示の目的を踏まえ、アメリカ、イギリスの看護記録の実際と記録指針から、カルテ開示の目的にかなう看護記録モデルの本質を検討し、また、74病院の看護記録の分析と109名の看護記録記載を指導する看護師の指摘から、現状の看護記録をめぐる課題を明らかにした。これらの結果を踏まえて、厚生労働省、関連団体である日本看護協会、日本医療機能評価機構の指針や保健師助産師看護師法、医療法等の法的な記述から看護記録の概念を抽出し、概念モデルを作成した。概念は、看護記録記載の目的と内容を示し、看護記録は、看護者としての倫理・業務上の責務の遂行、質を証明するものと位置づけた。さらに電子カルテ時代、患者を中心に、医療チームメンバーが共同で記載できる標準化された記録として、日本において一般化可能な記録枠組みを選択し、関連団体の指針を活かした構成要素およびその概念から看護記録モデルおよび記載基準を作成した。この基準は全国52の社会保険病院の看護記録記載基準に活かした。基準だけでは、記載内容の標準化は困難である現状から、基準に基づく具体的な記載例を含む看護記録モデルを提示した。このモデルは診療記録開示の目的にかなうしかも記録時間の削減に貢献できる内容をめざした。
著者
髙木 亨 田村 健太郎 大塚 隆弘 佐藤 竜也 佐藤 亮太 清水 康志 高橋 琢 吉池 隆 鳥海 真弘 浜田 大介
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100235, 2012 (Released:2013-03-08)

東日本大震災を起因とする福島第一原子力発電所の事故は、福島県を中心に甚大なる放射性物質による汚染被害をあたえ、今なお多くの住民に避難を強いている。 今回の原子力災害では、県内をはじめ各地域で、避難「する」「しない」といった住民の「分断」が見られる。これは、住民間に対立を生み、地域コミュニティの崩壊を招く恐れがある。本研究では、このような分断を発生させる要因について、一つの集落での住民の避難行動を分析することによって明らかにし、「分断」の予防について検討することを大きな目的としている。今回の報告では、以前から交流のある福島県いわき市川前町高部地区を事例に、住民の原発事故発生直後の「避難する・しない」の判断をさせた要因について明らかにする。 高部地区は福島第一原子力発電所から半径30km圏のすぐ外側、31~32kmに位置しており、事故発生直後からその影響が心配された地区であった。事故発生当時はどの程度の放射能汚染があるかははっきりと把握できなかった。このため事故発生直後、高部地区外へ避難した住民と避難しなかった住民とに二分される結果となった。表1は事故発生直後に避難した住民への聞き取り調査結果である。避難先は、福島第一原子力発電所から遠いところであり、遠方にいる親戚や子息を頼って避難している。避難理由は様々であり、親族の病気や娘の避難の呼びかけに応じて、というものである。しかし、避難先での暮らしが窮屈なこともあり、早々に避難先から高部地区へ戻って来ている。 一方、避難しなかった住民は、住民同士が声を掛け合い、15日あたりから集会所に集まって過ごしていた。17日には屋内待避指示の関係で福岡県警の警察官が集会所に常駐、放射線の観測機器等を持っていたことから、住民に安心感を与える事となる。避難しなかった理由は、仕事の関係、家畜の飼育などの理由であった。 「避難した・しなかった」は、住民間にとっても微妙な問題である。個々の住民が抱える状況によってその行動に差異が生じている。このため住民間のコンフリクトを引き起こし、地域コミュニティの崩壊につながる可能性があった。一方で、一時避難から戻って来た住民を「受容」するなど、コミュニティ維持への「知恵」ともいうべきものがみられた。
著者
樋笠 勝士 荻野 弘之 佐藤 直子 長町 裕司 O'LEARY Joseph 川村 信三 児嶋 由枝 竹内 修一 HOLLERICH Jean-c 村井 則夫
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、平成18年度から21年度にわたる4年間の研究計画により、西洋中世における「美」の概念を、とくに新プラトン主義の受容と変容という課題に絞って、歴史研究を行うものである。本研究の独創性は「美」の概念について、古代末期思想家プロティノスに始まる新プラトン主義美学思想が、西洋中世キリスト教思想にどのような影響を与えたのかを解明する点にある。その思想の影響系列は、「美」を「光」と関係づけるキリスト教の伝統的な形而上学思想の原型をつくりだし、また典礼芸術等の芸術現象に展開する文化的基礎となる概念形成にも展開している。さらに中世の神学思想における超越概念にも影響を与える基本思想にもなっていることから、美学研究のみならず西洋中世思想研究の基礎研究にとって、本研究課題は思想史研究上の大きな意義を有するものとなる。

2 0 0 0 OA 西洋手品

著者
佐藤政次郎 編
出版者
佐藤政次郎
巻号頁・発行日
1887
著者
佐藤 雄隆 金子 俊一 五十嵐 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.12, pp.2585-2594, 2001-12-01
被引用文献数
28

近傍明度の符合変化を評価するための周辺増分符合相関画像を新たに提案し, これに基づいて, (1)出現物体の明度分布によらず, (2)背景の明度変化の影響を受けない, 画像時系列からの出現物体のロバストな検出・分離抽出手法を提案する.周辺増分符合相関画像は, 着目画像の近傍明度の増減傾向のみに基づくために, 系列にわたる明度変動に対して強いロバスト性をもち, 明度変化を伴っても本来のテクスチャパターンのみの類似を検出するという特性を実現している.また, 複雑な前処理やパラメータ設定などを必要とせず, 直接的に高密度の差分画像を得ることができる.いくつかの条件を想定した実画像を用いた実験により, 実際に明度変化に対してロバストな差分抽出が行えることを確認し, 有効性を示した.また, 情景中の出現物体領域を抽出する処理への応用実験を行い, 比較的単純なフィルタ系列を後処理として加えることにより, 良好な輪郭及び連続性を保った領域分割が可能であること確認した.
著者
山口 喜雄 天形 健 福本 謹一 新関 伸也 奥村 高明 結城 孝雄 中島 望 佐藤 昌彦 安東 恭一郎 村上 尚徳 渡邊 弘 本田 悟郎 株田 昌彦 森田 香緒里 田和 真紀子 石野 健二 茅野 理子 渡辺 浩行 山田 有希子 村松 和彦
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

(1)『芸術教育文献解題ブックレット:英日対訳』2012・2013刊行 (2)雑誌論文72、国内外での学会発表55、図書5 (3)アジア・欧米・オセアニア・アフリカの13ヶ国・地域の学校・美術館等に国際調査と研究成果の還元 (4)宇都宮大学で映画会・シンポジウム等を5回実施 (5)『美術教育の世界ドキュメント2015+日本美術科教科書研究2015+芸術教育文献解題ブックレット2014・2015』刊行 (6)英日対訳Webサイト「アーカイビング研究会」http://www.ae-archiving.jp/art-e/で情報発信
著者
柴田 弘文 SAXONHOUSE G DENOON David INTLIGATOR M DRYSDALE Pet 韓 昇洙 PANAGARIYA A MCGUIRE Mart 井堀 利宏 猪木 武徳 福島 隆司 高木 信二 舛添 要一 八田 達夫 安場 保吉 佐藤 英夫 PANAGARIYA Arvind CHEW Soo Hong HON Sue Soo
出版者
大阪大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1988

安全保障問題の近年の急変転は目をみはるものがある。当国際学術研究の第1年目は東西冷戦下で資本主義と社会主義の二大陣営の対立から生まれる安全保障上の緊張とそれを突き崩そうとする潜在的な両陣間の貿易拡大の欲求が共存するもとでの安全と貿易の関係を探るべくスタ-トした。ところが第2年目には、ベルリンの壁の崩壊と共に東西の対立が氷解し、自由貿易の可能性が拡大して、もはや安全保障に対する考慮は必要なく、この研究課題も過去のものになったかとさえ見えた。しかし、東西の対立の氷解が直ちに全ての対立の霧散に向かうものではなかった。民族間の局地的対立はかえって激化し、更に貿易でなく直接支配によって原油資源を確保しようとする試みは湾岸戦争を引き起こした。世界の政治の経済の根本問題が貿易と安全保障の問題と深く関わっていることを最近の歴史は如実に物語っている。本研究課題が世界経済の平和的発展の為の中心的課題であることが再度認識された。しかし貿易と安全保障の相互関係の分析に正面から取り組んだ研究は少ない。分析のパラダイムがまた確立されていないことにその理由がある。従って当研究では基礎的分析手法の開発を主目的の一つとした。先づ第一に柴田弘文とマックガイヤ-の共同研究は安全保障支出によって平和が維持される効果が確率変数で与えられるとして、安全保障支出がもたらす一国の厚生の拡大を国民所得の平時と有事を通じての「期待値」の増大として捉えて経済モデルを開発した。このモデルは例えば国内産業保護策と、安全保障支出は代替関係にあることを示唆することによって、貿易と安全保障の相互依存関係の理論的分析の基礎を提供することになった。柴田は更に備蓄手段の大幅な進歩から有事に当たっての生活水準の維持のためには全ての国内産業を常時維持することよりも安価な外国商品を輸入し、有事に備えて備蓄することの方が、効率的である点に注目して、安全保障費支出、国内産業保護、備蓄の三者の相互関係を明らかにする理論を構築した。更に柴田はパナガリヤと共同研究を行い、貿易と安全保障支出及びそれらが二敵対国の国民厚生に及ぼす効果を説明する理論を構成した。井堀は米国の防衛支出のもたらす日本へのスピルオ-バ-効果の日米経済に及ぼす影響についてのマクロ経済学的分析を行った。安場は東南アジア諸国の経済発展がアジア地域の安全保障に与える効果を研究した。佐藤は貿易と安全保障が日米の政治関係に及ぼす効果を国際政治学的に分析した。オ-ストラリヤのドライスデ-ルは近年の日本の経済力の著しい増加が太平洋地区にもたらす効果を分析した。八田はチュ-の協力を得て安全保障のシャド-プライズについての数学的理論を構築した。第2年目に基本理論の深化を主に行った。パナガリアは1990年9月に再び渡日して柴田と論文「Defense Expendtures.International Trade and Welfare」を完成した。更にチュ-ス-ホングは8月に来日し、柴田と共同研究を行い「Demand for Security」と題する共同論文の執筆を開始した。本研究の研究協力者である岡村誠は農業問題と安全保障の関係の分析を行って論文を執筆した。第3年目には理論の応用面への拡張に努力した。猪木は国の有限な人的資源を民需から軍需活動に移転することから起こる経済成長への負の効果と、軍関係機関での教育がもたらす人的資源の高度化から生まれる正の効果を比較する研究を行なった。井堀利宏は貿易関係にある二国間の安全保障支出を如何に調整するかの問題について理論的分析を行い論文を完成した。この三ヶ年に亘る日米豪の研究者による共同研究の結果、今まで国際経済学者によって無視され勝ちであった安全保障と貿易の相互維持関係を分析する基礎となる重要な手法を幾つか確立すると云う成果が得られたと考える。世界経済の安定的な発展のためには貿易と安全保障の相互関係についての深い理解が不可欠である。この共同研究課題で得られた知見を基礎として、更に高度な研究を続行することが望まれる。
著者
大原 司 佐藤 翔 逸村 裕
出版者
情報メディア学会
雑誌
第13回情報メディア学会研究大会発表資料
巻号頁・発行日
2014-06

国内心理学分野におけるオープンアクセスの実態と進展状況を明らかにするため、『筑波大学心理学研究』掲載論文が引用する和雑誌掲載もしくは日本語の論文を対象にWebにおける公開状態調査を行った。結果から、心理学分野におけるオープンアクセスの論文の割合の経年的な増加と、引用時点でオープンアクセスではなかった論文の遡及的なオープンアクセス化が明らかとなった。
著者
佐藤 大志 釜谷 武志 大形 徹 佐竹 保子 川合 安 林 香奈 柳川 順子 狩野 雄 山寺 三知 長谷部 剛
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

「楽府」とは、本来音楽を掌る官署の名称だったが、後に楽曲の歌詞の呼称となり、一つの詩体の呼称ともなったものである。本研究では、まず中国の魏晋南北朝隋唐期の諸テキストに見える「楽府」に関する言説資料を収集し、楽府研究の基礎資料を整理することを試みた。そして、この基礎資料の分析を通して、中国中世期に於ける「楽府」に対する認識の変容を明らかにし、そこから特に魏晋期の「詩」と「楽府」との関係、音楽と詩文との関係について考究した。
著者
家入 正治 高橋 仁 皆川 道文 澤田 真也 成木 恵 佐藤 皓 三輪 浩司 黒澤 真城
出版者
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

原子核・素粒子反応実験において、毎秒10^7までの画像事象を選別し処理可能な『超高速イメージ撮像管』の開発を行った。蛍光体の残光に頼らず、撮像管内部の電子の移動を制御する事により、画像保持すなわち"イメージ遅延機能"を有する。試験機は完成し、基本性能試験を行った。
著者
佐藤 浩 青山 雅史
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100197, 2014 (Released:2014-03-31)

1944年12月7日に発生した東南海地震(M7.9)では、紀伊半島沿岸で甚大な津波被害が発生した。その3日後には、米軍が偵察飛行によって被害状況を調べ、縮尺1/16,000の空中写真を残した。先行研究は、空中写真判読によって三重県尾鷲市中心部の被害状況を報告した。本研究では、尾鷲市南部に焦点を当てて、その空中写真判読によってその被害状況を報告する。
著者
佐藤 直樹 大屋 美那 渡辺 晋輔 山口 惠里子 大屋 美那 渡辺 晋輔 小針 由起隆 萬屋 健司
出版者
東京芸術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

ローマで活動した外国人芸術家たちの風景画を中心としたデータベースは、総データ件数が2996点にも達し、今後の美術史研究に有用なツールとなった。3年間にわたる本研究課題の研究成果は、論文集『ローマ-外国人芸術家たちの都』(竹林舎)として2013年秋に刊行予定である。本書以降、「近代都市と芸術」シリーズとして7巻の刊行が続くこととなり、19世紀の都市と芸術に関して新しい視点を美術史学に提供することが期待される。