著者
佐藤 直樹 熊本 博光 太田 徳夫
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.458-463, 2011-03-10

従来,原子力発電所,化学プラント,鉄道施設などの物理的システムのリスク評価に適用されてきた確率論的リスク評価(PRA)を,情報セキュリティへの適用に引き続いて,プロジェクトマネジメントのエリアへの適用を試みる.本稿ではプロジェクトマネジメント,特にプロジェクトのコスト計画破綻のケースに焦点を当てて,PRAの適用によるリスクの定量的評価について論じる.
著者
田内 一民 松浦 成子 佐藤 祐司 谷崎 隆行 児玉 由美子
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.334-338, 2003-05-10 (Released:2010-09-09)
参考文献数
9

ここ数年, サプリメント (健康補助食品) を摂取する受診者が急増している。健診の最終目的は生活習慣の改善であることから, サプリメント摂取という生活習慣についても正しく把握する必要があると思われる。しかし, 健診受診者に対してサプリメント摂取についての調査, 報告はない。今回, 我々は健診受診者を対象に, サプリメントの種類, 摂取期間, 摂取開始年齢, 摂取動機などについて問診票による調査を行った。調査結果からサプリメントの摂取率は男性10%, 女性20%で, その動機は「疲労回復」, 「人に勧められて」の順であった。ビタミン摂取が全体の47%を占めていた。サプリメントの効果は明らかにされなかったが, 検査値に影響があると思われる例が認められた。受診者のサプリメント摂取の有無について問診票等で把握しておく必要がある。
著者
佐藤 拓代
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.80, no.7, pp.486-490, 2016-07-15

女性の貧困 貧困に関しては,OECD(経済協力開発機構)が用いている「等価可処分所得の中央値の半分の金額(貧困線)未満の所得しかない人口が全人口に占める比率」が「相対的貧困率」と定義されて,世界的に比較に用いられている.子どもの貧困率は,次世代を担う子どもの成育状況を改善する指標として重要であるが,女性の貧困率は注目されているとはいいがたい.特に子どもを養育する年代で世帯主が女性である場合の貧困は,子どもの養育に及ぼす影響が大きい.厚生労働省によれば,2012年の国民生活基礎調査での相対的貧困率は16.1%で,世帯主が30歳未満では27.8%と多く,さらに大人一人と子どもの世帯では54.6%と多くなっていた1).わが国のひとり親世帯では母子家庭が84.7%2)で,さまざまなレポートで報告されているように母子家庭の多くは貧困であり,これも女性の貧困である. 子どもの養育の有無に関係なく,年齢別にみた女性の相対的貧困率は,阿部(2014)3)が平成25年国民生活基礎調査を用いて分析している.15〜19歳で男性18.8%,女性18.5%,20〜24歳で男性21.8%,女性19.5%と,女性の貧困率は男性より低いが,35歳以上では女性の貧困率が高くなり,75〜79歳で25.4%と男性の16.2%の1.5倍であるという.高齢女性の貧困も大きな課題であるが,本稿では20歳未満(若年)の女性の貧困について考えてみたい.
著者
佐藤 和宏 市瀬 龍太郎 栗原 聡 相澤 彰子 沼尾 正行
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.139, 2009 (Released:2009-12-15)

科学研究費の申請データを解析した結果について,報告する.本研究の目的は,研究助成金申請データから研究分野間の関係性を抽出する手法を,研究領域の時系列変化の解析と予測に応用することである.従来,学術研究の動向を調べる研究としては,論文のデータを用いる事が一般的であった.しかし論文を用いる方法には,研究分野によってバイアスがかかるという問題がある.これに対し著者らは,研究分野間の関係性の抽出に研究助成金申請データを用いることを提案し,その有効性を2005 年度の科研費申請データを用いて示した.本論文では,その手法を複数年度のデータに対して適用し,研究領域の時系列変化の解析と予測を行った結果について説明する.解析結果として,時系列変化の抽出に対する有効性を示唆する結果が得られた.予測もある程度は可能であったが,解決すべき課題が多く残っている.
著者
佐藤 泰生 佐田富 道雄 堀田 圭之助 中里 見正夫 世古口 言彦
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.46, no.409, pp.1790-1796, 1980-09-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

第1報で提案した管内気ほう流の運動量と熱輸送の理論を実験値をもとに検討した.運動量輸送に関しては液相速度分布と摩擦圧力損失,熱輸送に関しては液相温度分布と熱伝達係数のそれぞれについて予測値と実験値を比較した結果,いずれもよい一致がみられ,理論の妥当性が確かめられた.本理論により摩擦圧力損失と熱伝達係数の断面ボイド率分布への依存性が定量的に明らかになった.
著者
佐藤 泰生 佐田富 道雄 川原 顕磨呂 朝倉 信次
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.57, no.538, pp.1979-1984, 1991-06-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

The purpose of this work is to propose an experimental method of a two-dimensional (2-D) two-phase gas-liquid flow. A test channel in which a nearly 2-D, uniform two-phase flow can occur was made. This channel was a vertical, narrow gap space made up of two large concentric pipes. A two-phase air-water flow around a body mounted in the channel was recorded consecutively by a high-speed TV camera, and its void fraction distribution was determined using image processing. Several results for flows around a flat plate, and flows along a straight wall and flows between parallel walls were obtained.
著者
若林 諒三 浅井 友詞 佐藤 大志 森本 浩之 小田 恭史 水谷 武彦 水谷 陽子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101957, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】立位安定性は、外界に対する身体の位置関係を視覚、前庭感覚、足底感覚、固有感覚情報により検出し、それらの求心性情報が中枢神経系で統合され、適切な運動出力が起こることで保たれている。立位安定性を保つ上で特に重要となるのが、自由度の高い頭部の運動を制御することである。頭部の制御は、前庭感覚、頚部からの求心性情報をもとに頚部周囲筋が協調的に活動することで、姿勢変化に応じて頭部の垂直固定、意図した肢位での保持、外乱刺激に対する応答が可能となる。そのため、前庭機能障害や頚部障害の患者では前庭、頚部からの求心性情報の異常により立位安定性が低下することが報告されている。また、健常成人においても静止立位と比較して頭部回旋運動時の立位重心動揺は有意に増加することが報告されている。一方、頚部関節位置覚は前庭感覚とともに頭部の位置・運動情報を中枢神経系に提供していることから、頭部運動時の立位安定性に関与する可能性が考えられるが、その関連性は明らかでない。したがって今回、頭部回旋運動時の立位安定性と頚部関節位置覚の関連性についての検討を目的に研究を行ったので報告する。【方法】健常成人25 人(28.6 ± 6.1 歳)を対象とした。被験者に対して頚部関節位置覚の測定および頭部正中位での重心動揺、頭部回旋運動時の立位重心動揺の測定を行った。頚部関節位置覚の測定は、Revelらが先行研究で用いているRelocation Testを使用した。椅子座位にて被験者の頭部にレーザーポインタを装着させ、200cm前方の壁に投射させた。安静時の投射点に対する、閉眼で頚部最大回旋後に自覚的出発点に戻した時の投射点の距離を測定し、頚部の角度の誤差を算出した。測定時に被験者の後方にビデオカメラを設置し、我々が開発した解析ソフトを使用して解析を行った。頚部関節位置覚の測定は、左右回旋それぞれ10 回行い平均値を代表値として算出した。頭部正中位での重心動揺の測定は、Neurocom社製Balance Master®を使用して、modified Clinical Test of Sensory Interaction on Balanceにて行った(以下Normal mCTSIB)。Normal mCTSIB の条件1 は開眼・固い床面、条件2 は閉眼・固い床面、条件3 は開眼・不安定な床面、条件4 は閉眼・不安定な床面である。頭部回旋運動時の立位重心動揺の測定はNormal mCTSIBと同様の条件下で行い(以下 Shaking mCTSIB)、測定中の頭部回旋運動をメトロノームで0.3Hzに合わせて約60°の範囲で行うよう被験者に指示した。重心動揺の指標には重心動揺速度(deg/sec)を使用した。また、測定中に転倒したものは解析から除外した。統計処理はSPSSを使用し、Relocation TestとNormal mCTSIBおよびShaking mCTSIBの相関関係をピアソンの相関係数を用いて検討し、有意水準を5%とした。【倫理的配慮、説明と同意】日本福祉大学ヒトを対象とした倫理委員会の承諾を得た後、対象者に本研究の主旨を説明し書面にて同意を得た。【結果】Relocation Testの平均値は5.36 ± 2.06°であった。Normal mCTSIBのすべての条件においてRelocation Testとの相関関係は認められなかった。Shaking mCTSIBの条件1 においてRelocation Testとの間に中等度の相関(r = 0.42)が認められた。【考察】本研究の結果より、健常成人において、Shaking mCTSIBの条件1 とRelocation Testとの間に中等度の相関関係が認められた。Honakerらの先行研究によると頭部回旋運動は立位安定性を低下させることが報告されている。また立位安定性保つ上で頭部の運動を制御することが必要であり、頭部の位置・運動に関する求心性情報を伝える頚部関節位置覚の正確性が重要であると考えられる。したがって、本研究では頚部関節位置覚と頭部回旋運動時の立位安定性との間に中等度の関連性が認められたと考えられる。また今回、Relocation TestとNormal mCTSIBやShaking mCTSIBの条件2、3、4 との間には相関関係が認められなかった。姿勢制御においては頚部関節位置覚以外にも、前庭感覚、視覚、足底感覚などの感覚系を含め様々な因子が関与する。本研究では健常成人を対象としており、閉眼や不安定な床面などで一部の感覚系が抑制された条件下では前庭感覚などの感覚系の個人差が反映されるため、頚部関節位置覚との相関関係が認められなかったと推察される。【理学療法学研究としての意義】日常生活活動において頭部を動かす機会は多く、姿勢安定性を保つために頭部の運動を制御することは重要であると考えられる。本研究において頚部関節位置覚が頭部回旋運動時の姿勢安定性に関連することが示されたことから、高齢者やバランス機能低下を有する患者において頚部関節位置覚の評価を行い、それを考慮した治療プログラムを立案することの必要性が示唆された。
著者
馬場 章 吉見 俊哉 佐藤 健二 五百旗頭 薫 北田 暁大 研谷 紀夫 添野 勉
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-10-21

本課題では、明治維新期から日独防共協定締結期、すなわち、1860年代から1930年代を対象に、日独交流の歴史を3期に分けて、日独関係史の再構築を行った。従来の日独交流史研究は、主として両国の政治家や学者の文献資料を基に描かれて来た。それに対して、本課題では、ドイツと日本の両国において歴史写真をはじめとするメディア資料と関連文献資料の調査・収集・分析を行い、日本とドイツ両国の国民の視点を重視した。ドイツにおける調査では、とくに、トラウツ・アーカイブ(ボン大学所蔵)、グラウ・アーカイブ(ヘルムート・グラウ氏所蔵)に重点を置おいて、写真資料・映像資料と関連する文献資料の調査を行った。
著者
白井 智美 影山 洋平 佐藤 拓也 柳楽 大気 相澤 有美 志賀 孝宏 田所 忠弘 鈴木 司 小林 謙一 山本 祐司
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.49-56, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
27

Numerous epidemiological surveys have shown that consuming coffee can prevent cancer development. Caffeine and chlorogenic acid are the most well known constituents which are included in coffee and prove to have an positive effect to prevent cancer. Although these constituents are known to directly act on anti cancer machineries, such as anti-oxidant effect. There are also studies showing that benefit of functional food is exhibited by metabolic changes. Therefore, we may anticipate that changing metabolic pathways may occur during coffee intake and further expect lowering the cancer risk. Thus, in this study, we analyzed the effect of administration of coffee to Eker rat which are a renal cancer and a metabolic syndrome model rat. By giving 1% coffee for 100 days, we found that renal cancer development was suppressed. We further analyzed the metabolic change by metabolomic analysis in liver and observed that the abnormal carbohydrate and ketone body production in Eker rats were restored by coffee consumption. We also confirmed that these effects were not due to the recovery of tumor suppression gene TSC2 expression. Thus, coffee may have a anti-cancer effect by changing the metabolic pathway and lower the risk factors which may lead to cancer development.
著者
津金 佳祐 中尾 昌広 李 珍泌 村井 均 佐藤 三久
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2016-HPC-155, no.29, pp.1-8, 2016-08-01

近年,高性能計算分野においてチップ内に多くのコアを搭載するメニーコアプロセッサを用いた大規模並列システムが登場している.そのようなシステムにおける並列化手法の一つとしてタスク並列が注目されており,本稿では,分散メモリ環境上での動的なタスク並列処理をより簡易な記述で実装可能とすべく PGAS 言語 XcalableMP(XMP) の拡張を行う.記述として tasklet 指示文を提案し,ノード内/外におけるタスク間の依存関係の記述による細粒度な同期や,通信と計算のオーバラップによる性能向上を目指す.タスク生成や制御は Argonne National Laboratory(ANL) により開発が進められている軽量スレッドライブラリである Argobots を用いる.現在は,実装対象である Omni XMP Compiler のランタイムのみの実装であるため,コード変換は手動で行う.提案手法の予備評価としてブロックコレスキー分解のコードを対象とし,性能・生産性の評価を行った.比較対象は,MPI+OpenMP による実装と INRIA によって開発が進められている StarPU による実装である.StarPU 実装との比較では一部優位な点が見られたが,MPI+OpenMP 実装との比較では最大で約 15%の性能低下が見られた.生産性の比較では,指示文による記述を採用したことによりベースコードから少ない変更で実装可能なことから,tasklet 指示文による記述の生産性の高さを示した.
著者
前田 宗則 田邨 優人 松尾 勇気 佐藤 充 中島 耕太
雑誌
研究報告システム・アーキテクチャ(ARC) (ISSN:21888574)
巻号頁・発行日
vol.2016-ARC-221, no.29, pp.1-5, 2016-08-01

ユーザ空間から直接にハードウェアをボーリングするスレッドを立ち上げ,I/O リクエストに即時応答することで低レイテンシと高スループットを両立するカーネルバイパス型ソフトウェアアーキテクチャが注目されている.カーネルバイパス方式では,スレッド間の排他処理や実行割り当ては,性能に影響するため繊密な設計が必要とされる.これまでに我々は,低レイテンシなスレッド待ち合わせ処理を軽量スレッドとボーリングの組み合わせで実現する方式を提案している.本稿では,軽量スレッドと高速待ち合わせ機構をカーネルバイパス型アーキテクチャの一方式である DPDK に適用することで性能向上を実現した.
著者
北中 千史 根本 建二 佐藤 篤
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究ではグリオブラストーマ幹細胞を非幹細胞に分化誘導できる薬剤の探索を行った。その結果、糖尿病治療薬であるメトホルミンがFoxO3a活性化によりグリオブラストーマ幹細胞を非幹細胞化することを見出した。また、グリオブラストーマ幹細胞維持にシグナルキナーゼJNKが必須の役割を果たしていることを見出し、JNK阻害薬がグリオブラストーマ幹細胞を非幹細胞化する作用を有することを明らかにした。
著者
檜森 興 相澤 利武 佐藤 心一
雑誌
骨折 (ISSN:02872285)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.465-469, 2000-05-01
被引用文献数
8
著者
佐藤 史隆
出版者
東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学研究系環境システム学専攻
巻号頁・発行日
2013-09-27

報告番号: ; 学位授与年月日: 2013-09-27 ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士(環境学) ; 学位記番号: 修創域第4922号 ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科環境学研究系環境システム学専攻