著者
倉橋 康典 平井 隆 岡本 卓 山中 晃
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.123-128, 2007-03-15 (Released:2008-11-10)
参考文献数
22

高分解能CT(HRCT)ですりガラス陰影(ground-glass opacity; 以下GGO)を呈する異型腺腫様過形成(atypical adenomatous hyperplasia; 以下AAH)や細気管支肺胞上皮癌(bronchioloalveolar carcinoma; 以下BAC)は肺腺癌の周囲に多発することが知られている.今回我々は多発性のGGOを示した3例を経験したので報告する.多発GGOはその数,性状,部位など症例ごとにばらつきがあるため,統一した治療方針の確立は困難であり,症例に応じた手術・経過観察の方法を個々に検討していく必要がある.術後残存するGGOに対してはHRCTによる注意深い観察が必要で,大きさ・性状・濃度に変化を認めた場合には,再手術や放射線療法,化学療法を含めた治療を考慮する必要がある.
著者
大倉 裕貴 藤本 健治 斎藤 暁生 池田 英俊
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.812-820, 2018 (Released:2018-11-22)
参考文献数
21

This paper describes a procedure to design potential functions for path following control of port-Hamiltonian systems. The conventional path following control method needs to find a time invariant potential function which takes its minimum on the desired path. It is difficult to find such a function for a complex path, since it has to satisfy additional several constraints. Inspired by the results of the existing trajectory tracking control method of port-Hamiltonian systems, we propose an improved path following control method in which a potential function for path following control is acquired by solving simple partial differential equations.
著者
鎌倉 祥太郎
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

今年度の研究では、新左翼運動の中でも思想的に特徴のある津村喬とその周辺の研究を、昨年度から引き続き行った。津村喬は反差別運動の思想的な紬であり、その他者論は現在に至ってもなお重要であると考えられる。今年度は、文学者団体である新日本文学の大会で津村が行った大会報告と、平野謙・栗原幸夫といった年長の文学者の否定的反応の検証を行った。そこでは、津村が述べる1970年代のテクスト論・読者論が、「政治と文学」論争の内に自己の文学観や、政治運動と文学運動の関係性を発展させてきた平野らの議倫とがコンフリクトを起こしていることに注目した。この研究の成果は、2014年度に論文化し、『待兼山論叢』に掲載される予定である。また、それと並行し、戦前から戦後をつなぎ新左翼運動へと至る社会思想とそのコンテクストを明らかとするために津村の父親であり、総評事務局長を務めたことのある高野実に注目し、敗戦直後の組合運動とそこでの高野のかかわりについて考察した。戦前の労働組合組織では右派にあたる総同盟が戦後再建され、左派活動家の役割が重要となっていく局面において、高野が果たした指導的役割と、経済復興会議が政党政治と切り結びながら労働組合運動に与えた影響を検討した。また、今年度は中国への調査旅行も続けて行った。津村の思想の特色の一つとして中国観、とくに毛沢東思想に影響を受けているという点が挙げられる。戦争の記憶をめぐる日中の歴史認識の違いを、まずは国家レベルでとらえるために、本年度は戦争記念館を訪れ調査を行った。戦後日本の社会運動研究が一国史的な枠組みに閉じないためにも、有益な調査であったと考える。
著者
倉恒 弘彦
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.666-670, 2013-08-15

疲労感,倦怠感とは 疲労感や倦怠感は,人間にとって痛みや発熱などと同じように体の異常や変調を自覚するための重要なアラーム信号の1つであり,健康な人でも,激しい運動や長時間の労作を行った場合,また過度のストレス状況に置かれた場合などに,「だるい」,「しんどい」という感覚でそれを自覚し,体を休めるきっかけとなっている. 激しい運動や長時間の作業をしていると,体の細胞レベルではたんぱく質や遺伝子に傷が増えてくる.限界以上に増えると細胞は破壊されるので,傷を修復する必要がある.しかし,活動を続けたままでは細胞内のエネルギーをタンパク質や遺伝子の修復をするために利用できない.そこで,ヒトは疲労感の助けによって休息を取り,体を元の健康な状態に戻しているのである.
著者
小倉 慶郎
出版者
大阪府立大学
雑誌
言語と文化 (ISSN:13478966)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.51-70, 2008-03

This paper aims to present the law of translation that governs the manner in which literal/free translation takes place. Since ancient times, the issue of whether translation should be source- or target-oriented has been furiously debated. Although one camp has always been lambasting the other for its strategy, the reasons for a translator's use of both methods were never clear. First, we examine the examples of translation in different genres and attempt to discover the rules that made the translator adopt one particular strategy. Next, we propose the law of translation with regard to "foreignizing/domesticating" strategies, which has thus far never been identified. Finally, we seek to check the validity of this law, citing a short history of translation in varied cultures.
著者
倉石 忠彦
出版者
国学院大学出版部
雑誌
国学院雑誌 (ISSN:02882051)
巻号頁・発行日
vol.92, no.12, pp.p87-92, 1991-12
著者
加藤 哲也 細川 昌俊 横井 秋夫 斉藤 正史 木原 正義 島倉 忠行 水上 信明 矢島 幸昌 高橋 一夫 平山 和代
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.745-748, 1986-08-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
9

慢性関節リウマチ, 変形性関節症など, いわゆる関節の疼痛性炎症性疾患に対して超低温寒冷療法と, それに続く運動療法が著効を奏する新しい保存的治療として脚光を浴びつつある. われわれも本法を行う機会を得たので, その経験から本法の至適適応症例を検討した.方法は超低温ガス噴射装置を用いて局所皮膚温を7℃まで冷却し, つづいて自動運動による可動域訓練・筋力訓練を行わせる. 通院にて週2回治療を行い経過を観察できた症例は35例である.疼痛を主体として臨床評価すると, 著効14例, 有効12例で74%に効果が認められた. 一方, 悪化および副作用を示したものはなかつた.本法の至適症例は比較的高令の女性で, 炎症症状が明瞭にある一方, 骨変化は著明でない関節症状を示すもので, 表在性の関節で非荷重関節により効果が高いことが示唆された.
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.22, no.11, pp.88-90, 2013-12

天高く馬肥ゆる秋。名瀬川の河川敷に大鍋がいくつも並べられ、ナゼナゼ社の80名あまりの社員が準備をしている。あと1時間ちょっとでナゼナゼ社恒例の芋煮会が始まろうというところだ。システム開発部のイベント大好きメンバーが今日も登場。
著者
倉田 安里
出版者
嘉悦大学
雑誌
嘉悦女子短期大学研究論集 (ISSN:02883376)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.57-74, 1996-03-18
著者
山岡 晶 森 悠太 須田 一哉 八田原 慎吾 倉持 武雄 橋田 光代 片寄 晴弘
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.24(2006-EC-003), pp.29-34, 2006-03-13

近年,音楽療法において,太鼓の活用が概ね好評である事が報告されつつある.本研究では,太鼓を演奏した場合の脳活動をf-NIRS(近赤外分光法)によって分析し,その変化の要因として,音色と振動の影響,場の効果の影響について更に検討を行う.実験結果から、簡易太鼓と和太鼓,ソロセッションとグループセッションにおいていずれも後者において前頭前野において大きな脳血流の変化が観測された.
著者
倉林 工 森川 香子
出版者
医学書院
雑誌
臨床婦人科産科 (ISSN:03869865)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.222-231, 2018-03-10

●ホルモン補充療法における黄体ホルモン投与の目的は,全身的なエストロゲン投与による子宮内膜がんや子宮内膜増殖症のリスクを増加させないことにある. ●黄体ホルモン投与中は浮腫,不安や抑うつなどが起こりやすく,エストロゲン単独に比べ乳がんや静脈血栓塞栓症の発症率が高くなる. ●子宮を有する女性には黄体ホルモン併用を原則とするが,乳がん発症を抑えるため近年ジドロゲステロンの使用が増加している.
著者
倉 ひろ子
出版者
日本精神分析学会
雑誌
精神分析研究 (ISSN:05824443)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.154-159, 2004-04-25