著者
臼杵 陽 加藤 博 長澤 榮治 店田 博文 鈴木 均 三沢 伸生
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究ではこれまで看過されてきた戦時期日本の戦略研究としての回教・回教徒研究を積極的に再評価し、戦後展開した基礎的な地域研究としての中東イスラーム地域研究との断続性よりもそれへの継続性に力点を置いて検討することを目的とした。本研究による研究成果としては以下の四つの領域に分類することができる。第一に、アフガニスタン関係資料として、尾崎三雄家所蔵資料の整理・公刊である。第二として、戦時期日本の回教・回教徒研究に関しては、早稲田大学中央図書館に所蔵の大日本回教協会の映像資料「大日本回教協会関係写真資料(Photography of the Greater Japan Muslim League)Ver.1」のCD-ROM化、また、2006年1月にトルコ共和国アンカラにおいて行なったシンポジウム「戦時期日本のイスラーム政策」の成果の一端を『日本中東学会年報(The Annal of the Japan Association of Middle East Studies)』第23号の特集「第二次世界大戦前の日本と中東(Japan and the Middle East before World War II)」として刊行した。第三として、大日本帝国領に亡命していたタタール系ムスリムによって刊行されていたタタール語等の雑誌・新聞類の整理に関しては、第二次世界大戦中に旧満州国ハルビンで刊行されていたタタール語紙『ミッリー・バイラク』に掲載された写真を一枚のDVDにまとめた『Photography Collection of Milli Bayrak(Mukden,1935-1945)Ver.1』としてDVDを刊行した。第四として、戦前日本の回教・回教徒研究を推進・組織化した東亜経済調査局理事長であった大川周明が第一次世界大戦後に多くの論考を投稿していた道会雑誌『道』に掲載された大川周明の論考をデータ化してまとめた。
著者
加藤 拓巳
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.78-88, 2021-01-07 (Released:2021-01-07)
参考文献数
22

企業は,消費者の認知を文脈によって導くことで,少ないコストで自社商品の差別化や優位性を確保できることから,マーケティングは文脈の設定作業とさえ言われる。消費者の認知バイアスを誘発する企業のマーケティング施策の代表例に妥協効果(松竹梅効果)がある。選択肢が「松・竹・梅」と3つ用意された場合,「竹」を妥協的に選択する特性を指し,飲食店や車等の多様な業界で利用されている。しかし,既存研究では,妥協効果の出現条件として,同じメーカーブランド内における,高付加価値志向と低価格志向という商品特性に焦点を当てた例は少ない。本研究では,日本の自動車業界におけるWeb見積りを対象に,商品特性による妥協効果の差異を検証した。その結果,低価格志向である軽やコンパクトでは妥協効果が出現するが,高付加価値志向であるSUVやミニバンでは妥協効果が出現せず,最上位グレードが選ばれやすいことが明らかになった。本研究で示したとおり,各商品の特性に適合したグレードを設定することは重要な文脈設定である。
著者
中村 絵美 髙見 貴之 加藤 頼子 吉田 葉子 谷口 暢
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.100-106, 2016 (Released:2016-07-29)
参考文献数
15

医療施設における環境由来による微生物の感染予防には,手指衛生に加えて環境表面の清掃が非常に重要であり,時として消毒も必要となる.近年,病院環境の整備に,洗浄剤や消毒薬(薬液)を不織布等のクロスに含浸させた環境清拭用クロスが頻用されている.しかし,環境清拭用クロスには,薬液中の成分がクロスに吸着し成分濃度が低下する場合があるにもかかわらず,その殺菌性能の評価の多くは,クロスに含浸させようとする薬液を微生物に作用させる方法が実施されている.そこで,3種類の市販品(市販品A, BとC)と消毒用エタノールクロスについて(1)クロスからの絞り液と供試微生物を作用させるクロス含浸後定量的懸濁法と(2)環境清拭用クロスを直接利用した清拭法によって殺菌効果およびウイルス不活化効果を検討した.その結果,市販品Aは,市販品BおよびCと比較してクロス含浸後定量的懸濁法と清拭法ともに高い殺菌効果およびウイルス不活化効果を示した.さらに市販品Aは,消毒用エタノールクロスと比較しても,清拭法において高いウイルス不活化効果を示した.また,市販品B,Cおよび消毒用エタノールクロスでは,クロス含浸後定量的懸濁法と清拭法で結果に明確な差が認められた.そのため,環境清拭用クロスの有効性評価には,クロス含浸後定量的懸濁法による評価に加えて,実際の環境整備を想定した清拭法も評価法として重要と考えられた.
著者
加藤 和子 成田 亮子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.91, 2011

【目的】日本調理科学会平成22年度大会において、日本の各地や家庭において伝承されてきた行事食について、本学学生の家庭にみた現状について中間報告を行った。今年度は、本学学生の家庭における行事食の支度方法と、行事食の継続状況について検討を行った。【方法】本学家政学部栄養学科・短期大学部栄養科1~4年生の学生とその家庭に全国統一アンケート用紙を平成12年12月に配布し、冬期休業中の留め置き法により回収した。回答アンケートは総数697件、この内10代:175件、20代:247件を学生世代、主たる調理担当者として40代:109件、50代:127件を親世代として項目ごとに集計を行った。【結果】各年中行事における行事食喫食経験者の内、「毎年食べる」行事食は、学生世代では正月:雑煮、クリスマス:ケーキ、親世代は正月:雑煮、黒豆、かまぼこ、煮しめ、大晦日:年越しそば、クリスマス:ケーキが80%以上であった。さらに「家庭で作る」行事食として、学生、親世代共に正月:雑煮、人日:七草粥、その他に学生世代では正月:焼き餅、きな粉餅、親世代は正月:ぜんざい、汁粉、あんこ餅、上巳:蛤の潮汁、盂蘭盆:精進料理、煮しめ、冬至:南瓜の煮物が多かった。また喫食経験者は少ないが、「家庭で作る」割合が高い行事食もみられた。「買う」行事食の割合は、親世代では正月:かまぼこ、土用:鰻の蒲焼きが80%以上、学生世代は節分:炒り豆、上巳:餅・菓子、端午:柏餅、クリスマス:ケーキが70%以上であった。現在では「食べなくなった」行事食は、学生、親世代共に上巳:白酒、その他に親世代では正月:屠蘇、春分の日:精進料理、七夕:赤飯、月見:小芋、春祭り:だんご・餅、秋祭り:ご飯・すし、だんご・餅であった。
著者
加藤 和弘 若山 睦月
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.723-726, 2017-03-31 (Released:2017-09-13)
参考文献数
18
被引用文献数
3 4

Though factors influencing species composition in urban patchy woodlands have been studied, the ecological meanings of surrounding residential areas are still unclear. In residential areas in the Chiba City we surveyed relationship between bird species composition and land attributes such as vegetation structure and land cover considering landscape conditions indicated by the distance from the nearest large woodland and vegetation index, to clarify the factors influencing bird species composition, from January to March (wintering season) and April to June (breeding season) in 2009. The results were as follows. 1) Sixteen "urban avoider" species were recorded through the survey, which suggested that residential areas can play a role of movement pass for such species. 2) RDA (Redundancy Analysis) extracted three major axes of species compositional change in each season. Vegetation coverage of trees, agricultural land cover, coverage of grassland and distance from the nearest large (>5ha) woodland were significantly correlated with the axes. 3) The results indicated that two "urbanization gradients" could be considered in the residential area: one is the compositional gradient of woodland species and the other is that of grassland species.

1 0 0 0 OA 修養大講座

著者
加藤咄堂 著
出版者
平凡社
巻号頁・発行日
vol.第10巻, 1942
著者
守屋 誠司 加藤 卓 進藤 聡彦
出版者
一般社団法人 数学教育学会
雑誌
数学教育学会誌 (ISSN:13497332)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3-4, pp.211-219, 2016 (Released:2020-04-21)

割合問題解法のツールとしてのボックス図(乗除数量関係図)の効果を調査した。これは従来の2本数直線表現に比べて,「基になる割合である1」,「基になる量」,「比べられる量」,「比べられる量の割合」の4つの関係が,視覚的に明示できる特徴をもつ。このボックス図を用いて,割合を未習の5年生2名に対して5時間の教授介入を行った。その結果,ボックス図自体の使用は比較的容易であり,それを用いることで割合の文章題にも正しく立式できるようになることが示唆された。さらに,全国学力・学習状況調査問題の算数B問題として出題された正答率が著しく低い問題にも,正答することができた。

1 0 0 0 OA これこれ草

著者
加藤正得//著
出版者
巻号頁・発行日
vol.初編巻上,
著者
古本 太希 浜田 大輔 片山 綾音 松井 祐 川村 由佳 友成 健 加藤 真介 西良 浩一
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.531-539, 2020 (Released:2020-12-18)
参考文献数
31

【目的】人工膝関節全置換術(以下,TKA)後患者の階段降段動作では,同年代健常者の遠心性膝関節伸展モーメントを再現できているのかを明らかにすること。【方法】対象は,術後1 年以上経過し降段動作が1 足1 段様式で可能なTKA 群8 例と同年代高齢者である健常群10 例とした。降段動作解析は,三次元動作解析装置と床反力計を用いて矢状面の関節角度,関節モーメント,関節パワーと表面筋電図にて下肢筋活動を計測した。主要な計測項目である膝関節伸展モーメントの第1 ピークの立脚前期(20%)と第2 ピークの立脚後期(80%)ですべての計測データを比較した。【結果】TKA 群の降段動作時の遠心性膝関節伸展モーメントは,立脚前期および立脚後期のいずれも健常群よりも有意に低かった。【結論】TKA 後1 年経過しても階段降段動作では,同年代健常者の遠心性膝関節伸展モーメントを再現できていなかった。
著者
加藤 道也 カトウ ミチヤ Michiya KATO
雑誌
大阪産業大学経済論集
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.153-189, 2011-02

YOSHIMURA Gentaro was a colonial bureaucrat who served at the Home Office, the Cabinet Legislation Bureau, and the Japanese Government-General of Kwantung Leased Territory from 1899 to 1914. From 1917, he was engaged in the Colonial Bureau and published two reports on Egypt: Egyptian Problems (1921) and Irish and Egyptian Problems (1922). In these reports, he criticized fundamentally the British rule in Egypt because the British policy in Egypt, based on the paternalistic view, failed to handle the independence movement by the Egyptian people. Although YOSHIMURA criticized the British rule in Egypt, it does not necessarily mean that he was critical with the imperialism itself. Rather he believed that Japan should take more leadership in Asia in order to protect Asia from `unfair intervention' by the Western Powers. His views on the colonial rule, in my opinion, were in line with the colonial policy adopted by the Japanese government at the time.
著者
矢部 博 成島 康史 M. Al-Baali 五十嵐 夢生 稲葉 洋介 大谷 亮介 小笠原 英穂 加藤 惇志 小林 宏 菅澤 清久 中谷 啓 中村 渉 中山 舜民 林 俊介 原田 耕平 平野 達也 柳田 健人 山下 浩 山本 哲生 渡邉 遊
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

大規模な無制約最適化問題に対する3項共役勾配法ならびに微分不可能な関数を含む非線形方程式系に対する共役勾配法について新しい解法を提案し、その大域的収束性を示した。また、無制約最適化問題を解くための準ニュートン法に関してメモリーレス準ニュートン法および目的関数値のみを利用する準ニュートン・パターンサーチ法も研究した。制約付き最適化問題に対して実行可能方向を生成する新しい非厳密逐次二次制約二次計画法を提案しその大域的収束性・超1次収束性を示した。さらに、画像処理などの応用分野で扱うトレース比最適化問題に対する新しい解法も提案した。以上の提案解法について数値実験を行って、実用的な有効性を検証した。