著者
森村 吉貴 渥美 紀寿 古村 隆明
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2021-IOT-54, no.2, pp.1-6, 2021-07-02

2020 年の新型コロナウイルス対策において,京都大学は同期双方向型オンライン授業を安定的に実施するためにオンラインミーティングサービス Zoom の全学導入を決定した.Zoom は学内に既存の利用者が多いことは利用上のメリットである一方,全学的な導入においては既存のユーザーアカウントとの衝突を避けながら速やかに全学ライセンスの取得を促進することが課題であった.本論文では,大学本部の運用する全学認証システムと Zoom 側の WebAPI を組み合わせることで,各ユーザが任意のタイミングで自己完結的にライセンス取得が可能になるライセンス申請・登録システムを提供することで,前述の課題を解決し,配下組織への希望調査や登録申請などを経ることなく迅速に全学サービスとして Zoom を導入した事例について紹介する.
著者
古久保 さくら
出版者
大阪市立大学
雑誌
人権問題研究 = The journal of human rights (ISSN:1346454X)
巻号頁・発行日
no.7, pp.91-113, 2007

はじめに : 2006年6月27日、大阪市立大学人権問題研究センターの研究員がキャンパス・セクシュアル・ハラスメントを事由にして停職3ヶ月という懲戒処分を受けたことは、人権問題を研究する研究組織として全国においてその独自性と先進性を誇ってきた大阪市立大学人権問題研究センターとして、断腸の思いで受け止めざるを得ないできごとであった。……
著者
古川 雅子 尾城 孝一 常川 真央 西薗 由依 天野 絵里子 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.135-142, 2019-05-25 (Released:2019-06-28)
参考文献数
9

研究データ管理の必要性が高まる一方で,研究データ管理支援を担うデータライブラリアンの定義や職務は定まっていない。本研究では,学術機関において研究データ管理支援業務の中心を担う人材(あるいは職域)をデータライブラリアンと定義し,文献調査に基づいてその職務について考察を行い,データライブラリアンに求められる一般的なスキル一覧を提示し,学術機関における研究データ管理支援の組織モデルと,既存の研究支援職種との関係について考察する。
著者
古橋 忠晃
出版者
科学評論社
雑誌
精神科 = Psychiatry (ISSN:13474790)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.157-163, 2019-02
著者
高 欣佳 牧野 秀成 古莊 雅生
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_948-I_953, 2014
被引用文献数
1

経済発展と共に物流のほとんどを担う海上交通において,船舶数も急増しそれらが航行する海域では輻輳するため海難事故が多発している.船舶の安全かつ効率的な運航を行うためには,船舶の航行実態及び航行海域の輻輳状況の詳細を把握する必要がある. 本研究では,特に,船舶が入港する際に港外で入港の順番を待つ所謂"沖待ち"行動に着目した. この船舶の沖待ち行動は航行船舶にも影響を及ぼすために把握する必要があるが,これまでは各船舶の沖待ち自体のデータを入手することは難しく,沖待ちの実態を把握することが困難であった.しかし,本研究では,近年,船舶に搭載が義務付けられた船舶自動識別装置から送信されるデータを収集し解析することで,沖待ち船舶を抽出しその実情を把握した.更にそれらが航行船舶に与える影響を把握するために,海域における船舶密度を基に船舶の輻輳状況を解析した.本稿では,これらの結果について報告する.
著者
北村 弘幸 高井 美帆子 舟木 一夫 岡村 秀人 西嶋 力 古桧山 建吾 梶藤 いづみ 佐野 和幸 阿部 忍 森 範子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.46, pp.G-142_1-G-142_1, 2019

<p>【目的】医療の高度化と地域包括ケアシステムの構築に対応するために、保健医療福祉サービスに関わる職種と協働する機会が増えている。多職種が連携するにあたり情報の共有が必要不可欠である。本調査は、多職種間の連携実態を把握するために、リハ職の栄養職間との相談意識とその実態を調査した。調査目的は良好な連携を目指すため、栄養に関するリハ職と栄養職の連携実態をリハ職種間で比較し、その課題を明確にすることにある。</p><p>【方法】対象はPT230名、OT91名、ST27名、計308名で、所属機関は病院勤務232名、施設勤務36名、在宅系勤務40名であった。方法はアンケート調査としてWeb net調査にて実施した。調査期間は2017年10~12月、回収率(会員数対)は15%であった。設問1は「日ごろの活動で管理栄養士・栄養士(栄養職)に相談したいと思ったことがあるか」に対し「よくある」「たまにある」「ない」で回答した(相談期待意識)。設問2は「身近に協働できる栄養職はいますか?」に対し「たくさんいる」「少しいる」「いない」の3件法で回答を得た(協働の実態)。回答を「たくさんいる」「少しいる」を合わせて「いる」と判定した(協働の有無)。リハ職の所属により連携実態(連携率)を比較し、統計学的解析はχ<sup>2</sup>検定を使用し有意水準5%未満とした。</p><p>【結果】相談期待意識について、病院勤務では「よくある」31%、「たまにある」56%、「ない」13%、施設勤務では31%、64%、6%、在宅系勤務では35%、55%、10%であった。所属施設による差異はなかった。協働の実態について所属別に比較すると、病院勤務では「たくさんいる」13%、「少しいる」69%、「いない」18%であった。施設勤務は14%、78%、8%、在宅系勤務は3%、43%、55%であった。病院勤務と施設勤務では「少しいる」が最も多く、在宅系勤務では「いない」が最も多かった。協働の有無について所属別に比較すると、病院勤務では「いる」82%、「いない」18%であった。施設勤務は92%、8%、在宅系勤務では45%、55%であった。病院勤務82%と施設勤務92%は有意差なく高値であった。在宅系勤務では相談できる栄養職がいる45%で、施設勤務より47ポイント、病院勤務より37ポイント有意(p<0.01)に低値であった。</p><p>【結論】リハ職の約9割が栄養職と「相談したい」と思っており、その程度は所属施設による差異がなかった。しかし、病院や施設勤務のリハ職は、栄養に関して相談できる栄養職がいるが、在宅系勤務では、相談意識が高値にも拘らず身近に相談できる栄養職の不在が大きな問題であることが解った。在宅では対象者個人の食事環境により栄養状態は左右される。病院や施設のような専門的管理が困難な生活場面であるため相談が必要と考える。本県では、県内5圏域に栄養士会が主催する「栄養ケア・ステーション」が設置され、個人の栄養指導や特定栄養食事指導、料理教室案内が運営されていることを紹介し、利用の認知度を向上させる必要があると考える。</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】調査研究にあたり、「リハビリテーションにおける多職種連携調査研究事業」の一環であること、調査の目的と趣旨を書面に記した。加えて調査結果は本事業開催研修会ならびに報告書として公表することを文書で説明した。アンケートの回答は統計学的に処理し、集団として取り扱うため個人が識別されないこと、回答情報が特定できないよう十分配慮した。</p>
著者
中村 隆志 矢谷 博文 古川 惣平 荘村 泰治 絹田 宗一郎
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

マイクロフォーカスX線CTを用い歯科修復物と模型等の断層撮影を行い、得られたデータから歯科修復物の適合性や内部欠陥等を3次元的および非破壊的に評価することを目的に研究を行った。まず歯科修復物の適合性について、Angel Crown(Mddia)、Procera Allceram(Nobel Biocare)、IPS Empress(Ivoclar Vivadent)、4)Estenia Crown(クラレメディカル)の4種類のオールセラミックをマイクロCTを用いて計測し分析した。その結果、1)Angel crownの間隙量の標準偏差は他のクラウンより小さく,安定した適合性を有していると考えられた。2)Procera Allceramはマージンを除き全体的に均一な間隙を有していた、。3)IPS Empressは本実験に用いたCAD/CAMシステムより優れた適合性を有していた.本実験結果より,CAD/CAMオールセラミッククラウンは安定した内面の適合性を有することを,マイクロフォーカスX線CTを用いた三次元的および非破壊的評価により明らかにすることができた。次にEstenia crownを除くの3種類の材料に関して、マイクロフォーカスX線CTを用い、気泡などの内部欠陥の形や大きさ、位置を非破壊的に分析した。その結果、CAD/CAMにより作製されたオールセラミッククラウンは内部欠陥が少なく、試料間でのばらつきも少ないことがわかった.一方で、手作業でポーセレンを築盛する部分では、内部欠陥が多く見られること、また試料によって大きさ、数、場所にばらつきが見られることが示された。以上のように、マイクロフォーカスX線CTを用いることで、歯冠修復物の内部欠陥の存在や適合性を非破壊的に分析することができた。本装置を臨床の場において簡便に使用することができればオールセラミッククラウンなどメタルフリークラウンの破折をより減少させることができると考えられた。
著者
村上 洋 瀬古 亜紀子 安積 真澄 上嶋 夏子 吉栖 肇 中野 博文 北畑 寿美雄
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.117-120, 2003
被引用文献数
4 37

ラクトビオン酸(LA)はラクトースから合成されるアルドビオン酸で,ビフィズス菌増殖活性をもち,溶解性の高いミネラル補給剤として利用可能であるなど,用途に富んだ糖質素材である.しかし,現在までは,実用に耐える大量生産方法がなく,日本では化学合成法により試薬として少量市販されているのみであった.筆者らは,ラクトビオン酸の安価な大量生産方法の開発をめざし,Burkholderia cepaciaの1菌株を用いた発酵生産条件を検討した.その結果,回分培養では,4日間の培養により,2009/Lのラクトビオン酸が生成した.また乳糖と炭酸カルシウムの逐次添加を行う流加培養では,10日間の培養により,培養液中に4009/Lのラクトビオン酸を蓄積した.いずれの場合も,原料の加水分解や副生成物の生成を伴わず,収率は100%であった.得られた発酵培養液上清にエタノールを加えエタノール濃度75%とすることで,純度100%のLAが収率98%で得られた.
著者
古賀 敬興 平川 周作 石橋 融子 堀 就英
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.100-104, 2021-06-25 (Released:2021-07-02)
参考文献数
8
被引用文献数
1

マイクロ波分解装置を用いたミネラルウォーター類以外の清涼飲料水のスズ,ヒ素,鉛分析法の検討と性能評価を実施した.3元素を通して,真度93~100%,併行精度0.7~6.1 RSD%,室内精度0.9~8.6 RSD%であった.スズの試料調製においては,マイクロ波分解処理後に硫酸を添加する操作を追加することによって添加回収率および再現性の向上が確認された.また,本手法の適用性を検証するため,性状の異なる5種類の清涼飲料水について添加回収試験を実施した結果,回収率は92~102%であった.本手法によって幅広いミネラルウォーター類以外の清涼飲料水の分解処理およびスズ,ヒ素,鉛の定量分析への適用が期待でき,さらに既開発法と比較して作業時間の短縮および作業の簡便化が実現できた.
著者
原田 将 松村 浩貴 古川 裕康
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.98-108, 2021-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
33

本研究の目的は,ブランド・コミットメントに及ぼす消費価値の交互作用効果を明らかにすることである。先行研究は,消費価値を構成する各価値と購買態度・行動との関係について検討してきたが,各価値間の交互作用効果を考慮していなかった。そこで,本研究は,消費価値における機能的価値,感情的価値,社会的価値の交互作用を考慮し,それらがランニングシューズのブランド・コミットメントに与える影響について検証した。研究の結果,ブランド・コミットメントに対する各価値間の交互作用効果が明らかになった。
著者
村上 雅仁 加藤 順一 高橋 健太郎 前田 慶明 山本 千恵子 細川 晃代 永田 安雄 古川 宏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.155-157, 2005 (Released:2005-07-27)
参考文献数
9
被引用文献数
3 2

片麻痺を伴う脳血管障害患者200例(男性146例, 女性54例:61±11歳)を対象に,麻痺側と非麻痺側の脈波伝播速度を測定し,運動麻痺が脈波伝播速度に及ぼす影響をみるとともに,機能的自立度評価法(FIM: functional independence measure)による身体活動量との関連について検討した。麻痺側の上腕-足首間脈波伝播速度は非麻痺側と比較して有意に高値を示したが(p<0.0001),脳出血と脳梗塞による病型別および左右麻痺側別では有意差を認めなかった。麻痺側の上腕-足首間脈波伝播速度は年齢と有意に正相関を示し(r=0.56,p<0.05),FIMと負相関を認めた(r=-0.29)。これらの結果より,片麻痺を伴う脳血管障害患者の麻痺側では,非麻痺側と比較して血管の伸展性が低下しているだけでなく,加齢および運動麻痺により身体活動量が低いほど,動脈スティフネスの低下と関連していることが示唆された。
著者
田中 薫 王 冰 古橋 舞子 村上 正弘 尚 奕 藤田 和子 大山 ハルミ 早田 勇
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.243, 2007

mitigatorは、事故によって放射線にさらされた後、明らかな生物学的結果が出てしまう前に与えると有効であるものをいう。新たなmitigatorの研究は、より効果的で安全な臨床治療法を開発するためだけでなく、被爆者の予後の改善に有用である。一方、生まれる直前に子宮内高線量被ばく(6.5Gy)を受けたことによって引き起こされる新生仔死亡(骨髄死)には、cell killing effectが重要な役割を演じている。そこで、本研究では、照射後に複数のアポトーシス阻害剤を併用投与し、新生仔死亡が軽減されるかどうか検討を行った。<BR>妊娠18日目のICRマウスに、1.8Gy/minの線量率で、6.5GyのX線を全身照射した (これは、離乳前の新生児の約40パーセントが死亡する条件である)。照射5分後に妊娠マウスの腹腔内にオルトバナジン酸ナトリウム(Na<SUB>3</SUB>VO<SUB>4</SUB>, VD)15mg/kgを単独、あるいはカスペース阻害剤(Z-VAD) 1mg/マウス とともに投与した。妊娠マウスは自然出産させ、新生仔の生残と発育状況(体重)を調べ、さらに、子供の(7週齢)末梢血血液象と大腿骨の骨髄をそれぞれ、自動血球計数装置と小核試験法を使って調べた。<BR>VD単独投与により、新生仔の生残と発育状況への影響が有意に軽減され、さらにVDとZ-VADの併用によって、いくつかのendpointにおいてより大きな効果が認められた。これらのことは、アポトーシス阻害剤の併用投与が、高線量放射線被爆の治療法として将来に大きな可能性を持っていることを示している。
著者
諸岡 道比古 モロオカ ミチヒコ Morooka Michihiko
出版者
弘前大学人文学部
巻号頁・発行日
2006-03

平成15年度~17年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書,課題番号:15520056,未掲載:p.39-57
著者
北島 圭 古賀 毅 吉江 直人 青山 和浩
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
設計工学・システム部門講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp._2308-1_-_2308-6_, 2010

Today's project management of mechatronics development is difficult to manage, because mechatronics product is becoming highly complicated. This paper proposes an integrated model of the project information based on representation of mechatronics product and product development process. Based on this project model, this paper also addresses a management method of the project. The project model is represented as a process of design tasks and resources. The product model is represented as a design parameter, product function, and product structure. The dependencies between/inside the product and process are modeled as a MDM (Multiple Domain Matrix) matrix and DMM (Domain Mapping Matrix). The system finds and suggests the gap between designer's recognition and derived dependency. This suggestion can help the designer to elaborate and improve the project model. A proto-type system is implemented and applied to the design example of an electric solar boat. The result shows the elaboration process of the project information.