著者
古屋 聡一 佐野 文彦 櫻井 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.96, no.167, pp.49-60, 1996-07-22
被引用文献数
1

これまで, 我々はDES-MAC(DESを用いたメッセージ認証子)の安全性評価を, 現在ブロック暗号に対して最も強力とされている線形解読法を用いて行なってきた. 今回, 我々はこの線形解読法を単なる平文暗号文組の数え上げでなく確率カウンタを用いたものへの拡張を考え, これを用いてDES-MACに対する(n-2)攻撃を考える. 我々はこの攻撃について解析し, これまで我々が示した線形近似式を用いた攻撃よりも解読に必要なカウンタ数を減らすことができる. これにより, DES-12MACについて理論的には, 1.14×2^<43>個程度の平文暗号文組で2^<14>個のカウンタ数で解読できることを示した.

1 0 0 0 OA 古事類苑

著者
神宮司庁古事類苑出版事務所 編
出版者
神宮司庁
巻号頁・発行日
vol.神祇部21, 1914
著者
森田 達也 古村 和恵 佐久間 由美 井村 千鶴 野末 よし子 木下 寛也 白髭 豊 山岸 暁美 鈴木 聡
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.382-388, 2012 (Released:2012-07-31)
参考文献数
22

本研究の目的は, 患者所持型情報共有ツール『わたしのカルテ』の利用状況を明らかにすることである. 配布数, 医師706名・看護師2,236名の質問紙調査, 医療福祉従事者40名に対するインタビュー調査, 事例を分析した. 年間平均1,131冊が配布され, 15%の医師, 16%の看護師が使用した. 医療者の体験としては, 現状として【一部では使われているが全体には広がらない】, 効果として【患者の自己コントロール感が上がる】【医療福祉従事者間の情報共有になる】, 普及しない理由として【患者にとって利益がない・負担が大きい】【関係する地域の職種すべてが使用する必要がある】ことが挙げられた. 11病院で運用が試みられたが, 3年間継続した運用ができたのは2病院のみであった. わが国の多くの地域において, 患者所持型情報共有ツールを短期間に地域全体に普及させることの実施可能性は低いことが示唆された.
著者
倉本 宣 古賀 陽子
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.340-343, 2004 (Released:2005-11-22)
参考文献数
10
被引用文献数
2 3 2

減少し続けていた多摩川のカワラノギクに新しい局地個体群が発見されたので,保全の観点からどのように対応すべきか検討した。局地個体群の発達と衰退の過程および生育地という生態学的評価からは重要な局地個体群であると考えられた。しかしながら,発見された個体群が自生か植栽起源によるものかの判断はむずかしく,保全の対象とすべきか否かは更なる検討が必要である。
著者
古賀 崇
出版者
日本アーカイブズ学会
雑誌
アーカイブズ学研究 (ISSN:1349578X)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.110-117, 2012

国際アーカイブズ評議会(ICA)の4年に1度の世界大会として開かれた、2012年のオーストラリア・ブリスベン大会の参加報告。筆者の関心に沿って参加したセッションに関するまとめや、国立公文書館のとりまとめで開催された日本からのセッション-東日本大震災からの、文書館・アーカイブズ面での復興事業の報告を含め-の紹介、ならびにICAの運営に関する年次総会などについて記述した。
著者
古屋 喜美代
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.12-19, 1996-08-01

子どもは文字を読み始める前から, 自分で絵本を開き, 絵を見てその内容を言語で表現し始める。この初期の絵本読み場面について, 1事例について2歳から4歳まで縦断的に約月1回資料を収集し, 以下の点について検討を加えた。第1点は, 「語り」についての子どもの認識の発達であり, 第2点は, 子どもがどのように登場人物とかかわっているかである。この2点から, 絵を見て絵本を読む時期には次の4つの発達的段階が見いだされた。任)絵本を「読む役割」に興味をもって, 絵を見て物語の内容を表現し始める。他者に向けて言語化するという意識は弱い。(2)セリフと母親に直接語りかけるような話し言葉的ナレーションで物語を表現し, 始まりと終わりを宣言する必要を理解している。ここまでの段階では, 子どもは物語の中に引き込まれた発話をすることがあり, 物語世界の外にいる自分を登場人物と対立的に意識してとらえてはいないと考えられる。(3)子どもは絵本の登場人物に対する自分自身の思いを, 感想や疑問として表現する。このことは, 子どもが物語世界の外にいる「読者」としての自己の立場を認識していることを示唆する。(4)セリフと書き言葉的ナレーションで表現する。子どもは作者の語り口をとる「語り手」としての自己を意識し, その語り口を保持する。
著者
島田 裕之 古名 丈人 大渕 修一 杉浦 美穂 吉田 英世 金 憲経 吉田 祐子 西澤 哲 鈴木 隆雄
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.105-111, 2006-06-20
被引用文献数
27

本研究では,地域在住の高齢者を対象としてTimed Up & Go Testを実施し,性差と加齢変化を調べた。また,転倒,活動性,健康感との関係を調べ,高齢者の地域保健活動におけるTimed Up & Go Testの有用性を検討した。対象は地域在住高齢者959名であり,平均年齢74.8歳(65-95歳),男性396名,女性563名であった。検査および調査項目は,身体機能検査としてTimed Up & Go Test,歩行速度,握力,膝伸展筋力,Functional Reach Testを実施した。質問紙調査は過去1年間の転倒状況,外出頻度,運動習慣,趣味,社会活動,主観的な健康感を聴取した。Timed Up & Go Testを5歳の年齢階級別に男女差を調べた結果,すべての年代において男性が有意に速い値を示した。加齢変化をみると男女とも70歳末満と以上の各年代に有意差を認めた。男性においては他の年齢階級間に有意差は認められなかった。一方,女性では70-74歳と80-84歳,85歳以上,および75-79歳と80-84歳の間,80-84歳と85歳以上の年代問において有意差を認めた。転倒,活動性,健康感との関係では,転倒状況,外出頻度,運動習慣とTimed Up & Go Testの有意な関係が認められた。以上の結果から,高齢者におけるTimed up & Go Testは性差と加齢による低下が明らかとなった。また,転倒,外出頻度,運動習慣と密接な関係が示され,地域保健活動の評価指標としての有用性が確認された。
著者
古賀 義顕
出版者
日本ロシア文学会
雑誌
ロシア語ロシア文学研究 (ISSN:03873277)
巻号頁・発行日
no.36, pp.103-110, 2004-09-15

В 1990 г. языковед-фонетист С. Каваками (Shin KAWAKAMI) предложил безупречную и изящную систему транслитерации русского письма латинскими буквами (А Practical and Unambiguous Romanization of the Russian Alphabet // The Bиlletin оf The Phonetic Зосгену of ]арап. 1990. No. 193. С. 18-21). В данной транслитерации интересно отметить следующие соответствия: ё = уо, ж = zh, й=], х = х, ц = с, ч = ch, ш = sh, щ=34', ъ = ', ы = ih, ь (только в положении после согласных букв) =5, э = eh, ю =уи, я =уа. Вопреки кажущейся необычности некоторых соответствий, система эта крайне рациональна. Так, она (1) не использует специальные диакритические знаки, которые нередко бывают причиной затруднений при вводе и выводе текста (э=eh, а не ё или ё и т.п.), (2) позволяет однозначно переводить кириллический текст в запись латинскими буквами и наоборот (так, ц = с, а не ts; щ=, sqа не shch и т.п.). При этом рассматриваемая система является не только (3) фонологически обоснованной и систематичной (ы= ih; э = eh, где те твердые гласные, которые употребляются реже, чем мягкие пары, обозначаются последовательно с помощью модификатора h), но и (4) экономной (х=х, а не kh и т.п.). По мере технического развития типографии, становится все меньше случаев необходимости транслитерировать русские буквы латинскими, но все же пока такой способ передачи текстов используется довольно часто. Между тем, в Японской ассоциации русистов не было и нет научно обоснованной транслитерации - члены ассоциации вынуждены прибегать к тем или иным традиционным системам, имеющим порой серьезные недостатки. В настоящей работе предлагается принять систему транслитерации С. Каваками как стандартную транслитерацию Японской ассоциации русистов, внеся при этом две следующие поправки. В системе Каваками й и ь обозначаются одной и той же буквой], которая интерпретируется в зависимости от контекста: после согласной - как ь, в остальных случаях как й. При таком обозначении приходится вводить дополнительное контекстное правило для перевода из транслитерации обратно в кириллицу. Автору кажется более целесообразным обозначать ь апострофом, а ъ обозначать буквой w, оставшейся без употребления. Таким образом, будет обеспечена взаимная переводимость соответствий вне контекста. Так: а б в г д е ё ж з и й к л м н о п р с т у ф х ц ч ш щ ъ ы ь э ю я а b v g д е yozh z i j k 1 т о р r s t и f х с chshsq w ih ' енуиуа
著者
古賀 広志
出版者
日本情報経営学会
雑誌
日本情報経営学会誌 (ISSN:18822614)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.56-65, 2009-02

In this paper, we take up SNS in the enterprise paid attention to, and consider the impact on the organization is considered. First of all, the difference between SNS in the enterprise and Intranet is clarified. Especially, we are discussing it from not a technical characteristic but the use characteristic or the aspect of an organizational or operational context. And, SNS in the enterprise clarified that the use method of making not only the aspect of information retrieval means but also use (browsing) target was important.
著者
古賀 信哉 布川 博士 野口 正一
雑誌
情報処理学会研究報告プログラミング(PRO)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.11(1989-PRO-024), pp.39-48, 1990-02-09

本稿では我々がすでに提案,実現している戦略の表明をもつ項書き換え系A-TRSを用いてトークンモデルに基づくストリーム(並行プロセス)の記述を行なう.ストリームは項書き換え系のような,いわゆる関数型言語に順序関係を導入するものであり,プログラムの構造化手法としても重要である.さらに,ストリームを並行に動作するモジュール間のデータの流れとして捉えることで,プログラムの中に並列性を陽に表現することが可能となる.本稿で述べるプログラムはプロセスの動作をすべてリダクションでシミュレートしており,処理系に対して通信機能を加えるなどの変更をなんら施すことなく実行が可能であるという特長をもっている.
著者
古屋 泰文 岡崎 禎子 上野 孝史 Chung Lee Gyun Spearing Mark Hagood N.
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械材料・材料加工技術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2004, no.12, pp.19-20, 2004-11-05

The possibility to detect the phase transformation of stress-induced martensite in ferromagnetic shape memory alloy Fe-30.2at%Pd thin foil was investigated by using Barkhausen noise (BHN) method. Stress-induced martensite twin was observed by laser microscope above loading stress of 25 MPa. BHN caused by grain boundaries appears in the lower frequency range and BHN by martensite twin in the higher frequency range. The envelope of the BHN voltage as a function of time of magnetization shows a peak due to austenite phase at weak magnetic field. The BHN envelope due to martensite twins creates additional two peaks at intermediate magnetic field. BHN method turns out to be a powerful technique for non-destructive evaluation of the phase transformation of ferromagnetic shape memory alloy.
著者
中西 良文 村井 一彦 梅本 貴豊 古結 亜希 Nakanishi Yoshifumi Murai Kazuhiko Umemoto Takatoyo Kogetsu Aki
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.299-303, 2010

本研究では、Pintrich, Marx, & Robert (1993) のいう、「暖かい概念変化モデル(hot model of conceptual change)」という考えをもとに、小学生6名(5年生4名・6年生2名)を対象に英語の否定疑問文への回答に対する概念変化と動機づけ変化を促す実践を行い、その効果を検討したものである。具体的には、認知的葛藤を利用して、概念変化を導くと同時に、興味を高めることをねらいとした働きかけを行った。実践の結果、否定疑問文に回答する課題において、正答者数が増えたものの、有意な変化は見られなかった。一方、興味については、得点の上昇が見られた。これらの結果をもとにして、より望ましい概念変化が導かれるために必要な条件について、議論を行った。
著者
桐生 正幸 古河 逞箭
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.77-87, 2008-03

本研究は,日本の大学教育における「犯罪心理学」について,犯罪情報分析を行う「犯罪者プロファイリング」を題材とした講義の内容及び手法について検討を行った。まず,実際の犯罪捜査場面における分析手順をふまえながら,学生が講義にて行える「犯罪情報分析」のプログラム「大学生版CIA」について提案した。また,この「大学生版CIA」を実施するうえで基礎的な資料となると思われる,大学生の犯人像などに関する推論過程の調査を行った。その結果,「大学生版CIA」を用いた演習の効果が,犯人像の推定に影響を及ぼしたことが示唆された。このことは,「犯罪者プロファイリング」の講義が,捜査経験を持たない大学生に対しても,良い教育効果をもたらすことを十分予測させるものと思われた。