著者
新里 知佳野 古澤 伸晃 八木沢 誠 軽部 幸浩 藤田 主一
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.126-127, 2021-11-30 (Released:2022-02-28)
参考文献数
6

The purpose of this study is to examine the psychological structure of "images of KENDO" in university Kendo club students. This study included 235 subjects (89 male, 146 female), who were asked to write the 10 sentences that came to mind after the phrase "Kendo is" on a questionnaire. Of those sentences, they were asked to choose the one sentence evoking the strongest image of Kendo. Text mining of selected sentences extracted words, and the relations between them were analyzed. Both male students and female students cited "disciplining the human character" and "training the mind" in their images of KENDO.
著者
橋本 和奈実 古屋 健
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.15-25, 2019-07-31 (Released:2019-10-31)
参考文献数
31

The present study investigates the influence of utterance speed and pitch, two paralinguistic characteristics, on inference of personality, based on a two-stage inference hypothesis. The hypothesis assumes that traits from speech are inferred from paralanguage mediated by impression of speech. Participants were 49 native Japanese speakers who had normal hearing. Experimental stimuli were 9 speech tokens that had different speaking rates and pitches, which were created from an artificial voice. The experiment proceeded by having participants respond to 1 item after listening to each stimulus once. Items that asked participants about speech state impression and those that asked about personality were presented in different sections. Results of path analysis led to two models. The speech state impression formation model showed influence of paralanguage on impression formation of speech state. The trait inference model showed influence of paralanguage and formation of speech state impression on inference of personality. Thus, these results suggest that personality is inferred both directly from paralanguage, and indirectly from formation of speech state impression.
著者
古矢 志帆 伊藤 貴之
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.120-129, 2009 (Released:2009-10-09)
参考文献数
19
被引用文献数
4 5

スカラ場とベクタ場を同時に,かつ三次元的に可視化する試みは,さまざまな観点から研究の余地があると思われる.例えば気象シミュレーションの分野では現在でも,スカラ場(気温・気圧など)とベクタ場(風向)を二次元的な手法(断面上の等高線や矢印など)で可視化する事例が多い.しかし二次元的な可視化結果からは,気象現象の立体的なメカニズムを理解するのが難しい場合が多い.本論文では,等値面と流線を用いてスカラ場とベクタ場を同時可視化するための,流線自動選択手法を提案する.本手法ではまず,複数の等値面を選択表示する.続いて本手法では,多数の流線を一時的に生成し,それらの見かけを評価し,上位に評価された流線を選択表示する.その際に本手法は,等値面による遮蔽を低減すること,流れ場の特徴を示す渦などの現象を効果的に表現すること,を考慮して流線を選択する.結果として本手法は,視点に依存せずに等値面を選択し,視点に依存して流線を選択する.
著者
古田 勝経 溝神 文博 宮川 哲也 森川 拓 永田 治 永田 実 福澤 悦子 油座 マミ 櫻井 淳二 庄司 理恵 藤井 聡
出版者
一般社団法人 日本医療・病院管理学会
雑誌
日本医療・病院管理学会誌 (ISSN:1882594X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.199-207, 2013 (Released:2013-09-10)
参考文献数
15

褥瘡は寝たきり高齢者に多い慢性創傷であり,難治であり医療費や患者の生活の質に影響を与える。チーム医療で治療を行うことが治癒促進につながるが薬剤師の積極的な関与が少なく本来のチーム医療の有用性は示されていない。そこで,本研究では,薬剤師の積極的関与のある褥瘡チーム医療治療群と褥瘡ハイリスクケア加算群とで,褥瘡治癒に関する費用対効果を検討した。患者数は(褥瘡チーム医療治療群 / ハイリスクケア加算群) 295名/80名,DESIGN点数の減少を用いた費用対効果の比較では総費用(円/点) 6,709 / 24,549で,褥瘡チーム医療治療群はハイリスクケア加算群に比べ約4分の1におさえられていた(p<0.001)。
著者
杉山 晃子 岸川 禮子 西江 温子 竹内 聡 下田 照文 岩永 知秋 西間 三馨 古江 増隆
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1532-1542, 2011-11-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
14

【背景と目的】最近,加水分解コムギを含有するお茶石鹸の使用により小麦アレルギーあるいは小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA)を発症することが社会問題となっている.当院を受診した症例から臨床的な特徴を考察した.【方法】2010年1月から10月にかけて当院を受診した加水分解コムギ含有石鹸の使用によって誘発されたと考えられる小麦アレルギーあるいはWDEIAの12例について検討した.【結果】平均年齢は36.0±9.9歳で,全て女性であった.全例,それまで小麦アレルギー症状の既往はなく,当該の石鹸を使用開始してから平均2年弱でWDEIAもしくは小麦アレルギーを発症していた.多くの症例が洗顔時に蕁麻疹や眼瞼腫脹,鼻汁などの症状を呈していた.従来のWDEIAに特異的なω-5グリアジンは12例中10例で陰性であった.【結語】石鹸の使用により加水分解コムギに経皮的に感作され,WDEIAもしくは小麦アレルギーを発症したと考えられた.当該の石鹸以外にも,香粧品により重篤なアナフィラキシーをきたす可能性があることを医療従事者が認識し,広く周知することが重要である.
著者
山口 直比古 平輪 麻里子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.213-217, 2014-06-01 (Released:2017-04-13)

医科大学図書館における人的支援サービスとしてのレファレンスサービスには,事項調査,文献レビューの作成,文献検索などがある。中で,文献検索の技術を用いた診療ガイドライン作成支援などの新たなサービスを紹介した。また,アメリカにおける医学図書館員の新たな役割としてのInformationistの活動について紹介した。
著者
古川 翔 永登 健太 荒木 智行 前田 俊二
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 30 (ISSN:13451510)
巻号頁・発行日
pp.203-206, 2017-11-25 (Released:2021-02-01)

By embedding electronic watermarks (ex. QR codes) in advertisement such as digital signage, we can get additional information through the Internet by translating the electronic watermark into URL. Usually digital images in digital signage are composed of JPEG images. It is well known that electric watermarks deteriorate deeply if we embed them into JPEG images. It results in algorithm of JPEG compression. In this study, we try two methods as follows; (1) masking effect, and (2) embedding plural electric watermarks. Then, estimation and remained problems are shown.
著者
三橋 正枝 澤田 成章 古川 柳蔵 松八重 一代
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.152-158, 2022 (Released:2022-08-05)
参考文献数
6

沖永良部島をはじめ、小さい島嶼地域では、現代の暮らしに必要なものを全て島内で作り出すことは困難で、様々な生活物資の多くを島外からの輸送に頼らざるを得ない状況である。航空便による貨物輸送が困難な島ではすべての物資が船舶輸送となるが、船舶輸送は天候に左右され、悪天候が続くと長期保存できない生鮮食品等の調達に影響が出る。同時に島外向けの農産物の出荷も停滞し、経済的な打撃も少なくない。輸送に頼る暮らしは、CO2排出量にも関係する。ここでは島嶼における暮らしと経済、そして環境側面について考察する。
著者
西本 祥大 福田 仁 福井 直樹 上羽 佑亮 濱田 史泰 樋口 眞也 帆足 裕 細川 雄慎 古谷 博和 上羽 哲也
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.94-99, 2020 (Released:2020-03-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

要旨:症例は16 歳女性で,両側もやもや病の保存的加療中に過眠症発作を来した.過眠発作の形式と脳波所見はナルコレプシーに類似していたが,診断基準からはナルコレプシーの診断に至らず,中枢性過眠症と診断した.右大脳半球に血行再建術を行ったところ,過眠発作が消失したため,本症例はもやもや病による症候性過眠症と診断した.脳血管障害による過眠症は稀ではあるが,もやもや病と中枢性過眠症とでは血行動態に類似する点もあり,もやもや病による血行力学的脳虚血が中枢性過眠症を引き起こす可能性がある.