著者
六崎 裕高 吉川 憲一 佐野 歩 古関 一則 深谷 隆史 山崎 正志
出版者
南江堂
雑誌
別冊整形外科 (ISSN:02871645)
巻号頁・発行日
vol.1, no.75, pp.241-244, 2019-04-25

は じ め に ロボットスーツHybrid Assistive Limb(HAL;Cyberdyne社)は,着用可能なロボットで,装着者の皮膚表面に貼付された電極から生体電位信号を解析し,パワーユニットを制御して,装着者の動作を支援することができる1).これまで,脳卒中,脊髄疾患,小児疾患などで安全性や効果が報告されてきた2~4).人工膝関節全置換術(TKA)後においても,関節可動域(ROM)の改善のために単関節型HALが用いられ,また,歩行能力の改善のために両脚型HALが用いられ,安全性や効果が報告されてきた5,6).われわれは,歩行能力,ROM,筋力の改善を念頭におき,両脚型HALより軽量で,単関節型HAL同様にROM訓練可能な単脚型HALを用いてTKA後にトレーニングを行い,リハビリテーションとしての可能性を考察した7).これをもとにTKA術後急性期における単脚型HALを用いた臨床研究について報告する.

1 0 0 0 尚書正義

著者
吉川幸次郎 訳
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
vol.第1冊, 1940
著者
川染 節江 石間 紀男 吉川 誠次
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.41-47, 1971-02-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
8
被引用文献数
1

1) クッキーの味覚は、原料の配合比により影響されると思われるので、その関連を調べるために、単体格子方格に従って、実験回数が25のCubic Modelを採用し、官能テストとTexturometerによる硬さの測定を行なった。2) テスト方法は、毎回4個ずつ基準品と比較する方法をとり、外観、風味、甘味、硬さ、舌ざわり、総合評価の6項目とし、基準品の評価は、嗜好意欲尺度にもとついた。3) クッキーの嗜好を左右する官能的要因を検討するために、総合評価と各評価項目との関係について、単純相関係数と偏相関係数を求めた。その結果、総合評価に寄与する主な評価項目は、舌ざわり、甘味、風味であることが判明した。4) 反応曲面の係数を求めることにより、実験格子点以外の配合比による試料について、総合評価を推定することができた。それによれば、小麦粉、砂糖、卵が最小の割合 (35、15、10%) では、コーンスターチが少なくてバターが多いほどよく、もっともよい配合比は、小麦粉35%、コーンスターチ8.3%、砂糖18.3%、バター28.3%、卵10.1%であると解釈できる。硬さの測定値は25-36 (T.U.) が理想的であり、コーンスターチの適量の配合は、Texturometerの測定曲線から、「もろさ」をよくする傾向があることが判明した。5) クッキーは水分が少ない (2.3~2.5%) ので保存性に富み、デシケーターを利用すれば8週間経過したものでも食味に変化のないことを確認した。
著者
浜田 亮 吉藤 和久 堤 裕幸 堀 司 吉川 靖 山本 晃代 寺田 光次郎 山本 大 足立 憲昭 浅沼 秀臣 小田 孝憲
出版者
日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液・がん学会雑誌 (ISSN:2187011X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.153-156, 2017

<p>血友病は先天性血液凝固障害のなかでは最も頻度の高い疾患であるが,母体が血友病保因者の場合の分娩方法について明確な指針は定められていない.今回我々は経膣分娩時のストレスに起因すると考えられた頭蓋内出血をきたした症例を経験したので報告する.母親の実弟が重症型血友病Aであり,遺伝子診断でイントロン22の逆位を認めていた.祖母および母親は確定保因者であった.本児は胎児エコーで男児と判明しており器械分娩禁止の方針とした.正期産で経膣分娩で仮死なく出生し,出生直後は皮膚に出血症状はなく頭部エコーでも異常所見は認められなかった.生後19時間のエコー再検査で両側脳室の拡大認め,CTでは右小脳半球を中心に40×30 mmの血腫を認めた.第VIII因子製剤の投与により保存的治療を行い,血腫は拡大せずにその後自然消失した.現在2歳,神経学的異常を認めない.</p>
著者
伴地 芳啓 吉川 佳祐 河合 隆史
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.217-227, 2018 (Released:2018-09-30)
参考文献数
20

The authors examined the effects of chair swiveling with the psycho-physiological effects of viewing short segments of 360° videos using a head-mounted display (HMD) in terms of the type of content. Twenty participants viewed 360° videos with varying features using an eye-tracking HMD consisting of a smartphone fitted in a case containing optics. Ten participants were seated on a swivel chair and the others on a fixed one. Objective indexes on gaze and body rotation and subjective indexes on simulator sickness, emotional reaction and immersion were measured. It was found that the features of content, especially camera motion, affect psychological effects like discomfort and observation behavior, and chair swiveling affects the behavior looking around, the reception of visual information and emotional response. It turns out that the rotating chair, which is easy to think that it supports the action the user sees, does not necessarily contribute to the user experience.
著者
和田 孝明 吉田 昌平 吉川 信人 豊島 康直 秋本 剛 杉之下 武彦
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101699-48101699, 2013

【はじめに、目的】 従来の自転車エルゴメーターを用いた体力テストで求められる最大無酸素パワー(MAnP)はペダル負荷が重く、低回転数で得られるパワーのみの評価であった。それに加えて吉田らは、ペダル負荷が軽く、高回転で得られるピーク回転数を評価することで動作の特異性を予測することが可能なPrediction of Instantaneous power and Agility performances used by pedaling test(PIA pedaling test)を考案した。 本研究では、大学生男子サッカー選手と高校生男子サッカー選手においてPIA pedaling testを実施し、それぞれの世代のパフォーマンスの特異性について検討することを目的とした。【方法】 大学生男子サッカー部(関西1部リーグ)53名(年齢19.4±1.1歳、身長173.5±7.2cm、体重167.6±17.4cm、体重62.4±8.7kg)と高校生男子サッカー部(京都府ベスト4)40名(年齢16.2±0.7歳、身長167.6±17.4cm、体重62.4±8.7kg)を対象とした。 自転車エルゴメーターにおけるパワー発揮能力の評価はcombi社製PowerMaxVIIを使用し、十分なウォーミングアップの後に体重の5、7.5、10%の各負荷でそれぞれ10秒間の全力ペダリングを実施し、中村らの方法にて最大無酸素パワー(MAnP)を求めた。セット間の休息は2分とした。パワー発揮能力の指標はMAnPにおける体重当たりの仕事量(HP)と、5%負荷におけるピーク回転数(HF)とした。大学生と高校生のパワー発揮能力について検討した。統計処理には大学生と高校生のHPとHFのそれぞれの比較に対応のないt検定を用い、有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】 今回の研究において対象者に研究内容を十分に説明し同意を得た。【結果】 大学生はHPが13.4±1.3watts/kgであり、HFは187.6±10.1rpmであった。高校生はHPが13.7±1.6watts/kgであり、HFは178.8±12.5rpmであった。大学生と高校生のHPに有意差はないが(p=0.34)、HFでは大学生が高校生より有意に高かった(p<0.01)。【考察】 PIA pedaling testで評価されるHPは、股関節伸展筋力を中心とした脚伸展筋力を主動作筋とし、実際の動作における垂直跳びと相関を認めた(吉田ら、2007)。また、HFは股関節屈曲筋力を中心とした脚屈曲筋力を主動作筋とし、実際の動作におけるアジリティーと相関を認めた(吉田ら、2009)。したがって、同じ自転車エルゴメーターにおける全力ペダリングであっても、負荷の違いによりその主動作筋は変化し、評価の対象となる筋やパフォーマンスは異なる。このことからPIA pedaling testは、狭義の体力要素の中でも瞬発力やアジリティーといった動作の特異性を客観的に評価が可能になると考える。 本研究の結果は、大学生と高校生を比較し瞬発力に有意差は認められなかったが、アジリティー能力において大学生が有意に高値を示していた。Hiroseら(2010)は、成長段階であるユース年代のフィールドテストにおいて20mや40mスプリントのような単純課題のパフォーマンステストでは成長に伴う順位変動が低く、シャトルランのような複雑な課題によるフィールドテストでは、成長に伴う順位変動が大きいことを報告している。つまり、瞬発力の要素が大きくなる20mや40mスプリントでは、そのスピードがタレント的素因に影響していると考えられるが、アジリティーの要素が大きくなるシャトルランのような複雑な動作では、成長過程によるトレーニングやそれに伴う環境的な要因に左右されることが考えられる。したがって、ユース年代のトレーニングではアジリティーに対するトレーニングを積極的に行わせることや、その主動作筋と考えられる脚屈曲筋力に対するアプローチを行うことが、パフォーマンスの向上の一要因となると考えた。【理学療法学研究としての意義】 今回の我々の結果から大学生、高校生サッカー選手の基本的体力要素である瞬発力とアジリティーについてその特徴が明確となった。また成長段階であるユース年代の選手ではアジリティーを向上させるトレーニングを導入することで、パフォーマンス向上に寄与できると考える。
著者
吉川 一志 谷本 啓彰 岡崎 定司 柿本 和俊 淺井 崇嗣 橋本 典也 木下 智 池尾 隆 今井 久夫 小正 裕
出版者
THE ACADEMY OF CLINICAL DENTISTRY
雑誌
日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学 (ISSN:13468111)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.426-431, 2005

スポーツを行う際, 選手同士が激突したり, 器具や用具による負傷が起こることがある.それらの不測の事故による歯, 顎骨など口腔内の外傷を防ぐためにマウスガードの装着が提唱されているが, 野球など選手間の連携のために発声するスポーツにおいては.マウスガードの装着により発声が困難になることに対する危険も危惧される.<BR>今回われわれは, (財) 日本高等学校野球連盟の協力を得て, 第21回AAA世界野球選手権大会に参加した日本選抜チームの選手に対してマウスガードを作製し, その装着感, 機能性, 不具合についてアンケート調査により検討したので報告する.第21回AAA世界野球選手権大会に臨む高校球児18名に対して, 印象採得後, ジャスタッチ (ハイブラークラレメディカル社製) を用いて, マウスガードを作製し, マウスガードを装着した状態で, 練習, 試合を行い, 使用後, 装着感, 発声, 機能性, 不具合について支障がないかアンケート調査を行った.以前マウスガードをつけたことがあるかとの質問に対して, 78%の選手が使用したことがないと回答した.マウスガード使用時の問題点については会話しにくいとの回答が21%を占め, つばがよく出るが8%, 違和感があるが4%となった.しかし野球をプレイ中に口腔内の外傷から歯を守るためにマウスガードは必要かという質問に対しては, 78%の選手が必要であると回答し, また今後も積極的にマウスガードを使用したいと思いますかとの質問に対しては, 67%の選手が使用したいと回答した.今回のアンケートの結果から, 選手もマウスガードに対して高い関心を持っており, 外傷を防ぐなどの目的で積極的にマウスガードを使用する必要があると感じていることが明らかになった.
著者
吉川 千鶴子
出版者
滋賀大学
雑誌
滋賀英文学会論集 (ISSN:02850273)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.35-57, 1999-11
著者
來村 徳信 笠井 俊信 吉川 真理子 高橋 賢 古崎 晃司 溝口 理一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.73-84, 2002 (Released:2002-04-04)
参考文献数
19
被引用文献数
4 4

In conceptual design, a designer decomposes a required function into sub-functions, so-called functional decomposition, using a kind of functional knowledge representing achievement relations among functions. Aimin at systematization of such functional knowledge, we proposed ontologies that guide conceptualization of artifacts from the functional point of view. This paper discusses its systematic description based on the functional ontologies. Firstly, we propose a new concept named “way of achievement” as a key concept for its systematization. Categorization of typical representations of the knowledge and organization as is-a hierarchies are also discussed. Such concept, categorization, and functional ontologies make the functional knowledge consistent and applicable to other domains. Next, the implementation of the functional ontologies and their utility on description of the knowledge are shown. Lastly, we discuss development of a knowledge-based system to help human designers redesign an existin artifact. The ontology of functional concepts and the systematic description of functional knowledge enable the supporting system to show designers a wide range of alternative ways and then to facilitate innovative redesign.
著者
吉川 泰司 今西 悠基子 福嶌 五月 秦 広樹
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

骨格筋芽細胞シートおよびiPS細胞由来心筋細胞シートの臨床応用可能な凍結保存方法に関して探索を行った。その結果、ガラス化凍結された骨格筋芽細胞シートは保存後もシートの形態や機能の維持していた。また、心筋梗塞ヌードラットに保存後の細胞シートを移植した後に心機能改善効果が認められた。また、iPS細胞由来心筋細胞を凍結保存後にも心筋細胞純度は凍結前とほぼ同じ結果を再現でき、同期拍動する心筋細胞シートを作成できた。さらに心筋梗塞ヌードラットに移植し、凍結心筋細胞を移植しても非凍結心筋細胞と同程度の有効性を有することを確認した。
著者
藤本 絢子 吉川 仁育 富永 憲俊 西村 眞 美馬 孝至 岡藤 範正
出版者
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
雑誌
日本顎変形症学会雑誌 (ISSN:09167048)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.183-189, 2017-08-15 (Released:2017-09-14)
参考文献数
16
被引用文献数
4

In the field of jaw deformities, there has been an increase in the number of middle-aged and elderly patients selecting surgical correction in recent years. However, treatment of these patients might be difficult because of poor oral condition such as edentulous jaws and tooth loss. Under these conditions, an interdisciplinary approach including orthodontics, oral surgery and prosthodontics is required for the treatment of jaw deformity. We report a patient with edentulous jaws who was treated with orthognathic surgery using the interdisciplinary approach.The patient was a 42-year-old male diagnosed with mandibular protrusion. He was at risk of chronic diseases of the mouth, including dental infection and tooth loss. As a result of diagnosis of prosthodontics, all teeth were extracted to correct severe oral hygiene. Before corrective jaw surgery, wax dentures were made on the assumption of post-surgery oral condition. By using the wax dentures, dental implants were positioned on the edentulous jaws and provisional teeth were made. Regarding orthognathic surgery, intraoral vertical ramus osteotomy was performed on the right side of the mandible and sagittal split ramus osteotomy was performed on the left side. Twelve months later, osteotomy was performed and the final stage of prosthodontic treatment was started.Following this interdisciplinary approach to jaw deformity treatment, the patient with edentulous jaws is satisfied with the stable occlusion and better facial contour.
著者
布井 雅人 吉川 左紀子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.30, 2013

我々の選好判断は,対象と共に呈示される他者の影響を受けている。中でも,他者の視線方向や表情は,視線が向けられた対象の評価を表すシグナルとして,観察者自身の選好判断に用いられている (Bayliss et al., 2007)。このような他者の影響は,複数の研究で検討されているが,それらでは,1人の他者からの影響のみに焦点が当てられてきた。そこで本研究では,他者が複数存在する場面において,その人数が選好判断に及ぼす影響について検討した。実験では,画面上に4人の顔写真を呈示し,その中でターゲットに視線を向ける人数 (0, 1, 2, 4人) とその表情 (喜び・嫌悪)を操作した。その結果,4人全員または1人が喜び表情で視線を向けたターゲットの好意度が上昇し,4人全員また1人が嫌悪表情で視線を向けたターゲットの好意度が低下した。これらの結果は,複数の他者が存在する場面においては,視線・表情に加え,他者の人数が選好判断に影響することを示すものである。
著者
ジメネス フェリックス 吉川 大弘 古橋 武 加納 政芳 中村 剛士
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.2N21, 2017 (Released:2018-07-30)

近年,教育を支援する教育支援ロボットが注目され,定型発達児を対象に研究が進められている.一方,学校の通常学級において,発達障害児の在学割合は年々増加している.そのため,発達障害児を対象とした教育支援の必要性は高まると考えられる.しかしながら,発達障害児を対象とした研究事例は少ない.そこで本稿では,発達障害児と教育支援ロボットとの一対一における共同学習による学習効果について報告する.