著者
藤田 後輪 吉田 和幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICM, 情報通信マネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.24, pp.41-46, 2008-05-01

我々はLANスイッチを主として構成されるLayer2ネットワークのトポロジを推測するアルゴリズムを提案し,機器間の接続関係を推測・表示するシステムを作成し利用してきた.現在本システムの運用環境である大分大学では,多数のベンダのLANスイッチを用いてネットワークを構築している.このような環境で,ベンダに依存せずに各LANスイッチの情報を取得するために,SNMPを用いている.しかし,SNMPを用いてMIB2の情報を収集しても,いくつかのLANスイッチでは機種に依存した特殊な手続きを取る必要があることがわかった.本論文では異なるベンダのLANスイッチが混在するネットワークにおける構成情報の収集について述べる.
著者
山崎 潔 鈴木 一幸 佐藤 公彦 大内 健 吉成 仁 磯崎 一太 中舘 一郎 班目 健夫 吉田 俊巳 柏原 紀文 佐藤 俊一 村上 晶彦
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.32, no.7, pp.724-729, 1991
被引用文献数
15 6

漢方薬が原因と推定された劇症肝炎の1例を経験した.症例は62歳男性.痔核治療のため漢方薬(金鵄丸)の服用を開始したところ,6週間後に倦怠感と尿濃染が出現した.服用中止により一旦症状の消失をみたが,服薬再開後5週間で上記症状が再出現,黄疸の出現をみ入院となった.凝固能低下が著明で(PT 28%, HPT 19%),種々の治療にもかかわらず,4週間後多臓器不全の状態で死亡した.剖検肝は495gと萎縮著明で,肝組織像は広範性肝壊死を示した.金鵄丸による薬剤性肝炎は本例を含め9例が報告されている.その特徴は,金鵄丸が原因との認識が遅れたため反復服用により肝炎の繰り返しをみる例が多いこと,発疹,好酸球増多がみられないことであった.本例は,漢方薬により劇症肝炎を来した初めての報告である.漢方薬の使用が増加しているおり,漢方薬によっても本例のごとき重症肝障害が惹起されうることに注意すべきである.
著者
平沢 克宏 吉田 敬一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.348-349, 1997-09-24

統計を用いた形態素解析ではn-gramモデルやHMM モデルがよく使用され, 英語においては高い精度て解析が行われている。しかし, 単語の区切りを必要とする日本語に, 単語の区切りを必要としない英語のモデルをそのまま適用するのには問題がある。本研究では, タグ付きコーパスから求められた確率をそのまま使用するのではなく, 解析結果がコーパズの確率に近付くようにトレーニングを行うことにより, 解析精度を向上させることを目的とする。
著者
スリヨン タンスリヤボン 吉田 富美男 花木 真一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.1139-1147, 1999-07-25
被引用文献数
5

人同士が直接会って話す面談や通信手段を介した通話の実現過程では, 相手の居場所情報が必要であり, 都合を判断する「情報」を事前に知ることが望ましい. そのような情報を伝えて面談開始を支援したり, 円滑な通話を支援するために, 本論文では実研究室レイアウトと仮想の部屋を混在させた仮想環境を2次元グラフィックスで表現し, その上にメンバの顔アイコンを表示するようにして仮想研究室VILLAを構築した. VILLAが構築されているサイバースペースを2分して, 顔アイコンが実空間での持ち主の位置をほぼ実時間で反映している部分空間を状況表現空間, それ以外の部分空間をサイバー利用空間とし, 顔アイコンがどちらの部分空間にあるかによってそれぞれバーチャルシャドウ, アバタと呼んで区別し, それらの特性の違いを明確にした. VILLAはJava言語で書かれ双方向ホームページとして実現された. wwwブラウザによって遠隔地から自由にアクセスできるので開かれた研究支援環境として利用することができる.
著者
的場 直人 吉田 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.64, pp.35-40, 1993-05-25

画像圧縮技術の向上によりディジタル画像伝送技術は実用化段階を迎えている。そこで、移動通信に関しても画像伝送の要求が高まることが予想される。本稿では、この劣悪な通信路において高効率圧縮された画像を伝送した場合の画質の劣化について、JPEG方式(可変長符号化方式)を例にとり、誤り訂正符号や変調方式まで考慮したシステムについて検討した。さらに圧縮率と画質の両面について固定長の符号化方式と比較し、誤り訂正符号の使用によって可変長符号を用いても高能率、高品質の伝送が可能で混ることを確認した。
著者
吉田 稔 青柳 隆二
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.189-199, 2004-08-31
被引用文献数
1

浅間山天仁活動は,スコリア(軽石)の噴出に始まり,中間型の追分火砕流の発生を経て,上の舞台溶岩流の流出で終わった.天明活動の鎌原火砕流に相当する噴出物は,天仁噴火では知られていない.これらの噴出物は,同一火口から生じ,いずれも安山岩質で,主成分組成の分布範囲は狭い.著者らは,吉田・土屋(2004)が,天明(1783)活動噴出物につき得た結果と同じく,噴出様式の変化は,噴出時のマグマからのがス放出状況の相違がもたらしたものと考え,各種噴出物中のフッ素,塩素を定量し,これらの成分の揮発に開する吉田の実験結果に基づいて噴出機構を考察した.スコリア試料は,均一で高い塩素含有量を示し,噴火開始時に,マグマ柱の最上部に揮発性成分が濃縮され,火道内部で発泡して激しく放出されるとともに急冷されたとして説明される.追分火砕流試料は,フッ素,塩素含有量の分布範囲が非常に広く,かなりの数の試料がスコリアとほぼ同じ含有量を示す.一方,その他の試料は,フッ素,塩素含有量とも低く,変動幅が著しく大きい.ハロゲン含有量の地理的分布を検討した結果,追分火砕流は,ハロゲン含有量の異なる多くのフローユニットから成るものと見られる.ハロゲンの多いフローユニットは,火口付近に堆積したスコリアが流れ下ったものと推測される.ハロゲンの少ないフローユニットは,天明活動の吾妻火砕流と同様,火口付近で発泡しながら流出したことを示唆する.一方,ハロゲン分量の地理的分布を見ると流出後の脱ガスは主に流下の初期に起きたと思われる.上の舞台溶岩は流出後のガスの放出は少なかったと見られる.これらの結果は,天明噴火噴出物につき得られた結果と調和する.
著者
吉田 みゆき 高杉 由夫
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.123-135, 2001-03-05
被引用文献数
6

瀬戸内海という器は経済の高度成長に伴う埋め立て等によって大きく変形してきた。これらの地形変化が潮汐に及ぼす影響を見るため, 過去30年間の潮汐の経年変化を調べた結果, 半日周潮(M_2)の振幅は, 大阪湾で減少(約2.3cm), 瀬戸内海中央部の備讃瀬戸では大きく増加(約4cm), 周防灘奥部ではやや減少, その西端に位置する関門海峡では大きく減少(約5cm)していた。関門海峡では日周潮も変化しており, 振幅は減少(約1cm)し位相は遅れてきていた。これらについて一次元理論より考察した結果, 埋め立て・浚渫・架橋などの影響により瀬戸内海の固有周期が短くなり, 半日周潮の明石海峡付近の節は東へ移動し, その結果大阪湾では減少してきていた。
著者
西川 哲也 堀 豊 長井 敏 宮原 一隆 吉田 陽一 小玉 一哉 酒井 康彦
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.388-394, 2000-05-15
被引用文献数
5 1

播磨灘においてノリ養殖に有害な大型珪藻Coscinodiscus wailesiiについて, 1995,1996,および1997年の3年間における同種の発生と水質, 気象要因等との関係を調べた。C.wailesiiは, 11月から翌年2月頃の比較的低温で日射量が低く, また海水の鉛直安定度の低い時期(鉛直混合期)に出現し, また, DIN(溶存無機態窒素), DIP(溶存無機態リン), DSi(ケイ酸態ケイ素), およびDIN×DIPが高く, DIN : DIP比やTN(全窒素)×TP(全リン) : DIN×DIP比(栄養塩利用強度)の低い水域(年または月)にやや高密度(20-200 cells/l程度)で出現する傾向が強かった。
著者
木下 史青 矢野 賀一 吉田 知加 長谷 高史 棟尾 聡
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.32-37, 2006-03-30
被引用文献数
1

目的とデザインプロセス東京国立博物館において「本館」の古い博物館イメージを刷新しリニューアルすることが、近年待ち望まれた大プロジェクトであったといえよう。これは1999年に開館した平成館における特別展の入場者数が1万人超/日であっても博物館としての根幹ともいえる平常展の入場者数が伸び悩んでいたという事実からも急務であったといえる。2000年4月の独立行政法人化をきっかけに、東京国立博物館ではサービス向上をめざし、大幅な組織改革などさまざまな運営の見直しを進めてきた。今回のリニューアルはこの流れにそった事業と位置づけられる。リニューアルは2ヵ年度にわたって行われた。まず2003年に本館2階が、それまでの分野別展示から時代別展示「日本美術の流れ」にリニューアルされ、以前のどちらかというと専門家向けと思えた展示から、一般のお客様にも「教科書のようでわかりやすい」時代の流れにそった展示室構成となった。この第1弾リニューアルへのお客様アンケート結果も踏まえ、日本美術をよりわかりやすく展示することをめざして本館1階、2階全室のリニューアルが2004年7月〜8月に行われ、9月1日グランドオープンした。
著者
三浦 泰昌 関島 和幸 平井 唯優 五十嵐 大造 井上 知昭 植松 斉 久保井 榮 松山 明彦 吉田 誠 鈴木 昭
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.497-504, 2000-07-15
被引用文献数
1 1

スプレーカーネーション'ライト・ピンク・バーバラ'に対する小売店の品質評価と形状, 体内水分および器官別糖含量ならびに花の品質保持期間の関係について調査した.1. 外見から最高級品(H), 中級品(M)および最下級品(L)に分類して, 切り花の長さ50cm, 1本当たりの小花数3輪に調整して, 試験開始時の器官別の含水率を比較したところ, いずれもHが最も高く, Mがこれに次いで高く, Lは顕著に低かった.また, 試験期間中の吸水量もこの順になり, Hの含水率が常時高く維持された.2. HとMでは試験開始後10日間で全て開花したが, 品質保持期間はHが15日と最も長く, Mは約10日と短く, Lでは開花に達することなく枯死した.3. 試験開始時のHとMの花弁のグルコースとフルクトース含量はほぼ11∿13mg/100mgDWであったが, Lでは4∿6mg/100mgDWと低かった.またHではこれら糖含量が5日後まで低下した後, 8mg/100mgDW前後のほぼ一定した値を示したのに対して, Mでは15日後まで直線的に低下した.Lでは10日後まで4∿6mg/100mgDWの低い値を維持した.4. 試験開始時におけるHのがくのスクロース, フルクトースおよびグルコース含量はほぼ4∿6mg/100mgDWで, 15日後までほぼ直線的に低下したが, Mのフルクトース, グルコース含量は試験開始5日後までに急激に低下した.Lではいずれも2∿3mg/100mgDWと低く, 15日後まで緩やかに低下した.5. Hの葉身のスクロース含量は試験中9∿12mg/100mgDW前後を保ち, Mは16mg/100mgDWから12mg/100mgDWと緩やかに低下した.フルクトースとグルコース含量は1mg/100mgDW以下と低く, 試験期間中ほぼこの値を維持した.一方, Lのスクロース含量は2mg/100mgDW前後, フルクトースとグルコースは1mg/100mgDW以下で推移した.6. 茎のスクロース含量はいずれも4∿6mg/100mgDW前後で推移したが, グルコースは試験開始時2mg/100mgDW前後から15日後までほぼ直線的に低下し, フルクトースは全期間を通じて1mg/100mgDW以下の低い値を示した.7. 3階級とも花弁から銀が検出されたことから, 全てSTS等の処理済みと考えられた.以上の結果, STS等処理後のカーネーション切り花の品質保持期間に対して, 切り花購入時の含水率と花弁のフルクトースおよびグルコース含量が大きく影響すると推測された.
著者
石井 晃 吉田 就彦 新垣 久史 山崎 富美
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.554-557, 2006-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。研究会報告
著者
吉田 太一
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会東海支部大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
no.53, 2006-11-19

本研究では, 理科学習の各場面で児童が楽しさ見いだすことで, 学習意欲を引き出し, 主体的に学ぶ児童を育てることをねらいとしている。小単元の導入場面には, 【A】「教材のもつ自然事象に触れ, 知的好奇心が高まる楽しさ」を位置付けた。展開場面では, 【B】「問題解決の過程を通して, 知識や技能が身に付く楽しさ」を位置付けた。そして, 終末場面では, 【C】「自分で問題や方法, 素材などを決めて問題解決を行う楽しさ」を位置付けた。