著者
和田 英喜 宇井 雄一 田中 佑佳 山本 英樹 丸山 仁実 林 哲也 尾嶋 良恵 木下 昌樹 新田 功児 西分 和也 石原 均
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.56-58, 2002-03-01
被引用文献数
3

【要旨】新たに開発された,アイシン社製IABP装置,CORART BP21(BP21)を使用する機会を得たので,当院で使用しているデータスコープ社製System97e(97e),System98(98)との比較も含め,シミュレーション回路による,応答性・不整脈への追従性の実験および臨床使用で総合的に評価した。BP21は98と同様に拡張・収縮に要する時間が短く,高心拍への追従性が良く,R波デフレーションを選択するのにも十分な性能を有していると考えられた。カテ先センサー付のP1バルーンを使用した際は,センサーオート機能で優れた不整脈への追従性を示した。また搬送時の移動性に優れ,新しく開発されたバックアップモードは臨床上の有効性も示唆された。
著者
武田 善行 和田 光正 根角 厚司 武弓 利雄
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.78, pp.11-21, 1993-12-15 (Released:2009-07-31)
参考文献数
11
被引用文献数
2 3

野菜・茶業試験場久留米支場で保存している茶遺伝資源について,新葉裏面の毛茸特性を調査した。中国種の系統はアッサム種の系統に比べて調査した毛茸4形質(太さ,長さ,密度,分布)において変異が小さかった。中国種は,毛茸が長く,密度が高く,しかも全面に分布する系統が多かったが,インドのダージリンから導入した中国種はいくぶんアッサム種の影響が認められた。アッサム種は毛茸が短く,毛茸密度は中~低い系統が多かった。また,毛茸の分布は全面ではなく,葉の内側に分布する系統が多く,中国種とは異なった。アッサム種に属するタイワンヤマチャの系統は葉面に毛茸を欠き,顕著な特徴を持っていた。毛茸の長さ,密度,分布パターンから23の毛茸の分類型を作成した。日本在来種および中国本土から収集した中国種は少数の分類型に集中したが,アッサム種では多くの分類型が認められた。
著者
藤崎 俊之 佐藤 斎 和田 匡史 土屋 乃里子 高橋 姿
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.169-174, 2000-04-28 (Released:2010-04-30)
参考文献数
22
被引用文献数
4

3年以上聴力経過を観察しえた前庭水管拡大に伴う難聴14例28耳 (男性7例, 女性7例) における長期的な聴力域値の変化と, 難聴の急性増悪のエピソードについて検討した。聴力域値が3分法平均聴力で10dB以上悪化した進行耳を6耳 (21%), 難聴の急性増悪を4回以上反復した増悪反復耳を11耳 (39%) に認めた。 これら臨床的に経過不良の症例では, 誘因なく難聴の急性増悪を生じ, しばしばめまいを伴った。前庭水管拡大症例が誘因なくめまいを伴って難聴の急性増悪をきたしたときは, 治療や経過観察をより注意深く行う必要があると思われた。 前庭水管拡大には, 容易に内耳障害を生じる経過不良な群と, 経過が比較的安定した群が存在する可能性が示唆された。
著者
和田 恭一
出版者
一般社団法人 日本臓器保存生物医学会
雑誌
Organ Biology (ISSN:13405152)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.13-19, 2017 (Released:2017-03-31)
参考文献数
11

One year-mortality of end-stage heart failure is about 50%, which is comparable to those of terminal cancers. Recently, new curriculum for specialists of clinical pharmacology for chemotherapy of cancer has been released. Likewise, we need to create specialized clinical pharmacists for the management of end-stage heart failure.These pharmacists will be called as “Transplant Pharmacist”. In this article, we will outline our effort as the special team for the management of the patients waiting for heart transplant and the post-heart transplant patients. Transplant pharmacists will play a pivotal role in this team activity. Prevention of thromboembolism in the patients with left ventricular assist device (LVAD) needs close therapeutic drug monitoring (TDM) and rapid feedback of data on warfarin. In addition to these actions, successful management of warfarin requires that the transplant pharmacists effectively counsel and educate these patients with LVAD. TDM of antibiotic drugs is also essential for treatment of infection with LVAD. On the other hand, immunosuppressant like cyclosporine, tacrolimus, mycophenolate mofetil and evelolimus have critical influence on graft rejection as well as susceptibility to infection. Transplant pharmacists should evaluate effective the plasma concentration of those drugs through Parmacokinetics/Pharmacodynamics (PK/PD). Immunosuppressant adherence is also a critical issue to heart transplant recipient. Therefore, constant counseling and educating to these patients from transplant pharmacists are necessary.Transplant pharmacists skilled at PK/PD and TDM of cardiovascular, antibiotic and immunosuppressive drugs would be key talents in highly-sophisticated medicine in the future.
著者
山田 崇史 三島 隆章 坂本 誠 和田 正信
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0423, 2005 (Released:2005-04-27)

【目的】これまでに我々は,甲状腺機能亢進症ラットのヒラメ筋において,興奮収縮連関の機能を検討し,筋原線維レベルにおける機能の変化が,筋力低下の原因の1つであることを報告した.しかしながら,本症では筋原線維タンパク質の総量に変化が認められないことから,筋原線維において何らかの質的変化が生じているものと推察される.近年,筋の発揮張力は,興奮収縮連関に関与するタンパク質の酸化還元動態に影響を受けることが示されている.したがって本研究の目的は,甲状腺機能亢進症において,発揮張力と筋原線維タンパク質の酸化還元動態との関連性を明らかにし,本症に伴う筋力低下の機序について検討することである.【方法】9週齢のWistar系雄性ラット34匹を対象とし,これらを対照群および実験群に分けた.実験群のラットには,甲状腺ホルモンを毎日300 μg/kgずつ21日間投与した後,麻酔下でヒラメ筋を採取した.その後,直ちにリンガー液中で単収縮張力および強縮張力を測定し,筋重量および筋長から単位断面積あたりの張力を算出した.また,ヒラメ筋全体の酸化還元動態を明らかにするために,筋に含まれる還元型グルタチオン(GSH)の量を,また,筋原線維タンパク質の酸化的修飾の有無を検討するために,高濃度K+溶液により抽出した筋ホモジネイトにおけるカルボニル基の量を測定した.【結果および考察】21日間の甲状腺ホルモンの投与により,ラットヒラメ筋における単収縮張力および強縮張力は有意な低値を示した.また,対照群に比べ実験群において,GSHの量は有意な低値を,また,カルボニル基の量は有意な高値を示した.細胞内において,GSHは抗酸化物質として作用していることから,甲状腺機能亢進症では,筋線維が酸化ストレスを受けると考えられる.一方,カルボニル基は,タンパク質が不可逆的な酸化的修飾を受けると形成されることが示されている.本研究で用いた高濃度K+溶液による抽出法では,溶液に含まれるタンパク質のほとんどが筋原線維であり,これらのタンパク質が酸化的修飾を受けていると考えられる.本症では基礎代謝の亢進に伴い,ミトコンドリア呼吸が増大し,正常なものと比べ活性酸素種がより多く発生することが報告されており,これらが筋原線維タンパク質の酸化に関与している可能性が高い.また,筋原線維タンパク質のなかでも,アクチンおよびミオシンは特に酸化的修飾を受けやすいことが示されている.これらのことから,甲状腺機能亢進症を発症している個体の筋では,酸化ストレスによってこれら2つのタンパク質の機能が低下し,そのことが筋力の低下を誘起していると推察される.
著者
小和田 哲男
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.180, pp.84-87, 1999-09

蒲生氏は、近江国蒲生郡(現在、滋賀県蒲生郡)の郡名を苗字とする古代以来の近江の名族である。しかし、いつの時代からか、俵藤太秀郷たわらとうたひでさとの後裔といわれるようになり、藤原姓を称している。 のち、室町・戦国時代には、この地の守護大名から戦国大名になった六角氏の重臣に位置づけられ、氏郷の父賢秀かたひでのとき、織田信長に仕えている。
著者
北風 浩平 川口 浩太郎 山田 哲 日高 正巳 和田 智弘 島田 憲二 福田 能啓 道免 和久
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Ca0258, 2012

【はじめに、目的】 膝に問題をかかえる患者の臨床所見の一つとして腸脛靭帯(iliotibial tract:以下ITT)の硬さが報告されている。ITTと外側広筋(vastus lateralis:以下VL)の硬さの関係について生体で検証した報告はなく、下腿内旋可動域(以下:下腿内旋)との関係を検証した報告もない。本研究では、健常男子大学生のITT・VLの組織硬度と下腿内旋を測定し、ITTの硬さならびに下腿内旋に影響を及ぼす因子について検討することを目的とした。【方法】 対象は、本研究の目的、測定方法に同意の得られた健常男子大学生12名(年齢21.4±1.0歳)の左右2膝、計24膝とした。また、対象者の膝関節に整形外科疾患、関節不安定性、関節弛緩性がないことを確認した。ITT、VLの硬さは組織硬度計OE-210(伊藤超短波株式会社)を用いて測定した。測定肢位は検査側下肢が上方の安静側臥位(膝関節伸展位)とし、測定部位をITT:大腿長遠位5.0%、VL:大腿長遠位67.1%とした。ITT、VLは触診及び超音波画像診断装置HS-2000(本多電子株式会社)を用いて確認した。測定中の筋収縮による影響を除外するため、表面筋電図計TELEMYO2400Tv2(Noraxon社)を用い、筋活動の有無を確認した。下腿内旋はMuaidi Q.Iら(2007)の方法を参考に下腿内旋測定装置(以下:装置)を作製し、他動運動を行った。大腿骨内・外側上顆、下腿近位1/3の脛骨粗面にマーカーを貼付し、大腿骨内・外側上顆マーカーを結ぶ線と脛骨粗面マーカー(棒状)のなす角度の内旋トルクを加える前後の差を下腿内旋角度と定義した。測定肢位は端坐位(両上肢腕組み、体幹・骨盤中間位、股関節屈曲90°・内外旋0°・内外転0°、膝関節屈曲90°、足関節底・背屈0°)とし、足関節内・外果を結ぶ線の中点を装置の回転軸上に設置し、距骨中間位で距骨関節面の前縁を結んだ線が装置に対して平行になるようにした。測定前にゴニオメーターを用いて測定肢位、口頭指示・触診により筋収縮の有無を確認し、2.548N/mの内旋トルクを代償運動・摩擦抵抗に注意して加えた。下腿回旋運動軸上1.37mの位置にデジタルカメラOptio M30(PENTAX社)を固定し、内旋トルクを加える前後に撮影を行った。膝関節周囲軟部組織の粘弾性の影響を考慮し内旋トルクを加え、装置の数値が一定になった後、 10秒間その位置を保ち撮影を行った。組織硬度は各部位3回測定し、3回の平均値を代表値とし、単位は%10Nとした。下腿内旋は測定画像を画像処理ソフトウェアImageJ1.34(NIH)に取り込み、角度を求めた。10回施行中、中間4回の平均値を代表値とした。統計処理として各々の代表値からITTとVL組織硬度の関係、下腿内旋とITT組織硬度の関係、下腿内旋とVL組織硬度の関係をPearsonの相関係数(r)を求め検証を行った。尚、有意水準は5%(p<0.05)とした。【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には文書を用いて研究の趣旨を十分説明し、同意を得た。本研究は兵庫医療大学倫理審査委員会の承認(第10025号)を受け、実施した。【結果】 ITT組織硬度は71.7±3.2%10N、VL組織硬度は61.4±3.3%10N、下腿内旋は1.5±1.6°であった。それぞれの結果からPearsonの相関係数(r)を求めた所、ITTとVL組織硬度はr=0.169(p=0.429)、下腿内旋とITT組織硬度はr=-0.028(p=0.448)、下腿内旋とVL組織硬度はr=-0.079(p=0.357)となり全て有意な相関関係は認められなかった。【考察】 本研究の結果より、健常男子大学生では、ITTの硬さに対するVLの硬さの影響は少なかった。ITTの硬さに影響を与える因子として、先行研究の結果から股関節周囲筋等の影響も考えられており、今後検討する必要がある。また、ITTならびにVLの硬さは、下腿内旋にもあまり影響を及ぼさないことが明らかとなった。下腿内旋に影響を与える因子としては、kwak S.Dら(2000)はITT以上に下腿に直接付着している外側ハムストリングスの影響が強いと報告しており、今後さらなる検討が必要である。本研究の限界として、除外基準を設定したものの、関節の硬さには個人差があるため、対象者によっては十分な内旋トルクが加えられなかったことも考えられる。今後、実際にITTやVLのタイトネスを抱えた対象者に対する検討、さらに動作時もしくはVLの筋収縮時に検討が必要である。【理学療法学研究としての意義】 臨床場面で様々な部位に痛みを誘発したり、大腿と下腿のニュートラルなアライメントを阻害する腸脛靭帯付近の硬さの原因を探ることで、迅速かつ効果的な理学療法アプローチの立案につながる。
著者
朝倉 俊成 中野 玲子 浅田 真一 和田 幹子
出版者
一般社団法人 日本くすりと糖尿病学会
雑誌
くすりと糖尿病 (ISSN:21876967)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.104-113, 2020-06-20 (Released:2020-08-24)
参考文献数
34

糖尿病療養指導では患者の簡便性や実践度にも配慮してインスリン製剤の保管に関する留意点として,「原則として使用前は2〜8℃(凍結を避けて冷蔵庫内)保管,使用開始後は(冷蔵庫には入れずに)室温保管」と説明している.しかし,近年,市街地でのヒートアイランド現象や気候変動などにより世界各地の環境温度の上昇が見られ,高温環境下での適正な保管に関した不安から,患者が保管温度に配慮するも品質を維持するために苦慮していることが伺える.基礎試験からは,高温状態でのインスリンの立体構造の変化とそれによる薬理活性を減弱させる恐れが排除できないため,インスリン製剤の保管は可能な限り4℃付近の冷蔵保存が推奨されるべきである.近年,日本各地において30℃以上(真夏日)の日数が増加しており,これからも増加傾向にある.そこで,高温対策のひとつとして,これまで指摘されてきた使用中の注入器を冷蔵庫内に保管した場合の問題点には十分配慮し,室温が30℃を超える場合は,使用中のプレフィルド(キット)型のインスリン製剤は,(注射針を取り外した上で)冷蔵庫に保管し,注射の前には常温(15〜25℃)程度に戻すことを推奨する.
著者
和田 玲子 中村 栄
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.7, pp.366-372, 2020

<p>経営層に戦略的IP情報を資するIPランドスケープを遂行する知財アナリストには,調査・解析ツールの機能を使いこなすデータ解析能力と,経営層にインパクトを与える事業課題を浮き彫りにし,その解決手段の候補を導き出す解析シナリオ構築力が特に求められる。AI時代は,データ解析がAIによってレベルアップし,それを用いる解析シナリオに広がりや深みを出せる,アナリストにとって追い風の時代である。本稿では,旭化成における戦略的な知財情報の活動の歴史を振り返りながら,最近のIPランドスケープの活動を紹介し,AI時代のアナリストに求められる解析シナリオ構築力とそのレベルアップについて述べる。</p>
著者
岩崎 英治 中嶋 龍一朗 多和田 寛 石井 一騎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.440-457, 2018
被引用文献数
1

積雪寒冷地では,スパイクタイヤの使用禁止以降,凍結防止剤として大量の塩化物を散布しているため,路面上の凍結防止剤の飛散による腐食事例が報告されている.しかし,路面上に散布された凍結防止剤の散布量と鋼桁部への飛来量の関係や腐食に関する十分な知見は得られておらず,凍結防止剤を散布する地域に関しては,高知道での鋼材の腐食状況に基づいた配慮事項があるのみである.そこで,長野県内の平地部に建設された上信越道と長野道の複数の橋梁,高知県と愛媛県の県境付近の高知道の複数の橋梁を対象に,凍結防止剤の散布量と鋼桁部への飛来量,鋼材の腐食量の関係を定量的に調べた.また,凍結防止剤を散布する地域での耐候性鋼橋の適用性に関する検討を行った.
著者
和田 学
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.413-428, 2007

本研究の背景は,1960年代のアメリカにおける美術批評教育にある。フェルドマン(Edmund Feldman)は,当時の著名な美術批評モデルの提案者である。本研究の目的は,フェルドマンの批評モデルの形成へ影響を及ぼした文献の調査にある。先ず,彼の文献を調査し,批評モデルが最初にあらわれた文献を特定する。次に,先行研究において指摘された批評プロセスへの影響を考察する。第3に,1960年代のフェルドマンの文献へあらわれた批評プロセスの性質について考察する。最後に,影響を及ぼしたとみられる文献を考察する。
著者
和田 学
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.491-498, 2017 (Released:2019-09-03)
参考文献数
20

本研究の目的は,21世紀の情報環境の特性を踏まえ,美術教育における質的探究のモデルを再考することにある。本研究は,探究学習のモデルの一例として,フェルドマン(EdmundFeldman)の批評プロセスに焦点をあて,彼の批評行為の実演部にみられる解釈を中心に考察する。本研究は,学習者が,2つの探究間に揺れ,質的ジレンマ(葛藤)学習を提案し,21世紀のメデイア環境の時代における批評教育としての意義を位置付ける。
著者
齋藤 牧子 潮田 浩 和田 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.369, pp.73-78, 2007-11-29
参考文献数
12

ペットボトル緑茶飲料のパッケージカラーがその味覚印象に及ぼす効果について検討した。実験1では、パッケージカラーとして9色(赤、橙、黄、緑、青、紫、茶、黒、白)を提示し、味覚印象(甘み、渋み、まろやかさ、爽快感、うまみ、味の濃さ、飲みやすさ、香りのよさ、嗜好)の評定を求めた。その結果、これらのすべての味覚印象に対する評価は色によって変化することが示された。実験2では、評定者がどのようにして色の選好評価をしているかを調べるために、AHP(階層化意思決定法)を用いた検討を行った。AHPにおける評価項目として、甘さ、濃さ、飲みやすさの3つを設定した。分析の結果、緑はすべての評価項目において最も好ましさを感じさせるパッケージカラーであることが明らかとなった。